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■開業つれづれ:常在戦場=埼玉県の医師?「ドクターヘリ:県が新たな運用開始 夜間も待機、24時間体制に /埼玉」




>戦場を飛ぶ戦闘機パイロットと同程度

のリスクが

埼玉県の医師に

課せられるようです。





つねに戦場にいるようなものです。




兵士は訴訟のリスクはないと思いますが(笑)、

医師には、訴訟リスクもあるので

戦場リスク+訴訟リスク

という恐ろしい職場になってしまいました。







夜間ヘリの危険性がどれほどのものか

みなさま理解されているのでしょうか?




医師不足と言いますが

埼玉の医師は

さらに過酷な勤務条件を

課せられるようです。












ドクターヘリ:県が新たな運用開始 夜間も待機、24時間体制に /埼玉

毎日新聞 2009年7月29日 地方版
http://mainichi.jp/area/saitama/news/20090729ddlk11010287000c.html


 県は28日、防災ヘリに医療スタッフを乗せ、夜間から早朝にかけて「ドクターヘリ」として救急現場に派遣する新たな運用を始めた。既に専用のドクターヘリ1機があるが、医療スタッフやパイロットの確保に膨大な費用がかかるため、日中の運用に限られていた。夜間も待機する防災ヘリを活用することで、24時間体制となった。

 県医療整備課によると、防災ヘリのドクターヘリとしての運用は、日没30分前から翌午前8時半まで。要請を受けると、川島町の県防災航空センターを出発し、日高市の埼玉医大国際医療センターで医療スタッフを乗せて目的地に向かう。夜間の着陸可能場所は両センターを含め12カ所。ドクターヘリは、08年度は137回、今年度は今月27日までに52回出動している。【山崎征克】











こちらが夜間ヘリ、

ドクターヘリの危険性を書いた記事です。







最も危険な職業

西川 渉、『日本航空新聞』2007年9月20日付け掲載

http://www2g.biglobe.ne.jp/~aviation/stup071002.html



 アメリカで最も危険な職業は何か。大統領である。そうでなければ、あんなに大勢のシークレット・サービスが厳重警護しているはずがない、というのは半分冗談で半分は本当だが、最近の米「フォーブス」誌は危険な職業について次のように書いている。

 危険な職業の典型として、普通はよく鉱山労働者が上げられる。しかし最近は法律がととのい、安全設備も充実してきたので、10位以内にもランクされなくなった。

 では1位は何か。漁業である。2006年の統計では、これもアメリカの話だが、10万人あたりの死者は142人であった。ただし絶対数は51人である。死亡の原因は、アラスカの海などで難破したり、船から転落したり、漁労器具が故障したり、漁網がもつれて巻き込まれたりするためだ。それに沖合い遠くの事故が多いから、怪我をしてもすぐには治療を受けられない。したがって命を落す結果になりやすいというのである。

 第2位は、矢張りパイロットである。これには航空機関士などの搭乗勤務者も含まれるが、地上勤務者は含まれない。10万人当りの死者は88人に上り、絶対数では101人であった。特にヘリコプターのパイロットは危険な仕事が多い。重量物の吊下げ輸送や農薬散布、種まきなどで、こういう作業は飛行場以外の場所で離着陸しなければならず、それだけ危険性も増す。

 第3位は山の木こりである。10万人あたりの死者は年間82人であった。彼らは山の中でチェーンソーをもって大きな樹木を伐り倒し、枝をはらって、木材として切りそろえ、トラクターで運び出す。それをトラックへ積みこむときはクレーンの操作もしなければならない。こうした作業をする山林労働者たちを襲うのは強風、足もとの隠れた根こぶ、上から落ちてくる枝、あるいは重たいチェーンソーの故障などである。この場合も大けがをすると、山の中だから救護に時間がかかり、命を落すことにもなる。

 以下10位まで、下表のような危険な職業が列挙されている。



順   位
職   業
10万人当り死亡者
死者の絶対数

1 漁船乗組員

142
51

2 飛行従事者

88
101

3 山林労働者

82
64

4 鉄鋼労働者

61
36

5 廃品回収業者

42
38

6 牧畜業者

38
291

7 電気工事人

35
38

8 屋根職人

34
82

9 運転者(トラック等)

27
940

10 農作業者

22
158





 ところで、これは別のところで読んだ報告だが、アメリカの救急ヘリコプターの事故が増えたことから、今や救急飛行は最も危険な職業になってしまったというのである。それによると、アメリカの救急ヘリコプターは1998年から2005年までの8年間に89件の事故を起こした。これは毎月およそ1件に相当し、うち31件が死亡事故で、死者は75人であった。

 したがって救急機に乗る人びと――パイロットはもとよりドクター、フライトナース、パラメディックなどの危険度は、普通の職業についている人の6倍も高く、鉱山で働く人の2倍で、戦場を飛ぶ戦闘機パイロットと同程度という。

 アメリカの救急飛行は夜間飛行が3分の1を占め、法的な基準も異なる。したがって日本とは条件が違うが、新しいドクターヘリ特別法が実現した今日、その普及が期待される折から、ドクターヘリが決して危険な職業にランクされることのないよう、いっそう気を引締めてゆかねばなるまい。







どんどん危険な領域に

突っ込んでいく救急医療。

しかし

それに対する危険性を

誰も検討せず、

誰もフォローせず、

保障すらないままに

医師は”戦場”に赴くわけです。




ある意味、戦争より悪いです。













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コメント

No title

戦争でも戦死したら遺族年金が国の責任でしっかり支払われます。
WW2の後の日本ですら、それはちゃんと行われましたし、それに対する制限などもアメリカは一切しませんでした。

でも、ドクターヘリ…多分何か起こってもスズメの涙の保証でうやむやにされちゃうんでしょうね…

だいたい、日本でヘリコプターの夜間飛行というものに慣れたパイロットがどれだけいるというのでしょうか。
しかも、夜間山間部飛行なんて、多分アメリカでも想定されない飛行を要求されそうなんですけど。

No title

どうせなら、ロシアからMil24ハインド辺りを輸入して使えばいいのに。
最新型なら夜間の地形照合飛行もできますしね。
少なくとも安全の担保にそれくらいの装備は必要でしょう。
ハインドなら、輸送スペースもかなり広く、移動救命センターにだってなりますよ。

No title

他紙の記事より

http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/saitama/news/20090728-OYT8T01208.htm
>県医療整備課は「地域の救急医療体制の空白を防止し、患者の救命率の向上と後遺症の軽減を図れる」と期待している。

http://www.47news.jp/CN/200907/CN2009072801000744.html
> 医師と看護師を提供する医療センターで24時間化に伴う増員がないため、現場の医師からは「受け入れ態勢が不十分」との指摘もある。上田清司知事は28日の記者会見で「人員不足の申し出があれば検討するが、今のところ(そのような要望は)ない」と話した。

No title

>上田清司知事は28日の記者会見で「人員不足の申し出があれば検討するが、今のところ(そのような要望は)ない」と話した。

マジですか!?
知事の耳に入る前に県職員の誰かが(要望の声を)握りつぶしているんじゃないの?
あるいは知事自ら聞いてないフリをしているとか…

No title

敵前逃亡する医師が大勢でたらwktkですが

No title

敵前逃亡する医師が大勢でたらwktkですが
⇒ 本当に。 っていうか、逃げないのが不思議。
  『一番恐ろしいのは、自軍の司令部。 二番目が飢え。 三番目が病気。 四番目に、やっと敵兵』(手元に資料がなく、完全にうろ覚え。 スミマセン) 大戦中の、前線日本軍兵士はコンナ感じだったそうです。
  『一番恐ろしいのは、行政とK団連。 二番目が、患者サマとご家族サマ。 三番目が、マスゴミ。 四番目に、GM米ナス。 五番目がお教授サマ。 以下ずっと下って、やっと患者さんの病気。』 ってな感じ?

No title

800機以上の救急ヘリ(ほとんどは民間事業)が競争原理で患者を取り合いながらも、年間40万人を救っているアメリカと比べてヘリの夜間飛行がただちに危険と言われてもねぇ。
お隣のカナダでは夜間飛行もやってますが30年間無事故。
夜間のリスクが高くなるのは自動車だって一緒。

もちろん安全運航のためにこうした事象を精査し、日本ではどういうやり方をするのかとか、あるいは万一の際の搭乗員への補償等についてどうするかは当然検討が必要ですがね。

通りすがりさんは何がご不満?

通りすがりさんは、以前からブログの意見が気に入らないようだが。

素朴な疑問。
通りすがりさんは、じゃあどうしたいの?

No title

通りすがり様
確かに競争原理が働いている米国なら成立するかもしれません。
かの国はもちろん、ヘリ搬送も有料ですから。

でも、日本のドクターヘリ事業はそれ自体赤字です。
当たり前のように患者さまに搬送費用は請求できません。
年間いくら、という契約が自治体や病院とヘリ会社とで行われるようですが、はなから採算を考えた計算をされていないため、昼間の運行だけでもどこでも大赤字です。
そのうえ夜間まで、となっても、「赤字だからスタッフの事故保険には入れなかった」とかになりそうだね、という話なんですよ。

No title

追記:おまけに日本は救急車でもそんなに到着時間が変わらない狭い国土である、というのもポイントです(離島除く)。

国交大臣も豪語してたじゃないですか。
救急車で患者を搬送できるようにするために道路建設が必要なのだ、と。

No title

「どんどん危険な領域に突っ込んでいく救急医療。しかしそれに対する危険性を誰も検討せず、誰もフォローせず、保障すらないままに医師は”戦場”に赴くわけです。」

↑大袈裟すぎ、というか事実誤認も甚だしいです。
ヘリコプター業界はずーっと以前からドクターヘリに限らず夜間も安全に飛行可能なようにヘリコプター向きの計器飛行方式の設定を要望して来ましたが、責任回避のための過剰規制が骨の髄まで染み付いている日本の役人がそんなに簡単にやってくれるわけではありません。運航会社だって儲からない慈善事業である上に、事故のリスク増大まで負わされてはたまったものではありませんから、規制がなかったとしても自主的に必要な安全策は講じます。当事者であるドクターヘリ関係者も運航の安全が最優先であることなど、誰よりもわかっています。引用された米国での救急ヘリの事故の記事にしても書いているのは救急ヘリ病院ネットワークの理事もされているヘリ専門家です。事故防止等は特に重要視しているからこそ、常に海外の最新の状況に目を配ってこうした事例も紹介しているわけです。「危険性を誰も検討してない」「誰もフォローしてない」等、何を根拠に言っているのでしょうか?こういう看過できないウソをさらっと書くから、ささやかな反論を試みているだけです。

例示の埼玉県の24時間化だって、よく見れば全然大したものではありません。
ドクターヘリとは言うが、正確には防災ヘリが医師を乗せて飛ぶ、「防災ヘリのドクターヘリ的運用」。防災ヘリは普段から夜間も飛んでおり、昼間の有視界飛行しかやっていないドクターヘリが急に夜も飛ぶようになるわけでは全然ない。防災ヘリ基地を離陸したヘリコプターが病院に立ち寄って医師を乗せるピックアップ方式で、時間ロスが非常に大きい。ドクターヘリ用の臨時へリポートは400箇所以上登録されているが、夜間運航に使用できるのは防災ヘリ基地とドクターヘリ拠点病院を除くと、照明等の施設が整い安全に離発着できるわずか10箇所のみ。
というようなわけで、この方式では夜間着陸可能な場所の近くで起こるような事故等以外でヘリコプターが有効に活用できる可能性は小さいと見ています。それでもヘリは日没で即終了、夜間はドクターカーもなし、というよりはマシでしょう。

ドクターヘリそのものの運航時間延長についても検討されてはいますが、まずは日没までに基地病院に戻らねばならないという縛りを緩め、現場への着陸が明るいうちにできればよいというようなところから徐々に始めていくような方向になるのではないかと思います。きちんとやっていけば夜間飛行が直ちに危険というわけではありません。海外で夜間飛行をやっている国の多くは十分な訓練を積み、あるいは夜間暗視装置や対地接近警報装置等の機器を使って安全な運航をしており、夜間であっても初めて行くような場所に不十分な装備で降りていっていたような米国とは訳が違います。日本は米国のやり方(の一部)を反面教師として十分検証し、参考にすればよいのです。

No title

「確かに競争原理が働いている米国なら成立するかもしれません。」
日本でのドクターヘリの夜間運航の是非と、事業の採算性の関連について言及した覚えはありません。米国の場合、第一に運航規模が桁外れに大きいこと、それに加えて同じ地域に複数の事業者がいて患者を取り合うような状況があり、さらには夜間の飛行でも(特に患者を乗せない場合)規制が緩く、ほとんどなんでもOKな状況であることが事故急増の大きな要因とされていました。米国で民間事業者が競争している状況は、運航の安全確保という視点で日本にはないマイナス要因として挙げたわけで意図が分かりにくかったようでしたらお詫び致します。
日本でのドクターヘリ予算が実際の運航とはかけ離れたものであること等はご指摘の通り。それは改善されるべきだし、既にそれに向けた動きはあります。
もうひとつご指摘の「到着時間」とは現場到着の所要時間?それならたしかに10分以内のところがほとんどですが、病院への収容(医師の治療開始)までの時間となると全国平均33.4分(埼玉はワースト2の39.0分)です。例え都市部でも医師が現場に飛ぶドクターヘリが有効である場面が多いことは明白です。もちろんヘリコプターを飛ばすことは目的でなく、手段のひとつに過ぎません。一番早く着ける手段ならドクターカーでも自転車でも構いません。あるいは救急救命士の処置範囲を拡大することもやるべきでしょう。医師は病院から出てこない、救急車は早く来てくれるが処置は限定的で病院収容まではおそろしく時間がかかる、というのでは無駄に死ぬ人が多いのも当然です。
以上、長々と失礼しました。

No title

ヘリの運用に関して、安全策がいろいろ考えられているのは了解しました。
ただ、やはりそこには十分なコストをかけないと出来ないことのはずなのに、そのコスト面を軽視しているようにしか見えないのが不安なわけです。

もちろん、患者の生命を助けるためには、出来るだけ早く医療処置をはじめるのがベストですが、ドクターヘリという非常にコストが高く、制限も多い手段が今の日本の医療環境において適正なのか、という疑問もまたあると思います。

そりゃあ、どんな病人でも外傷患者でも、一人当たり何千万円も突っ込んで最高の医療を施せば、かなりの救命ができると思います。
でも、ご存じのとおり現実にすべての人にそんな高コストの医療を提供するわけには行きません。
今の日本において、疾病・傷病患者にどれくらいの医療を提供するのが適正なのか、というコンセンサスがなく、あれもいいぞ、これもいいかも、と手当たり次第にコストを無視して手を出しているのが現状だとも思いますし、ドクターヘリもその一つだと思います。一方で現場では医療費を採算割れレベルまで平気で削っていく。
そういう意味で、安易にドクターヘリ万歳はいえません、という点、そしてなにより、手を広げるのに「人員不足の申し出があれば検討するが、今のところ(そのような要望は)ない」と言いきって、「見ないふり」をするトップの姿勢が許せない、という風に私は考えています。

あとはおちゃらけです(笑)

No title

すいません、追記&まとめです。
ぶっちゃけ70人の受け入れが限界の救急体制で、百人に一人のドクターヘリ救急患者のためにお金をかけて、そのために残りの99人のうち30人が救急医療を受けられなくなるのなら、その分の金を5人、10人でも救急医療を提供できる患者数を増やす(受け入れ態勢を整備する)ほうが大事じゃないですか?と思うわけです。

まあ、もちろん、北海道や離島などは別の考えにもなると思いますが。

No title

数字を挙げるなら根拠を示してください。一人当たり何千万円とか、受け入れ可能が70人とか不可能が30人とかはどこかの病院の具体例ですか?
ドクターヘリを運用しているがために救急患者の受け入れが減っている実例でもあるのでしょうか?ヘリを使わなければどうして5名10名余計に受け入れ可能なのでしょうか?


ドクターヘリ運航費用は運航頻度でもかなり変わってきますが、1回あたり40万円くらいだったはずです。(欧米並みに年1000回とか飛べば20~30万円/回?)
救命率向上、後遺症軽減、入院日数削減等による医療費削減効果がありますし、さらに逸失所得回避という観点もあり、経済性は決して低くありません。だからこそ海外ではヘリ搬送費用に保険が使えるところが多く、それとは別に保険会社が救急ヘリ組織を援助していたりします。
一方救急車でも1回あたり5万円くらいはかかっているはずですが、今や6割が緊急度の低い患者の搬送に使われています。ヘリでもオーバートリアージがないわけではありませんが、さすがにこんなにひどくはないでしょう。
上述のようにドクターヘリで早期に対応した方が患者の回復も早い場合が多く、ICU等の占有時間も減る等、限られた資源の活用という点でも有利なはずです。

No title

今でも救急医療の現場は人手不足(知事さんはそう思ってないようですが)で過重労働の下でそれでも受け入れできない人が出てきてしまっている状態ですよね。
そこでドクターヘリを24時間運航にすると、そちらにも医師を充てる必要があり、その分全体の労働強度がさらに上がります(特に補充をするつもりもなさそうですので)。そうなると、いずれ現場は崩壊します。あるいは、限界に達している労働強度を上げないようにするためにはドクターヘリの対応をする分、一般の救急の受け入れを減らすしかない。
そのどちらがより費用対効果が高いのか、ということを考えてほしいと思うわけです。

No title

救急の現場が人手不足で大変なのは理解できますが、ヘリの導入で労働強度が上がりますか?
医師にとっては病院で治療するか現場で治療するかの違いで時間あたりの対応可能人数が変わるわけではないでしょう。ヘリは専ら重症度の高い患者に対応することになるのですから、医師数が限られている中で救急車が運んで来る雑多な患者にランダムに対応するよりもずっと効果的です。

No title

通りすがり様
>医師数が限られている中で救急車が運んで来る雑多な患者にランダムに対応するよりもずっと効果的です。

じゃあ、ドクターヘリで医者が出払っている時は、「救急車が運んで来る雑多な患者」はよそに送るんですね。たらい回しとマスコミさまの格好の餌食になりそうですが。
そうならないように人員の増強が必要なはずなのに、「人員不足の申し出があれば検討するが、今のところ(そのような要望は)ない」と黙殺していますから、労働強度が上がらざるを得ないと思うんですけど。それとも、この現場の医師たちが、とことんワーカホリックなのかもしれませんが。

No title

800機以上で40万人って計算おかしくないですか。一機で年500人ってちょっと信じられない感じ。病院間の搬送とかも含めてなんでしょうか。
私は埼玉のような形での導入には反対です。単なる政治的ポーズ(でも現場の負担は確実に増やします)って感じ。
ドクターヘリ、ドクターヘリって馬鹿の一つ覚えのように言ってる政治屋やマスゴミにはまじめに考えてほしいですね。通りすがり氏のコメントを信じるならほとんど役に立たないってこと?

No title

ヘリに乗るドクターは1名だけです。ヘリ出動で即「医師が出払っている状態」が生じるようなら元々医師が不足しているのですからヘリがあっても無くてもすぐに受け入れ困難になります。そうした病院はドクターヘリの拠点病院としてはふさわしくないでしょう。埼玉県の当該病院の夜間の救急医配置については知りませんし、現場の医師の話を否定しているわけでもありません。

1機で年500人、それほど多いとは思えません。昼間しか飛ばない日本のドクターヘリも千葉や静岡等多いところは年間500件軽く超えてます。
私は埼玉県の今回の体制を特に評価しているわけではありません。前述のように本当のドクターヘリの運用とは違いますし、降りる場所も限られています。埼玉は昼間でも出動件数が比較的少ないところですが、夜間だともっと頻度は下がるでしょう。しかしヘリで対応するのがよいケースは必ずありますから、夜間も飛べる防災ヘリをまずは使おうというのはステップとしては間違いではないかと、その程度です。

ドクターヘリは万能でもありません。ドクターヘリさえ導入すれば全て解決だなんて全く思っていませんが、全体として救命率向上に非常な有効なツールであることは間違いありませんし、費用対効果も決して悪くありません。ヘリコプターがいつも危険というわけではありません。事故を多発させているアメリカのような国がある一方、夜間も普通に飛んで無事故の国もあるのです。要はやり方の問題です。

No title

私が妄信的ドクターヘリマンセーでないことはご理解いただきたい
ところです。ドクターヘリ運用には解決すべき課題も多々あります。
それでも事実とは異なる事柄を根拠に不当にドクターヘリを貶めようと
いうような意見がときどき見られますから、気づいたものには
反論をさせていただいている、それだけです。

HEM-Netのサイトに長らく救急ヘリ普及にご尽力されている
千葉北総病院の益子先生のご意見を紹介しておきましょう。
http://www.hemnet.jp/databank/detail/post-82.html

No title

ドクターヘリに搭乗するのは医師2名看護師1名が通常でした。
医師1名看護師2名またはそれぞれ1名という場合もあるかもしれませんがとても稀なケースです。
正確な数字はわかりませんが、10回強/週程度の要請だったと記憶しています(病院間搬送を含む)。
防災ヘリや埼玉の運用方法などについては申し訳ありませんわかりません。
僅かな時間であっても院内の医師や看護師が-1~-2という状況になり、その間も救急車や救急外来や、既に受け入れた患者さんの診療をストップして良いわけではありません。
看護師が一人いなくなるだけで検査や院内空きベッドの検索・調整などといった基本的な作業からしてかけられる人員が減少するので、人員の補充などがないまま運用拡大となれば労働強度は確実に上がるというのが現場の率直な意見だと思います。
ヘリ自体は搬送時間の短縮など患者さんにメリットがあるので、人員や予算(医療スタッフの保障を含む)など適切な運用体制がとられるならそこまで運用の拡大をためらう必要はないと思います。
ですが、よく例えられるような、旧日本軍的な増援・物資の補給がないまま戦線のみ拡大、という場合には反対です。


No title

通りすがりさんの言うことはわかりますが、実際にヘリに乗っていたものとしては、ブログ管理人さんの言う方が現状に合っています。

戦場リスク+訴訟リスク

しかも、われわれ医師に”だけ”保険は掛けられていませんでしたよ、やはり。万が一、ヘリに事故が起きたとき医師はどうするのか事務に言うとものすごくめんどくさそうな顔をして回答をさけてました。

結局、「救命率向上に有効なツール」とかいうものをどんどん導入されて、現場は疲弊して、ほんの数人で回している救急がもうボロボロになっているのが実際のところです。ヘリだけ導入したらすべて解決、みたいなマスコミや政治家の意見を聴くと反吐が出るほどです。過重労働、と言われてますが現場医師にはまったくなんの対策も打たれていません。ヘリがあって医師がいない、さらに24時間ヘリを飛ばす、なんてことをしたら救急現場は崩壊するでしょう。

No title

益子先生の意見を読み大変腑に落ちました。
そして現状をまともに改善しようとしないままでのドクターヘリ導入には断固反対の意を強くしました。
救急どころか一般病棟でさえ急な病欠者(看護師)のために業務が回らなくなるような現状で(7:1だったけど)これ以上どうしろというのでしょうか。医者が1人抜けることによる影響なんてまともに考えている行政は無いのでしょうか。

通りすがり氏へ
>800機以上の救急ヘリ(ほとんどは民間事業)が競争原理で患者を取り合いながらも、年間40万人を救っているアメリカと比べてヘリの夜間飛行がただちに危険と言われてもねぇ。
とあったので、じゃあ救えなかった分を入れたらどんだけ出動しているのかなと思いました。救っているんじゃなくて救おうとしているってことですよね。純粋に出動・搬送だけなら1日2~3回でも長くても数時間の勤務であればむしろ楽って感じます。(もちろんそんなことは日本ではあり得ませんが。)

あと探していたらこんなのがありました。
http://www6.plala.or.jp/brainx/air_ambulance.htm
せめて一言でいいから拠点病院と拠点病院を支える後方の病院の重要性を語ってほしかったです。

No title

今はヘリのない…さん
医師2名+看護士1名というのは少数派でしょう。
BK117以外の機種では患者以外に3名乗るのは非常に狭くなりますから、医師が2名乗るのはOJTのときくらいです。
医師2名乗るのが普通にできているのなら、人員配置としては逆に恵まれた環境なのでしょう。

No title

埼玉のフライトドクターって搭乗中に適用される傷害保険とかには加入していないのでしょうか?
他の病院では保険加入はもちろん、パイロットの給与を模した乗務手当を支給しているところだってありますよ。

No title

8/6初めての夜間ヘリ搬送が行われました。
秩父で発祥の脳出血が埼玉医大国際医療センターに運ばれました。
しかし しかしですよ病院に到着したのはヘリコプターを呼んでから
70分以上経ってからです。
これなら救急車で搬送した方がはやいのでは・・

川島へリポート→(空路)→埼玉医大国際医療センター→(空路)→秩父→(空路)→埼玉医大国際医療センター
よりも  秩父→(陸路)→埼玉医大国際医療センター の方がはやい

一体これにいくら税金が投入されているのでしょうか?

No title

夜間運航やりましたか。
陸路との時間比較をするなら病院収容までの時間でなく医師による治療開始までの時間で比較すべきですね。ヘリ利用の第一の意義は医師が現場に(近いところに)赴いて治療が開始されるところにあります。搬送全体の時間短縮効果は二次的なものです。出動回数を重ねれば効果もどの程度なのかわかってくるでしょう。

No title

まあ、脳出血の診断・治療を現場で開始できるかどうかは微妙で、せいぜいルート確保と全身状態管理くらいしかないと思うんですが。医師が現着するよりも、病院までの搬送時間がどうであったかの方が疾患によっては大事なことがままありますけど。

No title

上の発言ですが
もちろん私もドクターヘリを全面的に否定するつもりはありません。
ただ、いま日本の医療に異常に求められている「費用対効果」がみあったものかどうかが疑問である、と考えているだけです。
もちろん、人の命は地球より重い、というどっかの政党みたいなことをおっしゃるのなら、それだけのことができる財源と人員を確保してください、というだけの話で。
当たり前のように、ドクターカーという選択肢もあるわけですから、狭い国土かつ、コンクリ・アスファルト化されている日本という国でドクターヘリというものが本当にコストに見合ったものなのかどうか、そして、それに見合った十分な対策が取られているのかどうかを問いたいと思います。
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中間管理職: このブログの管理人。
ID上、ブログではmedさんとも呼ばれてます。

某大学医学部を卒業
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医師免許取得: 医師にはなったけど、医療カーストの一番下でした。
 ↓
大学院卒業(医学博士): 4年間、院生は学費支払って給料なし。
 ↓
さらにアメリカの大学勤務: 激安給料
 ↓
日本の大学病院勤務: 労働基準法が存在しない。

フルコースをこなしたため貧乏から抜け出せず。
 ↓
大学から地域(僻地ともいう)の救急医療で疲弊しました。
 ↓
田舎で開業、借金は天文学的数字に。


今は田舎で開業して院長になりました。
でも、教授に内緒で開業準備していたころのハンドルネーム”中間管理職”のままでブログを運営してます。

ブログは主に
日本の医療制度(医療崩壊)、僻地医療事情、開業にまつわる愚痴と、かな~り個人的な趣味のトピックスです。

よろしくお願いいたします。


中間管理職 

Author:中間管理職 
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