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■開業つれづれ:「ポトマック通信 ERの真実」 アメリカ式医療

ネタ元はコロさん

http://med2008.blog40.fc2.com/blog-entry-977.html#comment7316

です。ありがとうございます。



マスコミや経済界が目標とする

アメリカ医療は

実際はこんな感じです。





日本の記者は、

1時間弱

回り道しただけで

腹が立って

新聞記事にするぐらいですから(1)、

アメリカ式ERを

日本でやったら

どれだけ叩かれるでしょうね。







7時間待ちですよ。







まったく

国際比較という観点が

存在しないところが

日本のマスコミのすごいところです。











【外信コラム】ポトマック通信 ERの真実

産経ニュース2009.7.28 03:13

http://sankei.jp.msn.com/world/america/090728/amr0907280313001-n1.htm

 ワシントン支局の助手が、勤務中に階段から転げ落ちた。居合わせなかったのだが、額の出血がひどく手首も痛むという。市内の大学病院で手当を受けていると聞いて、外出先から「ER」こと救命救急室に駆けつけた。

 30年近く前、胸に凶弾を受けたレーガン大統領が搬送されたほどの大病院だ。患者の扱いに如才はなかろうと安心してドアを開くと、助手は額に止血のガーゼ、手首に冷却剤のパックを当てただけで、治療の順番を待っていた。

 結論を先に書くと、助手が傷の9針縫合と手首の骨折処置を終えたのは、病院に駆け込んでから7時間あまり経った夜の8時半だった。診断や外科治療に手間のかかる怪我ではない。時間の大方は、ただ「待つ」ことだけに費やされた。

 一刻を争う急患の治療が優先されるのは、救急部門の常だ。軽い怪我人の後回しはよいとしよう。明らかに高熱を発している人まで、グタリとイスにもたれて長時間待たされていた。患者は時間を追って増え、夕方には満室だった。

 救急部門がこれほど繁盛するのは、家庭医が予約制で急な発病には融通の利かない米国の医療事情による。医療保険のない人が、症状が重くなって転がり込むケースもある。連続ドラマのタイトルにもなった「ER」だが、その日常は感動や興奮と縁のない重苦しさに満ちていた。(山本秀也)






まあ、経済界は

医療保険を民間保険にして

さらにひと儲け、

というたくらみをしているようですが、

民間保険に移行なら

「人の生き死にも保険会社次第」

という世の中が出現します。





1時間で専門医に治療してもらえる、

という状況を

「なんてひどい」

というマスコミには

7時間以上待ち続ける

アメリカ型ERからしたら

世界的に天国のような環境

にいるのを

まったく理解できないのでしょう。





もちろん、日本の一般国民もね。





なぜ、

「今がベスト」

という考えにならないのでしょう?





世界一とうたわれた

日本医療はこうして

ずたずたに引き裂かれていくのです。










(1)
■開業つれづれ:「たらい回し 治療5分に「1時間」」
http://med2008.blog40.fc2.com/blog-entry-977.html

















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コメント

No title

珍しく産経がアメリカ型医療の影の部分を記事にしたんですねぇ。

ついでに治療に要した費用と、自己負担額、その助手さんの入っている健康保険の掛け金まで書いてくれていたら完璧なんですけどね。

nice!

7月24日の記事とセットなんじゃないかって思えるほどタイミングのいい記事ですねw

現在は間違いなく昔より命を救う技術は発達しているはずです。しかし、現在の人々は昔の人より幸せかと聞かれれば、そうではない気がします。自分も医師ですが、自分のやってることはいたちごっこなんだろうなと感じています。今後も医療は発展するとは思いますが(日本は停滞する可能性大ですが)、それを幸福と感じる感性が患者側になければいつまでたっても満足していただける医療を提供できないと思います。うーん、少々疲れ気味です(;^^)

裁判って一体…

地方3紙の賠償責任なし=通信社記事掲載の名誉棄損認めず-東京女子医大の事故報道
http://www.jiji.com/jc/c?g=soc_30&rel=j7&k=2009072800592

同じ件で、同じ東京高裁はこんな判決を下しているというのに…

毎日記者ら2審も賠償命令 東京女子医大心臓手術死めぐる記事出版で
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/event/trial/278450/

まさか同じ裁判官じゃないでしょうね?
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フルコースをこなしたため貧乏から抜け出せず。
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大学から地域(僻地ともいう)の救急医療で疲弊しました。
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田舎で開業、借金は天文学的数字に。


今は田舎で開業して院長になりました。
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