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■飲酒問題 ついに来た 「宴席で飲酒後、お産取り扱い 周産期医療センター副院長」

これ、簡単な問題に見えますが、

実はかなり根が深い問題です。






宴席で飲酒後、お産取り扱い 周産期医療センター副院長

asahi.com 2009年4月20日
http://www.asahi.com/kansai/news/OSK200904200006.html

 大阪府内の産科救急の中心的役割を担う石井記念愛染園(あいぜんえん)付属愛染橋(あいぜんばし)病院(大阪市浪速区)の60歳代の副院長が、飲酒後に病院で「臨時当直」としてお産を取り扱っていたことがわかった。緊急対応の必要がないのに病院に宿泊し、臨時当直手当を受け取っていたこともあった。病院側は「逆子など困難なお産があったときには自分が診たいという熱意の表れ」と説明するが、厚生労働省は「あまりに常識外れ」としている。

 朝日新聞が入手した資料によると、副院長は06年1月~07年5月に計214回、勤務表に「臨時当直」と記入し、署名していたが、病院関係の宴会に出た後、臨時当直をしたケースが十数回あった。このうち、少なくとも3回は正常分娩(ぶんべん)を取り扱った記録が残っている。宴会後に病院に戻ったものの、分娩記録のない臨時当直も10回近くあった。

 07年5月、産婦から「酒のにおいをさせた男性医師が赤ちゃんを取り上げた。飲酒運転より悪質ではないか」と病院に投書があり、病院側が実態調査していた。

 同病院は274床を備え、リスクの高い妊婦に対応する総合周産期母子医療センターに大阪市内で唯一、指定されている。年間分娩数は約1700件で、常勤の産婦人科医は8人。毎日1人が病院で当直し、緊急時に備えた自宅待機の「宅直」も1人いる。

 副院長は取材に事実関係を認め、「飲酒後でも心配な患者がいる時は病院に戻った。飲んでから自宅に戻ると、深夜に緊急の呼び出しがあった際、車を運転して駆けつけられない。飲んだ時こそ病院に泊まらざるを得なかった」と話した。調査結果が出た後、病院から厳しく注意され、禁酒を心がけてきたという。

 森本靖彦院長は「副院長は酒も強いので酔わない。急患を助けるために仕方ない面もあり、飲酒運転のように法律違反ではない」と主張。処分などは考えていないという。厚労省医事課は「飲酒した医師に診療させてはいけないのは常識。法に定めがないのは、他に医者がいない場合の緊急避難的な措置を想定してのことで、通常ならあり得ない」としている。

 副院長は06年度、月平均12・7回の当直を務め、時間外・当直手当として計約1千万円を受け取ったとされる。07年9月に「当直は実態に合わせて月6回まで」と定めて以降は、急減したという。

 同病院は大阪府から、新生児集中治療室の増床など施設整備費として、04~05年度に計2億1730万円、08年度には総合周産期母子医療センターの運営補助費として、1158万円の補助を受けている。(龍沢正之、阿久沢悦子)






この理屈ですと、

僻地に一人だけいる専門医は

24時間、365日、飲酒できないことになりますが、

どうなんでしょう?






あるいは、

すべての病院で医師が飲酒可能なように

複数医師のバックアップ体制をとれ、

ということなのでしょうか?




言うは簡単ですが、

実際に、

「じゃあ、医師が一人だけなら一滴も飲むな」

というのなら、

まったく無給でアルコールを禁止させる、

そのような権限は一体どこから生まれるのでしょう?




医師はアルコールを飲用してはいけない職業なのでしょうか?

毎年、忘年会シーズンには医師が診療を行えず、

対応できないことが

正当化されるのでしょうか?




H18年の北海道の僻地で起こった問題(1)を

全国規模で行おうとしているのです。






”医師は飲んだら医療行為はできない”

その、あるいみ当たり前のことすら

今の日本では守ろうとしたら、

医療が崩壊するほどのインパクトを持っているのです。




ちなみに、私は飲酒しての医療行為に

賛成しているわけではありません。




現状では医師を禁酒にするだけの根拠も、見返りもないまま

人数が極端に足りないために、

DVのように「法的な根拠はないが、お前、自由一切ないから。禁酒ね」

と言われているのが医師なのです。







(1)
蠅太郎まんが美術館
北海道の寒村僻地 無邪気村での出来事  当直医が酒飲んだ?
http://haetarou.web.fc2.com/Drinking2/A.html













関連記事

コメント

・心配な患者がいたので病院に戻り臨時宿直届を出す!?
・飲んだときこそ病院に泊まる?
・月6回まで制限されてから激減
→これはいけませんなあ。単なる乞食医者ですがな。
・酒も強いから酔わない→コメントしたのはホンマに医師ですかい?他強いのは何?集金?
・飲んだら診るな→早く、通達を出してくださいよぉ

ツッコミどこ満載ですね。

当直明けの医師は飲酒した常阿智と思考能力は同じなんですよね。飲酒して診療を行わないのが当たり前だとしたら当直明けの医師が診療を行うのは,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,。

えーと、あの、ここ、大阪市内の日本橋近くのビミョーな所にあるビミョーな病院なんで、スルーした方がいいかと思います(笑)。

まあ、患者もいつも酔っぱらっているような患者が多いからなー、医者が酔っ払っててもおかしくないよう。

しかし、運送業でも、運転手が飲酒運転をして事故を起こしたり、過労で事故を起こしたら、事業者も責任を問われるのに、病院にはそんな責任を問うという話がないのもいまだに不思議ですな。

当直明けの医師は飲酒した常阿智と思考能力は同じなんですよね。
⇒ 頼むから、当直明けの勤務を取り締まってくれ!!
  その内、二日酔いも取り締まり対象になるカモ。 勤務の前にアルコールの呼気濃度チェック? 思えば、医師になってから、深酒とラーメンのニンニクは自主規制の日々でしたナ。
  最近、『焼け野原』後の再建の必要性も、疑問に感じてきました。 どっちみち、オノレの財力だけが頼りの末法の世が来る悪寒がします。 ・・・医師になった頃には、普通に真面目に医療に取り組みたかった、タダそれだけなのになァ、と青い時代を遠い目で振り返って見るでつ。

自分は地方公立病院外科医ですが、お酒はのんでも判断力が保たれているとおもえばマスクをして診療も手術もします。
夜間発生した手術患者、診療依頼の患者対応は当番を外科医の中で自主的に決めて何とか対応しています。
当然病院からは待機にともなう拘束料も出ておらず、待機はあくまでもボランティアです(実働に対する時間外はさすがに出ますが)。
「お酒を飲んだら医療行為はまったくしない」これが本当の姿ですが、これをやったら夜間には日本全国どこの病院でも手術には対応できなくなります。
国民が希望するのであれば、医師は大手を振って夜間の当直医から診療依頼、手術依頼を断ることができます。ま、夜に病気になったことが運が悪い、といわれるでしょう。できないものはできません。
マスコミも、厚生省も相変わらずお気楽ですがこれも「パンドラの箱」ですね(笑)

当直も待機もいるのに、酒飲んだ副院長が病院に泊まって勝手に臨時当直と称して当直料を貰ってたんですねw
何このタカリ副院長ww
で、寝てればいいのにお産取ってバレてタレこまれたとw
院長のコメントがまた香ばしいですねぇ

僻地の一人医長と一緒にしちゃいけないでしょ
がんばってる先生方に土下座して謝れって言いたいわ

飲酒医療禁止法つくろうw

酒に酔ってれば医療行為は禁止。これが当たり前。徹夜勤務の後は休む。これも当たりまえ。それが出来ない病院は診療を止めろということです。安全を考えれば当然ですよね。

> 飲酒医療禁止法

これすごーくいい!患者さまの身の安全を守るためにも、ぜひぜひ議員立法で!違反した場合は刑事罰の厳刑を科すのがいいと思います。

お医者様だって人間ですよね

酒好きな私としては、飲酒も自主規制せざるを得ないお医者さんを気の毒と思いつつ、「酒の臭いをさせる医者に治療されたくもない」と思ってしまうのです。

飲酒運転と同じで、本人は大丈夫と思っても、シラフの時と比べれば判断力や突発的な出来事に反応する力は劣るのですから。

酒飲んで平気で治療する医師は医師免許を返上して下さい。それで医療が崩壊する、しないは別問題です。

業務命令もなく、拘束料も支払われないのに、勝手に自宅待機するなんて、医師の人権・時間・技術の超叩き売りです。それに飲酒医療を公言するなんて、大多数のまじめな医師にとって端迷惑以外の何者でもない。

一般人様がおっしゃるように、飲酒医療は、もちろん、厳禁です。それで、医療が崩壊するかどうかは、国家が考えるべきシステム上の問題で、個々の医師の裁量ではありません。

もちろん、飲酒せず自宅待機するなら、業務命令や拘束料は必須です。それがなければ、酒が好きな医師は、勤務時間終了後、個人の基本的人権のもと、飲酒し、いかなる理由があっても、以後は診療を行わなければいい。ただ、それだけの話です。

そうですね。お酒を飲んだら診療禁止。もちろん自宅待機などの「手当が払われる業務命令」が出ているときは飲酒を禁止。そうでなければ、飲酒を禁止して業務を強要してはいけない。ついでに「シラフの時と比べれば判断力や突発的な出来事に反応する力は劣る」状態と科学的証明がされている「当直(≒夜間時間外労働)」後の通常勤務も法律で禁止しましょう。患者さまに何かあったら大変です。
飲酒はだめで、同じ状態を作る過労状態はOKでは、困りますよ。もちろん。

それで夜間救急ができなくなってもまったく別の話です。

わーいww
家に帰ったらすぐにお酒飲もうっと
そうしたら夜に不当な呼び出しに答えなくていいねww

なに?ならば酒は一切飲むな?
きちんと拘束料を払うのか?
代理の人間を連れてくるのか?

きちんと明文化してねwww

おいらが大学院生でバイト当直にいった田舎病院では当直室にビール、ウイスキーが常備されてましたなー。
某先輩は夜中にナースステーションに電話かけて「ビールがなくなっちゃったので持ってきて~」ツワモノでした。

当直明け勤務こそ危険

全国の勤務医の当直明け勤務の一斉拒否を提案します。当直明け勤務は医療ミスの大きな誘因ですから、当直明け勤務をするということは、医師が自らの首を絞めているようなものです。

患者にも選ぶ権利が

>「酒の臭いをさせる医者に治療されたくもない」
から、死にそうでも手術できなくてもいい、という意思表示をする権利が患者にもある!

保険証の裏にでも書いておけば、色々回して探してくれるんじゃないですか・・・?
希望者はぜひ。

患者

キャプテン翼のロベルト本郷

みたいに、スキットル(ポッケに入れて酒持ち歩くあれね)を持ち歩くことにしようっと。

17時になった瞬間に一口。
「飲酒してしまいましたので、以後の診療は不可能ですが何か?」

佐渡先生、ドクターゼロ

所詮架空の人物か。
医者じゃないけど、あぶさんも…そう言えば今季限りで引退だそうですね。

この先、忘年会など病院側が主催する(≠お金を出す)宴会では一切お酒が出されなくなったりして(笑)

ところで、飲酒診療だとか、飲酒運転だとか、ここまで大騒ぎしてるわりに「お酒を禁止します」という話は出てこないんですね。
遥かに被害者の少ない(嗜好者本人以外に)たばこはあっという間に「アメリカ様のおっしゃることだから」と社会悪No.1に祭り上げられましたが。

禁酒法制定賛成

私はお酒を飲みたいと思うことなんてほとんどありませんから
禁酒法が制定されてもまったく困りません。
(飲めないかどうかとは別の話です)
タリバンが日本にも来てもへっちゃらです。

でもきれいなおねいさんがいるお店はお酒があっても好きです。

ブログ主様コメ欄汚し失礼いたしました。。

院内での飲酒、及び喫煙は禁止ですが何か

一般人様がおっしゃるように、飲酒医療は、もちろん、厳禁です。それで、医療が崩壊するかどうかは、国家が考えるべきシステム上の問題で、個々の医師の裁量ではありません。
⇒ まさしく。
  今まで、本来は国が考えるべきシステム上のことを、現場の医療者がド根性とカンチガイでカバーしてきた(他にやってくれる所がないから、やらなきゃ仕方がなかった?)、その結果、問題が表面化しにくく、国は抜本的な解決をしてこなかった。
  マンパワーとお金で持続的に提供可能な医療水準が再構築されるまで、医療崩壊は続きます。 当然、今までよりも悪くなるでしょう。 ただソレだけのことです。 個々の医師の裁量では、どうにかできるモノではありません。 それで国民が困るなら、主権者たる国民が考えるべき事です。 ・・・って、医師の人権剥奪が来そうな悪寒もしますが、その時はそんな国から医師がいなくなるダケですかね。

  アメリカは禁煙だ何だと言いながら、アメリカの会社は世界中でタバコを売りマックっていると聞いたことがあります。 『大人の事情』ってヤツ?

飲まなきゃいいじゃん。

妊娠しなけりゃいいじゃん。

診なきゃいいじゃん。

時間外診療やめりゃいいじゃん。

えぇじゃないか、えぇじゃないか、よいよいよい♪

今夜は病棟の飲み会だから、
今夜はオペ室の飲み会だから、
もう家で酒飲んじゃったから、   どっか別の病院に送って。

って言っていいんですね。
待機料ももらわずに毎日毎日携帯の着信がないか気にとめてますけど。

臨床医で病院管理者としての率直な感想

当直医はいる。でも自分の病院の、しかも受け持ちの患者の急変に対し、飲酒しているときに当直医からSOSの電話が入って、転院も考えられないような患者の場合にどうするのか。病院に出かけて「当直医はこいつです。重症ですので私は酒を飲んでいますが、当直医よりもう少しましなことが出来そうなので、治療に協力します」と、家族に伝えて当直医とともに診療行為にかかわれば、別に問題は起こりません。このように緊急避難の場合には、より良いことができれば、no problemです。
あらかじめ、患者の急変が予想される場合に、飲酒していて治療に参加すれば問題となるでしょう。この場合の『飲酒しないで待機』に手当てをつけるのは、経営者の立場でものを言えば、今の診療報酬では、手当ての財源確保は困難です。
当直医が、とても診れないような外来患者の場合は、かかりつけの患者でも断るべきだし、そのことは応召義務違反にはなりません。酒を飲んでいる上級医を呼ぶ必要はありませんし、飲酒した上級医も出て行く必要はありません。
ただし当たり前ですが当直医が飲酒していた・・・なんてことはやはり論外です。自分から待機当直を申し入れて飲酒という行為は、Proffesional honestyに欠ける行為で、まじめに同じ仕事をしている人間に対する侮辱であると腹が立ちます。
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飲酒診察お断りに見る、社会の不寛容性

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 宴席で飲酒後、お産取り扱い 周産期医療センター副院長 http://www.asahi.com/kansai/news/OSK200904200006.html 大阪府内の産科救急の中心的

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日本の大学病院勤務: 労働基準法が存在しない。

フルコースをこなしたため貧乏から抜け出せず。
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大学から地域(僻地ともいう)の救急医療で疲弊しました。
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田舎で開業、借金は天文学的数字に。


今は田舎で開業して院長になりました。
でも、教授に内緒で開業準備していたころのハンドルネーム”中間管理職”のままでブログを運営してます。

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