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■滋賀 典型的コンビニ医療 「夜間 草津の小児救急医療センター訪ねる」「風邪だと思ったが、自宅に薬がなかった」

ネタ元は

demianさん
http://med2008.blog40.fc2.com/blog-entry-764.html#comment5976

です。いつも大変お世話になっております。





これ読んで、

ここに行きたくなる医師、いるんでしょうか…?

ワザとつぶそうとしているのかな?









夜間 草津の小児救急医療センター訪ねる

asahi.com 2009年04月13日
http://mytown.asahi.com/shiga/news.php?k_id=26000000904130004

【「昼は混雑」軽症者次々】


 24時間、365日の受け入れ態勢をとる県内唯一の小児救急施設「草津市小児救急医療センター」(同市矢橋町)。夜間や休日でも重症の子どもを救う目的で06年4月、草津総合病院内にオープンした。だが、訪れる年間約2万人の大半は風邪や腹痛など軽症の患者なのが実態で、医師らは予想を超える患者数の治療に追われる。夜のセンターを訪ねた。(安田琢典)


【当直医32時間勤務/「重症救う」理解を】


 「酸素吸入、ステロイド投与。急いで」。当直態勢に入って約2時間後の午後7時過ぎ、近藤雅典・小児科部長の声がセンターに響いた。患者は救急車で運ばれて来た男児(8)。食物アレルギーがひどく、食べてはいけない卵を誤って口にし、激しいぜんそくの発作で呼吸困難の状態に陥っていた。


 3人の看護師が近藤部長をサポートする迅速な治療が功を奏し、男児は2時間後に回復。近藤部長は「症状が重い食物アレルギーで、血圧低下を誘発していた。治療が遅れれば、最悪、死に至るケースだった」と話す。こうした命の危険にさらされた患者は年20人程度と、まれなケースという。


 センターは設立前、年間の来院者を8千人と見込んでいた。しかし、08年度のセンター利用者は予想の2倍以上の1万8714人。1日平均50人ほど、日曜や祝日は200人を超えることもある。症状が重く入院した患者は478人と全体の2.6%。軽症の患者が大半を占める。


 栗東市の主婦(30)は、2日前に39度近い熱を出したという5カ月の次男を連れて来た。回復傾向にあったが、念のためにと来院し、軽い風邪と診断された。

「ここは24時間開いているので便利。夜は患者が少なくてすぐにみてもらえる」

と話す。2歳の男児を連れて来た大津市の30代の主婦は

「風邪だと思ったが、自宅に薬がなかったので」。


 翌朝9時までの当直時間にセンターを訪れた患者は32人。このうち、入院を必要とした患者は4人だった。


 ベテランの看護師は「昔なら、自宅で様子を見ていた症状でも、親は心配で病院に連れてくる。少子化と核家族化で、子育ての経験が不足している」と話す。


 センターでは、常勤の医師6人と、滋賀医大の派遣される医師15人が交代で診察にあたる。予想を大幅に上回る患者数により、当直する医師が仮眠できるのは平均2時間程度。32時間連続で勤務することもある。「このままでは、小児科医がパンクしてしまう」と近藤部長は心配する。


 センターは、当直時間に訪れた軽症の子どもの保護者に対し、できるだけ昼間の時間帯か近所の開業医にかかるように勧めている。それでも、センターの患者数が減る兆候は見えない。


 県医療政策室も、こうした状況を憂慮する。県内では、地域内の総合病院が輪番で小児救急医療を担う。無休の同センターは利便性が高く、どうしても患者が集中すると分析する。


 利用者の思いと医療機関の理想――。双方の認識を共有させようと、同室は各地で保護者と医師の懇話会を定期的に開いている。勤務医の労働実態を調べ、その結果を地域に公表する試みも検討している。「救急と一般医療の違いを利用者に理解してもらうしか、地域医療を守る方法はない。利用者が正しい情報を知るのはもちろん、医療機関側も利用者のニーズに敏感になってほしい」。同室の考えだ。






いずれ、ここから医療はなくなることでしょう。

医療を大事にしていないところから

医師は撤退を始めています。







>県医療政策室
>医療機関側も利用者のニーズに敏感になってほしい
>同室の考えだ。



県自体が、

医師を酷使しろと言っているんですから、

まあ、どのみち崩壊はもうすぐでしょう。



これほどまでに典型的なコンビニ医療を

行っている滋賀県の行政こそ、

「医療者のニーズに敏感になって欲しい」

ものです。




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コメント

すごい、すごすぐる。
これが滋賀県の標準的な県民の意識と
医療提供の現実なのでしょうか?

ド僻地住民となんも変わらんやないの!

滋賀の医療僻地っぷりは近江八幡でもはっきりしてます。
こうなる事が分かっていて県もやらせたのでは?

社会医学フィールド実習

滋賀医科大学社会医学講座衛生学部門
社会医学フィールド実習
http://servpm.shiga-med.ac.jp/kyouiku/socmed_fw/2006/index.htm

実習テーマ名:滋賀県小児救急医療の利用実態調査 ~守ろう!滋賀の小児科医療~
http://servpm.shiga-med.ac.jp/kyouiku/socmed_fw/pdf/2006/2008_1.pdf

というのもあります。

確かにコンビニ

ですから、時間外割増料金を取るべきでしょう。安くすませたい方は時間内にかかればいいだけではありませんか。

そんなもん、夜間急病で検査も一揃いできる、投薬も昼間と同様にする、なんてことをするからコンビニ患者であふれるんですよ。

「時間外自己負担を取る」「検査はしない(必要な奴は2次に転送する)」「薬は1回分、あるいは1日分」
要するに「明日の朝まで状態が悪化していなければよし」という割り切り方をしなければ、コンビニ患者の増加は防げません。

>「ここは24時間開いているので便利。夜は患者が少なくてすぐにみてもらえる」

いやぁ、こんな便利な施設が格安(ナマポや乳児医療ならなんと無料!)で利用できるのですから、積極的に使わない手はありませんよねっ♪>草津のぐみン市民の皆さんw

  ソモソモ、コンビニがあるから悪いのでは? 便利に使えるコンビニを作っておいて、使うな行くな!と言うのは、まァなんと言うか・・・。 繁盛してこまるようなモノは、ハナから作らない。 不便がいやでコンビニが欲しければ、せめてペイするだけの負担(時間外加算とか)はしてもらわないと。

コンビニらしく

来院したら問診表記載とバイタルをとり、採血し、結果がでたら医師診察、処方を一日分して、紹介状に転記し帰宅させる。悪そうなら入院。ひたすらルチーンの診療のみに徹すればよいのでは。(昔は顔みて喉みて処方で帰宅させていたのでたばこの売り場でした。)これで納得しない人は自費で地中海病院に行ってくだされ。

この病院

予定どおり医師がいなくなって自然消滅しそうですね。

高級車も軽自動車も同じ値段ならどちらを買うかとか、東京大阪間で鈍行も新幹線も同じ値段なら
どちらで行く? と同じレベルの問題だと思いますが。
時間外に来た人は、全額自己負担、後日、認定審査会で重傷
軽症におうじて償還額を決定する。
こんな単純なことができないって?
 まともな政策がないなら、自己防衛するしかないって
ことですかね

伊藤忠商事会長・丹羽宇一郎 医療難民は政治の貧困
http://www.business-i.jp/news/special-page/ronfu/200904150005o.nwc

>“医療亡国”ともいえる現在の医療問題は、患者や国民への配慮を欠いた政治の貧困に根ざしている。

医療者への配慮の欠如についてはスルーですか、そうですか。

>医師の偏在をもたらす大きな要因の一つが、日本医師会の医師賠償責任保険の問題だ。

日医の医師賠償責任保険が医師の偏在をもたらす大きな要因とは初耳ですね。
どこからこんな話が湧いてくることやら。

>長期的な対策も大事だが、政治として取り組まなければならない喫緊の対策はまず小児科、産科・産婦人科、内科、外科などの医療現場で働く病院勤務医の待遇をよくし、過酷な労働環境の改善を図ることだ。

ここは同意しますが、そのために開業医の報酬を削れという論理は認めません。

あと、プロフィールに

「前 経済財政諮問会議委員」

が抜けていますが、わざとですか?

経済財政諮問会議

の方針は破綻したんだよね。リーマンショックでw
こんなば阿呆論理で動いていた歴史がありましたので名乗りたくないでしょうw

厚労省の出してきた資料「だけ」をうのみにして書いているのが丸わかりの論調ですね。

現在、「保険診療を行っている」小規模医療機関(要するに開業医)の3割が赤字経営である、という実態はご存じではないようで。
稼いで「平均」を押し上げているのは、自由診療をしておられる方々だというのにね。

風邪薬って

24時間開いている調剤薬局を作ったらどうだろう。
もちろん薬剤師も応需の義務あり。

自分の知っているアメリカ人の医師で 嘔吐を繰り返す子供が食事が取れなくなって受診したら、にコーラを飲ませた人がいたなあ。
それで水分と糖分の補給になっちゃうから不思議。

それでも治らなかったら 大きな病院に行きなさいって。
勿論昼間の話です。


ここも滋賀なんですね。

学生の頃、夏休みのたびに琵琶湖に居座ってブラックバス釣りまくってました。ここに永住してもいいかな?とか思ったり。
…永住しなくてよかったw。
>自分の知っているアメリカ人の医師で 嘔吐を繰り返す子供が食事が取れなくなって受診したら、にコーラを飲ませた人がいたなあ。
それで水分と糖分の補給になっちゃうから不思議。

>それでも治らなかったら 大きな病院に行きなさいって。

まるでアメリカ人のよぉに合理的w

24時間営業

Bohliniさま

調剤薬局で24時間営業のところは福岡市内には一件確認できています。
調剤のみのところのようでして、OTCやら普通の風邪薬買うのは難しいかもしれません。
まあ、でも地方都市圏であっても日付変わるくらいまで営業しているドラッグストアもありますしね。

彦根市民のご意見

http://mainichi.jp/area/shiga/news/20090416ddlk25010397000c.html

 ■彦根市民の声

 ◆城町2、無職、門脇信雄さん(61)

 開業医の紹介状がないと受診できない市立病院では心もとない。市民は仕方なく他の医療機関にかかり、市立病院の患者は減る一方と聞く。こんな状況が続けば、赤字は増え、市民の負担はかさむばかり。根本的な立て直しが急務だ。

 ◆日夏町、主婦、成宮聡子さん(34)

 ばく大な投資をして改築した市立病院で5科も診療制限とは信じられない。「医師不足だから仕方がない」と言うだけでなく、医師や看護師を確保し、患者や医師にも魅力ある病院にしてほしい。

 ◆大藪町、蒔絵師、舟越丈二さん(38)

 市立病院は設備は一流だが、使いこなせる医師がいないとよく聞く。他の行政サービスの低下に市民が我慢できるのなら、予算をもっと病院に回し、志のある医者を集めてはどうか。


いつぞやの彦根市民の安心なお産の会の掲示板を2chくずれのアラシだとか委員会活動だとかいう憶測が流れていましたが、
どうみても今回の記事の皆さんと論調は同じです。

毎日新聞のいう「市民の声」がねつ造でなければ、ね。

>他の行政サービスの低下に市民が我慢できるのなら、予算をもっと病院に回し、志のある医者を集めてはどうか。

我慢できなかったからこうなったのでは?
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