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■長寿医療制度 大改革、広がる混乱 クローズアップ2008 (なぜか項羽と劉邦も(笑))

色々なご意見があると思いますが、

小泉政権(3)の

”改革の最後の総仕上げ”として

行った「後期高齢者医療制度」の

強行採決、

これに反対したマスコミは

皆無でした。






医療系のブログでは

このひどい制度に対して

ずーっと反対の意思を示してきました。





そして、地方議会の三分の一にもあたる

>全国1865の自治体中、544議会

が反対を表明しています。




やっと、

ここに到って、

マスコミの報道が始まりました…。






遅すぎますけどね。


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クローズアップ2008:長寿医療制度 大改革、広がる混乱

毎日新聞 2008年4月11日 東京朝刊
http://mainichi.jp/select/science/news/20080411ddm003010100000c.html

 1日に発足した75歳以上の長寿(後期高齢者)医療制度は、準備不足から保険証がお年寄りに行き渡らなかったり、制度が十分に周知されていないなど混乱のうちに始まった。
厚生労働省は「大型の制度改正時はこんなもの」(幹部)と達観したふうだが、実際に制度を利用するお年寄りだけでなく、各地の議会や医師会が制度の見直し・撤回を求めるなど、反発は全国に広がっている。

◇新保険証、6万人「届かない」--家計打撃「腹立つ」

 「保険証が届いて、逆に腹が立った」。さいたま市南区に住む有道美奈さん(80)は憤りを口にした。同居する看護師の長女(45)の扶養家族だが、新たな保険料は自分の年金から負担する。「夫が早くに他界し自立して生きようとコツコツ貯金してきたのに。負担が増える分、病院にかかりにくくなるし将来施設に入るにしてもお金が足りなくなるかもしれない。今の制度もまたすぐ変わるのでは」と不安を募らせる。

 厚労省は昨年11月、制度を説明したリーフレットを70万部発行、3月20日には政府広報を新聞折り込みで配布した。都道府県ごとに制度を運営する後期高齢者医療広域連合や自治体の担当者を集め、問い合わせへの回答例を示し準備を進めてきた。にもかかわらず対象者に保険証が届かず自治体に返送された数が少なくとも約6万件に上ることなどが、毎日新聞の調べで判明している。

 さいたま市緑区の女性(61)は10日、特別養護老人ホームに入所する母親(95)に代わり、埼玉県川口市役所に新保険証を受け取りに来た。母親が以前1人で暮らしていた家に「転送不要」として郵送され、受け取れなかった。「行政にはもう少し早く対応してほしかった」と話す。川口市では3万694人のうち約670人分が返送され、約400人分を再発送したが、今度は「年金から天引きされるのか」との問い合わせが相次いでいる。

 同県越谷市は新保険証の再発行数が多く悩む。受け取ったお年寄りがカード大の新保険証を保険証と思わず紛失するためで、200件近いという。約6万人のうち約1000人分が返送された東京都大田区では利用者が介護施設に移ったほか、家の改築で一時転居したケースもあった。10日、窓口を訪れた女性(81)は「保険証は届いたけれど制度が分かりにくい。目が悪いので、説明書を虫眼鏡で見ています」と話した。【山崎征克、稲田佳代、真野森作、清水健二】

◇選挙惨敗、与党あわて追加策--制度の周知図れず

 自治体が準備不足に陥った一因には、高齢者の反発を恐れた与党が昨年末、急きょ保険料の軽減を打ち出したことが挙げられる。

 75歳以上の1人当たり医療費は05年度で81万5000円と現役世代の5倍だ。新制度の理念の一つは「世代間の不公平是正」。高齢者にも収入に応じて保険料を払ってもらい、現役の負担軽減を目指した。そのため保険料を払う必要がなかった扶養を受ける約200万人のお年寄りも負担することになった。

 06年6月、与党は新制度を柱とする医療制度改革関連法を強行採決で成立させた。しかし、昨年7月の参院選で惨敗し対応は一変した。高齢者の反発におびえ、当初の理念をかなぐり捨てて、補正予算で、高齢者負担の軽減策を模索した。

 財政難で軽減幅はなかなか決まらなかったが、結局、08年4月の開始から半年間は、これまで扶養を受けていた人の保険料負担をゼロとし、同10月からの半年間は本来支払うべき保険料のうち10%を負担してもらうことで決着。来年4月以降の対応は今後検討する。与党が合意した時には10月30日になっていた。

 厚労省は保険料の算定基準に関する政省令の自治体への通知時期を07年9月初旬に想定していた。だが自民党総裁選もあり通知時期は2カ月半遅れの11月末になった。

 負担水準という国民が最も関心を寄せる部分が最後まで揺れ動き、自治体も年末まで広報作業に着手できなかった。熊本県広域連合長の幸山政史熊本市長は8日、「(国は)広域連合に戸惑いを与えた」と不満を口にした。【吉田啓志】

◇切り捨て、反発が全国に波及--診療の質が下がる

 「保険料が上がる人は増えるのか、減るのか」

 10日朝、国会内で開かれた民主党の会合。厚労省幹部は議員から口々に追及され、最後まで答えられなかった。15日には新制度の保険料の年金天引きが始まる。野党4党は14日にお年寄りのメッカ、東京・巣鴨のとげぬき地蔵尊近くで新制度反対の集会を開く。

 日本の医療は治療をするほど費用がかかる出来高制が基本だが、新制度では糖尿病など慢性病の高齢者が、かかりつけ医で月に1度「後期高齢者診療料」(自己負担は原則600円)を支払うと、多くの検査や治療は何度受けても追加の出費が不要となった。国の狙いは過剰診療防止にあるが、診療料を受け取りながら、必要な治療すら行わない医師が出る可能性は残る。

 広島県福山市や青森市など多くの医師会は「安さを売りにする医師が出てくる」と、会員に同診療料を算定しないよう求める文書を送った。山口県医師会も、各地区の医師会に慎重な対応を求めた。

 新制度独自の体系として、
「後期高齢者終末期相談支援料」
も新設された。担当医が患者と相談し、あらかじめ死期間際の治療方針を文書化すれば医師に2000円の報酬が渡る制度だ。高額な延命治療を減らし、在宅でのみとりに誘導する意図がうかがえ、野党は「うば捨て山だ」と批判を強めている。

 反発は地方議会にも広がっており、08年3月末時点で全国1865の自治体中、544議会が制度の見直しや撤回などを求めて決議した。強まる反発に、与党幹部からは「制度を撤回するしかない」(自民党参院幹部)の声も漏れ始めた。【吉田啓志】

==============

 ■ことば

 ◇長寿医療制度の財政
 08年度の75歳以上への医療給付費は約10.8兆円。うち5割を税金でまかなう。4割は現役世代の支援金(保険料)で支え、残り1割、1兆円強に高齢者の保険料を充てる。政府は新制度の呼び名を「長寿医療制度」へ変えたが、法律上の名称は「後期高齢者」のままだ。窓口での負担分はこれまでと同じく1割。

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少しずつ、医療関係者の

あまりにひどい現状を理解してくれる方が

増えてきました。





しかし、

いまでも全く変わらず

コンビニ受診をされる方が

います。







時々、項羽の

「力抜山兮気蓋世 時不利兮騅不逝 騅不逝兮可奈何 虞兮虞兮奈若何」

が頭をよぎります。






分からない方、すみません(笑)。





一般の方は

だれもそう思っていないかもしれませんが、

日本医療はWHOランキングで1位を

取るほど国民の健康に貢献しているのです。






世界一の実力を持った日本医療が、

あまりに日本での政治力がなく、

日本での人気がなく悪役になり、

政治から叩かれ、

国民から叩かれ、

そして

つぶされています。






いまだに

”医師は『そう言う職業なんだから』、

ど根性でがんばればいい”

”なぜ現状を維持できない?”

と、直接、間接的に言われます。





そして、それを言う方々が、

本気で言っていると気付いて

私はいつも愕然とするのです…。





「本気で言っているんだ、この人たちは」







その力は

実力はあっても、

ついには滅亡してしまう項羽。




すでに味方なく、

引き返せないところまで来た

日本医療。





この両者が

ダブって見えるのは

なぜでしょう?




「天之亡我、我何渡為」

私たち医療関係者は

どこの河を超えて、

どこへ渡っていけばいいのでしょう?





-------------------------------------
(1)有名な垓下歌(項羽)です。



項羽は、「項羽」と「劉邦」で有名なように、

秦の始皇帝が死去したあと、争った中国の2人の英雄です。

豪傑の「項羽」と、戦えば負けばかりの「劉邦」。

しかし、”天”は最後に「劉邦」に勝利をもたらします。




項羽が劉邦の大軍に囲まれ、うたったのがこの歌です。

「力抜山兮気蓋世 時不利兮騅不逝 騅不逝兮可奈何 虞兮虞兮奈若何」

力山を抜き気世を蓋ふ
時利あらず騅逝かず
騅の逝かざる奈何すべき
虞や虞や若を奈何せん





(2)
項羽は(1)のあと、戦いを挑み、

数十万といわれる劉邦の大軍の囲みを破ります。

しかし、生き残っているのは項羽ただ一人。




生まれ故郷の江南にはあと川一本越えるところまで

たどり着きました。

そこで、項羽の帰りを待つ、

江南の人に川を渡るように強く勧められます。

「江南に戻って、王になってください」




しかし、項羽は笑いながらこういいます。

「江南の8000人の息子さんたちを連れて

戦いに行ったのに、いまは私一人だけ。


天が私を滅ぼそうとしているのに、

どうして私だけが帰ることが出来よう…。


家族が悲しみをこらえて私を迎えて、

王にしてもらうことがどうして出来よう…」

(かなり意訳です(笑))


そう言って項羽は自刃するのです。




「天之亡我、我何渡為」

天の我を亡ぼすに、
我何ぞ渡ることを為さん




項羽、享年31歳でした。











まず、「項羽と劉邦」といえば、こちら。

必読書でしょう(…違いますか(笑)?)。

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…あれ?

本宮ひろ志の「赤龍王」は

廃刊ですか…。

これかなり面白いです。

「項羽」がこれまたカッコいいんですよ…。



(虞美人の話はちょっと”つくり”がありますが

まあ、ご愛嬌として(笑))

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ご参考になりましたら幸いです。



(3)
以前、安倍内閣、と書きましたが

後期高齢者医療制度」は

小泉内閣のときに強行採決したものです。

私の勘違いでした。


訂正してお詫びいたします。






関連記事

コメント

元記事より
>06年6月、与党は新制度を柱とする医療制度改革関連法を強行採決で成立させた

第3次小泉改造内閣:2005年(平成17年)10月31日 - 2006年(平成18年)9月26日
http://ja.wikipedia.org/wiki/小泉内閣

なので
強行採決したのは小泉政権ではないかと

毎日新聞様。

ようやく国民の話題に上り、反対運動も広まってきたので、何とか廃止に出来るかもしれませんね。。でも、どうせなら、保険証が配られてしまう前に、天引きが始まるその前に・・もっともっと大騒ぎしてほしかったですよね・・毎日新聞の吉田啓志記者様。

私が「項羽と劉邦」「医療崩壊」で思い浮かべるのは以下のようなやりとりですね・・・

劉邦の父が項羽に捕まって降伏をせまられ、進退窮まったとき、「劉邦と項羽は義兄弟、劉邦の父を殺すことは項羽にとって自分の義父を殺すことになり、道義に反する。この点を訴えれば項羽側が折れてくれるでしょう」と主張する者があり、項羽側に和睦の使者として出向いたものの、出発直後すでにこの様なやりとりがあった。

側近「今回の交渉は成立する筈がありません。ある人が商店に行き、『物をタダでくれなければ、聖賢の道に反する』と言って、金銭を支払わずに商品を受け取ろうとしたら、閣下はどう思われますか?」
劉邦「笑う」
側近「今回、我々が項羽側に訴えていることは、そういう趣旨のものです。とても受け入れられないでしょう」
劉邦「そうか」

>Level 6さん

ご指摘ありがとうございます!
そのとおりです。

私の思い込みでした!

訂正させていただきます。
今後ともよろしくお願いいたします!!

映画シッコ評

拙ブログに 映画「シッコ」評の書込みがありました。ご披見ください。
http://plaza.rakuten.co.jp/camphorac/diary/200709140000/

国之亡医

「国之亡医、我何為医」
⇒ だんだん、ソンナ気持ちがしてきました。

 まさに、自国政府と外国と、国民と(病院からも?)叩かれて、『四面楚歌』・・・?。

|柳居子様、

タイミングのよいことに、当直先でDVD見たばっかです。
…なんかしらんけど、保険会社側に肩入れしてしまったw。

評価 米を抜き  医世を蓋ふ
時利あらず 
ペイ増えず  ペイの増えざる奈何すべき
愚や愚や 若を奈何せん
 
  日本医療の達成度評価は、医療劣等国の米国をはるかに上回っていた。 世界唯一ともいわれた皆保険制度が国民の上を蓋っていた。
  時代の流れが味方せず、医療費抑制政策が続いている。 人口構成の変化の中、タダでさえ先進国最低水準の医療費を更に削られ、どないせぇというのであろうか?
  この期に及んでもマスゴミの論調は現場を悪者にし、強行採決までした法案が選挙目的で凍結されるなど政治も迷走している。 『真実を知りたい』『死を無駄にしたくない』などという美辞麗句の下で、訴訟が増えている。 時間外に毎日DQN患者がやってくる。
  医療体制を破壊するこのような愚挙に対し、一体どうしろと言うのであろうか? (いや、どないしようもない(反語))
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フルコースをこなしたため貧乏から抜け出せず。
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大学から地域(僻地ともいう)の救急医療で疲弊しました。
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田舎で開業、借金は天文学的数字に。


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でも、教授に内緒で開業準備していたころのハンドルネーム”中間管理職”のままでブログを運営してます。

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