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■国策によるリアル道産子への道 「8割超の市町村で「お産不能」に-北海道」

>病院に向かう途中に自家用車内で出産したという事態も起きており、医療関係者らが危機感を募らせている。



というか、

これが「危機」でなくて

何が危機なのでしょう(笑)?




これぞ国策による、

産科医療の破壊と、

それに伴う

「リアル道産子」政策です。





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8割超の市町村で「お産不能」に-北海道

更新:2008/04/10 21:11 キャリアブレイン
http://www.cabrain.net/news/article/newsId/15504.html

 医師不足により全国各地で産婦人科の閉鎖や縮小が相次ぐ中、北海道では8割を超える市町村で出産ができない状態に陥っている。片道1時間以上かけて他の地域まで通院している患者が少なくなく、病院に向かう途中に自家用車内で出産したという事態も起きており、医療関係者らが危機感を募らせている。

 北海道医療政策課によると、道内には1984年から2004年までは450人を超える産婦人科医師が居たが、06年には422人、08年には初めて400人台を割り込んで381人にまで減少。これが地域医療に甚大な影響を与えており、今年1月現在、180市町村のうち80.5%に当たる145市町村で出産できなくなっている。

 北海道の地域医療を調査している北海道社会保障推進協議会の甲斐基男事務局長によると、根室市立病院が分娩(ぶんべん)を休止しているため、同市の妊婦が50キロ離れた別海町の病院に向かう途中、自分が運転する車内で出産。また、同市の別の妊婦が「前期破水」した際、救急搬送が受け入れられず、120キロも離れた釧路市の病院まで自家用車で向かわねばならなかったという事態も起きている。

 道の東部に位置する網走管内は、新潟県に匹敵する広さがありながら、出産に対応できる医療施設は7か所しかなく、うち5か所が北見市と網走市に集中。このため、多くの妊婦が自分の住む地域外の医療施設への通院を余儀なくされている。
 都市圏でも同様の傾向にあり、札幌市に隣接する江別市の市立病院が年平均約300件あった分娩を完全に中止。「市民の間に不安が広がっている」(甲斐事務局長)という。

 甲斐事務局長は「地域に一つしかなかった病院が、医師や看護師の不足で救急の受け入れを中止し、患者を1時間以上かけて別の地域の病院に搬送する事態も起きている。病院がなくなってしまうと、必要なときに適切な医療を受けられず、地域に安心して住めなくなる。北海道の地域医療は『崩壊』の危機に直面しており、行政や医療機関、住民が一体になって医療を守る取り組みを進めなければならない」と話している。

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広大な土地と

少ない人口。

都市型とは正反対の

”僻地型”の医療崩壊です。






今の日本の医療政策は、このようになっています。

「医療機関はすべからく効率的に働き、

ベット稼働率が70%を割り込んだら、

病院お取りつぶし。




医師は、大きな病院に集中させ、

小さな病院はつぶして効率化。




DPC導入でどんどん短期入院をまわしていき、

病院を半分に減らす。




75歳以上は別に年金から天引き徴収し、

さらに診療制限をする。

(姥捨て山政策)




リハビリをなるべくしないで、

(特に脳卒中のかたはリハビリ要件からはずして)

自宅で死去してもらう。」





これが、”公式の国の医療政策”です。



ホントに(笑)。

冗談なんかじゃありません。

吐き気がしてきませんか?





本当に国は、この方針を

色々な言い方で

言いつくろっているだけです(笑)。





多分、一番もろにダメージを受けるのが、

国のイメージする”都市型病院”の対極にある

北海道のような

”広大な僻地に点在する地方中核病院”でしょう。




これらは、国のイメージからは

”中小病院”ですが、

地域では”中心的な病院”です。






しかし、国は

この地方の生命線である

”中小の病院を取り潰して、

医療費削減しろ、

医師も足りないから、

もっと大きなほかの病院へ移動しろ”

という政策を取っています。





そのため、北海道では

国策に従って、

隣町まで2時間、とか

120kmという病院ですら

お取りつぶしの憂き目に会うわけです。





ようは、国は、

「僻地に住むなら、死を覚悟しろ」

「病院にかかれないことを前提にして僻地に住め」

と言っているのです。






北海道の8割がすでに

機能不全に陥っています。





厚労省は、この先

どんな”素晴らしい医療政策”を

してくるのでしょう?







きっと、厚労省の意見だと、

後期高齢者医療制度をはじめとした政策で、

日本は王道楽土になり、

北朝鮮みたく

素晴らしい国になるんでしょうね(笑)。






厚労省の情報操作の末、

データ上、国民の健康はマックスになりますが、

実際の国民は死屍累々、

というイメージが容易に湧くのは

なぜでしょう?












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コメント

>医療関係者らが危機感を募らせている。

医療関係者だけかいw
住民は?行政は?危機感感じてないのかと小一時間。。。
こんなとこにまで、「責任は医者にあるのよ」ってマスゴミの悪意を感じてしまいますね
最近、被害妄想気味だなぁ。。。。

厚生省じゃなくてその後ろで手を引いているのは財務省、財界(経済諮問会議など)、自民党(小泉竹中路線の骨太の方針)です。厚生省などは財務省から言われるままの下級官庁なのでしょう。医師患者が一丸となってこの超低医療費政策を行う政権を叩く以外に救いはないように思えてきました。

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大学から地域(僻地ともいう)の救急医療で疲弊しました。
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今は田舎で開業して院長になりました。
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