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■「愛育病院が総合周産期センター返上申し出 当直維持困難」 産科医師は寝ている時間を測れ



こいつら、東京都職員は

産科医師は

ぐーぐー寝ている

と100%思っているんでしょうね。






愛育病院が総合周産期センター返上申し出 当直維持困難

asahi.com 2009年3月26日3時0分
http://www.asahi.com/national/update/0325/TKY200903250428.html



 危険の大きい出産に24時間態勢で対応する総合周産期母子医療センターに東京都から指定されている愛育病院(港区)が、都に指定の返上を申し出たことがわかった。今月中旬、三田労働基準監督署から受けた医師の勤務条件についての是正勧告に応じるためには、医師の勤務時間を減らす必要があり、総合センターに求められる態勢が確保できないと判断した。

 総合センターでなくなると、救急の妊婦の受け入れが制約されたり、近隣の医療機関の負担が増したりするおそれがある。都は愛育病院に再検討を求めている。厚生労働省によると、総合センターの指定辞退を申し出るケースは初めてという。医師の過重労働で支えられている周産期医療の実情が露呈した形だ。

 病院関係者によると、三田労基署から、医師の勤務実態が労働基準法違反に当たるとする是正勧告書を受け取った。勧告書は、時間外労働に関する労使協定を結ばずに医師に時間外労働をさせ、必要な休息時間や休日、割増賃金を与えていないと指摘。4月20日までに改善するよう求めている。

 愛育病院は、同法などに沿って時間外勤務の上限を守るには、現在の人員では総合センターに求められる産科医2人と新生児科医1人の当直を維持できないため、指定を返上することにした。

 同病院は周産期医療が中心。99年4月に総合センターに指定された。常勤の産科医は昨年10月現在で研修医も含め14人、新生児科医7人。年間千数百件の出産を扱う。「自然出産」がモットーで、皇室との関係が深く、皇族や有名人の出産も多い。

 病院関係者は「勧告に沿うには医師を増やすしかないが、月末までに新たに医師を探すのは不可能。外来だけしかできなくなる恐れもある」と話す。

 都は25日、「労基署の勧告について誤解があるのではないか。当直中の睡眠時間などは時間外勤務に入れる必要はないはず。勧告の解釈を再検討すれば産科当直2人は可能」と病院に再考を求めた。

 東京都では昨年10月、脳出血の妊婦が8病院に受け入れを断られ、死亡した問題があった。都は「ぎりぎりの態勢で保っている周産期医療のネットワークが揺らぎかねない」と衝撃を受けている。

 一方、同様に総合センターに指定されている日赤医療センター(渋谷区)も渋谷労基署の是正勧告を受け、労使協定などの準備を急いでいる。(大岩ゆり、大隈崇)







>当直中の睡眠時間などは時間外勤務に入れる必要はないはず。



医師の睡眠時間を毎回測定しろ、

ということなのかな?

実際に測ったら、

「本当にこいつ人間か?」

という労働時間で

ビックリ、ということになるでしょうけど。





ちなみに(1)にあるように

いくら36協定を結んでいていも

上限があり、

都のお役人は病院に

二重三重に労基法違反を勧めていることになります。






何の解決策もないまま

都はいいくるめ

返上を撤回した模様です。





総合周産期センター指定、愛育病院が返上の打診を撤回

NIKKEI NET 2009.3.26
http://www.nikkei.co.jp/news/shakai/20090326AT1G2601D26032009.html

 東京都港区の愛育病院が「総合周産期母子医療センター」の指定返上を都に打診した問題で、同病院の中林正雄院長は26日、報道陣に「都から返上の必要はないと言われた。その判断に従う」などと話し、センターとして指定を受け続ける考えを示した。事実上、返上の打診を撤回したことになる。

 中林院長の説明によると、労働基準法に基づく労使協定(三六協定)を結ばず、医師に長時間労働をさせていたとして、労働基準監督署から是正を勧告された。

 病院は労使協定を結ぶことや、非常勤の医師を新たに4人確保する改善策を4月20日までに労基署に報告する予定だが、それでも常勤医師だけでは国が総合センターの指針として示している「24時間、複数の産科医が勤務」という条件が満たせないことから、都に返上を打診したという。(13:40)






労働基準監督署からダメ出しされているのに

都は、「まあまあ、このまま灰色で」

といわれて労働者の環境は全然変わらず

労基法違反のまま。




こんな”ブラック企業”で

働いていること自体が負け組、

という時代になってきました。






厚労省は

労基法違反だ!!

と病院を叩いて、

何をしようとしているのでしょう?



都は

労基法違反を無視

させて病院に何をさせようとしているんでしょう?






産科医療の崩壊を狙っているのなら、

これ以上の宣伝効果はありません。

こんな職場で働きたいな、

って思う人、いるんでしょうか?





(1)
キノシタ社会保険労務士事務所(堺市) > お役立ち情報
36協定と労働基準法
http://www.onyx.dti.ne.jp/~kinotaka/jouhou/0511.html


■ 協定できる限度時間

36協定では、1週40時間・1日8時間を超えて働いてもらうことのできる時間を協定するのですが、上限時間が次のように定められています。
期間 一般(右以外)【時間】  1年単位の変形労働時間制【時間】
1週間  15  14
2週間  27  25
4週間  43  40
1ヶ月  45  42
2ヶ月  81  75
3ヶ月 120 110
 1年 360 320

これらの上限は、1週40時間・1日8時間(法定労働時間)を超えて働かせる時間のことで、所定労働時間(会社で定めた労働時間)を超えて働かせる時間ではありませんので、念のため。

例えば、所定労働時間が7時間・週5日出勤の会社で、1ヶ月45時間で36協定を届出た場合は、(所定労働時間を超える)残業時間としては、45時間+アルファ(20時間程度)までOKということです。

この規定は働き過ぎの防止、健康確保のためにできた条文ですので、絶対的な基準として1週40時間・1日8時間(法定労働時間)が定められています。

■ 36協定の時間を超えてしまったら

そして、36協定で定めた時間を超えて働かせると違法となるのですが、超えた時間に対する残業手当はキチンと支払わないといけません。もし、超えた時間に対する残業手当をカットすると、二重で労働基準法違反になってしまいます。








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コメント

寝ていようと起きていようと

救急受け入れを前提に勤務しているのであれば、
これは手待ち時間であり、
すべて労働時間になります。

灰色どころか、労基法的には真っ黒ですけど
役人って法律知らなくてもいいんだから
気楽な商売だよな。

いやもう確信犯的に愛育病院に「労基法違反のままでかまわないから仕事を続けろ」と言ってるんでしょ。

都と労基署、どちらが勝つか見ものですね。

どっちが勝っても医者が逃げることには変わらなさそうですが。

救急受け入れ前提で宿直なんて本来あり得ないだろうと思いますが…。
本当にたっぷり寝ている暇があったら受け入れ不可能なんてならないだろうに…と思ってしまいます。;-(

都と労基署、どちらが勝つか見ものですね。 どっちが勝っても医者が逃げることには変わらなさそうですが。
⇒ 元々分かっていた話ですが、どっちにせよ信用のならない連中ですね。
『人にして信なくんば、その可なることを知らざるなり。』
  ルールを守らない連中とは、マトモに付き合えません。 法律を守りましょう、ただソレだけのお話です。 法律や憲法が現状に即していないならば、公的な議論の元で変更すればよいだけの話です。 行政も人も、なあなあや解釈とかこねくり回して灰色で誤魔化すのが、一番信用ならん。 都が公的ルールを破るなら、東京で働かないとか、都と付き合わない方法を考えるべきです。 病院がルールを守らないならば、病院からいなくなればよい。 今後も曲解を繰りかえして、何をされるか分かったモンじゃない。

当直ねえ

「正当な」当直なら一律の当直料だけですし、
拘束時間が発生しているなら寝ていても(更に言えば自宅待機でも)時間外賃金となるはずです。
寝てる間は賃金が発生しないなんて、どんな解釈したらひねり出せるのでしょう

先ほどNステで院長の会見が出てましたが、「労基署にこんな無理難題を突き付けられて困る。都もなんとか考えてほしい」というニュアンスのお話でした。
むしろ、あまり働いている医師の負担を減らそうという感じではなかったのが引っ掛かります。

逃散警報発令でしょうか。愛育ですら死亡フラグですね。

おもしれ~

>当直中の睡眠時間などは時間外勤務に入れる必要はないはず。
これ、どの部署の誰の発言か、
徹底的に追求したら面白そうですね。


その上で、他業界へもお知らせしてやれば
反響大きそう。

もっと面白い電凸先があった

三田労基署
都の解釈に対する見解を聞いてみたい(笑)

時間外窓口とか無いのかな?

やったあ

労働基準法で やっと 人間として認められたということです。寝ている時間はカウントしないみたいな ねじ曲げた理論で奴隷を続けないで!自分の命を削って患者の命を助けても うまくいって当たり前、結果が悪ければ犯罪者になるこの国では もう これ以上頑張らなくてもいいって。この国は狂った政治家と狂ったマスコミの為に本当におかしくなっています。労基法で指摘されたのは医師の奴隷解放の第一歩。

愛育が返上しなくても地方は着実に返上ブーム。

http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/tochigi/news/20090327-OYT8T01362.htm
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大学から地域(僻地ともいう)の救急医療で疲弊しました。
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田舎で開業、借金は天文学的数字に。


今は田舎で開業して院長になりました。
でも、教授に内緒で開業準備していたころのハンドルネーム”中間管理職”のままでブログを運営してます。

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