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■救急患者900→12,000人って何の拷問?  「教授ら救急医4人全員が辞職 鳥取大・救命救急センター」



>年間900人の患者を受け入れてきた

救急センターが崩壊したのに、

>他科で対応してきた時間外の軽症患者(年間約1万2千人)もセンターで受け入れる運用になる予定



あー?

え?



救急患者 900人から12000人に

受け入れを拡充する、

っていうことですよね?




これは何ですか?

人としてやっていいことと

悪いことがあるんですが、

まさに鳥取大学がやることは

”悪魔の所業”

ですね。








教授ら救急医4人全員が辞職 鳥取大・救命救急センター

asahi.com 2009年3月14日2時0分
http://www.asahi.com/health/news/OSK200903130156.html

 鳥取大医学部付属病院(鳥取県米子市)の救命救急センターに勤務する救急医4人全員が3月末で辞職する。4人には医学部の教授と准教授も含まれ、教授らは「地方の救急医療の現場は体力的にも精神的にも限界」と訴えている。同センターは同県西部で、重篤患者に対応できる唯一の救急施設。後任の救急医はまだ2人しかめどがたっておらず、4月以降のセンターの機能に不安の声が上がる異例の事態となっている。

 辞職するのは、同センター長で鳥取大医学部救急災害科の八木啓一教授(54)と中田康城准教授、若手医師2人の計4人。若手医師は昨年夏に年度末での退職を申し出て、教授と准教授は昨年末から今年1月にかけて辞職の意思を大学に伝えた。

 同センターは04年10月に開設。06年前半には専任の救急医7人と付属病院の他科からの応援医師2人の9人態勢だったが、退職が相次いで昨年4月から専任救急医師が4人、応援医師が3人の7人態勢に減り、年間900人の患者を受け入れてきた

 センターによると、当初1人月5~6回だった当直勤務は月8~10回まで増え、1人当たりの夜間・休日の緊急呼び出しも急増。若手2人の辞職理由は「体がもたない」だった。

 同センターが後任を探したが、希望者はなく、付属病院の他科も人手不足で応援を増やすのは難しかった。教授と准教授は「センターが壊れるぐらいのショックがないと現場の窮状が伝わらない」と辞職を決めたという。

 救急医不足の背景には、04年度に始まった「新医師研修制度」もある。研修医が自由に研修先を選べるようになったことで都市部の病院に移るケースが相次ぎ、年間四十数人いた同大医学部での研修医は06年には半分以下に減少。研修後、救急災害科の希望者は5年間で今回辞職する若手医師2人だけだった。さらにセンターは老朽化した処置室の整備を大学側に要求したが実現していない。

 付属病院の豊島良太院長は「04年の国立大学法人化以降、補助金が5年で計約10億円減額された。設備の更新もままならず、民間病院のように高報酬で医師を招くこともできない」と話す。

 同病院によると、教授と若手医師1人の後任しか決まっていないという。4月から他科の医師約10人が交代でセンターに入るため、受け入れ自体には支障はないとしている。だが、他科で対応してきた時間外の軽症患者(年間約1万2千人)もセンターで受け入れる運用になる予定で、医師の負担がさらに重くなる恐れがある。(重政紀元)





大学の独立法人化で生き生きしているのは

強力なネームバリューのある東大、京大のみで、

地方大学は軒並み疲弊しています。




地方大学唯一の収入源である

付属病院に他学部がぶら下がっている状況ですが、

病院の設備投資も全くできないような

お粗末な内容です。




そして、

崩壊した救急部に

軽症患者(コンビニ受診患者)の1万人以上も

受け入れさせるのは

もはや拷問の世界です。




地方ではすでに医療は

「人の心」を失ってしまったのでしょうか?









■鳥取、島根で救急部教授が逃散 「鳥大医学部付属病院 4月以降救急専属医不在に」
http://med2008.blog40.fc2.com/blog-entry-626.html

■続報 鳥取医大 3次救急崩壊 「専門医4人 全員退職へ」 「救急医を時間外の番人としか思っていない」「プライドを踏みにじられるような状況」
http://med2008.blog40.fc2.com/blog-entry-627.html






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コメント

そもそも大学病院では一次救急は受け容れないものでしょう?

小泉改革の結果であり、竹中の進めた骨太の方針のとおりに進んでいるだけです。
彼らを支援したのはマスコミであり、日本国民であるわけですから、、、
こうなることは以前よりわかっていることであって、いまさら騒いでもなにをいっているのやら。交通事故にあわないよう、重病にならないよう、祈るしかありません。


えにし

ものすごくどうでもいいのですが、記者さんと同じ重政という苗字の教授?が鳥取大にいらっしゃるみたいですね。
あと武蔵野美術大学にも重政教授が。
珍しいかも…

もしかして前救急部グループのとんずらも「人が欲しければすべて受け入れろ」って言われたから?

今度の教授(+1)も、まさか「1次からすべて受けろ」という条件をのんで登場とは思えないんですが。

ちなみに、京大も例の「研修医制限」がこのまま実行されれば凋落するのみでしょうね。

要するに「わが国には医療なぞいらんのだよ」と言ってるのかな?

「軍隊はいらない」「医療はいらない」「福祉はいらない」

じゃあ、日本国政府の存在価値って何?

日本政府の役割は、公務員の雇用確保と土木工事発注です。この二つのほかはやっているフリですから。

ついでに言うと「拉致された国民もいらない」がありますな。
まあ、医療・福祉を捨ててるのだから、国民もいらんのでしょう。

他科で対応してきた時間外の軽症患者(年間約1万2千人)もセンターで受け入れる運用になる予定≫

この時点で鳥取大学はすでに詰んでます。
大学病院での医療をを放棄したということです。
情けないぞ鳥取大学!!! と言ってみる。

>じゃあ、日本国政府の存在価値って何

日本国とは官僚機構のことですよ

いにしえから日本では朝廷、幕府など政治機構の所在で時代を分けてきましたが(細かい突っ込み無しね)
大政奉還以後の近代史は、明治、大正、昭和、平成などと元号で区別されています。

私は、太平洋戦争後の時代を官僚機構の代名詞である ”「霞が関」時代” と命名したいと思います。すると現在の 日本国=霞が関 ということで、官僚、政治家が霞が関を守るために働いていると言うことが理解しやすくなります。

つまり、日本国民は「官僚になるための人材源」として存在するわけですね。
唯一の救いは官僚が世襲制でないことだけ、と。(一部除く)
その他は官僚を生活させるためだけの存在だということです。まあ素敵。

本気で前の戦争の時に滅ぼされておけばよかったですね。

”「霞が関」時代” 
⇒ 卓見です。 未来の教科書に何と書かれるか、是非読んでみたいですね。

  実は、私は明治以前の日本は非常に進んだ地方分権型社会であったと考えています。 手元にデータがないのですが、最大都市江戸でも公的警察組織は非常に貧弱でした。 地方に至っては、更に貧弱だったでしょう。 中央集権というよりは、したくても政府が小さすぎてムリ、と言うのが実情でしょう。 大名以下、地方の有力者(そのスジの方も含め)が体制の維持に大きな力を持っていたと考えています。
  明治政府は識字率など前時代の遺産があったにせよ、(是非はトモカク)富国強兵殖産興業の政策を強力に推進し、実現しました。 当時の中央組織は、間違いなく優秀でしょう。 『日本は元からお上主義』は、中央集権を進めて行く中で、明治以降の政府によって国民を政府に帰属させるために行われた『喧伝』の要素がかなり大きいのではないかと考えています。
  国民を国家に帰属させることに成功して以降、中央組織も世代を経るに従って、帰属意識の強い次世代が入ってきて机上の数字合わせ主義者が増加し、現在あるような官僚組織になったのではないでしょうか。
  戦後は、元々地方にあった地盤と中央政府が結託することを通じて、公共事業が肥大化した日本型利権談合共産主義国家になったと考えています。
  現政権は間違いなく明治政府の流れの上にあります。 そして、戦後も戦前の官僚組織は維持されています。 それらが替わった時に、もう一度明治以前の日本への再評価がなされるのではないか、と考えています。
  ・・・以上、仮説を検証したいのですが、ココしばらく余裕がなくって、思いつきの域を全く出ていません。 長文失礼します。

まるで戦争末期。

香ばしいのがあったので投下。
http://aknews.blog73.fc2.com/blog-entry-70.html

精神論もここまで来ると末期的ですね。

地域住民懲りず

鳥取大で軽症救急受診に特別料金 8月から、診療費とは別に

http://www.47news.jp/CN/200907/CN2009070701000710.html

 鳥取大病院(鳥取県米子市)は7日、夜間や休日に救命救急センターを受診した軽症患者から、診療費とは別に5250円の特別料金を徴収すると発表した。8月1日から実施する。

 同センターは地域の中核となる3次救急医療機関だが、時間外受診の85%を軽症患者が占める。特別料金の徴収は、入院を要するかどうかで判断し、軽症患者を減らして重症患者の治療態勢を充実するのが狙い。

 同センターでは3月末、教授を含む救急専門医4人全員が激務による心身の疲労や人員不足などを訴え一斉辞職。4月から医師を増員したが、軽症患者の時間外受診は一向に減らず、課題となっていた。


アレだけの騒ぎになったのに、地域住民には何も伝わってなかったんですね....
>特別料金の徴収は、入院を要するかどうかで判断
シンプルでよいですが、何故もっとはやく出来なかったのでしょうね
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大学院卒業(医学博士): 4年間、院生は学費支払って給料なし。
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さらにアメリカの大学勤務: 激安給料
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日本の大学病院勤務: 労働基準法が存在しない。

フルコースをこなしたため貧乏から抜け出せず。
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大学から地域(僻地ともいう)の救急医療で疲弊しました。
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田舎で開業、借金は天文学的数字に。


今は田舎で開業して院長になりました。
でも、教授に内緒で開業準備していたころのハンドルネーム”中間管理職”のままでブログを運営してます。

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日本の医療制度(医療崩壊)、僻地医療事情、開業にまつわる愚痴と、かな~り個人的な趣味のトピックスです。

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