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■アメリカによる日本医療崩壊 「アメリカよ・新ニッポン論:第2部・改革の構造/6 ◆医療への市場原理導入」


以前から言われていたことです。





日本はアメリカの言いなりに

国民の命と健康すら

外資に売り払う、

ということで

小泉内閣は「国民皆保険」の崩壊を

推し進めました。
















アメリカよ・新ニッポン論:第2部・改革の構造/6 ◆医療への市場原理導入

毎日新聞 2009年3月10日 東京朝刊
http://mainichi.jp/select/seiji/news/20090310ddm002030067000c.html

 ◇米の要求と符合か

 オバマ米大統領は5日、「今年中に包括的な医療保険改革を法制化する」と宣言した。米国には公的な医療保険制度がない。国民は民間保険に入るしかないが、人口約3億人の実に約4900万人が無保険者だ。保険に入っていても、保険料に応じ受けられる医療に大きな格差がある。

 クリントン国務長官は1993年、当時のファーストレディーとして国民皆保険制度創設を目指したが、失敗。今回は民主党政権による16年ぶりの再挑戦だ。

 「日本も米国のようになるのではないか」。
01年以降、急速に進む日本の医療制度改革に対し、米国の医療崩壊を引き合いにした懸念の声がやまない。
「混合診療」解禁も焦点の一つ。保険が適用される診療と保険外診療(自由診療)の併用を認める改革だが、「金持ちは高価な保険外治療も受けられるようになる半面、所得が低くて民間保険に入れない患者との格差が生じる」と心配された。

 解禁の旗振り役は、小泉改革の「推進エンジン」だった経済財政諮問会議と総合規制改革会議の学者や経営者のメンバーたち。「日本もバリュー・フォー・マネー(=金に見合った医療サービス)の方がいい」という意見が非公式の場で盛んに飛び交い、厚生労働省や医師会は猛反対した。

 第2次小泉改造内閣が発足した04年9月。官邸に呼ばれた尾辻秀久厚労相(現自民党参院議員会長)は、小泉純一郎首相から課題を列記した紙を手渡された。
「混合診療の解禁」
とあった。「他の指示は抽象的で、これだけが具体的だったので違和感を持った」(尾辻氏)。規制改革担当相に任命された村上誠一郎衆院議員の紙にも「混合診療を今年中に解禁」と書かれていた。

 3カ月後、両相は混合診療解禁で基本合意する。「包括解禁」は見送られたが、それまでも例外的に併用を認めていた「特定療養費制度」を拡充する妥協案で一応の決着をみた。

 関係者は「小泉元首相に国民皆保険制度を破壊する意図はなかった」と口をそろえるが、医療制度改革は小泉政権発足を境に進み、その歩みは、米国側が日本に規制緩和を求めた軌跡と奇妙に符合する。

 01年の年次改革要望書で、米政府は日本の医療分野に市場競争原理を導入するよう要求。同年と翌02年、在日米国商工会議所は株式会社による病院経営を認めるよう迫った。混合診療解禁は、米国が投資環境の改善を目指して示した04年の「日米投資イニシアチブ報告書」にある。小泉首相が閣僚に指示した年だ。

 この間、日本は02年と03年に保険診療における患者の自己負担を引き上げて医療費の抑制を図り、04年には混合診療や病院の株式会社経営を限定的ながら容認するなど、次々と改革を実行してきた。これが、
「小泉改革は米国流のお仕着せだ」という批判の「状況証拠」
とされている。

 米国自身がもがいている医療崩壊の道を、なぜ日本がたどろうとするのか。小泉元首相は「米国の代弁者」だったのか。=つづく






小泉内閣が推し進めた

医療費抑制と混合診療解禁。




日本の医療をどのようにしようか、

というのではなく、

日本の医療市場にどのように外資が食い込むか、

という視点で改革が進められていました。




そして、それはいまも現在進行形です。






アメリカでは

保険会社だけが大儲けする医療制度。





日本に導入するために

現場の医師を悪役にして、

「日本の医療はダメだから

アメリカ流を導入しろ!」

と言っているのです。









ちなみに私は”混合診療反対派”です。

なぜって?

だって、

混合診療を行っている歯科の現状をみれば

一目瞭然ではないですか…。






アメリカ批判のこんな内容が

毎日新聞にも載るようになったとは

時代も変わるものでしょうか。





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コメント

市場原理主義者は敗北した

わけですから当然かと。今後はどうやって医療費を上げていくかでしょう。ぼーとしてると公共事業の方にカネが回りそうですからw

病院の株式会社化は自由診療(要するに料金設定を自由にして、利益を確実に上げる医療の身を提供できる制度)が大前提ですから、アメリカのみならず、オリックスなどが経済財政諮問会議で強力に推し進めようとしましたね。
実際にはこの点に関しては厚労省が強硬に反対し続けている(医療を守ろう、というよりむしろ「今までの状態を続けよう」の意識の方が強そうですが)ので現在に至るまで実現していませんが。しかし、財界、特にオリックスは現在の国民皆保険制度・自由診療原則禁止のもとではどうあがいても儲からないことを経験しましたから(高知医療センターで)、今の不景気下では更なる国民負担を強いるこれらの制度を出すことを控えてはいるものの、景気の好転に伴い、必ず動きだすと思っています。

その前にオリクソつぶれないかなぁ。
西松建設より、よっぽど大問題になるのにねぇ。自民党小泉一派にとって。

まあ、財界が政治に干渉するとこういうことになる、という典型的な例が医療業界だ、ということです。現在のところ、組合健保を叩き潰そうとしていますが、次は国民健保かな?

まあ、これからの動きとしては今のところ「国民皆保険科の医療」をとことん採算が取れないものに破壊しつくして、「これなら自由診療でちゃんとお金がもらえるようになる方がいい」と医師の意識を変えていこうとする段階ですね。
混合診療解禁に一番抵抗しているのは医師会ですが、そのうちマスコミで(特に産経や日経あたり)「医師会も昔は国民皆保険反対だった」とかいって武見太郎の話とかを取り上げてくるでしょう。医師不足の問題で「昔は医師会も医師抑制に賛成だった」と医師の側も悪いかのように攻めているのと同じ手法です。
そうして、国民の中に「医師会ひいては医師たちは自分たちの利益ばかりを考える悪の集団である」というイメージを醸成して(もちろん医療ミス問題も利用して)、「医師会が混合診療解禁なのはなにかで儲けようとしているに違いない」という雰囲気を作り出し、「医師会が混合診療解禁に反対しているということは、混合診療を解禁したら、国民においしいということだろう。実際昔は医師もそれで儲けてたんじゃないか」という方向にもって行って、一気に混合診療>自由診療・民間保険の流れを作り出すんでしょうね。

主を震わす者 身危うく
主人に 警戒される者は 命が危うくなる。
⇒ 私は直接に武見先生の時代を存じません。 モチロン、強労省が医療者の主だといっているわけでは有りません。 でも、行政担当者からにらまれ、警戒された者は、どんな手を使ってでも潰されます。 彼自身の実力を否定する気は毛頭ありませんが、時節が良かった点も大きいのではないでしょうか。 医師や医師会に力があった時代はソレでよかったかもしれませんが、 怨念は世代を超えて伝播します。 あの時代のルサンチマンがいまだに燻っている様にも感じています。

マスコミの○ナニー表彰

ちょっと下品なタイトルで申し訳ありません。
しかしこう表現するのが最適かと思われましたので。

雑誌ジャーナリズム賞に『モナ・二岡』『妊婦死亡』
http://www.asahi.com/showbiz/news_entertainment/TKY200903060295.html

この週刊文春の記事についてはこちらで見ることができます。
http://obgy.typepad.jp/blog/2008/10/post-1341-68.html
ブログ主の「僻地の産科医」先生をはじめ、多くの方が怒りをもってコメントしております。

南の島で騒動

お久しぶりです。最南端の公立総合病院からこんなニュースが。

「八重山病院、手当底突く 医師数人、当直・時間外を拒否」琉球新報朝刊
http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-141570-storytopic-1.html

この先生方には拒否を貫いてもらいたいものです。命より金が大事なのかなんぞという輩は必ず出てきましょうが、命がそんなに大事ならそれを扱うプロというものの価値を考えろと。

これも小泉改革と無縁ではないでしょう。お仲間の中には病院にかかりたければ家でも売れば?って人もいたみたいだし。
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フルコースをこなしたため貧乏から抜け出せず。
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田舎で開業、借金は天文学的数字に。


今は田舎で開業して院長になりました。
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