2008/04/07
■これが”たらい回し”の実態 「過酷 救急医療 39時間勤務――ルポ にっぽん」
このレポートでは医師は救急患者さんを
実際に断っていますが、
この行為ひとつひとつが
マスコミの言う”たらい回し”であり、
消防庁が
”断った一件ずつ、その理由を書きとめろ”
と言っている事なのです。
出来ますか?
単に、現場の仕事を増やしているだけだとは
思いませんか?
「誰が電話を受けたか」
「誰が受け入れを断ったか」
そして、
「病院側にも記録してもらって、
あとで検証するのに役立てる」
…
そんなバカなことばっかり言って
現場の負荷を高めていくと
すぐに救急医療は崩壊します。
>皮膚科や眼科、耳鼻科志望が増え、大学に残る医師が少なくなる今、あえて厳しい救命救急の現場で働く医師の気概と誇りを感じた。
をい!
ちょっと待て!
皮膚科や眼科、耳鼻科が
救急を全くやっていないとでも?
全身のやけどや
鼻出血、魚の骨の異物
眼科外傷(とくに鉄粉とか)
などで、
専門家にお願いすることは
多々あります。
そして、それ以外の医師には
”気概と誇り”を感じることは出来ないと?
平均年収
”朝日新聞社は1,334万円”
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080206-00000000-sh_mon-bus_all
でありながら、
月給26万円の医師が理想と?
要は、
「マスコミは医療関係に関して全く不勉強」で
知識がないまま、「医療を叩き」
レポートをすると「そのあまりにひどい現状にビックリして記事を書き」
またすぐに忘れて「医師を叩く」
ということを繰り返しています。
このような”幻想”を
振りまくマスコミこそが
現在の医療崩壊を招いた
元凶なのです。
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過酷 救急医療 39時間勤務――ルポ にっぽん
asahi.com 2008年04月07日
http://www.asahi.com/health/news/TKY200804060137.html
朝から立ちっぱなしで手術に立ち会っていた外科の浜田聡医師(42)が救命救急センター医師控室に戻ってきたのは、午後6時半。濃いひげをいっそう濃くして、頭をかきむしった。これから当直だ。
東京都大田区の東邦大学医療センター大森病院。同様に朝から勤務する藤本愛医師(31)と研修医(25)も当直についた。午後7時半すぎ、夕食の出前を注文したとたん、重篤患者の受け入れを要請する電話(ホットライン)が消防から入った。
脳動脈瘤(りゅう)のある80代の女性が意識障害という。動脈瘤破裂かもしれない。医師9人が1階の初療室に走った。
10分後、顔が紅潮し目を見開いた女性が救急車で到着。「血圧は?」との声に、「190/110」。「わかりますか」と藤本医師が声をかける。「ニカルピン、ニカルピン」。浜田医師が降圧剤投与を指示した。
すぐCT室へ。コンピューター断層画像が映し出された。最悪の動脈瘤破裂ではない。視床出血だった。ほっとした空気が流れた。
看護師の携帯が鳴る。「先生、ホットラインです」。午後8時45分、20代の男性が運び込まれた。オートバイで乗用車と衝突した。顔は腫れ上がり、腕も折れている。
男性が痛みで叫び声を上げる。再び看護師の携帯が鳴った。またホットラインだ。
「(受け入れは)無理!」。浜田医師の声が響いた。
午後11時前にやっと夕食にありつけた。その後も午前0時すぎに吐血した70代の女性が、早朝には交通外傷の患者が来た。眠る時間はほとんどなかった。
救命救急センターの医師は全部で14人。研修医を入れて3人が当直につく。2交代制の看護師は約100人。午後4時半から午前9時までは30床を15人前後でみる。
当直明けも医師の勤務は通常通り。医師たちはそのまま仕事を続け、夜まで働いた。午後8時15分、藤本医師が控室で栄養飲料リアルゴールドを飲み干した。この日5本目だ。「バタンキューで寝て、また明日ですね」。病院を出たのは午後11時前。勤務は前日から39時間に及んだ。
若手医師(27)は「処置しても延命行為でしかないこともある」と漏らす。かつてなら「大往生」だった末期がんや施設入所の高齢者が心肺停止で次々と運び込まれる。「蘇生が患者や家族にとって幸せかどうかわからない」
自傷も少なくない。ある日の明け方、100錠以上の鎮痛剤を酒と飲んだという30代の女性が搬送されてきた。意識はあり、命に別条はない。医師(35)は「この人は(救命救急センターの前の)2次救急で十分。こういう人を処置していて、本当に重篤な人を受け入れられないことがある」。
9年目の医師に給料明細を見せてもらった。本給は15万円、当直は5回で5万6500円。総支給額は26万7020円だった。アルバイトで週に1日半、外の病院で診療し、泊まりもする。1日約9万円、泊まりは1回約4万5千円。
救命救急センターの吉原克則准教授(54)は「勤務医が足りない。その影響が一番出るのが救急だ」と話した。
■「とりあえず診て」軽症の人搬送次々
東邦大学医療センター大森病院が受け入れる救急車は年間7千台を超える。
ある夜、39度の熱が出たと2歳の娘を救急車で連れてきた母親がいた。連絡を受けた看護師は「熱だけで救急車?」と声を上げた。
診察した小児科医は「熱はあるが、しっかりしている。解熱剤を持っているということなので、何もせずにこのまま帰します」。「高熱にびっくりしたんでしょう?」と質問すると、母親は「そんなに心配していたわけではないけど、とりあえず診てもらおうと思って」と話した。
また、ある日の午後、「気分が悪い」と自分で119番した一人暮らしの70代の男性が運ばれてきた。蒸れたような酸っぱいにおいが初療室に充満した。迎えた看護師が「まずはシャワーしましょうか」と服を脱がし始めた。男性は「寒いよ」と文句をいう。「大丈夫よ。ごめんね、寒い思いをさせて」と謝りながら裸にし、シャワーをかけた。姿を見せた医師は「乾いたら呼んで。このままじゃ診られないから」と立ち去った。
「ズボン下」「ベルト」と男性はいちいち注文をつけた。看護師は「あれはうんちがついている。これ着ようね」と院内から探してきたシャツとズボンをはかせた。
到着から約1時間後、医師が心電図をとった。男性は「点滴してよ」。「水飲めるの?」「飲める」。医師は「じゃあ、いらないな」。
医師はたしなめた。「それとね、救急車をタクシー代わりに呼ばないでね」。男性は「金ないもん」。30分後、おしっこのついた靴下をはき、病院を後にした。
■「24時間医師」気概と誇りと
別の日の午後、70代の女性が「体全体の脱力」を訴えていると救急隊から電話が入った。一人暮らしで自ら119番したという。
血圧や脈拍、意識に問題はなさそうだ。電話を受けた当直師長は「ひとりですか? 親類の人に迎えに来てもらえるようにしてほしい。それを約束してくれるなら、受け入れます。親類の電話番号ありますね」。大したことがないのに入院されると、重症患者を受け入れるベッドがなくなってしまうからだ。
約30分後、女性が運び込まれた。目を半分開け、上を向いている。
女性は来るなり「おしっこ」。看護師がトイレに連れて行った。ベッドに戻ると、今度は「お水」。「苦しい、苦しい」とつぶやく。
医師がすぐに診察したが、意識障害になるような不整脈はない。胸の音もきれいだ。念のため、CT(コンピューター断層撮影)検査とX線撮影、血液も調べた。
「手が震えてしかたない」と訴える女性に、「大丈夫のようですよ」と医師。「問題ないんですか」と女性は消え入るような声で言った。
看護師が親族に迎えに来るよう電話した。親族は「死んでもらっていい」と言ったという。
「一晩泊めて」。女性は看護師に懇願した。
親族に引き取られて女性は病院を去った。
救命救急センターの吉原克則准教授は朝のミーティングで研修医に向けて言った。「医師はどこにいても24時間医師。飯を食って酒を飲んでいる時も。患者への愛情、倫理観、強い職業意識があって初めて医師たり得る。熱意がないとできない」。皮膚科や眼科、耳鼻科志望が増え、大学に残る医師が少なくなる今、あえて厳しい救命救急の現場で働く医師の気概と誇りを感じた。
(編集委員・大久保真紀)
◇
〈救急医療〉 1次から3次まで3種に大別される。平日夜間や休日に自分で病院に来る軽症患者用が1次、手術や入院などが必要とされ救急車を呼んで来るのが2次、2次以上で重篤な患者が3次。救命救急センターは3次で、東京都の場合は、消防庁から21の施設に直接受け入れ要請の電話が入る。2次救急病院は全国的に減っており、98年の3344が07年は3153に。
東邦大学医療センター大森病院は1次から3次までを備える。それらを合わせた救急外来の患者は平日夜間が約100人、日曜日は約200人にのぼる。
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記事の横にある電話で患者さんを断った
(×)のマークは7つにも上ります。
すべてが救急搬入ではないでしょうけど、
これ、一つ一つに
報告が求められるんですか?
消防庁は病院に”断った記録をとれ”
と言ってますが、
この状況で、
さらに一晩で7通のレポートを
無償で書く、
という事が医療現場の疲弊につながると
なぜ思わないのでしょう?
そして、朝日新聞は
あれほどまでに”たらい回し”とかいていた
実際の場面で
なぜ”たらい回し”を
非難しないのでしょう?
実際に、どういう現場で
救急をしているか、知らないまま
「救急”たらい回し”キャンペーン」
をしていたからでしょ?
あれほど
「救急患者さんを受け入れないなんてひどい」
「たらい回しを即刻辞めるべきだ」
と言っていましたが、
なぜ、
今回のレポートではそう言わないのですか?
”目の前でたらい回し”してますよ(笑)?
お役所仕事に
現場を取材しない”ジャーナリスト”。
医療現場はこうやって
”破壊”されていくのです…。
コメント
今回は本気で立腹しています。
>9年目の医師に給料明細を見せてもらった。本給は15万円、当直は5回で5万6500円。総支給額は26万7020円だった。アルバイトで週に1日半、外の病院で診療し、泊まりもする。1日約9万円、泊まりは1回約4万5千円。
オマイがこんなダンピング価格で奴隷労働するから、愚民ドモが付け上がり、廻りまわって医療が崩壊するんだよ!!
2008/04/07 09:13 by 10年前にドロッポしました。 URL 編集
昆虫より莫迦
マス○ミにマジレスするのもアレだけど、そんな個人の気概のみによりかかったシステムが永続するとでも?いや、「永続する。それどころか、もっと締め上げていい」と思わせてしまった奴隷ドモが一番悪いんですが。
>皮膚科や眼科、耳鼻科が
救急を全くやっていないとでも?
マイナー科のクセに救急なんかやってる奴は産科医より莫迦なんだから放置して差し支えないかと愚考しますw。
2008/04/07 09:38 by 10年前にドロッポしました。 URL 編集
どこの馬鹿ですか、あんた。
「だから、24時間働き続けなんて当たり前のことなんだ」とでも言うんでしょうかね。
まあ、新聞記者さんたちも「記者魂」とかいって、非番のときでも事件や事故が起きたらすぐに駆けつけて取材する、というのがあるんでしょうが。
でも、マスコミの皆様の「取材」では、誰も死にません(時々、取材してる間に救援しろ!横で見てる場合じゃないだろ,と突っ込みたくなることはありますが)。
医師の「仕事」は人の生死にかかわります。記者がヨタ記事を飛ばしても、せいぜい減給でしょうが、医師がミスをすると、患者も自分も一生がおしまいになる可能性があります。
その立場の違いを全く理解していない記事の書き方に憤懣たる思いを感じます。
「医師はどこにいても24時間医師。飯を食って酒を飲んでいる時も。患者への愛情、倫理観、強い職業意識があって初めて医師たり得る。熱意がないとできない」
こんなことをいわなければいけない日本の医療制度が間違ってる、くらいのことは言ってほしいですよね。
2008/04/07 12:28 by Seisan URL 編集
医療に対して、ここまでトンデモを平気で書いている連中が、他の分野でマトモな記事を書いているとは、トテモ思えないからです。
『新聞を読まないやつは、社会人として未成熟』などと言っている連中は、強力な利害関係があるか、マスゴミに完全に洗脳されています。 いえ、モトモト、脳みそがないのかも?
2008/04/07 12:53 by おだまき URL 編集
24時間医師
2008/04/07 14:20 by しろふくろう URL 編集
愛患者無罪!?
⇒ しまふくろうサマに激しく同意。 自己のコンディション管理や職場環境の管理への意識が全くないようなら、プロフェッショナルの風上に置けない連中です。 本人たちの自己評価は違うでしょうが・・・。
先ごろ、『愛国無罪』と叫んだ方々がいたように記憶しています。 さしずめ、彼らの頭の中は『愛患者無罪!』といったトコロでしょうか? ・・・そして、彼らは被告席に呼び出され、法的に有罪になっていきます。
自爆する分には自己責任で意思を尊重するしかないですが、明らかに実害を垂れ流されては迷惑です。 ・・・モチロン、直接一番の被害者は、彼らに診られる患者様ご本人でしょう。
2008/04/08 11:46 by おだまき URL 編集
「気にくわない」から医療費不払い
http://news.livedoor.com/article/detail/3588891/
「気にくわないから払わない」。こんな理不尽な理由から医療費の支払いを拒否するケースが、全国の病院で相次いでいる。
(中略)
さらに、「前回の医療費を払っていないのに、平然とまた診察に来る患者がいます」とこの関係者。この場合でも、応召義務の規定が医師法にあるため、診察を断れないという。
「民間企業なら、『料金を払っていない』と断れるのですが、そこがつらいところです。医療費は数万~数十万円と額があまり大きくならないので、訴訟経済に合いません。小額訴訟の制度はありますが、事務的に大変です」(前出の病院関係者)
確かに、不払いには、かつて1割だった自己負担が03年に3割へ増えたことや、格差社会で生活に困る人が相当数出ていることも背景にあるとされる。しかし、J-CASTニュースが07年11月14日付記事で報じたように、大阪府堺市の私立病院で退院を拒否して暴言を吐いたうえ185万円を納めなかったケースなど、患者のモラル低下を指摘する向きも多い。
2008/04/09 09:39 by 暴利医 URL 編集
「しかし、J-CASTニュースが07年11月14日付記事で報じたように、大阪府堺市の私立病院で退院を拒否して暴言を吐いたうえ185万円を納めなかったケースなど、患者のモラル低下を指摘する向きも多い。」
あの時、さんざん「患者を捨てた!病院のモラル低下だ!」と騒いで医療者を悪者にしてたくせに、いつの間にか「患者が悪い」になってるし(いや、それが正しい評価なんですけどね)。マスコミ様の報道姿勢ってよくわからないですね。
2008/04/09 10:50 by Seisan URL 編集