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■蟹工船 「延岡病院医師確保問題 “患者不在”の派遣協議労働環境整備難航」

マスコミは

「病院は効率的ではないから、

どんどん変えるべき。

診療報酬切り下げもやむなし」


…そう言っていました。




しかし、それによって

病院の余力は一気に無くなりました。

今後、何か一つの不測の事態で

全国の病院が一気に崩壊する可能性が

出てきています。






昔から

公立病院の労働条件の悪さは

際立っています。

”蟹工船以下”です。






県立延岡病院は

学習機能のなさを露呈。



医師の過重労働という

10年来の問題が解決しないまま

同じ過ちを繰り返しているようです。



まずは今回の記事から。







’09みやざき最前線

延岡病院医師確保問題
■“患者不在”の派遣協議労働環境整備難航

宮崎日日新聞 2009年2月8日付

http://www.the-miyanichi.co.jp/contents/index.php?catid=327&blogid=16

 3月末までに医師6人が退職の意向を示している県立延岡病院(楠元志都生院長)の後任医師確保が難航している。背景には、同病院の過酷な労働環境に対する派遣元の医局の不満や、医局の複雑な内部事情がある。医師がいなくなれば最も困るのは患者だが、派遣協議は医師が働く環境整備に議論が集中し、“患者不在”のまま進んでいる。

 医師が退職すれば、4月以降、同病院では腎臓内科と神経内科が休診に追い込まれる。腎臓内科の患者は、心臓、肝臓病などとの合併症患者がほとんど。年間の患者数約200人のおよそ7割が救急患者だが、休診になればこの受け入れが完全にストップする。

 県北地区にはほかに対応できる病院がないため、急患は宮崎市や県外の病院に約2時間かけて搬送されることになる。延岡市腎臓病患者会の岩田数馬会長(55)は「(医師不在で)どんな状況になるか非常に不安だ。万が一という事態があり得る」と懸念する。

 神経内科では、年間約250人に上る脳梗塞(こうそく)患者に対応できなくなる。このため、両内科に入院している患者約40人は、3月末までに宮崎市などの病院への転院を余儀なくされる。

 両内科には、延岡病院を関連病院と位置づける宮大医学部に4つある内科の医局が医師を派遣してきた。医師確保について、ある医局関係者は「内科全体で前向きに話し合っている。早く結論を出したい」と説明する。

 しかし、派遣協議は難航。延岡市内には深夜帯(午後11時―午前7時)に軽症患者を診る医療機関がなく、本来は重症の救急患者が対象の同病院の当直医が受け入れているため、夜間当直を輪番で担う医師の負担が重いことも一因だ。近年は新医師臨床研修制度の影響で同病院の医師総数が減っていることから、医師1人当たりの当番回数が増え、昨秋には、宮大が医局に戻す予定の腎臓内科医が過労で倒れた経緯もある。

 内科医局関係者は「延岡病院は労働環境が悪く、10年前から県や病院に待遇改善を求めてきた。が、聞き入れてもらえなかった。それでも医師を派遣してきたが、今は誰も行きたがらない」と明かす。

 ただ、当の内科医局が医師を相次いで引き揚げたことが労働環境悪化につながっている事実もある。同大は今回の6人中3人のほか、昨年4月以降だけでも消化器系内科医1人と腎臓内科医1人を大学に戻したため、消化器系内科は休診となった。

 後任医師が決まらない一方で、内科医局は民間病院には医師を派遣している。ある関係者は「大学内のほかの医局や、ほかの大学の医局なら、民間病院の医師を減らしてでも医師不足の公立病院に派遣させる」と内科医局の対応に納得がいかない様子だ。

 既にアルバイト医師の派遣、医療秘書採用などで医師の負担軽減策を図っている県病院局は「九州内の大学に独自に医師派遣を要請しているが、厳しい状況。あとは(宮崎)大学からの返事を待つだけだ」と同大の対応を見守っている。=随時掲載=





県立延岡病院

http://www.pref-hp.nobeoka.miyazaki.jp/depart/index.html

には消化器センターもあるようですが、

>昨年4月以降だけでも消化器系内科医1人と腎臓内科医1人を大学に戻したため、消化器系内科は休診

ということで、

消化器内科が存在しない

消化器センターって

意味あるんでしょうか?








↓こちらは

2003年と、だいぶ昔の記事です。

麻酔科一斉退職を報じていますが、

まったく根本的な問題は

解決していないということです。






直談判 ~願い届かず一斉辞職~


西日本新聞 2003/01/10朝刊掲載
http://www.nishinippon.co.jp/news/tiki_iryou/2bu/08.html

 「先生、これにお願いします」。病院職員から渡された退職届の用紙には鉛筆で薄く下書きされていた。「一身上の都合」。研修医日下(くさか)淳也(30)はその文字をボールペンでなぞった。
 日下が宮崎県立延岡病院(延岡市)を辞職したのは昨年末。一年の予定だった研修を七カ月で切り上げた。望んだのではない。「仕方なかったんだ」。自分に言い聞かせても無念さが残った。
 四百六十のベッドと県北部で唯一の救命救急センターを備える中核病院から、日下を含む麻酔科医五人が一斉に去った。前代未聞の事態だった。


 日下は大分医科大(大分県挾間町)出身。母校の麻酔科などで一年の研修を終えた昨年六月、延岡病院に派遣された。
 医師不足に悩む地方の病院は大学病院に人材を求める。大学病院も研修医や若手医師の派遣先は多く確保したい。持ちつ持たれつの関係だった。
 常勤医六十七人の約二割が研修医。日下も即戦力として一線に放り込まれた。立ち会う手術は一日五件。急患が立て込み四十時間ぶっ通しで勤務することも珍しくない。指導医に従って病棟を回る大学病院と違い、慌ただしい現場で一身に任される充実感があった。
 実は病院には診療科ごとに大学の「縄張り」があり、麻酔科は全員が大分医科大出身だった。
 着任一カ月、仕事に慣れ始めたころだった。日下は妙なうわさを耳にした。「麻酔科医が延岡から引き揚げるらしい」
 麻酔科に不満がうっせきしているのは肌で感じていた。延岡病院に救命救急センターと集中治療室(ICU)が新設されたのは一九九八年。麻酔科がしわ寄せを受け始めた。大病院であれば専門医が担当するICUの当直を、麻酔科医が毎日交代でこなした。一刻を争う重症の急患を少人数で担う現場は極度の緊張を強いられる。
 「いつか患者を殺してしまう」「ミスを起こしたら責任をかぶるのは現場」―麻酔科医たちは数年前から病院幹部と直談判し、救急態勢の充実を求め続けていた。財政難を盾に応じない病院側との溝は深まっていた。
 十一月中旬、麻酔科医全員が集められ、最古参の先輩が告げた。「今年いっぱいで全員辞める」。詳しい説明はなかった。派遣先の病院の人事は大学の教授が握る。先輩と教授にどんな話があったのか、日下は知らない。先輩の決断に無言でうなずくしかなかった。


 「一斉辞職」がマスコミで報道されると病院内に動揺が走った。「本当に辞めてしまうんですか」。患者の不安げな顔に日下は返事に窮した。
 麻酔科医がいなければ重症患者の手術はできない。右往左往する患者が頭に浮かんだ。「大学の意向ならば仕方ない。でも…」。日下は対立のはざまで置き去りにされる地域の医療を思った。
 中堅医が振り返る。「だれも辞めたくはない。でもショック療法で改善を訴えるしかなかった」。大分医科大麻酔科の野口隆之教授は「あくまで現場の判断。ただ研修医を指導する態勢が取れないならば引き揚げざるを得ない」と話す。
 一月初め、日下は大分医科大病院に戻って研修を再開した。先輩たちもそれぞれ新天地の病院に移った。一方、延岡病院は常勤の麻酔科医確保のめどはついていない。別の二つの県立病院から一人ずつ交代で派遣してもらう綱渡りの日々が続いている。 (敬称略)



■ メ モ ■
 ▼自治体病院 都道府県や市町村が経営する病院。全国自治体病院協議会によると、調査した990施設のほぼ半数が赤字(2000年度)で自治体財政を圧迫している。福岡、長崎県や福岡市は民間移譲や統廃合を検討している。研修医を受け入れている自治体病院も多い。








>救命救急センターと集中治療室(ICU)が新設

で、麻酔科が過労で

総辞職、

消化器センターを作って、

消化器内科が過労になって

>消化器系内科は休診


…おんなじことをやって

同じように医師がいなくなっているようですが、

今度は脳神経センターの神経内科の医師が

流出と。









蟹工船はどこまで行っても

蟹工船、

ということなんでしょう。






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コメント

宮崎大医学部も崩壊

先週、各都道府県にある大学医学部の卒業生が何割くらい母校に残って研修しているかというデータが発表されていた。宮崎県は3年連続最下位で20~25%であった。卒業生が5分の一ほどしか残らず、あとは県外に出てゆくという結果をみれば宮崎大も人員不足で火の車になっているのは明白であろう。宮崎大医学部は前身の宮崎医大のときから、学生の教育が日本一厳しいことで有名で、毎年1~2人の自殺者をだすくらいであった。以前、宮崎大出身の研修医と話をしたことがあるが、『学生時代は死ぬほど苦しんだのに、またあんなところで働かされたら本当に死んでしまう。北朝鮮の脱北者と同じですよ。』と言っていた。なるほど宮崎では強制労働が行われているのかと妙に納得したことを憶えている。県立延岡病院はその最前線にあるというわけか。

> 県病院局は「九州内の大学に独自に医師派遣を要請しているが、厳しい状況。あとは(宮崎)大学からの返事を待つだけだ」と同大の対応を見守っている。

まるで責任は大学にあるとでも言いたげですが、そのまま記事にする新聞記者のセンスも相当なレベル。せめて、「10年前から県や病院に待遇改善を求めてきたのに聞き入れてもらえなかったとのことですが、院内では労働基準法は遵守されていたのでしょうか?」くらいの質問はできないのだろうか。まるで役所の公報みたい。

もっとも、現場の記者がそれを取材しても、記事にする段階でデスクが握りつぶすんでしょうが。

よーするに「どげんかせんといかん」とお題目を唱えるだけで、「金がない」と大学も自治体病院も医者を使いつぶすだけに終わっちゃうから、宮崎県自体から医者が逃散しているということですね。箱モノは立派なんですけど、ねぇ…
そりゃ、医局も自分を守ってくれないとなったら、早々に県外脱出を図らないと人生設計に困ってしまいますからね。
ま、新聞記事は相変わらず「医師も人間である」という前提を全く考慮してませんが。

>ある関係者は「大学内のほかの医局や、ほかの大学の医局なら、民間病院の医師を減らしてでも医師不足の公立病院に派遣させる」と内科医局の対応に納得がいかない様子だ。

もう医局にそんな力はないですよ
民間病院に就職した医師が形式だけ医局に籍を残してるだけ
うちもそんなんばっかり

バカは死ななきゃなおらない。
事務は職場が無くならなきゃ気づかない。
県は県立病院が無くなりゃ万々歳。
って、構図ですね。

医局が神様なら棚からぼたもちもあるでしょうけれど、神に頼んでもなにも出てきません。また、公的病院有利などという土着信仰がまだありますかぁ。民間、公的というのは時の教授次第で指向が変わりますが、なにか。
医局を離れて、職探し勤めて8年過ぎますが、医局に帰属していなくて困ったことはまったくありません。逆に自由でよろしい。寄らば大樹と思っているひとがまだいるのでしょう。

未だに知らない関係者がいるようだ

 後任医師が決まらない一方で、内科医局は民間病院には医師を派遣している。ある関係者は「大学内のほかの医局や、ほかの大学の医局なら、民間病院の医師を減らしてでも医師不足の公立病院に派遣させる」と内科医局の対応に納得がいかない様子だ。

わはは 馬鹿言ってますね 待遇が公立よりいいから民間病院の医師は減らないのです。誰が今より待遇悪いところに逝きますか。医局が強制したら脱局するだけですもんね。

どーでもいいけど、なんで民間病院じゃだめなんだ?公立病院よりもコストが高い質の低い医療をしてるとでも思ってるのか?
ただ単に「自分たちが無理筋を通せない病院だから困る」だけじゃないのか?

厚労省が医局の権威(人事権)をなくし、医局から若い医師をひっぺがすために臨床研修制度が始まったのでしょう。
もはや医局には医師の人事権もなければ、医師を派遣する責任もないでしょう。
全ては厚労省の思惑のまま進んでいるのです。非難の矛先が違うのです。
医局制度を潰す前に、何の責任も取らない厚労省を潰した方が良いとすら思います。

天下り渡りに使うお金は年間12兆円。年に数回しか出勤しない役人に払う大金はあっても 過酷勤務している医者に払う少金はない ニッポン。いいじゃん どこまでも走れる道路を作って何百キロも先の病院に搬送すれば。そのために国が医療崩壊させたんだから。医者は人間じゃない国ニッポン。役人万歳!

http://www.nikkansports.com/general/news/f-gn-tp0-20090212-459943.html

全国の公立病院が戦々恐々としてる事でしょう。
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さらにアメリカの大学勤務: 激安給料
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日本の大学病院勤務: 労働基準法が存在しない。

フルコースをこなしたため貧乏から抜け出せず。
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大学から地域(僻地ともいう)の救急医療で疲弊しました。
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田舎で開業、借金は天文学的数字に。


今は田舎で開業して院長になりました。
でも、教授に内緒で開業準備していたころのハンドルネーム”中間管理職”のままでブログを運営してます。

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日本の医療制度(医療崩壊)、僻地医療事情、開業にまつわる愚痴と、かな~り個人的な趣味のトピックスです。

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