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■鳥取、島根で救急部教授が逃散 「鳥大医学部付属病院 4月以降救急専属医不在に」

救急部。

決して悪口を言うわけではありませんが、

完全ガテン系です。






3Kとか

「きつい」「帰れない」「給料が安い」

7Kとか

+「休暇が取れない」「規則が厳しい」「化粧がのらない」「結婚できない」

そんな職場です

(いえ、医療全体がそうなってきているんですけどね…)。






救急をやっていると、

ぶち当たる壁が”専門性”。




若いうちは、交通事故だ、

地震だ、火事だ、

大量同時搬送だ、

救急車いっぱいのお祭りだ、

火傷に、大量出血に、

自殺に、痴話げんかの殺傷事件に

多発外傷、薬物中毒、

ピストルの銃創なんかもあったりして

ウキウキな毎日ですが、

ひと段落すると

患者さんはみなそれぞれ”専門科”へ

移っていきます。






救急の先生は思います。

医師としては当然の、

”もうちょっと先まで治療したいな”

…そう思ったら、救急部を卒業です。




多くの医師が、

救急部を後にして、

多くは整形外科や一般外科など

他の専門科に進みます。





そのため、

他の科に比べて救急部の医師は

若い先生が多く、

逆にある年数を経て、多くは

救急部からいなくなります。





その上、マスコミが騒ぎたてるように、

救急は業務が等比級数的に増加しています。





卒後の医師の臨床研修に”救急は必須”です。

全部の新人医師が必ず研修しなくてはいけないのです。

医学部生への授業もテストもやらなくてはいけません。

消防への対応、救急救命の一般講習など

狂ったようなスケジュールになることでしょう。






「救急を受け入れないのはなぜだ?」

の対になるように、

「大学病院や有名病院の救急部に休みはない」

「献身的な救急部の努力」

あげくに

コード・ブルーのような救急絶賛ドラマ。





しかし、

続々と大学教授すら実際に辞めていくような

悲惨な現場が救急部なのです。




これこそマスコミが飾り立てる

「救急部神話」の現状なのです。




鳥大救命救急センター 専属医4人全員退職へ 人手不足理由

2009年2月5日 読売新聞
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/tottori/news/20090204-OYT8T00972.htm

 鳥取大病院(米子市)は4日、救命救急センター長の八木啓一・救急災害科教授(54)らセンターの専属医師4人全員が、人手不足などによる激務の「心身の疲労」などを理由に、3月末で退職することを明らかにした。病院側は、他科の応援医師の増員などの対策を講じ、治療態勢に支障はないとしているが、山陰の「命のとりで」となる同センターの課題が浮き彫りになった格好だ。

 他の退職者は、准教授と同科の医師2人。病院は、後任の教授と講師級の医師を学外から招くめどがついたとし、残る2人は他科の応援でまかなう方針。

 豊島良太院長と八木教授は同日午後、院内で記者会見。豊島院長は、八木教授の退職理由を「救急専門医を育てようと頑張ってきたが、様々な問題で(辞める)部下を引き留められず、心が折れた」と説明した。

 八木教授は、職場の実情に言及。研修医が研修先を自由に選べるようになった2004年の臨床研修制度で病院に残る研修医が減り、教授が当直をするほどの慢性的な人手不足に陥っているほか▽電子カルテの導入でパソコン操作を手伝う人員も必要▽センターは手術室やコンピューター断層撮影法(CT)室などから遠く、患者を一元管理できる構造ではない――などを挙げ「救急専門医を志す医師に夢を与える職場環境ではない」と述べた。

 豊島院長は「八木教授らの事は理解しており、引き留めることはできない。センターの施設充実は関係自治体の協力も得て何とかしたい」と話した。

 センターは04年10月に開設され、24時間態勢で山陰両県の救急患者を受け入れ。07年度は事故や病気で重篤な約900人を含め約1万3000人を治療。専属医4人と他科応援3人、研修医4人が勤務している。






鳥大医学部付属病院 4月以降救急専属医不在に

山陰中央新報 2009/2/4
http://www.sanin-chuo.co.jp/news/modules/news/article.php?storyid=509850005

 中海圏域を中心に山陰両県の救命救急医療を支える鳥取大学医学部付属病院(米子市西町)救急災害科の八木啓一教授(54)ら救急専属医四人が三月末で全員退職し、四月以降、同院の救急専属医が不在となる期間が生じる可能性もあることが三日、山陰中央新報社の取材で分かった。

 八木教授は「医師流出と負担増の悪循環で体力、気力ともに限界。救急医療の窮状を認識してほしいの思いもあり、昨年末、辞表提出に踏み切った」としている。

 同科の救急専属医は、八木教授と四十代の准教授、卒後五、六年目の二人の若手医師の四人。三人が救急専門医の資格を持つ。八木教授は二〇〇四年十月に救命救急センターが開設されて以降、同センター長も務める。

 同センターは、交通事故による多発外傷や心停止など最重症の三次救急患者を年間約九百人受け入れている。

 同科は、医学生への教育と卒業後の臨床研修において必須のコアカリキュラムとされる救急医学の教育を担当。さらに学外でも、県消防学校での教育や県内各地での救命講習などの役割を担う。

 後任教授の確保について豊島良太病院長は「四月一日にすぐ着任できる方向で検討している。規則的には可能」と話す。同病院長によると今回は通常の公募でなく、病院側が一人または複数の候補者を指名し、受諾した候補者を学内の選考委員会で審査する異例のノミネート方式で選ぶ予定。

 教授以外の救急専属医は公募するが、確保のめどはたっていない状況で「万一、救急専属医不在が生じれば、救命救急センターでの応援経験がある他科の医師で対応することになる」という。

 島根大学医学部付属病院(出雲市塩冶町)でも〇八年七月、救急部の坂野勉教授(57)が辞表を提出しており、三月末で退職する。後任は未定だが、既に後任教授の公募は終了しており「教授不在期間は長くても一カ月程度だと思う」(同教授)。同院では四月以降も、准教授と講師ら三人の救急専属医は残る。







私の先輩の救急部の先生は、

「泳げたいやきくん」

のフレーズが頭から離れない、

と繰り返し言って奇行が目立ち、

精神を病んで行きました。





きっと救急部では

教授すら、

「毎日、毎日 僕らは鉄板の…」

というフレーズから

逃れられないのでしょう。





ドラマ コード・ブルー的には

柳葉敏郎さんが辞めるんじゃなく、

児玉清さんを含めてみーんなで辞めちゃう、

みたいな状況です

(いや、それ以上の状況なんですが)。





いまだに日本では

ナショナルセンターや救急救命、

産科医療において

”医師個人の超人的努力”にまかせてしまっています。





システムを変えない限り、

医師の個人的な努力は減らず、

医療の最前線から

どんどん逃散が進むだけです。






鳥取、島根では

大学から救急部が消滅する勢いです。

このままでは

いずれ全国に”無救急大学”が広がることでしょう。







鳥取医大、こんなこともやっていましたね、そう言えば。

■鳥取大医学部はヘリからダイブ(笑)!! 「ホイスト降下運用開始 医師らヘリから現場へ」
http://med2008.blog40.fc2.com/blog-entry-400.html










関連記事

コメント

ホイスト降下運用開始 医師らヘリから現場へ
http://www.sanin-chuo.co.jp/health/modules/news/article.php?storyid=506794075
こんな、まるでドラマのようなこともやっていたんですね
その一方で
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/tottori/news/20090204-OYT8T00972.htm
>センターは手術室やコンピューター断層撮影法(CT)室などから遠く、患者を一元管理できる構造ではない

何だかとってもちぐはぐですね。

http://mytown.asahi.com/tottori/news.php?k_id=32000000902050006
>プライドが踏みにじられる状態が続き、以前から苦しんできた

そこまで言うには、はたして忙しいだけだったんでしょうか…

>今回は通常の公募でなく、病院側が一人または複数の候補者を指名し、受諾した候補者を学内の選考委員会で審査する異例のノミネート方式で選ぶ予定。

これ何て罰ゲームですか?
とても指名を受諾する人がいるとは思えませんが…

これが伝説の・・ゲームです

医師アンルーレットです。
名誉もプライドも人格さえも踏みにじられ
挙句の果ては財産までも没収されてしまうという
恐ろしい罰ゲームです。

  古代ローマに、『ひたすら穴を掘る⇔その穴を埋め戻す、を繰り返す刑罰(拷問?)』が有ったそうです。 無限に持って押し寄せる患者さんを診続ける行為、罰ゲームと聞いてふと思い出しました。

まいにち まいにち ぼくらは きゅうきゅうの
なかで はたらき いやになっちゃうよ
あるあさ ぼくは びょういんのえらいさんに
かくごして じひょうを だしたのさ

まいにち はたらき くたくたさ
めだまも クルクル まわっちゃう
たまには さけでも のまなけりゃ
おしごと ばかりじゃ ふやけてしまう
きょうじゅの いすみて くいつけば
それは ちいさな つりばりだった
どんなに どんなに もがいても
ハリが のどから とれないよ
びょういんで おえらい おじさんが
ぼくを つりあげ わらっていた

>耶馬苦痢陰弔 様
>受諾した候補者を学内の選考委員会で審査する異例のノミネート方式
 
 ダチョウ倶楽部ゲーム、でいかがでしょう。

「教授さまだーれだ?」

後任教授ゲーム→そのまんま

きちんと人を集めてシフト勤務をちゃんと作り労働時間を限定しなければ誰もやりません。国が放棄しているモノを個人の努力などでカバーできないよね。私的にはwktkです。

地元の人達はカワイソスですね

…ナチスドイツだったかな?

>古代ローマに、『ひたすら穴を掘る⇔その穴を埋め戻す、を繰り返す刑罰(拷問?)』が有ったそうです。 

私はKGBの拷問って聞いたんですが…。
>地元の人達はカワイソスですね
全然。こんな状況を放置していた時点で全員同罪です。

…そう思ったら、救急部を卒業です。
⇒ かなり必死に、救急を勉強した時期がありました。 疾患を想定して診断過程をシミュレーションしたり、休暇には他の施設を見学に行ったりしてました。 ある時、起こりうる全ての疾患の可能性に備えることは不可能だと気付きました。 それで、ヒューマンエラーファクターやシステム、そして医療経済ナンカに興味が出てきて勉強して、これはヤバイ!現状を理解しました。 ・・・青かった、なァ、と遠い目になってみるでつ。

命の砦が落ちた、と言ってもたかだか命が少しだけ早くなくなってしまうだけだ。なあに、命などまた幾らでも生えてくる。

失う命に弱腰

何のための医者なの?
命を救うためでしょ。
あれやこれや言い訳にしか聞こえない。
人が人の命救うんだから、
超人的であって当然。
サラリーマンじゃないんだから。
聖職なんだから。
医者は、人々の礎になるべきだ。
だから尊い。
勘違いするな。

超人的な仕事をしろ
聖職なんだ

それならそれなりの敬意を払ってください。
「24時間いつでも診てもらって当たり前」どころか「診せてやる」な態度をとる患者さんが激増中です。
人々の礎って、人柱ですか?
自らの生活も、家庭もすべてなげうって、奉仕活動をして、ミスしたら犯罪者という扱いが今の日本のスタンダードです。
政府もマスコミも、司法すら聖職とは思ってくれていません。超人的努力も評価してくれず、どんどん医療費は削られていっています。
それでもDV被害者のごとく「私が悪いんだ」と思って努力を続けろと?

こういう論調はいい加減にしてください。もう少し勉強してから発言するように。
昔の患者さんは、もう少し医療者に感謝してくれてましたし、医者を大事にしようと思ってくれてましたよ。

まあ、釣りだろうけど、釣られてみます。

救急って大変[s:20305]

島根県のとある病院で勤務する医師・・・の妻です☆

私の旦那が勤めている病院は、救急車もたまーに来ますが、医大ほどじゃないです。

それでも旦那が、救急の研修を受けていた時、2ヶ月か1ヶ月間でしたが、夜寝ている時外から救急車の音がすると、胸の動悸で目が覚めると言っていました。
過度な緊張感が続いていた様子でした。

だから、辞表を出された先生の気持ち、なんとなく分かるなぁ~☆
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大学院卒業(医学博士): 4年間、院生は学費支払って給料なし。
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さらにアメリカの大学勤務: 激安給料
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日本の大学病院勤務: 労働基準法が存在しない。

フルコースをこなしたため貧乏から抜け出せず。
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大学から地域(僻地ともいう)の救急医療で疲弊しました。
 ↓
田舎で開業、借金は天文学的数字に。


今は田舎で開業して院長になりました。
でも、教授に内緒で開業準備していたころのハンドルネーム”中間管理職”のままでブログを運営してます。

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