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■「医者や看護師に暴行・暴言繰り返す 「モンスター患者」急増、対策が急務」

イギリス型医療崩壊が

日本にも押し寄せています。




多くの現場医師が警告したとおりの形として、

医療現場が疲弊してきています。






【イギリス型医療崩壊】


医療費削減
 ↓
医療サービス低下
 ↓
●ガン患者さん、手術待機が3ヶ月以上で、手術前に死ぬ人がいる
(1年以上手術街をしている人が4万人いる)(1)
●救急外来で入院が必要でも最大3日間、救急外来に放置され入院できない
 ↓
患者さんの不満が爆発
 ↓
恒常的に医療関係者が暴言、暴力を受ける



…ということなんですが、

これでも日本に比べてGDP比で

イギリスの医療費は最低のときで

現在の日本より上、

さらにイギリスは1.5倍の医療費増加を

決定していますが、

それでも医療は回復していないとのことです。





振り返ってみて、

日本医療のなんとまじめなことか。





先進国中、最低の医療費で、

医師が雑用からクレーム対応から

すべて行い、

医療訴訟では病院も守ってくれず、

何かあれば警察に逮捕され、

それなのにWHO健康度では

日本は世界第1位。







一般の方のイメージが変わらない限り、

こんな状況は

抜け出せないんでしょうね。







医者や看護師に暴行・暴言繰り返す 「モンスター患者」急増、対策が急務

J-CASTニュース 2009/1/12

http://www.j-cast.com/2009/01/12033292.html

病院で医師や看護師に暴力や暴言をふるう「モンスターぺイシェント」(怪物患者)が全国的に急増し、社会問題化している。ほぼ毎日のように暴行・暴言が起こり、職員の心身が持たない状態に追い込まれている病院すらある。対策として元警察職員を雇ったり、監視カメラを設置したりする例も出てきた。

「医者一人では足りないからもう一人呼べ!」

些細なやりとりから医師に対してクレームを付けるのは代表的な例だ。

「診療結果が正しいかどうか、お前が責任取れるのか!」
「医者一人では足りないからもう一人呼べ!」
「日本の医療制度は変だ。納得いくまで診療代は払わない!」

怪我で縫合手術をした後に化膿止めの抗生物質を処方すると、

「こんな薬を出せと頼んだ覚えはない!」

などと威圧するなど、無理難題に近いクレームが多い。

こんな時、必ず口にするのが「(厚生労働省などに)訴えるぞ!」といった言葉なのだそうだ。また、患者以外のトラブルも増えていて、入院中の母親を見舞いに来た男がその母親と喧嘩。看護師が止めに入ったのだが、止めに入ったことに腹を立て男が看護師に暴行、全治2週間のケガを負わせるという事件も2008年11月に大阪で起こった。酒に酔って来院、それに伴うトラブルも多く、徳島県では、酔った患者が病院で暴れ灰皿で職員を殴り大ケガをさせる、ということもあったという。

全日本病院協会が08年4月に公表した調査によれば、回答のあった全国1106の病院で、
「過去1 年間で職員に対する院内暴力(身体的暴力・精神的暴力)があった」のが52.1%。発生件数は6882件。職員に対する院内暴力・暴言が起こる不安を持っている病院は60.7%だった。同協会では、

「職員が安全な環境で働くための院内整備をおこなうことが重要な課題のひとつ」

と全国の病院に呼びかけている。

対策を立てなければ職員の心身が持たない

これを受けて、全国の病院では「モンスターぺイシェント」の対策が始まっている。職員に向けた対応マニュアルを作成するほか、元警察職員の雇用、監視カメラの設置を行っている病院もある。徳島県にある阿南共栄病院では、08年12月15日に県警組織犯罪対策課の捜査員を招き講習会を実施。医師や看護師約150人が出席したこの講習会で、捜査員が「モンスターペイシェント」を演じ、患者の暴行、暴言による不当要求の対応についてアドバイスをした。

同病院はJ-CASTニュースに対し、患者の暴行や暴言は過去からあったものの、現在はほぼ毎日のように起こっているという。しっかりとした対策を立てなければ職員の心身が持たない状態だ、とも打ち明ける。なぜこうした患者が増えてしまったのかについては、

「お年を召した方よりは若い人に多くみられます。現代の風潮といいますか、自己中心タイプの人が医療をサービス業と同じものだと考え、言った者勝ち、無理でもゴリ押しすれば通ると・・・。それがエスカレートし暴言、暴力にまで行ってしまうのではないでしょうか」







これまたすごいお国柄ですね。


>徳島県にある阿南共栄病院では、

>患者の暴行や暴言は

>現在はほぼ毎日のように起こっている


そんなところで

働いている医療関係者も

どうかと思います。





ちなみに私は警察を呼ぶのに

何の躊躇もありません。

弁護士さんとは懇意にしています。





医療サービス以外の部分は

自分の仕事ではなく、

まして暴言、暴力は医療側が

黙って甘受している必要はないと思います。






まるでDVをしているのに

「おまえの誠意がないからだ!」

といって、さらに殴る暴力夫のような構図が

正当な行為として日本中の国民のイメージ

ばらまかれているのです。







病院=悪、

医師=悪

というイメージを

ばら撒いたのは

マスコミさんですけどね。











(1)イギリスの病院に行ってはいけない
http://www.geocities.jp/jgill37jp/nhs_index.html


こんなとこだとは思わなかった!
http://www.geocities.jp/jgill37jp/index.htm

よりお入りください。

小児科医師の方のレポートです。




関連記事

コメント

タクシー強盗やタクシー内で暴行を働く人と同じ構図ですね。
たとえ医療がサービス業だとしても、サービスを受ける人のマナーは必要だと思います。
「サービスを受ける、客だから何言ってもOK」なんて世界中どこに行っても認めてもらえません。
「客は客である資格が必要」というのがサービス業における世界のスタンダードです。
それが理解できないのは、日本人が幼児化した、前の世代が十分に躾をしてこなかった弊害だと思っています。
躾―身が美しいと書くんですよね。分かってない人大杉。

もちろん私は医療をサービス業だとは思っていません。
むしろ社会的インフラだと考えています。

ただ、インフラなら「結果と負担」は誰にでもほぼ均等ですが、医療は人によって結果が変わります。もちろん医療者によっても変わる可能性もあります。
そこが軋轢を避けられない原因ではあるのでしょうが、だからと言って、利用者側(インフラである以上こういう表現が適切かと)の言いたい放題というのは、おかしいと思います。

医師や看護師に暴力や暴言をふるう「モンスターぺイシェント」(怪物患者)
⇒ 最近の報道は、定義ソノモノを根本的に間違っているように考えます。 コイツラは、『モンスターペイシェント』などというハイカラなカタカナではなく、ただの『犯罪者』です。 犯罪者に対して必要なものは、説得でも説明でも同情するべき背景への共感でもない。 『懲罰』、ただこれだけです。
  治安の悪い地域に自主的にコノコ出ていて、ヤッパリ犯罪にあいました。 今の医療は、これと全く同様の状態だと思います。 残念ながら、そのような現場には近付かないのが一番の自衛策です。 『それでもボランティアで頑張るボクって、偉いかも?』ってな感性では、所詮カモになるだけです。 伝統日本的『性善説』に基づいて現状を打破できないなら、『性悪説』的にいくしかない、そう考えることは、私自身日本の医療従事者としてあまりに悲しいコトですが。 春秋戦国時代的なカオスを収集したのは法家思想でした。 やりすぎて秦などは短命でしたが。

ちなみに私は警察を呼ぶのに何の躊躇もありません。弁護士さんとは懇意にしています。
⇒ 御意。 毅然とした対応こそ、一番雄弁な抑止力だと感じています。 ナメられたら、際限なく付け上がる連中は、決して少なくない。

むしろ社会的インフラだと考えています。
⇒ 激しく同感です。

医療・介護崩壊

ワーキングプア問題と関連付けて、生活保護するくらいなら、介護にまわせという乱暴な意見を耳にしたことがあります。
医療も介護も、人間の尊厳を守る最後の砦のはず。
恐ろしい社会が口をあけて待っているようです・・・・

今の派遣切りなどの雇用情勢の下、積極的な就労支援と再教育を行い、人材を介護方面に振り分ける、というのは間違った話ではないと思います。
少なくとも、介護は間違いなく人手不足ですからね。
ただ、何でもかんでも放り込むでは、混乱を拡大し、介護の現場を荒らすだけですから、ちゃんとそこでも淘汰されるべきだと思います。

でも、この間のテレビで、「仕事がなくても介護などの職種はしたくない」という人が多い、というのを聞いて、「あーやっぱりなー」と思っちゃいました。なにせお国が「金をかける気はありません。医療費より安くなったらそれでいいだけの業界ですから」としか思ってないようですからねぇ。

国が産業として期待していない以上、優秀な人事が集まりようがない。(個人的には優秀な人もいるでしょうけど)

日医総研の第3回 日本の医療に関する意識調査
http://www.jmari.med.or.jp/research/dl.php?no=389
によると、約6割の医師が過去一年間に問題行動を起こす患者に遭遇して、そのうちの7割近くが複数回経験していた
そうです。 この数字は記事とかぶりますね。

で、その6割の中で過去一年以内に警察に届け出をした人は12.2%だそうです。

医師の7.3%程が患者を告発せねばならないとは
と一瞬思いましたが
医師の半数以上が泣き寝入りとは...

ちょっと変じゃない?

≪・イ・ラは、『モンスターペイシェント』などというハイカラなカタカナではなく、ただの『犯罪者』です≫

その通り。医療側も、暴力をふるったという時点で【患者】ではなくただの犯罪者であるとの認識を持つべきです。
何でそこまでへつらう必要があるのか全く疑問に思います。
だから世界で一番患者さんに優しい医療を提供していると言われる所以か?

まず医師を投げよ

あの産経ご用達の久坂部閣下が朝日新聞に登場。
と言っても単に出版の宣伝ですが…

医療ミス、医師は… 久坂部羊さん、新作で現代医療題材
http://www.asahi.com/culture/news_culture/TKY200901130226.html
「医師は医療ミスを減らすことに懸命だが、別の見方をすれば、発覚しなければ殺人も可能。もし、医師の好き嫌いで患者が殺されたら。それが発想の原点」
「周囲の医師に取材すると、全員が『患者に正直に話して謝る』と言った。良心からでもあるが、偽装に厳しい最近の風潮から判断するようにも見える」

私も自他共に認めるひねくれ者ですが、この方には到底及びません。どうやったらここまで自分の同業者に対し歪んだ目を向けることができるんでしょうか?
この「在宅医療専門」の先生については、本当に理解に苦しみます。

閣下ね~

どこの記事か忘れましたが、閣下のお言葉として、

 「日本の医療のために、同業者からの非難に甘んじる」

てなインタビューがありました。確信犯であらせられるようで、同業者からの非難なぞ声援にしか聞こえないようです。

あまりに立派な志に驚愕しましたが、閣下の歪んだ医療観はマスコミと親和性が高いのだけは間違いありません。あの程度の内容ですから同レベルとして親和性が高いんでしょうね。

卑怯は恥ではありません。

卑怯を糊塗しようとするから恥ずかしいのです。
>「日本の医療のために、同業者からの非難に甘んじる」
さすが閣下!私も日々精進を怠ってないつもりですが所詮は凡人たる身。この境地へは生涯達し得ないでしょう。





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中間管理職: このブログの管理人。
ID上、ブログではmedさんとも呼ばれてます。

某大学医学部を卒業
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医師免許取得: 医師にはなったけど、医療カーストの一番下でした。
 ↓
大学院卒業(医学博士): 4年間、院生は学費支払って給料なし。
 ↓
さらにアメリカの大学勤務: 激安給料
 ↓
日本の大学病院勤務: 労働基準法が存在しない。

フルコースをこなしたため貧乏から抜け出せず。
 ↓
大学から地域(僻地ともいう)の救急医療で疲弊しました。
 ↓
田舎で開業、借金は天文学的数字に。


今は田舎で開業して院長になりました。
でも、教授に内緒で開業準備していたころのハンドルネーム”中間管理職”のままでブログを運営してます。

ブログは主に
日本の医療制度(医療崩壊)、僻地医療事情、開業にまつわる愚痴と、かな~り個人的な趣味のトピックスです。

よろしくお願いいたします。


中間管理職 

Author:中間管理職 
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