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■いよいよ銚子市立病院休止 「病院休止で「医療難民」に、近隣に影響」

ネタ元は

こんたさん
http://med2008.blog40.fc2.com/blog-entry-253.html#comment2656

です。

いつも大変お世話になっております。





銚子市立病院が

休止します。




どんどん全国的に

加速していくであろう

公立病院の休止。





この”病院つぶし”を

国が主導して行っているのですから(1)、

どうしようもありません(笑)。




公立病院の経営改善策を検討する

総務省の有識者懇談会



が、

一般病床と療養病床の病床利用率が

三年間連続で70%未満の病院は、

病床数削減や診療所化





という政策を持ち出しております。



銚子市立病院は病床利用率が

”お取りつぶし基準”の

70%をクリアしているのに(笑)、

お取りつぶしの憂き目を見ています…。





今後、

国の方針でつぶされる病院が

どれほど多くなるか見当が付きません。

でも、

国策だから仕方ないですよね。







病院休止で「医療難民」に、近隣に影響

TBS News i 2008年9月26日
http://news.tbs.co.jp/20080926/newseye/tbs_newseye3957118.html

http://s04.megalodon.jp/2008-0927-1011-31/news.tbs.co.jp/20080926/newseye/tbs_newseye3957118.html

 千葉県銚子市の市立総合病院が突然9月いっぱいでの休止を発表してから、2か月たちました。新しい病院に移らざるを得なくなった通院・入院患者たちは、「医療難民」となって、近隣の病院に押し寄せています。

 「もう涙、涙」、涙を浮かべてこう語るのは名雪文枝さん、79歳。寝たきりとなっている名雪さんは今月、6年間も入院していた市立病院を出ることになりました。理由は病院の休止です。

 「(市立病院に)居たいって言っても居られるわけじゃないし、(別の病院へ)連れて行きます」(夫・名雪一雄さん、83)

 名雪さんはこの日、ストレッチャーにのせられ、6年間過ごした病院をあとにしました。

 銚子市が市立総合病院の9月いっぱいでの休止を発表したのは2か月前のこと。理由は「医師不足による経営難」でした。

 銚子市内には他に公立の総合病院が存在しないため、市民は猛反発。しかし市議会でも病院の休止が1票差で可決されてしまいました。このため、166人の入院患者、1か月1万人という外来患者が「医療難民」となってしまったのです。

 鈴木明子さん(55)は年老いた両親の新しい通院先を探していました。父は腰痛と糖尿病、母は腰や胃に病気を抱えています。

 「別の医者に行くって言っても 、1科目に1日かかる。4か所なら4日はかかる」(鈴木明子さん)

 一度に複数の病気の診察を受けるには総合病院しかありません。結局、隣の旭市の旭中央病院を選びましたが、これまでの5分の通院時間だったのが、40分近くかかることになってしまいます。

 ところが、この旭中央病院ではとんでもないことが起きていました。待合室には人、人・・・。中には立っている人も。

 「銚子から(白紙の)紹介状を持参して来た患者だけで、2か月で200件」(国保旭中央病院、 伊良部徳次 副院長)

 銚子市立総合病院の休止を受けて、この病院では外来患者が10%増加。さらに、銚子市から搬送されてくる救急患者の数も2倍に増えたといいます。

 市の消防本部も頭を抱えていました。市外への遠距離搬送が増えてしまったのです。

 「市内に3台ある救急車いずれも市外に搬送ということで、市内に救急車が1台もなくなるという可能性は考えられます」(銚子市消防本部、清水剛 警防課長)

 病院経営の専門家は、銚子市立総合病院休止は周辺自治体の医療崩壊も招くと指摘します。

 「信じられない暴挙であると。医師の過酷労働をきちっとしなければ、悪循環になる。旭中央病院が負荷が重くなり、救急を制限せざるをえない状況がくる」
(病院経営に詳しい 長隆さん)

 25日、病院の最後の入院患者が、転院先の病院に向かいました。見送りに来た関係者の中に病院休止を決めた張本人、岡野俊昭市長の姿がありました。

 病院の全面休止まであと4日。26日、病院の職員全員に市から解雇通告が手渡されました。

(26日17:00)






>6年間過ごした病院をあとにしました。

問題点の一つは、

病院以外の

社会的な受け皿がないため、

”社会的な入院”がいまだにある、

ということ。






病態がわかりませんが、

6年もの入院は医療財政的に

決定的な赤字であり、

このような方々の入院が

病院経営を圧迫していた可能性が

あるということ。




>ところが、この旭中央病院ではとんでもないことが起きていました。待合室には人、人・・・。中には立っている人も。




これはとんでもないことではありません。

医療の集約化、

とはまさにこのようなことを言うのです。






病院を減らして、

ベットを減らして、

医師を少ない病院に集中させ、

より遠方からの患者さんを受け入れる。






これが医療の集約化です。








マスコミが

”医療の集約化が必要である”

なんて書いている文章は、

そのまま、

”地方の病院はどんどんお取りつぶしOK”

”僻地に病院はいらないよね”

と同義の言葉なのです。






>「信じられない暴挙であると。医師の過酷労働をきちっとしなければ、悪循環になる。旭中央病院が負荷が重くなり、救急を制限せざるをえない状況がくる」
(病院経営に詳しい 長隆さん)



そういうご本人は、

ドクターヘリの神輿を担いでいる方で、

「医師はヘリ通勤しろ」

とまで言われる始末(笑)。





ドクターヘリって、

きっと業者にはおいしいんでしょうね(笑)。





この方、

なんだかわからない状態で

「勤務医 開業つれづれ日記」のブログ本文も

引用されたりしてました

(無断とは言いませんが、

まるで自分が書いたような感じで

挿入されてました)。






一般には

「医療経営に詳しい長さん」と

されているのですが、

なんだか…。






まあ、いずれにせよ

国策なので、


ヘリは飛ぶし、


病院はつぶれるし、



医療費は増えないけど

医師は大量生産して

医師は近い将来

ワーキングプアになる、


というのが方針のようです。






お先真っ暗ですね(笑)。










(1)
■総務省による、公立病院の廃止・縮小計画 ”全国つぶす病院候補”一覧(1)
http://ameblo.jp/med/entry-10056016668.html
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コメント

NoTitle

ところが、この旭中央病院ではとんでもないことが起きていました
⇒ 旭中央病院に死亡フラグ? 死の宣告(FF)? この後続くべき、第2第3弾の記事の内容が、予想できそうです。

  民間では、返す当てのない借金をすると、いろいろと責任を問われます。 しかし、国家が同じ事をすると『国策』になります。 法律に反して、借金を新たな借金で返しても、罪にならない。 いや、『詰み』にならない。 (違うっチュウなら、国債を返すアテを明示してください。)  『医師が国策には向かおうなんて、おこがましいと思わんかね』(『百い巨塔』サマより)

  こんな記事を見つけました。 ドクターヘリも、ナカナカ厳しい財政のようです(と、当人は言っているようです。) 促進するけど、金は出さない。 政府の方針は変わりませんね。

7.全国展開とその財源(1)必要経費(運航費、医療機関に必要な費用等)」:これはその運営のやり方によって、例えば民間航空会社を使う場合、厚生省から1年間で1億の運航費が、民間の会社にいっているが、民間の会社は赤字で、これは機種によって値段が違うが、1年間ヘリを置く場合には大体1億7000万~1億9000万の費用がいるということで、一応見積書は出している。
 医療機関の方は、現在運用補助は受けていないが、医師1名、看護婦1名、事務担当1名は是非専任にしてもらいたい。
 ヘリに搭載する医療機器、運航会社と医療機関のどちらで購入するのかという問題はあるが、民間の場合は運営費としては1億5000万~2億円の間、医療機関の場合はそういう人件費、医療施設、設備等を入れて3000万円前後かなと思っている
http://www.kantei.go.jp/jp/singi/doctorheli/dai4/4yousi.html

失礼いたします、ヘリならレンタル使えば予算は大幅に安くすむと思われますが…

人間は派遣で安く使い倒すのにヘリは自前って本末転倒ではないですかね
いったいお上は何を基準にお決めになられてるんでしょうか…

TBS

たまたま「朝ズバ」、「イブニングニュース」とも観ましたが、
非人間的な決断をした市長とその被害者の患者と職員という雰囲気を漂わせていました。市長の「国の政策に勝てなかった」という弁明についての解釈は全くしないまま・・・

保険料 格差は13倍/那覇市試算

病院崩壊による医療格差が広がる一方ですが、「負担軽減策」によって変な格差がひろがるようで。

「保険料 格差は13倍/那覇市試算 「均等割」に矛盾
後期高齢者医療・・・世帯収入同じなのに」
http://www.okinawatimes.co.jp/news/2008-09-26-E_1-007-2_001.html

保険料は個人が対象なのに、軽減制度は世帯全体の所得で判定されるからだそうで。夫婦二人の世帯所得がほぼ同じでも、夫の所得が高くて妻が低い(逆もありでしょう)と、夫婦二人の所得がほぼ同じ場合だと13倍もの格差が生じるケースが出てくるそうです(前者の方が負担が多い)。元々間違った制度設計に更に手直しして、ますますわけがわからなくなってきた、ってとこでしょうか。

NoTitle

ドクターヘリの記事は興味深いですね。「医師1名、看護婦1名、事務担当1名は是非専任にしてもらいたい。 」と一方的に医療機関に要求する根性、民間の経費の数分の一で医療機関は人件費、設備費、運航費を賄える(出せと言っているのか?)ことなど、彼らの思考過程がどうなっているのか見ものです。
8年前の議論ですから、「医師過剰論」を信じていたのでしょうからヘリドクターを専任で置くだけの人材があることが前提だったのでしょうね。
経費に関しては、「医療器械、人材は病院での治療にも活用できるのだし、民間での差額の一億以上はそれを使って生じる病院の儲けだからそれでまかなえ」といったところでしょうかね。

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大学院卒業(医学博士): 4年間、院生は学費支払って給料なし。
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さらにアメリカの大学勤務: 激安給料
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日本の大学病院勤務: 労働基準法が存在しない。

フルコースをこなしたため貧乏から抜け出せず。
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大学から地域(僻地ともいう)の救急医療で疲弊しました。
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田舎で開業、借金は天文学的数字に。


今は田舎で開業して院長になりました。
でも、教授に内緒で開業準備していたころのハンドルネーム”中間管理職”のままでブログを運営してます。

ブログは主に
日本の医療制度(医療崩壊)、僻地医療事情、開業にまつわる愚痴と、かな~り個人的な趣味のトピックスです。

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