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■「医の反乱 「痛み」動かぬ自民: 追記あり

反乱を起こしている

茨城県医師連盟。



多くの医師は

この行動に共感を覚えることでしょう。

逆に、

「なんでここまでされておきながら

いまだに自民党支持?」

という感覚があります。



ただ、民主党自体も

医療に関して素晴らしいビジョンを

持っているわけではありません。





茨城は今後、

どのように進んでいくことでしょう?





注: 当ブログは個別の政党、個人を

支持してはおりません。





医の反乱(上) 「痛み」動かぬ自民

asahi.com 2008年09月21日
http://mytown.asahi.com/ibaraki/news.php?k_id=08000000809210003


 次期衆院選の立候補予定者すべてに送った茨城県医師連盟のアンケート。結果は各選挙区ごとにA3判の紙にまとめられ、12日午後6時、県医師連の常任委員会で幹部50人にさらされた。
「自民をずっと支持してきたが、何もやってくれない」
「改悪、改悪で政争に明け暮れているだけだ」
 会場となった一室は、県医師会の入る県メディカルセンター4階。そこに響くのは、現行の医療制度とそれを推進した自民党に対する批判ばかりだった。
 最も重きを置いていた「踏み絵」の質問は、後期高齢者医療制度に対する問いかけだ。「撤廃すべきである」の選択肢を選んだ自民党候補はゼロ。そればかりか、2、5、6、7区の自民現職4人は回答を拒否した。
 自民一辺倒だった姿勢を改め、「候補者本位」で推薦すると仕掛けた原中勝征委員長(県医師会会長)は常任委員会の前までは、「1、5、6区は民主。4区は自民。あとの三つは話し合いで」と考えていた。だが、議論に口を挟まなかった。
 2時間後、7選挙区すべてで民主推薦が決まった。原中氏はうなずいた。「これに従って順次準備を進め、民主党との打ち合わせに入ります」

     ■

 後期高齢者医療制度は高齢者いじめ――。医師2641人で構成する県医師会は「お年寄りの負担増」を理由に、全国で最も過激に反対してきた。
 7月24日、医師会幹部4人は厚生労働省を訪れ、20万人分の反対署名を保険局長に渡した。局長の反応は「お預かりします」とだけ。次に面会した民主出身の江田五月参院議長は対照的な反応だった。
 「全国区の参院議員が当選できる大変な数だ」
 この日を境に、県医師会の政治団体である県医師連盟は民主支持に傾いていった。
 原中氏は思った。「官僚政治をやめさせない限り、医療は救えない。官僚の言うなりになり、医療崩壊を起こした政治家の責任の重さを問わなければならない」
 自民党総裁選が22日に迫り、解散風が吹き荒れる中、舛添厚労相は20日、同制度の抜本的な見直しを表明したが、県医師連に民主推薦の考えを崩すつもりはない。

     ■

 6区の元厚生相、丹羽雄哉氏の足元では5月ごろから、県医師会幹部が民主の大泉博子氏に接触する動きがあった。現行医療政策の旗振り役である丹羽氏には、県内各地の医師から「地元より政府を向いている」との不満も挙がっていた。
 もちろん、6区内のつくば、土浦、石岡の地元3市医師会で意見は割れ、「丹羽支持、大泉支持、両者支持、両者不支持の4通りの意見で結論が出なかった」(土浦市医師会の大祢(おお・ね)廣伸会長)。
 7月19日に土浦市で開かれた高齢者医療のフォーラムが、地元に「衝撃」をもたらした。招かれた立候補予定者は丹羽氏ではなく、大泉氏だった。主催は県医師会。「地元の我々には、日時も出席者もテーマもまったく相談がなかった」(土浦市医師会)という。
 丹羽氏はフォーラムの開催前から神経をとがらせていた。「やめさせる方法はないか」
 丹羽氏の支援者で土浦市の開業医は、県医師会の幹部に電話で問いただした。
 「何で土浦でやったのか」
 「これは丹羽さんに反対する会だ」
 県医連が大泉氏推薦を発表した翌日、この開業医の携帯電話に、丹羽氏本人から連絡があった。「心配かけてすみません。これはしょうがないので、医師会の皆がそうではないでしょうから、民主支持以外の人のまとめをお願いします」。丹羽氏の語り口は冷静だった。
 県医師連の決定にも、開業医は「誰から何を言われても従わない。従来通り丹羽さんを応援する」と語気を強める。ほかにも多くの医師が丹羽氏を支持する考えだ。その一方、石岡市医師会長で、丹羽氏を支持してきた滝田孝博氏は、すでに丹羽陣営の後援会長をやめたいと申し出ている。
 政権選択が最大争点の次期衆院選を前に、自民党にノーを突きつけた県医師連の「反乱」は、政府与党が進めてきた「痛み」に対する反抗であるとともに、各医師会の中に「亀裂」も生じさせている。
(この企画は、川上裕央、清水康志が担当します)




医の反乱(下) 政策中身は今後

asahi.com 2008年09月22日
http://mytown.asahi.com/ibaraki/news.php?k_id=08000000809220005

 水戸市の県立こども病院で昨年、総合診療を受け持った医師3人が相次いで退職した。
 きっかけは、こども病院が04年8月から受け入れた「初期救急」だった。深夜に比較的軽い症状の子どもをみられない県北と県央の地域医療を補った。こども病院の救急患者は06年度で6580人と、02年度の3・7倍に増加した。
 当直医は一晩中急患の対応に追われる。一睡も取れずに翌日の業務に就き、「36時間連続勤務」も珍しくなくない。本来の役割である「高度専門医療」にかける時間は減っていく――。こうして3人は辞めていった。
 深夜の当直医が8人になったこども病院は当直態勢が維持できなくなり、昨年11月1日にいったんは初期救急の受け入れを週4日と祝日に限定した。しかし、患者の希望を受けて、今年6月から時間帯を絞って、連日初期救急を受け入れている。土田昌宏院長は「日本のGDP(国内総生産)に占める総医療費は先進国で最低で、少ない医師と看護師で多くの患者を診ている。小児医療に携わる人を増やすことが喫緊の課題だ」と話す。
 医師不足問題は、こども病院に限らない。県内の小児科医数は人口10万人あたり7・8人で全国最低なのだ。

     ■

 少子高齢化で膨らむ医療費の伸びに対し、小泉政権は国と地方を合わせて年3200億円ずつ出費増を抑え込む考えを掲げた。それは安倍、福田両政権も堅持した。
 一方、民主党は今年5月、医療現場の労働条件改善のため、国が現金を給付する政策を打ち出した。農家への所得補償や子ども手当てと同じように、医療も「ばらまき」の対象にして、政権を奪いたい思惑が透けて見える。
 県医師連が民主推薦を決めるもとになった、立候補予定者へのアンケートの回答では、自民にも民主にも、「これは」という政策は見あたらなかった。

     ■

 県医師連が民主党の推薦を発表した翌18日、他県の医師連盟などから激励のメールや電話が十数件届いた。そんな中、日本医師連盟(日医連)からも全国の医師連盟あてにファクスが送られた。
 「至急」という頭書き。政権与党の候補者を推薦する従来の方針が強調され、民主党の医療政策を「国民皆保険制度を堅持する日本医師会の主張と相反する点が多く、絶対に受け入れられない」と注意を促した。明らかに茨城の動きを意識した文面だった。
 県医師連の民主推薦に、4区の梶山弘志氏は「今まで良好な関係を築いてきただけに残念」。自民県連の山口武平会長は「日本医師連盟の方から(自民党)は支持を頂いている。あれは医師連盟内部での争いから起きた動きだ」と気に留めていない。
 原中勝征委員長(県医師会長)は「どんな圧力があったかも気にしない」としながらも、「民主党を信用しているわけではない。小沢さんにも政局じゃなくて政策を考えてもらいたい」とクギを刺す。さらに、県医師会の小松満副会長は民主推薦の理由を「政権政党の自民現職には制約が多いため、野党の方が柔軟に考えられるというだけだ」と説明。「これから勉強してもらわないといけない」と催促する。
 推薦を受けて、民主党県連の大畠章宏代表らは県医師連に感謝の電話を入れている。だが、医療現場を救えないなら、すぐにそっぽを向かれるのは間違いない。
 (この企画は川上裕央、清水康志が担当しました)





後期高齢者医療制度が

日本の医療政策の愚行の

極みだったことは

言うまでもありません。






きっと、だれも責任を

とりませんけどね(笑)。






いま進められている

メタボ政策も

かなり”おかしな医療施策”であり、

結果をどのように判断するのか、

いつ、これを撤廃するのか、

私は注目しています。






おいしい思いをした健康産業は

今後も”健康を人質”に

マーケット戦略を

進めていくことでしょう。






茨城の決断は

大きく医療政策を動かす可能性を

秘めています。





現行の医療政策は

現場を崩壊させるだけで、

このままでは

本当に医療が破壊されることでしょう。





ただ、

それに代わるプランを

だれも提示できないでいます。





医療現場の悩みは

続きます…。









追記: 漢字の誤記がありました。

訂正させていただきます。

関係者の方々申し訳ありませんでした。

また、ご指摘、ありがとうございました。











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コメント

医師会上層部は何を考えているのか?

先日麻生新総裁サイドより(その時点では総裁候補ですが)、2200億円の削減は止めるから選挙の応援をしてほしいとの要請が入り、医師会側は受諾しました。しかし、その数日後にはDPCの係数撤廃の話が出て、しかもそこで厚労省幹部は「係数撤廃して病院の淘汰を進める」などとふざけたコメント。この状況で自民党を応援する気になりません。おそらく末端の人たちは、みな同じ思いです。

ここまでコケにされる医師会っていったい何なんでしょうか?

そこまでするなら混合診療・自由診療に持って行くべきですし、皆保険を維持するのならもっと財源を当ててほしいものです。あるいは、何らかのアクセス制限をかけてほしいです。

医師会執行部

現在の医師会執行部は完全に自民党抱きかかえの御用組織ですものね。自民党の政治介入により成立した執行部ですから、どこまで行っても自民党の都合通りに踊らされる運命にあります。

だからこそ地方医師会が反乱しているわけで。

はっきりとアクションを起こした茨城県だけでなく、近畿でも同様の動きは参院選と同様にあると思います。さらに、どれだけ中央が旗を振ろうが、末端の医師会員の投票行動に対する強制力はありませんから(せいぜい医師連盟の会費が無駄になるだけで)、末端のレベルでの造反はいっぱい起こるでしょうね。

でも、それで民主党政権が成立したときが実は怖いです。
医療制度は多少改善される見込みがあるものの、「反目組織」とされた日本医師会・医師連盟がどう出るのか、末端の会員を無視してあくまで自民党支持を続けるのか、政権におもねて民主党支持と手のひらを返すのか、それによって、政権の医療行政に対するスタンスが変わってくると思いますよ。

しかし、マスゾエちゃんが「後期高齢者医療見直し」を掲げ、自民党総裁(候補)が医療費削減の凍結を言い出したとたんに厚労省がDPC係数の撤廃を上げてくるんですから、いかに政府与党が官僚に馬鹿にされているかが証明されてしまいました。
民主党はこの「官僚主導」をやめさせる!というのを公約にしていますから、少しは期待しましょう。

しかし、自分が所属している組織ながら日本医師会・医師連盟の間抜けさは際立ってますね。

前回参院選

医は反乱を起こしたのではなく、自立の道を選んだ

その結果が前回参院選の武見落選、自見当選
医師会はそれを解っていらっしゃらないようで、根っからの自民依存体質なんでしょう
おそらく7億の献金は自民ばかりにばらまいてるんでしょうね(しかも落選してる武見に約1億5000万円だってんだから)

今回の選挙で政権が民主に移って、
状況がさらに悪くなるならそれも仕方なし
自民のままなら医療はDEAD ENDだとわかってる

サイレントで行こう

目だって活動するよりも、自分で考えて投票すればいいこと。
自分に軸足を移して決めればいいこと。
崩壊するものは崩壊するでしょう。

NoTitle

 後期高齢者医療制度、外来管理加算の時間要件等等ーーー、毎日患者さんと接している現場は困惑することばかりです。毎日、患者さんと向かい合い、診療する中で答えはおのずと出てるのではないでしょうか。

すこしでも

現状がよくなるよう、後期高齢者医療制度が完全に廃止されるよう
茨城の原中先生らのご活動に賛同します。
この動きが関西をはじめ全国の地方の医師会に広がるといいのですが。
民主・野党が本当に医療政策をよい方向へ転換してくれるかは、まだ未知数ですが(中には経団連よりの人々もいるとおもいますし)
それでも、変化の可能性を信じて賭けたいです。

NoTitle

すみませんがところどころ、茨城が
茨木
になっています

愛知県医師連盟、地区連盟の民主候補推薦は容認

http://www.asahi.com/politics/update/0925/NGY200809250012.html

 愛知県医師会の政治団体である県医師連盟は25日、次の総選挙で、各地区連盟が民主党候補を推薦するのを前回05年の選挙と同様に容認する方針を発表した。前回は3人の民主党候補が推薦されたが、民主は各地区の医師連盟への働きかけを強めており、推薦者が増える可能性がある。

 茨城県医師連盟が県内の全民主候補の推薦を決めたことに危機感を強めている日本医師連盟が「政権与党の候補者を推薦する」との方針を明確にしたため、愛知県医師連盟としては自民候補のみを推薦する。ただ、県医師会の理事の一人は「選挙は実質的に地区単位に任せているので、県医師連盟の推薦がないからといって影響はない」と話し、民主支援の動きは止められない形だ。

 愛知医師連の幹部は「支持が偏ると丸裸になったときに何もできない」と述べ、政権交代が起きたときの事態を想定しての判断だったことを明らかにした。

 民主県連は、後期高齢者医療制度に反発を強めている医師会への接触を強め、6月には名古屋市内のホテルで意見交換会を開くなどしている。前回総選挙では、愛知2区の古川元久、9区の岡本充功(比例東海で復活当選)、14区鈴木克昌の各衆院議員が推薦を得た。ただ、9、14区については自民候補にも推薦を出した。

 一方、自民県連幹部は「県医師連として自民推薦が揺るがないことが大事で、地区推薦は影響ない」としている。
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中間管理職: このブログの管理人。
ID上、ブログではmedさんとも呼ばれてます。

某大学医学部を卒業
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医師免許取得: 医師にはなったけど、医療カーストの一番下でした。
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大学院卒業(医学博士): 4年間、院生は学費支払って給料なし。
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さらにアメリカの大学勤務: 激安給料
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日本の大学病院勤務: 労働基準法が存在しない。

フルコースをこなしたため貧乏から抜け出せず。
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大学から地域(僻地ともいう)の救急医療で疲弊しました。
 ↓
田舎で開業、借金は天文学的数字に。


今は田舎で開業して院長になりました。
でも、教授に内緒で開業準備していたころのハンドルネーム”中間管理職”のままでブログを運営してます。

ブログは主に
日本の医療制度(医療崩壊)、僻地医療事情、開業にまつわる愚痴と、かな~り個人的な趣味のトピックスです。

よろしくお願いいたします。


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