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■「藤枝市立総合病院:産科診療中止へ 「1人で診療不安」医師が退職願」 「分べん予約を休止、藤枝市立病院 産科医「辞意」で」

ネタ元は

Nobodyさん、

http://med2008.blog40.fc2.com/blog-entry-291.html#comment1975

そして、

産科医療のこれから

僻地の産科医さん
http://obgy.typepad.jp/blog/2008/07/post-1341-86.html

です。いつも大変お世話になっております。







やっぱりダメだったんですね、

藤枝市立の産科医さん。


(医師)
>120%万全の体制でないと自信がない。医師が2人以上いる所で働きたい」

(市長)
>医師ともう少し話し合いたい




どう頑張っても

待遇は良くならないけど

我慢しろ、

というのが”話し合いたい”

ということなんでしょうね(笑)。







藤枝市立総合病院:産科診療中止へ 「1人で診療不安」医師が退職願 /静岡

毎日新聞 2008年7月26日 地方版
http://mainichi.jp/area/shizuoka/news/20080726ddlk22040136000c.html


 医師1人体制で、今月から産婦人科の分娩(ぶんべん)受け付けを再開した藤枝市立総合病院の毛利博院長は25日、再び分娩の受け付けを中止したことを明らかにした。着任した男性産科医(56)が1人での診療に難色を示し、退職願を提出したためで、産科の診療も中止になる見通し。

 医師引き揚げで一時受け付けを中止した同病院は、医師1人が確保できたことから、今月からリスクの低い分娩に限り再開。だが、毛利院長によると、医師は国からの派遣も含めた2人体制を想定して着任したため、「1人では不安。(手術が)120%安全でなければできない」として、18日に退職願を提出した。

 今月の分娩予約はなく、8月以降の22件は他院を紹介する方針。毛利院長は「開業医や他診療科も支援すると説得したが、それでも不安ということだった」と苦渋の表情を見せた。【稲生陽】








あれれ?


>医師は国からの派遣も含めた2人体制を想定して着任




ということは

藤枝私立病院は、

医師に対して、

「国からも派遣があるし、2名で産科ができます」

と言い、

一方の国は、藤枝の思惑とは全く別に、

「産科医が1人いるんだったら、派遣する必要ないです」

ということになった、

というのが実情なのではないでしょうか?






記事からは、

「藤枝市立病院側が

国とすり合わせをしないまま

2人体制を条件として医師を招聘した。

だから、条件が変わったので医師はやめる」

ということなのではないでしょうか?








分べん予約を休止、藤枝市立病院 産科医「辞意」で

静岡新聞 2008年7月26日
http://www.shizushin.com/news/social/shizuoka/20080726000000000015.htm


 唯一の産科医が辞意を漏らしていることが分かった藤枝市立総合病院(藤枝市駿河台)の毛利博院長は25日、当面、新たな分べんの予約受け付けを休止する方針を明らかにした。既に来年3月まで、22件の予約を受け付けたが、今後、周辺の病院などに受け入れを依頼する。

 院長と、管理者の北村正平市長が会見で明らかにした。両氏は「(医師の)辞職の意向は固い」との感触を示した。新たな医師の確保のめども立っていないため、休止を判断せざるを得なかったという。

 院長によると、医師は18日に「退職願」と書いた文書を出してきた。内容は辞職する旨ではなく、診療体制の在り方などが中心で、「120%万全の体制でないと自信がない。医師が2人以上いる所で働きたい」などと理由を述べたという。

 院長は「今後、地元住民に迷惑を掛けないようにしたい」と強調し、市長も「医師ともう少し話し合いたい」としている。





今回の流れはこうです。



藤枝の常勤産科医師 3人が退職

 ↓

国の産科医師派遣

 ↓

佐賀 開業産科医を招聘 (以上は順不同の可能性あり)

 ↓

国が産科派遣を見送り

 ↓

すぐに佐賀から来た産科医師が辞意


 

それ以前に藤枝市民病院の

保険医療機関取り消しもあり、

”国による医療機関のお取りつぶし”

のような雰囲気すらあります(2)。





全国の見せしめに

歯科口腔外科に対して

”インプラント不正請求”

ということで血祭りにあげられました。






それ以来、

ずっと病院は苦難の道を歩みます。







国は

藤枝市立を

つぶすつもりなんでしょうか?






あらためて以前の記事(3)をみると、



>厚労省から「医師不足改善の見通しが立った」との見解

だそうで、

その判断の結果が

こういう事態になっています。






あくまで「国の方針」

ですから、

仕方ないですよね(笑)…。







国とのすり合わせをしなかった「藤枝側」も悪いし、

常勤医師が3人も同時に引き揚げた藤枝に

「開業している医師」

行くことも自殺行為のようにも思えますし、

そもそも藤枝の医療を

取りつぶすつもりだった「厚労省」

”派遣やめた”といったおかげで

地域の産科医療を根本的に叩き潰すことになったし、

「地域住民」は、

>「一番の被害者は市民。この気持ちをどこにぶつけたらいいのか」といった怒りの声

といった感じのようです(4)。






誰もが一度に

”ババを引いた”

状況の藤枝。




”医療費抑制”

という視点では

厚労省の独り勝ちですね(笑)。




厚労省の方針通り、

「日本には病院が多すぎる。

医師の集約化をすべき」

ということで、集約化して

藤枝から医師が

いなくなっているわけですから…。















(1)
■産科医師の禁断のささやき(笑) 「新任産科医が辞意 藤枝市立総合病院 」
http://med2008.blog40.fc2.com/blog-entry-291.html


(2)
■藤枝市立病院 続報 「産婦人科医退職へ」「保険医療機関に再指定 不正受給の藤枝市立病院」
http://ameblo.jp/med/entry-10066474173.html




(3)(リンク切れております)

産婦人科医派遣見送り 「藤枝市立病院は改善」国が通告

読売新聞 2008/06/06
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/shizuoka/news/20080606-OYT8T00780.htm

 藤枝市立総合病院の産婦人科の医師3人が6月末で退職する問題で、県は6日、厚生労働省への医師派遣要請を断念したことを明らかにした。同病院で6月1日から新しい産婦人科医1人が勤務を始め、厚労省から「医師不足改善の見通しが立った」との見解が示されたためという。国からの医師派遣を前提に産科医療の態勢立て直しを進めていた同市は、方針転換を迫られることになる。

 県庁で6日開かれた県医療対策協議会で、県から派遣要請断念が報告された。

 県厚生部の幹部によると、厚労省は若手医師を派遣するとして、約1か月前には人選の最終段階に入っていた。その後、同市が独自に佐賀県内で開業していた男性産科医を市立総合病院の医師として確保し、さらに別の産科医1人とも交渉を始めた。

 こうした動きを知った厚労省が5月下旬、同病院への派遣は必要なくなったとする見解を、県の担当者に口頭で伝えたという。

 国からの医師派遣は、医師確保が極めて困難とされた全国7地区の医療機関に対し、特例として今年度に限って行われる。県医療人材室は「全国にはもっと厳しい地域があり、派遣見送りはやむを得ない」としている。

 同病院によると、国が派遣見送りの根拠とした、もう1人の産科医はすぐに勤務できる状況ではなく、毛利博院長は「(7月以降は)勤務医1人で、開業医と同じレベルになってしまう」と話している。

 市や同病院は、国の派遣を前提に、常勤産科医3人を確保し、危険性の高い出産にも24時間で対応する態勢を目標にしてきた。

 松野輝洋市長と毛利院長は6日、連名で「大きな期待を持っていたので残念。国より派遣される医師を第一に考えてきており、再考、協議をお願いしたい」とのコメントを発表した。




(4)
■市民に初の説明会 藤枝市立病院 「この気持ちをどこにぶつけたらいいのか」
http://ameblo.jp/med/entry-10046132387.html







関連記事

コメント

怒りの矛先

怒りをぶつけたいのなら、行政の担当者と厚労省の担当者にどうぞ存分にぶつけてください。
医師に怒りをぶちまけるのは、まったくもって間違っておりますよ。
報道も、おそらくは市当局も怒りの矛先が医師に向くようにしているようですが。

逃げ出した産婦人科医師は誇り高き藤枝市民にどの面
さげて弁明するつもりでしょう?120%安全なお産な
んて、妊婦として当然要求するものであり、不安をあ
おって病院の信頼を傷つけるなんて最低です。
つまり、私、無能だから逃げ出すとちゃんと言いなさい
ね。

国が派遣を断る理由

>藤枝プロ市民 殿
最後の「ね」は不要じゃないかな。
「ねこ大好き」でもいいけど。

実は国が派遣医師を断る理由をつけるため、佐賀の医師との事前折衝・裏工作シナリオが最初からできていた、なんてうがった考えをする人が出てくるかもしれません。

もちろん私はそんなこと露とも思ってませんよ。
このコメントも誹謗中傷の意図はありませんし。

「退職願」と書いた文書(爆笑)。
どうみてもそりゃ退職願でしょうが。

あはは、藤枝プロ市民なら、ふつーに、そう考えるかもね。
藤枝プロ市民の期待にこたえられる産科医は徳州会ならいるかもしれません。きっと、世界中をさがしても、徳州会の産科医師以外にはいないと思う。
話題になってるみたいだから、徳州会に早いとこ、市民病院を買い取ってもらいなよ。
120%どころか、380%(450%とか870%でもよい)安全な産科医療を提供してくれるかも。

ヒント たて読み

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長野と藤枝

今年3/25付の舛添厚生労働大臣の厚労省閣議後記者会見概要より、  私からは、まず、厚生労働省の調査の結果、本年1月以降分娩の休止または制限が予定されている医療機関が全国で77ヶ所ありました。これを更に細かく見たところ、このうち70ヶ所は、産科医療機関の集約

[医療][記事][Web]藤枝の話

各地で取り上げられているので、リンクで失礼します。 ある産婦人科医のひとりごと: 藤枝市立病院の産科休止 勤務医 開業つれづれ日記・2 ■「藤枝市立総合病院:産科診療中止へ 「1人で診療不安」医師が退職願」 「分べん予約を休止、藤枝市立病院 産科医「辞意」で」

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大学から地域(僻地ともいう)の救急医療で疲弊しました。
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田舎で開業、借金は天文学的数字に。


今は田舎で開業して院長になりました。
でも、教授に内緒で開業準備していたころのハンドルネーム”中間管理職”のままでブログを運営してます。

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