2008/07/25
■すでに安心できない 「へき地医療に財政支援、政府が「五つの安心プラン」」
すでに安心できていませんが(笑)。
昨日、
女性医師が地域医療に応援に行って、
その結果、育休給付を断られた事を
書きました(1)。
>熊本公共職業安定所は「医師を特別視することはできない」
>熊本労働局職業安定課も 「細切れにならない雇用が望ましい」とし、制度上の対応が無理としている。
あはは、
この状況で
医師を
どうしろと???
地域の
>〈2〉医療強化
をしたら、
>〈3〉子育て支援
をしてくれなくなる、
という国の政策を
どう考えているのでしょう?
…きっと
何も考えてないのだと思いますが(笑)。
多くの医師は、
とくに大学に所属する医師は
非正規労働者であり、
>〈4〉非正規労働者対策
も進んでいない現状で
何を「安心」すればいいのでしょう?
へき地医療に財政支援、政府が「五つの安心プラン」
7月25日3時10分配信 読売新聞
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080724-00000072-yom-pol
政府が今後1年の間に進めるべき社会保障の施策を盛り込んだ「五つの安心プラン」が24日、明らかになった。
医師不足対策として、へき地診療所の勤務医や地方の産科医療機関などへの財政支援を打ち出したほか、ネットカフェ難民などの自立支援のため、住宅入居時の初期費用や生活資金の貸与制度も検討する方針を盛り込んだ。
同プランは、
〈1〉高齢者政策
〈2〉医療強化
〈3〉子育て支援
〈4〉非正規労働者対策
〈5〉厚生労働行政改革
--の5分野からなる。29日に正式決定する予定で、盛り込んだ施策は、2009年度の予算や税制改正に反映させるほか、関連法を次期臨時国会や来年の通常国会で改正することで実現する方針だ。
医師不足対策としての財政支援は、へき地診療所への医師派遣に応じた大学や医療機関への補助金などを想定している。一方、都市部では、医師に敬遠されがちな救急医療機関を支援し、患者のたらい回しの減少につなげる考えだ。
派遣労働者ら非正規労働者への対策では、ネットカフェ難民への就労支援のほか、職業訓練期間中の生活資金を支給する制度を創設し、正社員化を後押しする。
高齢者政策では、老後の生活保障として基礎年金に「最低保障額」を導入することを検討するとした。定年後も働き続けると賃金に応じて年金受給額が減る在職老齢年金制度についても、「就労意欲を阻害する」という指摘が多いため、見直しを検討する。
厚労行政改革では、厚労省の組織体制を見直すため、同省設置法の改正を検討する。年金記録漏れ問題や薬害肝炎問題などが相次いだ背景に、組織の硬直化があると見ているためだ。
厚労相直属の有識者会議を近く設置し、具体案を検討する。医薬品の審査や承認に関する役割に共通性がある、厚労省の医薬食品局と独立行政法人を統合する案などが出ている。
最終更新:7月25日3時10分
福田首相はずっと
社会保障費2200億円の削減を
全く撤回しようとしておりません。
2200億円削るけど、
「安心しろ」
とは、これいかに(笑)?
削られるほかの分野は
もう限界になるかもしれません。
他の国と比べたら
すでに最低レヴェルなんですが、
なぜマスコミは
経済指標のように
社会福祉に関しては
国際比較をしないのでしょう?
■ ■ ■
読売さんは相変わらず
「たらい回し」報道を
続けておられるようで、
かなり残念です。
きちんとした日本語を使いましょう。
記者さんって、
「日本語のプロ」なんですよね?
救急隊が、電話をかけて
それに対して各病院が
「受け入れ不能」
というのが「たらい回し」なら、
ゴールデンウィーク中に
ホテルを取れずに断られるのも
「ホテルによるたらい回し」
になりますが(爆)。
このように医療機関に対する
不信感を助長するような
単語をマスコミが平気で使っていくことに
一般の方の医療不信の源が
あるのではないでしょうか?
(1)
■地域派遣されると”育休給付”は取れません 「地域へ短期派遣の女性医師に育休給付拒否 /熊本 」
http://med2008.blog40.fc2.com/blog-entry-288.html
- 関連記事
-
- ■「心身共に限界-疲れ果てる小児科医」
- ■議論はないけど、中間報告にある(笑) 救急医療検討会 「審議会は「アリバイ」づくりか」
- ■無駄なリアル24時間更新 「救急患者のたらい回し防止策を強化へ、増田総務相が方針示す」 読売は”たらい回し”を続ける: 追記あり
- ■すでに安心できない 「へき地医療に財政支援、政府が「五つの安心プラン」」
- ■「助産師の権限拡大どうなる!?」「厚労省は助産師の権限拡大がねらい?」
- ■大臣曰く「(国民は)おれたちは医者を信じていない。この医者に対する不信感をどうにかしてくれ。」
- ■アーカイブ 4年前にはこう思っていた! 2004年、臨床研修制度発足時の座談会 「〔新春座談会〕医師臨床研修必修化 日本の医療はどう変わる?」
コメント
すばらしい安心プラン
〈2〉医療強化
〈3〉子育て支援
〈4〉非正規労働者対策
〈5〉厚生労働行政改革
の政府プラン。
女性医師の地域派遣で育休給付を断ることと、
その後のお粗末な対応で、
一気に政府プランの4/5を否定するとは
本当にすばらしい!
いつもながらの言葉だけでの”仕事してる振り”の役所仕事について、
釈明を聞いてみたいですね。
2008/07/25 10:48 by LT URL 編集
ギャグ?嫌がらせ?
http://sankei.jp.msn.com/life/welfare/080725/wlf0807251200001-n1.htm
舛添要一厚生労働相は25日午前の記者会見で、厚労省改革の一環として、外部の有識者による「厚生労働行政在り方懇談会」(仮称)の設置を正式に発表した。奥田碩(ひろし)・トヨタ自動車相談役を座長に、浅野史郎・前宮城県知事や演出家のテリー伊藤氏ら6人で構成。来月1日に初会合を開く予定だ。(以下略)
奥田碩(ひろし)・トヨタ自動車相談役を座長
奥田碩(ひろし)・トヨタ自動車相談役を座長
奥田碩(ひろし)・トヨタ自動車相談役を座長
・・・・・・・・(゚д゚)ハァ?
2008/07/25 14:54 by 耶馬苦痢陰弔 URL 編集
でも、テリー伊藤って、いつから有識者なんだか…
ただのタレントだろ?
2008/07/25 15:20 by Seisan URL 編集
〈1〉高齢者政策 ⇒ 現場がモット高齢者に尽くせ
〈2〉医療強化 ⇒ 現場がモット滅私奉公
〈3〉子育て支援 ⇒ 医師は別
〈4〉非正規労働者対策 ⇒ 医師を特別視しない
〈5〉厚生労働行政改革 ⇒ 国民と納税者とサービス受給者の三法一両損? ・・・アレ?
2008/07/25 21:05 by おだまき URL 編集
おだまき様
いや、特別視するってことじゃないですか?逆の意味で
2008/07/25 22:40 by 通りすがりの勤務医 URL 編集
「国民と納税者とサービス受給者の三方一両損」
笑いました。その通りです!
2008/07/26 00:15 by Seisan URL 編集
療養病床の削減計画を緩和、目標22万床に
高齢者の長期入院が多い療養病床の削減を進める厚生労働省は25日、約35万床を2012年度末に約18万床まで削減する計画を緩和し、約22万床にとどめる方針を決めた。
今夏に策定する全国医療費適正化計画に盛り込む。
療養病床の急激な削減計画は、受け皿となる介護施設が不十分なことから、与党や医療関係者などが「退院した高齢者の行き場がなくなる」と不安視していた。
厚労省の06年度の医療制度改革などでは、約35万床ある療養病床(回復期リハビリ病棟を除く)を約18万床まで削減し、医療の必要度が低い高齢者を介護施設や在宅療養に移すことで、約3000億円が削減できるとしていた。当初の削減計画より約4万床増えることで、財政効果も限定的なものになる。
受け皿施設の整備なども含めた具体的な削減計画は都道府県が策定することになっており、すでに決まっている44都道府県の存続する病床数を積み上げると、国の計画を上回る約21万床となった。作成中の新潟、奈良、佐賀県の3県分を加えると約22万床に上ると見られる。
厚労省は、指針を示すなどして国の計画通りの病床数になるように働きかけてきたが、最終的には、「都道府県が住民の意見を聞いて積み上げた計画を尊重すべきだ」と判断した。
国の計画通りに進まなかった背景には、療養病床から移る高齢者の受け皿となる介護施設や在宅サービスが不足していることや、介護施設への転換に療養病床を持つ医療機関が消極的なことなどがあげられる。
(2008年7月25日23時52分 読売新聞)
2008/07/26 00:43 by demian URL 編集
いや、特別視するってことじゃないですか?逆の意味で
⇒ うーん、そうですね。 トゥービー特別、オア ノットトゥビー? どっちにしても、厳しい現状が続きそうです(泣)
Seisan サマ
恐縮っス。 ボケ系関西人の本懐です!
今後とも、どうぞ宜しゅうに!
demianサマ
高齢者の長期入院が多い療養病床の削減を進める厚生労働省は25日、約35万床を2012年度末に約18万床まで削減する計画を緩和し、約22万床にとどめる方針を決めた。
⇒ 『削減するって言っちゃった以上、削減路線は崩さずに。 そんでもって、クレームにも配慮した形で』ってな天の声が聞こえてきそうですね。 こんなことを繰り返している間に、現場の惨状は更に進行して行きます。 抜本治療を逡巡して、対処療法で誤魔化している間に、病状はドンドンと進行します。 現状では『何もしないをする』ことも、十分なリスクであることを、最近やっと実感し始めました。
2008/07/26 09:15 by おだまき URL 編集
逃散促進
*********************************************
救急患者のたらい回し防止策を強化へ、増田総務相が方針示す
【ジュネーブ=山田真也】スイスを訪問中の増田総務相は25日夕(日本時間26日未明)、同行記者団に対し、重症患者らが救急搬送されながら、病院への受け入れを断られる「たらい回し」を防ぎ、円滑に患者が受け入れられるようにするため対策強化に乗り出す方針を表明した。
消防法など関係法の改正案を2009年の通常国会に提出する方針だ。
消防法などを改正し、都道府県単位で医師、消防などが連携する協議会の設置を法的に位置づけて連絡の徹底をはかる。消防法には、消防機関が医療機関などと協議する役割を新たに書き込む考えだ。消防向け救急医療情報システムの医療機関情報を即時更新し、患者の症状に応じた迅速な病院選定を可能にすることなどを目指す。
救急医療情報システムは都道府県が運営しており、山形、島根、沖縄の3県を除く44都道府県が導入している。消防機関は同システムで、診療科ごとに、〈1〉手術ができるかどうか〈2〉診察ができるかどうか〈3〉男女別で空きベッドがあるかどうか――などの情報を知ることができる。
これらの情報の更新は現在は、「1日に数回などのケースが多い」(総務省)が、即時更新されるようになれば、消防側は適切に病院を選定できるようになる。
総務省消防庁によると、「たらい回し」は医師不足が深刻な地方圏よりも、大都市部で多く発生している。このため、消防庁は「大都市部で空きベッドなどの情報がすぐに分かるようになれば、『たらい回し』削減の大きな対策になる」としている。
消防庁内に近く、検討会を設置し、厚生労働省とも連携を図りながら、法案作成作業などを進める。
消防庁の実態調査では、昨年1年間に全国で救急搬送された重症患者のうち、3・9%にあたる1万4387人が、医療機関に3回以上受け入れを断られていたことが判明している。
(2008年7月26日14時44分 読売新聞)
*********************************************
更新頻度を上げたところで、その結果がやっぱり受け入れ不可だったらという子供でもわかりそうな想定に対する施策は一切無し。「無い袖は振れぬ」という言葉は救急医療には存在しないらしい。
このシステムの導入にまたカネがかかる。
救急医療の改善策が、何故「救急車の有料化」「自己負担の大幅割り増し」といった軽症者の受診抑制の方にベクトルが向かないのか不思議????こっちの方は(行政側には)一切お金がかからず、有効性はかなり高いのに・・・。
2008/07/26 21:35 by ありゃ!? URL 編集
国会議員から末端の市会、町会議員に至るまでね。
救急の受診抑制を呼び掛けたとたんに「市民の敵」に認定されますから。特に左巻きの人たちにね。
2008/07/27 14:31 by Seisan URL 編集