2008/07/24
■「射水病院の2医師、延命中止で書類送検」「遺族の胸中 複雑 お願いなぜ殺人に/身柄拘束されず良かった」
ネタ元はdemianさん
http://med2008.blog40.fc2.com/blog-entry-286.html#comment1929
です。いつもお世話になっております。
家族は喜び、
医師は実名報道の上、
書類送検…。
一度つけた人工呼吸器は
絶対にはずせない、
という事です。
ところで
医師が
>殺人容疑で富山地検に書類送検
なら、依頼した遺族は
”殺人教唆”に
ならないのでしょうか?
遺族の胸中 複雑 お願いなぜ殺人に/身柄拘束されず良かった
2008年7月24日 読売新聞
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/toyama/news/20080724-OYT8T00076.htm
発覚から2年以上がたち、7人の患者の遺族の中にも、元外科部長らの書類送検を受け、ショックが広がった。「もう昔の話です」と冷静に受けとめる人もいれば、「できるなら先生を助けたい」と涙ながらに話す遺族もいた。
2003年に死亡した男性(当時63歳)は、以前から妻に「植物状態になっても生き続けるのは嫌だ」と話していた。早期の胃がんが見つかり、手術したが、糖尿病の持病などから合併症を引き起こして人工呼吸器をつけるようになった。
手術後は、リハビリに励み、回復しつつあるようにもみえたが、呼びかけにも応じなくなった夫に、内科の医師から「これ以上の回復は難しいだろう」と言われた。
夫が話していたことを思い出し、子ども2人と話し合った結果、手術から約2週間後、これ以上苦しませたくないと、主治医の男性医師(47)に、「呼吸器を外して下さい」と依頼した。
「私たちが死なせて下さいとお願いしたのに、先生が殺人容疑だなんて。できることならば私が助けたい」と涙ながらに話した。
また、同じく人工呼吸器を外して亡くなった男性(当時79歳)の息子は、「ずっと昔のことで終わったこと」と淡々と話したが、書類送検と聞くと、「身柄は拘束されていないのか、それならよかった」とほっとした様子だった。
なんだかね。
どう転んでも
医師がババを引く
という構図は変わらないようです。
射水病院の2医師、延命中止で書類送検
2008年7月24日 読売新聞
http://www.yomiuri.co.jp/iryou/news/iryou_news/20080724-OYT8T00287.htm
富山県の射水(いみず)市民病院で末期がんなどの患者7人が人工呼吸器を外され死亡した問題で、県警は23日、同病院元外科部長の伊藤雅之医師(52)を7人全員について、元外科第2部長の男性医師(47)を1人について、それぞれ殺人容疑で富山地検に書類送検した。
しかし、遺族が厳罰を求めておらず、死期がどの程度早まったかも不明として、県警は「厳重処罰相当」との意見は付けず、最終判断を地検に委ねた。
発表によると、伊藤医師は、同病院の外科部長だった2000年9月~05年10月、54~90歳の男性4人と女性3人の人工呼吸器を外すなどして死亡させたとしている。うち1人は、元外科第2部長の男性医師が人工呼吸器を外し、伊藤医師も報告を受け、責任ある立場だったとしている。
県警は鑑定などから人工呼吸器外しと死亡に因果関係はあると判断。伊藤医師は家族の同意があったと説明しているが、書面に残っていないなど、県警は不十分だったとしている。この問題を機に、厚生労働省は昨年、終末期医療の指針をまとめたが、医師の免責基準などは示されていない。
一度動き始めた警察、検察は
もう動きを止めることは出来ないのでしょうか?
あれほど
大騒ぎして
あたかも医師が
「呼吸器外しの殺人医師」のように
報道したマスコミは
どのように考えているのでしょう?
>遺族が厳罰を求めておらず
この一文に
この事件の
歪みが集約されている気がします。
「患者の名誉守るのも仕事」 伊藤医師が記者会見
2008年7月24日 読売新聞
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/toyama/news/20080724-OYT8T00069.htm
伊藤雅之医師(52)は23日夕、高岡市内で記者会見した。主な内容は次の通り。
――殺人容疑での書類送検だが。
「患者さんやご家族らとの間には互いに信頼関係がある。不用意な発言になってはいけないので送検に関するコメントは控えたい」
――人工呼吸器の取り外しはどう考えているか。
「一言では語れない部分があるが、人の道に従い、医者としてどうあるべきかを判断した中で選択した」
――自身が主治医でなかったケースも書類送検の対象になった。
「部下が良かれと思ってやったことなら、上司として責任があると思う」
――主治医を務めた6人の患者について脳死状態と説明してきたが、県警は異なる判断をした。
「当時の状況について、患者さんの記録などから、できるだけ近い状況を再現しようとしたのだと思う。しかし、救命し得ない状況にあったのは、ご家族も実感として分かっている」
――患者の家族らに対して伝えたいことは。
「患者さんの命を救うとともに名誉を守るのも私の仕事だ。ご家族にはこれまでと同じ気持ちで故人をしのんでほしい」
――延命治療の中止は、今でも間違いではなかったと考えているか。
「ご家族が、心安らかに亡くなられた患者さんを見送れたという意味で大変な意義があったと思う」
――再び、同じ状況に置かれたら延命治療を中止するか。
「機械を外す選択をするのは難しいが、患者さんやご家族にとって最善で、必要であればやるし、やった以上は責任を負う。だから(今回の結果については)ある意味で満足している。幸せです」
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コメント
法律で許されていないことはしない
2008/07/24 14:23 by 元外科医 URL 編集
これが、殺人なら人工呼吸器をつければ死なないですむ人につけないのも殺人に近いような気がする。
そんなことは何回もあります。
2008/07/24 16:58 by 優駿 URL 編集
人工呼吸器が無いところなら死んでいる患者さんだし、遺族の同意の下なんだからいいのでは?というのが私の個人的な感想です。
正直な話、自分自身「私が本当に死にそうになったらあっけなく死なせてほしい」と思いますね。
マスコミは世間一般に”強い”と思われている人間を批判することで成り立っていますから、どんなに誠実にやっても重箱の隅をつつくようにやられます。
”菊”と”鶴”には弱いのにね・・・
2008/07/25 00:17 by 小太郎 URL 編集
伊藤先生の重みある言葉
2008/07/25 03:25 by demian URL 編集