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■「奈良・妊婦転送死亡:ネットに死亡妊婦の情報 開業医、立件せず--奈良県警」

奈良妊婦死亡事件について




大変難しい問題です。

あまりに規制してしまうと、

症例報告のような

患者さんの病態を相談し

検討すること自体が

ネット上で

不可能になってしまいます。





かといって、

あまりに情報が垂れ流されることは

いいことではありません。






今回の事件に関しては、

あえて言いますが、

この正確な情報

があったからこそ、

マスコミによる情報操作を逃れることが

できたと考えられます。





それ以外では

真相は深い闇の中に入り、

「何だかわからないけど、

ある病院でトラブルがあったようだ…」

ということで

まったく現場にはフィードバックされません。












奈良・妊婦転送死亡:ネットに死亡妊婦の情報 開業医、立件せず--奈良県警

http://mainichi.jp/select/science/news/20080713ddm041040207000c.html

 奈良県大淀町立大淀病院で分娩(ぶんべん)中に意識不明となり、搬送先探しが難航した末に死亡した高崎実香さん(当時32歳)=同県五條市=の診療情報がインターネットに流出した問題で、県警が今春、遺族に対し、掲示板に医療情報を書き込んだ開業医の名誉棄損や秘密漏示などの容疑での立件を見送ると説明していたことが分かった。遺族が12日、明らかにした。

 死者の名誉を傷つけたケースでは、虚偽の事実を示した場合でなければ名誉棄損罪で処罰できないためという。遺族側は県警の説明を受けて告訴しないと決めたが、実香さんの義父憲治さん(54)は「納得いかない。現行法の解釈で無理なら、法改正すべきだ」と話している。

 実香さんは06年8月に死亡。遺族や県警によると、近畿地方の開業医が同10月ごろ、実香さんの看護記録や意識を失った時刻などをネットの医師専用掲示板に匿名で書き込んだ。【高瀬浩平】

毎日新聞 2008年7月13日 東京朝刊






なにより、

ネット上にアップされた

情報が正確であった

ということを

県警も裏付けたということでしょう。




県警の本音は、

「これでまた立件して

産科医が辞めたら

何言われるかわからん」

というところかもしれませんが(笑)。













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コメント

ほお

捜査をしたら必ず送検しなければならないという話はどうなったんでしょう。
警察だけでも”判断”できるという一例ですね。

開業医の情報もとは、、

某3に書き込んだのが、「近畿地方の開業医」だというのは、わかるのですが、書き込んだ情報の元は、どこだったのでしょう?

医師という立場上、知りえた情報を患者家族でない一般人に公開することは医師法違反になる可能性があるので、そちらで訴えられれば、警察→検察→立件になったのかもしれませんね。

名誉毀損で訴えても、カルテ上の事実を淡々と書き込んだだけですから、立件にならないのは当然のこと。

ご家族が裁判に訴えなかったら、こういうこと(個人の医療情報が掲示板に掲載される)にもならなっかたとも言えるし。

どっちにしても、カルテ上の個人情報を一般人がみる掲示板に書き込むことの是非は、今後も論争のもとになるでしょう。

送検

>元ライダーさん
“事実として刑法に違反していない”と判断した場合は送検しなくても良いのではないでしょうか。(死者の名誉を傷つけたケースでは、虚偽の事実を示した場合でなければ名誉棄損罪で処罰できない の説明部分)
“刑法に違反する可能性がある”と判断すれば送検しなければならず、立件判断は検察の仕事になるのでしょうけど。
素人の意見ですが、専門家の認識はどうなのでしょう?

それにしても、これは法律用語としての「名誉棄損」になるのでしょうか。(刑法の要件を満たすかとは別問題として)
例えば山道を運転中に落石事故に遭ったことを新聞社が報道したら、それでけで名誉毀損になるわけがないと思うのですが。
こう考えるのは私が法律に関し素人だからなのでしょうか?

書いた先は某3

>医師という立場上、知りえた情報を患者家族でない一般人に公開することは医師法違反になる可能性があるので、そちらで訴えられれば、警察→検察→立件になったのかもしれませんね。
基本的に、一般人はおらず、全員、医師か歯科医師という建前の場所だから、、、、、、、
もし、秘密漏洩を問われると、学会発表全てが、成立しなくなります。
もっとも、昨今は、患者様に、インフォームドコンセントして、承諾書を頂いておりますが。

で、マスコミは上流はどこ?

さらに、情報源をたぐり寄せると、その源は、どこだったんでしょうか?

Re ふたつ

>桜井純一郎さま
>“刑法に違反する可能性がある”と判断すれば送検しなければならず

私もそう思いますが、書類送検した警察の判断を問題にすると「警察は捜査したら必ず書類送検しなければならない」とのレスが付くのですよ。書類送検はベルトコンベアーだと。そこには警察の判断は入らないと。だから警察を責めるのはお門違いだと。警察だって立派に「刑法に違反する可能性」を判断しているのだと思うのですけどね。

>hot cardiologist さま
医師の守秘義務違反になるのは、業務上知りえた情報を漏らした場合のはず。業務ではなくて知った情報はこの限りでないのでは?

>「納得いかない。現行法の解釈で無理なら、法改正すべきだ」

無茶苦茶な発言ですね。
この方は「罪刑法定主義」というものをご存じないのでしょうか?近代国家においては、刑罰は全て既存の法律によってのみ下されます。また、仮に法律が改正されたとしても、それ以前の懸案を新たな法によって裁くことはできません。
この発言は、法治国家を否定するものと言っても過言ではないでしょう。

麻酔科医さま、
>秘密漏洩を問われると、学会発表全てが、成立しなくなります。

今回のカルテ記事の掲示板への掲載は、学会や学術誌へのケース・リポートとは意味あいが違うのでは?
裁判で使われる資料を医療従事者限定とはいえ、逐一公開してしまったわけですから。

日本の場合は、カルテを含めた資料を全部、警察が押収してしまって、関係する人々が情報を共有できていない欠点が、今回のようなことを招いたと思います。

例えば、英国では警察が初めから全ての資料を押収することはなく、まず医療安全の専門家、複数の専門医を集めた公式のパネルが情報を共有して、医療過誤の判定をします。
故意や悪意でなければ刑事事件化(警察が関与する)にはならない。
日本の場合は、初めから警察が関与・・・制度上のエラーです。

元ライダーさま。
>業務ではなくて知った情報はこの限りでないのでは?

おそらくそうでしょうね、今までなら拡大解釈されて立件されてしまったかもしれませんが、奈良の警察も慎重になったのかもしれません。

何だこりゃ?さま。
>無茶苦茶な発言ですね。

私もそう思います。まぁ、この方たちに何を言っても聞く耳を持たないと思います。
スウェーデンなどの北欧諸国(フランスやオランダも産科で一部導入)みたいに、診療関連死の民事裁判も刑事裁判もおこさせない制度に変えない限り、こういう方たちは跡を絶たないと思います。

私の解釈としては、この場合、症例報告と同様に患者を特定しうる個人名などを表記せず、経過を上げただけなので、医師法にも刑法にも抵触しえなかったと思います。この症例が個人特定できるのは、並行してマスコミの皆様がある程度個人同定できるような形でカルテの内容を含めた情報を載せまくったせいでしょう。
そして、マスコミの情報源はこの某3情報ではなく、患者(あるいは某新聞社)からの直接のものであり、また、マスコミ報道と違い、勝手な解釈や捏造がなかったため、名誉棄損にすらならなかったということではないでしょうか。
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今は田舎で開業して院長になりました。
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