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■「ノロウイルス:新型急増中 流行の兆しに要注意」

 


ノロの季節になってきましたね。

皆様、新型が出てきているようですので

ご注意下さい。





ノロウイルス:新型急増中 流行の兆しに要注意

毎日新聞 2015年09月24日 10時40分(最終更新 09月24日 12時31分)
http://mainichi.jp/select/news/20150924k0000e040169000c.html

 激しい嘔吐(おうと)や下痢を引き起こすノロウイルスの新型が今年初めから国内で感染を広げていることが、川崎市健康安全研究所と国立感染症研究所などのチームの調査で分かった。一部地域では集団食中毒も相次いでいる。人が免疫を持っていないため、例年ノロウイルスの感染者が増える秋から冬にかけて大流行の恐れがあるとして、警戒を呼びかけている。

 ノロウイルスは感染性胃腸炎や食中毒の原因となり、感染すると高熱が出て嘔吐や下痢を繰り返す。生の魚介類や感染者の嘔吐物から感染が広がり、体力がない高齢者や子供で重症化する例が多い。誤嚥(ごえん)性肺炎を併発して死亡する場合もある。

 研究チームが関東・甲信地方の4自治体(埼玉、栃木、長野各県と川崎市)で昨年以降に検出されたノロウイルスの遺伝子型を調べたところ、「G2・17」という新たな型が今年に入って急増し、例年主に流行する「G2・4」型を大きく上回ったことが分かった。

 川崎市では「G2・17」が原因で起きた高齢者施設や保育所での食中毒の集団発生が、8月末までに19件36人に上る。最近は関西でも検出報告があるほか、中国や台湾でも流行が確認されている。

 研究チームの岡部信彦・同市健康安全研究所長は「過去最悪の感染者が出た2006年のような大流行も考えておくべきだ。新型だからといって特別な対策が必要なわけではなく、十分な手洗いや二枚貝の加熱調理を徹底してほしい」と呼びかけている。【千葉紀和】



こちらが医師用です↓

国立感染症研究所 感染症情報センター
ノロウイルス感染症
http://idsc.nih.go.jp/idwr/kansen/k04/k04_11/k04_11.html

一般家庭用のものを全文引用しております。

国立感染症研究所 感染症情報センター
ノロウイルス感染症とその対応・予防(家庭等一般の方々へ)
http://idsc.nih.go.jp/disease/norovirus/taio-a.html
(感染症情報センター 2006/12/25 改訂)

毎年11月頃から翌年の4月にかけて、ノロウイルスの感染を原因とするウイルス性のおう吐・下痢症が流行します。特に保育園(所)、幼稚園、小学校などの子ども達が集団生活を送っている施設では、内部でヒトからヒトに感染し、爆発的に流行することがあります。

ノロウイルス感染症は、牡蠣(かき)などの2枚貝の生食による食中毒が有名ですが、保育園(所)、幼稚園、小学校などで発生した集団感染の大半は、誰かがまずノロウイルスに感染し、施設内でヒトからヒトへ感染して拡がっていくというものでした。


このヒトからヒトへの感染力はきわめて強力です。食習慣の問題もあって、毎年発生するノロウイルス感染の流行を阻止することは残念ながら不可能ですが、その流行を最小限に食い止めるために、ノロウイルス感染症の症状・治療法、予防方法、家庭における注意点等を以下にあげてみました。

1》ノロウイルス感染症の症状・治療法について

症状:

主な症状ははき気、おう吐及び下痢です。通常は便に血液は混じりません。あまり高い熱とならないことが多いです。小児ではおう吐が多く、おう吐・下痢は一日数回からひどい時には10回以上の時もあります。感染してから発病するまでの「潜伏期間(せんぷくきかん)」は短くて10数時間~数日(平均1~2日)であり、症状の持続する期間も数時間~数日(平均1~2日)と短期間です。元々他の病気があったり、大きく体力が低下している等がなければ、重症になって長い間入院しないといけないということはまずありませんが、ごくまれにおう吐した物を喉に詰めて窒息(ちっそく)することがありますので注意してください。

治療法:

特効薬はありません。症状の持続する期間は短いですから、その間に脱水にならないように、できる限り水分の補給をすること(場合によっては病院で点滴をしてもらって)が一番大切です。抗生物質は効果がありませんし、下痢の期間を遷延させることがあるので、ノロウイルス感染症に対しては通常は使用しません。その他は吐き気止めや整腸剤などの薬を使用する対症療法が一般的です。下痢が長びく場合には下痢止めの薬を投与することもありますが、最初から用いるべきではありません。

2》予防方法
ノロウイルスにはワクチンもなく、その感染を防ぐことは簡単ではありません。そして特に子ども達や高齢者には簡単に感染して発病します。最も重要で、効果的な予防方法は「流水・石けんによる手洗い」ですが、他にも様々な注意すべきことがあります。

以下に、一般的な予防方法をあげてみました。しかし、今後も日本国内ではノロウイルス感染症の流行は続くでしょうし、子ども達は何度もその洗礼を浴びていくことでしょう。流行期には感染の機会はいたるところにありますし、また症状を持ったまま保育園、幼稚園、学校などに登園(登校)させることによって、その子どもが感染源となって周囲の子ども達に感染が広がっていき、それがまた各家庭に広がり、地域内で広かっていく事は理解しておいてください。

調理と配膳に関して:

人によっては感染しても発病せずに(不顕性感染と呼びます)、ノロウイルスを便から排出し続けている場合があります。保護者などの大人の方が知らないうちにお子様にノロウイルスを感染させてしまう可能性は低くはありません。以下の注意点を守ってください。

■ 調理の前と後で流水・石けん(液体石けんが推奨されます)による手洗いをしっかりと行うこと。  

■ 貝類をその内臓を含んだままで加熱調理する際には十分に加熱して調理し、貝類を調理したまな板や包丁はすぐに熱湯消毒すること。

■ 食事を配膳する際にも手洗いをすることが勧められる。特に自分が下痢や吐き気がある場合は必ず行うこと。

おう吐物・下痢便の処理:

ノロウイルス感染症の場合、そのおう吐物や下痢便には、ノロウイルスが大量に含まれています。そしてわずかな量のウイルスが体の中に入っただけで、容易に感染します。また、ノロウイルスは塩素系の消毒剤(商品名:ピューラックス、ミルトンなど)や家庭用漂白剤(商品名:ハイター、ブリーチなど)でなければ効果的な消毒はできません。取り扱いには注意が必要です。

ア)処理:おう吐物や下痢便の処理をする前に、まず処理にあたる人以外の方を遠ざけてください。処理の際に吸い込むと感染してしまうおそれのある飛沫(ひまつ)が発生します。少なくとも他の人は3mは遠ざかってください。また、放っておくと感染が広がりますので、早く処理する必要があります。以下、処理の手順についての方法を記しておきます。

方法:マスク・手袋(この場合の手袋は清潔である必要はなく、丈夫であることが必要です)をしっかりと着用し(処理をする方の防御のためです)、雑巾・タオル等で吐物・下痢便をしっかりとふき取ってください。眼鏡をしていない場合は、ゴーグルなどで目の防御をすることをお勧めします。ふき取った雑巾・タオルはビニール袋に入れて密封し、捨てることをお勧めします。
ふき取りの際に飛沫(ひまつ)が発生しますので、無防備な方々は絶対に近づけないでください。その後うすめた塩素系消毒剤(200 ppm以上:家庭用漂白剤では200倍程度)でおう吐物や下痢便のあった場所を中心に広めに消毒してください。
※消毒剤の希釈の際も素手で行わずに手袋を用いましょう。

イ)汚れた衣類など:おう吐物や下痢便などで汚れた衣類は大きな感染源です。そのまま洗濯機で他の衣類と一緒に洗うと、洗濯槽内にノロウイルスが付着するだけではなく、他の衣類にもウイルスが付着してしまいます。
おう吐物や下痢便で汚れた衣類は、マスクと手袋をした上でバケツやたらいなどでまず水洗いし、更に塩素系消毒剤(200ppm以上)で消毒することをお勧めします。いきなり洗濯機で洗うと、洗濯機がノロウイルスで汚染され、他の衣類にもウイルスが付着します。もちろん、水洗いした箇所も塩素系消毒剤で消毒してください。

3》家庭における注意点  

学校、職場、施設内でノロウイルス感染によるおう吐・下痢症が発生しても、その最初の発端は家庭内での感染による場合が多いです。特に子どもや高齢者は健康な成人よりもずっとノロウイルスに感染し、発病しやすいですから、家庭内での注意が大切です。

1. 最も重要な予防方法は手洗いです。帰宅時、食事前には、家族の方々全員が流水・石けんによる手洗いを行うようにしてください。

2. 貝類の内臓を含んだ生食は時にノロウイルス感染の原因となることを知っておいてください。高齢者や乳幼児は避ける方が無難です。

3. 調理や配膳は、充分に流水・石けんで手を洗ってからおこなってください。

4. 衣服や物品、おう吐物を洗い流した場所の消毒は次亜塩素酸系消毒剤(濃度は200ppm以上、家庭用漂白剤の場合は約200倍程度に薄めて)を使用してください。

※次亜塩素酸系消毒剤を使って、手指等の体の消毒をすることは絶対にやめてください。





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