2014/08/09
■「先天性難聴、早期発見を 新生児の聴覚検査、有効 」
なるべく早い時期に難聴がある事がわかれば
その後の言語発達は改善する傾向にあります。
軽度難聴であっても補聴器を使用したり
重度難聴の場合には人工内耳などの適応もあります。
AABRやOAEを行っている施設が
多いかと思います。
早期療育が必要な中等度以上の
両側聴覚障害の頻度が
1〜2人/1,000出生です。
フェニルケトン尿症:1人/80,000出生、
クレチン症:1人/5,000出生
と比較しても頻度が高く、
療養によって難聴のQOLの向上が十分見込まれます。
先天性難聴、早期発見を 新生児の聴覚検査、有効
北海道新聞 2014/08/06
http://www.hokkaido-np.co.jp/cont/health_news_tokushukiji/240176.html
生まれつき聴覚に障害のある子は「先天性難聴(せんてんせいなんちょう)」と呼ばれ、早めに補聴器を付けたり、適切な指導を受けたりすれば、その後の発達が良くなることが知られている。赤ちゃんのうちに聴く力をきちんと確かめるには、新生児向けの「聴覚検査」を早く受けるのが効果的だ。しかし、その存在や方法があまり知られていないため、難聴に気付かれず、生後何年も過ごす子がいる。検査費用の負担感も強く、普及へ向けた課題になっている。《安藤徹(あんどうとおる)》
人工内耳や補聴器使用 言語発達を支援
先天性難聴は、およそ千人に1~2人の割合でいるとされる。
空知管内に住む女性(30)は、長女(5)が生まれて数日後、音が鳴っても反応していないように見えたため、病院で診てもらい、重い難聴だと分かった。「もしかしたら見過ごしていたかも。生まれてすぐ検査を受ける仕組みがあれば、助かる人が増えると思う」
札幌在住の女性(29)の長男(3)も、生後まもなく重い難聴が見つかり、7カ月のとき、両耳に補聴器を付けた。出産した産科クリニックでは、生まれた子の体のチェック項目に、聴覚検査が組み込まれていた。「(補聴器などを使い)音が聞こえるおかげで物事を理解しやすいようだ。検査をしてくれて本当に良かった」と振り返る。
日本産婦人科医会によると、難聴は発見が早いほど、その後の言語力にかかわる知能指数(IQ)の数値が高くなる傾向がある。
札医大非常勤講師で、札幌市のとも耳鼻科クリニック院長、新谷朋子(しんたにともこ)医師も「早めに発見されることで補聴器や人工内耳(ないじ)が取り付けられる。言葉の発達に大きな意味がある」と語る。
逆に難聴の発見が遅れると、言葉をうまく発声できなかったり、文章の理解が難しくなったり、悩みを抱えがちになるという。新谷医師は「コミュニケーション力にも問題が生じることがある」と警鐘を鳴らす。
赤ちゃんの聴覚の障害は《1》親や家族が気付く《2》乳児期の健康診断で分かる《3》新生児向けの「聴覚検査」で見つかる―ことが多い。このうち《3》の聴覚検査は、寝ている新生児に音を発するヘッドホンをかぶせ、脳波によって聴力を調べるといった方法がとられる。
日本産婦人科医会は、生まれて早い段階での聴覚検査を薦めているが、6月に公表した実態調査によると、すべての新生児に聴覚検査をしている産科の医療機関は、全国で44%にとどまった。道内でも調査対象となった57施設中、実施率は44%にすぎなかった。
新谷医師は「乳児向けの健診では重度の難聴は見つけられるが、軽度の難聴は確認されにくい。軽度でも見つけられる聴覚検査を受けた方が良い。子供を産んだ施設に相談してほしい」とアドバイスする。乳児の段階で見過ごされてしまうと、とくに軽い難聴はその後も親が気付きにくく、中には3歳くらいまで見過ごされることもある。
ただ、聴覚検査は保険適用の対象外で、全額自費となる。施設によって金額は幅があり、5千円~1万円が相場。さらに高いところもある。費用面が壁になって、検査を希望するかどうかを聞かれても、受けない母親も少なくない。道外では自治体によって助成制度も取り入れているが、専門医は「道内では充実した対応はみられない」と指摘している。
(1)P.11より引用
発見後の流れ
新生児聴覚スクリーニング検査で
早く「要精検」が見つかると
↓
早期診断(3カ月まで)
早期療育・補聴器(6カ月までに開始が望ましい)
人工内耳(1歳から可能)
↓
言語レベルが健聴児に近づく
普通教育も可能となりうる
平成26年6月11日
新生児聴覚検査の実態調査報告
http://www.jaog.or.jp/all/document/77_140611.pdf
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