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■「直木賞作家の渡辺淳一さん死去 代表作に「失楽園」」

 

札幌医科大学出身の医師で作家の

渡辺淳一氏が死去されました。



ご冥福をお祈り致します。







実は管理人が

かなり好きな作家さんです。







直木賞作家の渡辺淳一さん死去 代表作に「失楽園」
朝日新聞デジタル 中村真理子2014年5月5日22時43分
http://www.asahi.com/articles/ASG555W9MG55UCLV007.html

 男女の愛と性を赤裸々に描いた「失楽園」「愛の流刑地」などのベストセラーで知られる作家の渡辺淳一(わたなべ・じゅんいち)さんが4月30日午後11時42分、前立腺がんのため東京都内の自宅で死去した。80歳だった。葬儀は近親者で営んだ。喪主は妻敏子さん。後日、お別れの会を開く。

 1933年、北海道生まれ。札幌医科大の講師(整形外科)を務めながら小説を発表した。同医大の和田心臓移植事件を題材に「小説・心臓移植」を69年に発表し、医師の倫理をめぐり話題となったが、学内の反発が強く辞職。上京して専業作家となった。

 医師としての体験を生かし生と死をみつめた医学小説から、しだいに伝記や歴史ものにも領域を広げ、70年には西南の役で負傷した2人の軍人のその後を描いた「光と影」で直木賞、80年には「遠き落日」「長崎ロシア遊女館」で吉川英治文学賞を受けた。

 その後は「ひとひらの雪」「うたかた」など、男と女の性愛の世界を描き、ベストセラーを連発した。激しい不倫愛を描いた97年の「失楽園」、2006年の「愛の流刑地」は映画化、テレビドラマ化されて大ヒットした。「失楽園」は中国でも翻訳出版されて、人気作家になっている。

 エッセーでのベストセラーも多く、07年の「鈍感力」は流行語になったほか、恋愛論を説いた「欲情の作法」などがある。

 10年の「孤舟」は定年後の男の孤独を、13年の「愛ふたたび」は高齢者の性を描き、晩年は老いがテーマだった。92年に本紙朝刊で「麻酔」を連載。03年に菊池寛賞。84年から30年間、直木賞の選考委員を務め、エンターテインメント小説界を支えた。






渡辺淳一氏は

エロエロの恋愛作家の

イメージかも知れませんが、

1)医療

2)恋愛

3)伝記

と主に3つのカテゴリーについて

書いております。





こちらが管理人が所持している本です。

まずは「光と影」「メディカルシリーズ」です。
20140506 0026011a



こちらが直木賞を取った光と影。

中編ですが、本当に素晴らしい作品です。







渡辺淳一メディカル・セレクションは

中公文庫から3冊が出ています。

どれも素晴らしい作品ですが、

やはり、当時の医学レヴェルが反映されており、

時代を感じさせる作品が多い印象です。




この3冊の巻末にはインタビューが載っていて、

これを読んでいくと渡辺淳一氏の略歴が

大まかに分かります。




野口英世の幻想を打ち破った「遠き落日」。

こちらの作品は本当に素晴らしいと思います。
20140506 004616 2
私が持っているのは集英社の文庫です。


祭り上げられた偉人ではなく、

借金しまくり、

遊興で使い込み、

結婚の約束で借りた金さえも使いこんで、

婚約者捨てる人間、野口英世。

がむしゃらに生きた一人の人間として描いています。



花埋みは、日本で最初の女医となった荻野吟子のお話です。

花埋み (新潮文庫)

これらの作品のように、

渡辺淳一氏の

医療ものおよび伝記もの

の作品はとても素晴らしく、

しかもいままでの常識を覆すような

今でもインパクトを持った作品が多くあります。






だから、代表作は「失楽園」「愛の流刑地」とか

書かれると、

管理人としてはちょっとちがうよ、

と言いたくなってしまうわけです。








私が最後に渡辺淳一氏の

写真を見たのは、

2013年3月号の直木賞特集で、

朝井リョウ氏が直木賞受賞の時に

渡辺淳一氏と対談しているときのものです。



管理人が持っている雑誌を写真で取ってみました。
20140506 0026261a


中には対談での

渡辺淳一氏の写真が載っています。

20140506 0029271a


写真を見てまず思ったのが、

「あ、あれ?渡辺先生、かなりむくんだ?」

今から思うと、すでに調子が悪かったのかも知れませんね。

でも、この前後に「孤舟」や「愛ふたたび」なんかを

書いていたかと思うと、

本当にアクティブな人です。



私がこの雑誌を買ったのも

渡辺淳一氏の対談が載っていたからでした。

「私がインポテンツになったのは73歳で、

そのときから絶対書いてやろうと思っていた」

と言う意味のことを対談で言っております。

すごすぎます、渡辺先生。





ちなみに下にクリップが見えるのは、

これで押さえて写真取ったからです。

文芸雑誌って写真取るの難しいですね。





渡辺淳一氏は

報道されているイメージとは

ちょっと違って、

エロエロ小説だけではなく

特に医療関係者に手に取ってもらいたい

作品が多くあると思います。




とても人気がありますが、

もっともっと評価されていい作家さん

だと思います。



合掌







【関連リンク】
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光と影 (文春文庫)


白き手の哀しみ - 渡辺淳一メディカル・セレクションI (中公文庫)


空白の実験室 - 渡辺淳一メディカル・セレクションII (中公文庫)


恐怖はゆるやかに - 渡辺淳一メディカル・セレクションIII (中公文庫)



遠き落日は講談社になったんですね、多分。

遠き落日(上) (講談社文庫)
私が持っている集英社文庫は絶版の様子です。

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オール讀物 2013年 03月号 [雑誌]



こちらも大変話題になった作品ですね。

鈍感力 (集英社文庫)






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