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■厚労官僚も逃散(笑) 「士気低下…漂流する厚労官僚 今や「負担増の伝道者」」

日本流社会主義の

限界…。






私にはそう思えてなりません。






文系官僚にとって

医師がどのようなものか、

医療現場とはどのようなものか

全く想像は付かないのでしょう。







厚労省でも”逃散”が

進んでいます。









読む政治:士気低下…漂流する厚労官僚 今や「負担増の伝道者」

毎日新聞 2008年6月23日 東京朝刊

http://mainichi.jp/select/seiji/news/20080623ddm003010150000c.html

 ◇「大学教授に」転身願望広がる

 年金記録漏れ問題に続き、後期高齢者医療制度でも厳しい批判を浴びた厚生労働省の官僚たち。今後は国家プロジェクトと言うべき医療、年金、介護の総合的な社会保障政策の立案を担わねばならない。ところが官僚たちは社会保障も聖域としない小泉改革の継承と、少子高齢化による必然的な負担増のはざまで方向性がつかめず、漂流している。省内には早めに退職して大学教授になろうという転身願望も広がる。厚労官僚の今を報告する。

 ◇「与党批判」に喝采

 首相問責決議が可決された11日の夜、首相を囲む有志議員の会が開かれた。福田康夫首相の激励が目的だったが、実は首相にとっては極めて不愉快な出来事が起きていた。

 首相が会場に到着する前、松浪健太・厚労政務官は「後期高齢者医療制度 与党PT案の問題点」と題するA4判のペーパー2枚を出席者に配った。

 「将来世代の負担に歯止めをかけるために制度を導入しながら、今年だけで(負担軽減策で)560億円ものツケを(国民に)負わすのは本末転倒だ」

 そこには与党があわてて作った「低所得者の保険料9割軽減」を柱とする見直し案への批判が並んでいた。

 首相と親しい衛藤征士郎衆院議員が回収を求めた。松浪氏は渋々応じたものの、遅れてきた首相にはペーパーを直接、手渡した。

 首相は無表情に「読んでおきます」と言っただけだった。

 松浪氏の直訴に官僚たちは、自分たちの気持ちを代弁してくれた、と喝采(かっさい)を送った。

 今、省内では大学教師への転職願望が広がっている。04年以降、大学教師に移った幹部は少なくとも11人。局長手前の審議官クラスにあたる78年入省組はキャリア組15人のうち、既に5人が大学教授に転じた。将来の次官候補と言われる若手官僚の中にも、「先生の職を探したい」と口にする人が複数いる。

 医事評論家の水野肇氏は「かつて大学に行くのは将来的に組織の主力になる人ではなかった。今や、一番優秀なのが教授になりたがる」と憂える。

 ◇「弱者の味方」が…

 96年末に大物官僚と言われた岡光序治厚生事務次官(当時)による収賄事件が起きた。

 04年には年金などの保険料を、福祉施設から職員の練習用ゴルフボール代にいたるまで、約6兆円流用していた事実が発覚。その後も国民年金保険料の不正免除、年金記録漏れなどと信用を失墜させる不祥事が次々と明るみに出た。

 ただ近年の士気低下は、むしろ被害者意識に基づいている。それは消費税率引き上げを封印し、年間2200億円の社会保障費抑制を打ち出した小泉改革路線と無縁ではない。

 後期高齢者医療制度とセットで出されたのが、高齢者の長期入院施設、療養病床を6割減の15万床に減らす方針だ。厚労省は入院不要の患者もおり15万床まで減らすことが可能だと説明し、結果的に3000億円が圧縮できると試算した。

 ところが、当時保険局に財務省から課長補佐として出向していた村上正泰氏は、中央公論3月号で「医療費削減ありきだった」と暴露。3000億円削減のために療養病床をどれだけ減らすか、というつじつま合わせをしたというのだ。

 当時、保険局にいた幹部は「マイナスシーリングの予算を作るのが最優先。哲学はその次になった」とこぼす。

 04年の年金改革。厚労省は年金に「マクロ経済スライド」を導入した。従来は、物価が1%上がれば年金も1%増えた。だが、同スライドでは物価が1%増でも年金は0・1%しか増えない。

 改革に関与した元幹部は「物価がどんどん上がったらどうなるのか。弱者の側に立つ厚生官僚として、私はやってはならない政策に手を染めた」と話す。

 以前は族議員と組んで、増えるパイを利害が対立する関係者に配分するのが主な仕事だった。低成長の今、給付カットという我慢をだれに強いるか、その説得が中心となった。

 ◇「役所の殻」破れず 細りゆく現場感覚

 削減を強いられる中で、現場感覚がますます先細ってしまったのではないか。

 「こんなことを書いてだれが喜ぶか。当事者の身になってみろ」 4月9日、国会内で自民党の尾辻秀久参院議員会長は、保険局担当の官房審議官ら幹部に声を荒らげた。

 後期高齢者医療制度には、患者の病状急変時の治療方針を文書化すれば、医師に報酬が出る「終末期相談支援料」が新設された。

 厚労省が持参した説明文には、75歳以上の人に関して「避けることができない死を迎える」と書かれていた。尾辻氏が怒ったのは、3月末にその表現を削除するように注文したにもかかわらず、官僚が無視したためだ。

 関係した官僚は「高齢者とて、自らの死は直視できないという想像力に欠けていた」と反省の弁を口にする。しかし、その感覚の鈍さが保険料の年金天引きに如実に表れた。

 後期高齢者医療制度で保険局は「低所得者は保険料が下がり、高所得者は上がる」と説明。ところが、低所得者の方が負担増となった割合が多いと分かった。自治体に調査さえしなかったためだ。

 保険、年金両局は次官への登竜門となる部署だ。社会保険庁という現場の実動部隊を持ち、仕事の中心は制度設計。「現場を知らないのがエリート」という思い違いを生んだ。

 旧厚生省はエイズや肝炎などの薬害を引き起こした。その反省は省全体の共通認識になかなかならない。保険、年金両局の文系エリートは「薬は技官の世界の話だ」と対岸の火事を決め込む傾向があるからだ。

 ◇「昔のままの感覚」

 福田首相は17日、消費税増税の必要性をにじませた。一方、翌18日、津島雄二党税調会長は「首相は税制は頭に入れず、政策をどんどん打ち出すのがいい」と増税には否定的な見解を示した。選挙を控えた福田自民党政権の方向性も定まらない。

 70年度には国民所得の5・8%に過ぎなかった社会保障給付費は、25%近くに達した。旧厚生省の掌中にあった社会保障の制度設計は、税制論議を軸にした大きな政府か小さな政府かという、国家のあり方の議論なしに成り立たなくなった。

 「これだけ社会保障は大きくなったのに、感覚は昔のまま。みな、その溝を埋められずにいる」。あるOB官僚は漂流感が生まれるのは、役所だけで完結できない限界を感じているためだという。

    ◇

 「読む政治」は吉田啓志、堀井恵里子、佐藤丈一が担当しました。






無責任な官僚に

その場しのぎの政策。



つじつまあわせの

机上の空論。



それに伴い削減される

医療費と病院のベット。







現場は置いていかれ、

官僚は自ら独立法人化した大学に

”天下り”して逃げる…。






しかし、市民の生活も

毎日の医療も

続いています。




多くの医療機関では

今年4月の医療費改正で

プラス改訂のはずが、

やはりというか、

実際にはマイナスになっています。





机上の空論で、

「プラスのはずだけど」

「小児科、産科を保護している」

といいながら、

実のところは5分ルールで

小児科や内科は医療収入はさらに

減少しています。





現場では改訂前から

言っているんですけどね。







こうして、誰も

将来像を描かないまま

単に、

「自分のところでババを引かなければいい」

というシステムが横行しています。








日本流社会主義の限界と

それにともなう制度疲労が

いま日本を襲っています。











日本流社会主義では、

医療費を抑えてでも

資本主義、マネーゲームのために

一般市民より

投機と株主を優遇し、

75歳以上はお金をかけずに死ね、

という政策をとっています。









そして

その政策を作った人間は

どんどん逃げ出す…。




これが日本の現状です。











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コメント

あ痛っ!売日新聞じゃん、これ。

いっぺん本当に民主党に政権を渡して、民主党に官僚システムを大掃除してもらいましょうや。
自民党は無理。利権がからみついて、役人の代弁者にしかならない。特に公共事業からみの国交省、農水省など。
とにかくどこかで「従来の役人感覚」を取っ払ってくれなくては、どうしようもない。
まあ、大阪の改革も「既得権者」の抵抗でなかなか進みませんが、そこまで考えなければもう日本は立ち行かなくなっているという危機感が何よりも行政府にない。それが問題ですよね。

追記:そうか、侮日新聞かぁ・・・
いい記事を書く人も中にはいてるんだねぇ。
でも全体の信頼性がだいぶ低いからな
何せ「真実(≠事実ではあるが)を伝える」ことを国際的にしない新聞だから・・・

大学の教員って簡単に務まるものなんでしょうか??
それにしても士気の低い連中を雇う大学もアレですが
そんな教員に指導される学生も惨めですねぇ。

>Seisan様
どうせ斜陽日本、このまま没落するならいい代替案が出せなくても、政権交代してあがいて没落するのもいいかもですね。

>Hekichin様
私も同じこと思ってます。彼らの多くは、聞いたこともないような大学の大学院教授などに天下ってますねぇ。官僚経験だけで学識者?というレッテルをもらってなにを教えるんだか。教わる学生もかわいそうだが、そんな人を据える大学にしか入れなかった自分たちにも責任があると思われますな。

Seisanサマ
まあ、大阪の改革も「既得権者」の抵抗でなかなか進みませんが、そこまで考えなければもう日本は立ち行かなくなっているという危機感が何よりも行政府にない。それが問題ですよね。
⇒ 御意。 最近、くだんの大阪でも話題になった退職金目的債などを見ていると、倒産は既に織り込み済み、ついでに最後にムシリにきているようにも思えてなりません。 日本が国家破産してIMFに入られた日にゃ、公務員の給料カットどころか退職金の存在さえもアヤシイ。 結局、自分のフトコロさえ潤えば後は知ったこっちゃない、ソンナ連中が国家を運営している事実が、60年かけて利権談合共産主義国家を食い潰してきたのだと感じることが、最近多々あります。
  でも、毎日新聞であるだけでネタになる毎日って・・・。 オイシイ?

でも、元官僚の大学教授って、要するに「天下り」と同じ構図でしょ?
まあ、たいていが東大卒だろうから、結構使えるのかも

やっぱり日本って強烈な外圧がないと変わらないのでしょうかねぇ。
まあ、官僚システムは戦前、それこそ明治維新の後から大きく変わってないわけですが。

ケツの穴の小さい...

松浪健太・厚労政務官が配った紙ってこの程度のもの。これを回収するようじゃ、自民党も肝っ玉がちいせぇ。

後期高齢者医療制度 与党PT案の問題点

【支持率低下につながると思われる要因】
①当初の大義をなくす →将来世代を敵に回す
・現役世代の窓口負担3割への急増から、将来世代の負担に歯止めをかけるために制度を導入して、今年だけでも560億円ものツケを負わすのは本末転倒。
・見直し案を出すのであれば、「若者への視点より高齢者に優しい制度設計を優先した」と宣言すべき。

②拙速な対応が事態を悪化させる
・制度施行2ヶ月で、与党幹部だけで決めた小手先の案を出すことは、政府への信頼性を著しく損なう。
・実態調査が十分でなく、8月の自治体の所得評価によってはナイスミドルへの対応も迫られる。

③小手先の対応により政府の信頼感を損なう
・所得年度途中で対応を変えることは、民主党の廃止法案と同じレベルに堕ちることを意味する。
・対応策は矛盾が多く複雑で、多くの高齢者に理解はされない。7割減免の対象者を年度途中で拡大するために年度後半から徴収を停止すること、うち200万人の減免が来年からまた7割に戻ることなどは整合性に欠け、反論の余地はない。

④マスコミの批判
・拙速で小手先の対応はマスコミの非難の的となり、さらなる政府への攻撃材料となる。

【今すべきこと】
①政策の見直し工程表を示す
・感情論に対しては技術論では太刀打ちできないので、これからいつまでに、どのような議論を持って対応していくのかを明らかにすることが、国民の安心感、信頼感につながる。
・工程表に関し、短期の課題、中長期の課題については、後期高齢者医療制度についてはもちろん、介護、年金、生活保護などと絡めて、社会保障全般にわたって、議論の場を設定すべき。

②国会休会中にマスコミにフルオープンで議論する場を設定する
・工程表に従って、与党の国会議員が国会休会中でも真剣に議論している姿を国民に示す。
・その際、様々な世代の有識者や生活困窮者との意見交換も積極的に行う。

③本気を見せていただく
・総理が積極的に議論に参加する姿を見せ、「CHANGE」なイメージをつくり上げて頂く。

診療報酬の改定で小児科を保護って言っても管理料1がとれるのは常勤の小児科医20名以上、乳幼児の手術が年間200件以上の病院でしょう?
今困ってるのはこういう病院ですかって聞きたくなっちゃいます。
改定で恩恵を受けた病院ってどれくらいあるんでしょうね。
小児科に手厚くしたんじゃなくて、小児科に手厚くしたフリをした?

そりゃ、フリだけに決まってるじゃないですか。最初からわかってた話で(笑)

でないと「外来管理加算の5分ルール」みたいな、「開業小児科絶滅作戦」は取らないでしょう。
で、開業小児科をつぶして、全部病院に集めて、コンビニ医療をやらせたいんですよ。時間外じゃなくて「宿直」扱いで。

実際、今月の診療報酬、うちでも減りました(涙)

http://sankei.jp.msn.com/culture/academic/080619/acd0806190221001-n1.htm

久しぶりにチェックしてたら、「医師で作家」先生、また産経のコラム「断」で爆走しておられました。

「医療保険の免責」って、この人、医者で作家といいながら今の日本の健康保険は3割負担(老人は現役並み所得者を除き1割)っていう自動車保険で言う「免責」部分があるっていう事実を知らないんでしょうか。
それとも、「風邪ひきなんか健康保険を使うな」ということなのでしょうか。どちらにしても医者として「病気」というものを理解しているセリフではありませんが。


羊さんのコラム。誘われないと見ませんが、行ってみました。ナニがいいたいのか、まったくわかりませんでした。私って…馬?鹿?

Seisan先生、お気の毒に。
この春の改定では産科と小児科に手厚くなるって話だったので、蓋を開けてびっくり!!でも話題にならないなあって思ってました。
話題にもならないというか手厚くなるはずがないというのは現場では最初から判りきってたんですね。
医療関係ブログ初心者で情報に疎い私は、事務方に今回の改訂でさっくり試算したところ病院全体としてマイナスになりますって言われて初めてびっくりする始末。
ダンナのとこはボーナスカット。しくしく。
ひさん....悲惨.....逃散?
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日本の大学病院勤務: 労働基準法が存在しない。

フルコースをこなしたため貧乏から抜け出せず。
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大学から地域(僻地ともいう)の救急医療で疲弊しました。
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田舎で開業、借金は天文学的数字に。


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でも、教授に内緒で開業準備していたころのハンドルネーム”中間管理職”のままでブログを運営してます。

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