勤務医 開業つれづれ日記・2

勤務医から個人医院を開業しました。僻地医療、医療崩壊で悪化するQOMLの中、僻地勤務や医療崩壊、救急医療、医療制度をつれづれに書いております。いつも周りにいる皆さんに感謝、感謝で頑張っています。

Entry

■医療クライシス:脱「医療費亡国論」/4 経済波及効果

公共事業を上回る

経済波及効果を

医療は持っています。




単に一般の方が知らないだけで。






医療を豊かにしたら、

もっと国民生活も豊かになる。





医療は一般に信じられているように

決して国の”お荷物”

ではなく、国の活力につながる。






「医療費亡国論」に

完全に染まってしまった

日本という国では

理解されずらいのかもしれません。








医療クライシス:脱「医療費亡国論」/4 経済波及効果

毎日新聞 2008年6月20日 東京朝刊
http://mainichi.jp/select/science/archive/news/2008/06/20/20080620ddm002040075000c.html

 ◇公共事業を上回る
 入れ替えたベッドを運ぶ人や、掃除用具を持った人々が忙しそうに行き交う。横浜労災病院(横浜市港北区)の地下は、患者の見えないところで人々が活発に働いている場所だった。

 薬剤部、資材室、中央監視室。同病院の地下には、病院の裏方とも言える機能が集約されている。医療機器を管理する部署では、数人が機器の点検や補修をしている。事務用品や使い捨て医療用具を扱う資材室では、職員が各診療科で必要な備品を仕分けし、院内に配送する作業に追われていた。

 ベッド数650床の同病院では日々、約1000人もの人々が働いている。医師、看護師、薬剤師、放射線技師、事務職員……。清掃や給食調理、警備、医療機器の補修などには、業務委託先から大勢の人が派遣されてきている。下小川豊・事務局長(59)は、理学療法士や栄養士などの職種も挙げ、「病院の中では約30種類の専門職が働いている」と説明する。

 病院は当然ながら、患者に治療を提供する場だ。同病院は地域がん診療連携拠点病院や災害医療拠点病院に指定されるなど、県内の医療の中核を担っている。一方、地域にとっては、雇用を提供し、さまざまな物資も購入する「事業所」という側面も見逃せない。

 07年度、同病院の支出総額は164億8000万円。人件費が61億円で最も多く、薬剤費21億1000万円、カテーテルなどの診療材料費約17億円などが続く。外部の業者への業務委託費も18億2400万円に達する。

 「医療立国論」などの著書がある大村昭人・帝京大医療技術学部教授は「医療機関の存在による経済波及効果は非常に大きい。医療に関連する研究機関や産業が広がり、雇用も生み出す。そもそも、医療機関自体が、治療により労働力を再生産する場所でもある」と話す。

   ■   ■

 医療にはどの程度の経済波及効果があるのか。国の10府省庁は5年ごとに、産業各部門間の経済取引の関係をまとめた「産業連関表」を作成している。宮澤健一・一橋大名誉教授(経済学)らは、00年の産業連関表の基礎データを基に、全産業を医療や介護をはじめ、農林水産業、公共事業、運輸など56分野に再編成した連関表を独自に作成し、ある分野に投入した費用が他分野の生産や雇用にどれだけ波及するのかなどを分析した。

 生産増は所得増を呼び、消費につながって生産を増やすという形で経済波及効果は拡大していく。連鎖的な波及効果まで含めた「生産誘発係数」を求めたところ、医療は約4・3で、公共事業の約4・1を上回った。「4・3」とは医療に1兆円を投入すると、他分野で3・3兆円の生産を誘発することを示す数字だ。

 景気対策としての公共事業に賛成する意見がある一方で、医療費については「社会の重荷」なので少ない方がいいという考え方が一般的だが、宮澤名誉教授は指摘する。

 「医療は財政にマイナスのように言われるが、決してそうではない。公共事業を上回る経済波及効果がある」

=つづく

==============

 ご意見、ご感想をお寄せください。ファクス(03・3212・0635)、Eメール t.shakaibu@mbx.mainichi.co.jp 〒100−8051 毎日新聞社会部「医療クライシス」係。








日本にはまだ

いくつかの選択枝が残されています。




ただ、

それを”自分で選んでいる”

という自覚はあるのでしょうか?







財政が破綻して

”福祉”を削る。

”道路”をつくる。

株主を優遇し、

社員を非正規職員にする。







しかし、

そもそも日本の財政が破綻したのは

福祉のせいではありません。







それを

あたかも高齢化と結びつけ、

「高齢化社会では医療費を

抑制しないと大変なことになる」

という”ウソ”(2)を国民に刷り込んで

医療費を抑制しようとしているのが

国の基本方針です。





方向は転換できるでしょうか?





表面的な、都合あわせだけではなく

福祉、医療をどのようにしていくか

本当の意味で”国家”が

問われています。







我々は忘れがちですが、

”永遠に続いた国家など存在しない”

のですから…。















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■理屈はないが、それでも高齢者を切り捨てる 「医療クライシス:脱「医療費亡国論」/1 かさむ費用」
http://med2008.blog40.fc2.com/blog-entry-205.html





*Comment

 

医療を守るためいろんな知恵が出てきていますが、国に届いているんでしょうか? 聞く耳持ってるんでしょうか?
国に届くようにするには 医療関係者ではない私たちは何をすれば良いのでしょうか?
  • posted by 鬼灯 
  • URL 
  • 2008.06/23 09:11分 
  • [Edit]

鬼灯様、 

>国に届くようにするには 医療関係者ではない私たちは何をすれば良いのでしょうか?

とりあえずモンスターペイシェントを「貴様オレの愛する日本の医療をどうするつもりだ!」とか言いながらタコ殴りにしてみては如何でしょうかw。
  • posted by 10年前にドロッポしました。 
  • URL 
  • 2008.06/23 09:49分 
  • [Edit]

 

鬼灯様:

正直な話、私としては、「もうどうでもいいですよ」、といった気持ちです。特に、先日の某巨大新聞の記者様のブログの内容などを見ていると、何とかしようとするモチベーションはがた落ちですね。どうぞ、医者を悪者にして医療をガタガタにしてください → 大マスコミ様。

鬼灯様のような方はごく一部。多くの国民は「医者が散々食い物にしたから日本の財政が破綻した。医者は金に強欲で、働かない。ミスばかりする。人体実験をして患者を食い物にする」といった感情なのでしょうね。

もうどうでもいいです。
  • posted by 暇人28号 
  • URL 
  • 2008.06/23 10:01分 
  • [Edit]

 

病院という存在は、どこぞの経団連のお偉いさんの会社と違って、正規職員の割合が比較的高く、非正規職員の給与も高いのが特徴です。しかも、医師以外の職員の労働環境はかなり良好であり、サービス産業としてはかなり優秀であると思います。
唯一の問題が、それだけ高レベルの産業でありながら、医業収入が信じられない低レベルに抑制されているせいで、経済波及効果を悪化させているという点ですが、だからと言って、「自由診療」にして100兆円市場を目指すのも業腹ですね。
それと、経済波及効果が、利益率の高い「医療機器業者」や「製薬会社」に流れているのも問題かも。
  • posted by Seisan 
  • URL 
  • 2008.06/23 10:27分 
  • [Edit]

鬱打死脳 

>鬼灯氏へ
あなたと同じようなことも昔々思いました(遠い目)。しかし全くいい方には進んできていません。逆に愚策ばかりで意図的としか考えられない道を進んでいます。スパイラルなのです。理由は、このくにがアホやから。

私は考えれば考えるほど、鬱打死脳になるので思考を放擲しています。ええ、10年ドロッポ…氏の思考過程もよくわかります。

鬼灯様、以下も参考になりませ宇。http://ssd.dyndns.info/Diary/2008/06/post_741.html
  • posted by 雪の夜道 
  • URL 
  • 2008.06/23 11:41分 
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このコメントは管理人のみ閲覧できます
  • posted by  
  •  
  • 2008.06/23 12:09分 
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あのぅ、国民は医療が壊れかけているのを 知らないだけじゃないでしょうか?
今の現状が分かってないだけでは?
私もチ-ム・バチスタやノ-フォ-ルトを読んで少し理解しました。分かりやすく広く国民に知らせることが出来たら…捨てたもんじゃない!と信じたい です。
  • posted by 鬼灯 
  • URL 
  • 2008.06/23 14:18分 
  • [Edit]

国民が現状を知らないわけ 

まあ、問題は、広く国民に知らせることを天命と思っているはずのマスコミの皆さま方が、ろくに調べもせず、「こういう話は国民に伝わりにくいから」とか言い訳して報道しようとしてくれないことですかね。
ま、その大本には「医療崩壊ネタ」は「医療者の問題ではなく、厚労省などの制度の問題である」と報道されたら困る筋からの政治・経済的な圧力があるのは間違いないでしょうが。

つまり、テレビも新聞も時々ぽつぽつと取り上げるだけ、しかも本質はぼかしてしまうことで、わざと国民に伝えないように目隠しをしてるわけですよ。

で、ネットでこういった形でいろいろ情報が出てくると「医者の愚痴だ」とか、「ブログなんて医者がほんとに書いてるかどうかすら信用できない」と叩くことで「マスコミ以外が発するこういう情報は信頼性が低く、意味がない」と、自分たちが情報発信者として「特別な存在である」こと強調するわけです。

最近は医療に限らず「正確な情報が新聞・テレビで報道されている」と信じる人は減ってきたようですが、それでも大半の国民はいまだに「マスコミが正しいことを言っている」と思いこんでいるようで、戦前のマスコミがどういう報道をしていたか知っているはずの年齢の人たちまで騙されていますよね。
  • posted by Seisan 
  • URL 
  • 2008.06/23 14:37分 
  • [Edit]

 

先生方は毎日新聞を信じているのですか?いないのですか?いえどちらでもいいのですが、普段はあれだけ毎日新聞をこきおろす(それは別に構いません)サイトがこういう記事だけとりあげちゃうとマスコミがまるで信頼できるみたいですが…

毎日新聞は信じるに足るのか足らないのか、どうお考えなのでしょう
  • posted by 通りすがり 
  • URL 
  • 2008.06/23 22:11分 
  • [Edit]

医療費亡国論って 

今までいなかったようなお馬鹿な厚生官僚がろくにデータも見ずに書いたんですよ。書いた人が生きてればこき下ろすこともできるんだけどね。この世にいないのでは嘘だと白状させることも出来ません。いずれにしても医療費亡国論を元に議論する人間を徹底的に叩く必要がありますね。

通りすがり様 

少なくとも、既存の新聞は「事実を報道する」ものであるとは思っておりません。なんらかの「思惑」が働いて、そこに誘導されるような「真実」が語られているのだと考えています。

そういう点では、この「医療の経済波及効果は良好である」という論説は、深読みをするのなら、「自由診療になればもっと市場規模が拡大して、経済波及効果が高まるのだ」という主張への伏線ともとれます。現実に某金貸しの親分は「自由診療にしたら医療は100兆円市場になって、医者も儲かるのに、なぜ反対する」と、医療を必要とする人を無視した(というよりそこに金貸しとしてかかわって儲けるネタにしたいのでしょうが)発言をしておられます。

さらに、毎日新聞も含めて大手マスコミは、過去に「医療費亡国論」は正しいものとして、さんざん医療費抑制をあおってきたという「事実」が残っていることです。
だから、今こんな論説を発表しても、その裏を考えてしまうわけです。

通りすがり様、「だれもがほぼ平等に医療を享受できる日本型の健康保険システム」は、国が税金で費用負担をしている分、公的なものとして医療費としての抑制策を続けてきました。医師はもう限界だと言いつつ、国民皆保険をやめようとはしていません。やめた方が自分たちの収入や生活は明らかに改善するのが分かっていてです。それがどうしてなのかを考えてもらえたら、幸いかと存じます。
  • posted by Seisan 
  • URL 
  • 2008.06/24 00:19分 
  • [Edit]

通りすがり様 

>毎日新聞は信じるに足るのか足らないのか、どうお考えなのでしょう

メディアリテラシーという言葉をご存じでしょうか。

毎○新聞だから信じるに足るではなく、そこに書かれた記事が信用できるかどうかです。

毎○新聞は過去の医療報道において内容に問題のある記事の掲載を乱発したので、医師からは常に疑いの目をもってみられています。そして期待に違わず問題の多い欠陥記事を載せていれば「やっぱりマスゴミ」と揶揄されます。
だからといって毎○新聞の記事=嘘という短絡的な見方はアンフェアですから、常にメディアリテラシーを働かながら冷静な生温かい目で見守っているのです。
  • posted by しろふくろう 
  • URL 
  • 2008.06/24 00:32分 
  • [Edit]

 

暇人28号ほかの皆様。
通りすがりで、コメントします。

>多くの国民は「医者が散々食い物にしたから日本の財政が破綻した。医者は金に強欲で、

ある意味、その通りかとw
当方、40代石で、「日経カデット」とやらの最新号を医局で読んだのですが、やはり石は、ほかの業界に比べて明らかに金銭的に恵まれているかと。
なんだかんだいって、周囲は、石がどんな車に乗って(まあ、いい車ですねw)、どんな家に住んで(まあ、そこそこw)、こどもの学校はどこで(だいたい私立の進学校w)、とか知っています。
そして、その体で感じる感覚とマスコミの報道が合致しているということで、いまだに一般のかたは、「医者は金に強欲」とか「医者がベンツに乗るのをやめれば、いくらでも医療費など調達できる」なんて仰るのかと愚考いたします。

朝から、愚レス、失礼しました。
  • posted by 通りすがりの骨大工 
  • URL 
  • 2008.06/24 07:39分 
  • [Edit]

 

>通りすがり様、「だれもがほぼ平等に医療を享受できる日本型の健康保険システム」は、国が税金で費用負担をしている分、公的なものとして医療費としての抑制策を続けてきました。医師はもう限界だと言いつつ、国民皆保険をやめようとはしていません。やめた方が自分たちの収入や生活は明らかに改善するのが分かっていてです。それがどうしてなのかを考えてもらえたら、幸いかと存じます。

医療問題は関係ない、ブログのスタンスの話をしております。

あるときはこの新聞は信用できる、しかし別のときはこの新聞は信用できんとなると単に読者としては「どっちやねん」とそういう事です。問題は記事の内容であるというのはわからなくはないですが、まあ今回の記事なんかだと「毎日新聞がどの口でいうか」あたりがこのブログのスタンスとしては正しいのでは。
  • posted by 通りすがり 
  • URL 
  • 2008.06/24 12:20分 
  • [Edit]

毎日新聞は 

今頃医療費亡国論を否定しても遅いんです。あなた方が医療を破壊したのです。医師の多数はこう思っています。

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というフルコースをこなしたため貧乏から抜け出せず(笑)。
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大学から地域(僻地ともいう)の救急医療で疲弊し…
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今は開業して院長になりました。
でも、教授に内緒で開業準備していたころのハンドルネーム”中間管理職”のままでブログを運営してます。

ブログは主に
日本の医療制度(医療崩壊)、僻地医療事情、開業にまつわる愚痴(笑)と、かな〜り個人的な趣味(笑)のトピックスです。

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