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2008.06/18 [Wed]
■理屈はないが、それでも高齢者を切り捨てる 「医療クライシス:脱「医療費亡国論」/1 かさむ費用」
ワザと理解しづらいように
書いているのか(笑)、
こういうふうにしか書けないのか。
医療経済についての記事ですが、
あえて
ぼやかしているように思われます。
そうでなければ
単なる理解不足でしょう。
「後期高齢者医療制度」
は
「高齢者は医療費がかかるから別立て」
というシステムです。
しかし、
「実は、年齢のせいで医療費がかさむわけではない」のです。
権丈善一先生が言うように、
「経済成長とともに医療費は伸び、
医療技術が高度になれば、
医療費が伸びる」
ということです。
>厚労省の担当課長すら「医療費の自然増の最大の要因は、(高価な薬や機器、治療手段が開発される)医療の進歩であることは明白だ」と明言した。
つまりは、
高齢化によって医療費が伸びる
という事自体が、
実は医療経済学的には幻想であり、
新薬、新しい治療法などの
医療技術の進歩がいちばん
医療費を伸ばす要因である、
ということです。
医療クライシス:脱「医療費亡国論」/1 かさむ費用
毎日新聞 2008年6月17日 東京朝刊
◇「高齢化」に根拠なし
医療経済学の専門家らが参加し、06〜07年に開かれた厚生労働省の「医療費の将来見通しに関する検討会」。委員は口々に、世間が国から聞かされてきた「高齢化で医療費はどんどん膨張する」という“常識”とは正反対の内容を語った。
「(医療費増に)高齢化の影響はほとんどない」「医療費は野放図には伸びない」
厚労省の担当課長すら「医療費の自然増の最大の要因は、(高価な薬や機器、治療手段が開発される)医療の進歩であることは明白だ」と明言した。
委員の権丈善一(けんじょうよしかず)・慶応大教授は「医療経済の世界では当たり前の話」として、米国の医療経済学者、ゲッツェンが医療費と経済成長率の関係を分析した研究を紹介した。高齢化が医療費を増やすように見えるのは見かけの関係で、医療費の増加率は国民所得の増加率で決まるとの内容だ。
権丈教授は「ゲッツェンが指摘した関係はどの国でも成立する。医療費の額は結局、社会のパイの中からどれだけ使うかという政治的な判断、つまり医療への政策スタンスで決まっている」と解説する。実際、日本は先進7カ国で最も高齢化率が高いが、国内総生産(GDP)比でみた医療費は最も少ない。
■ ■
高齢化と並び、終末期医療もよく医療費増の一因に挙げられる。
だが、日本福祉大の二木立(にきりゅう)教授は「根拠はない」と話す。厚労省が02年に死亡した人を対象に、死亡前1カ月間の医療費を計算すると、約9000億円との結果で、国民医療費の約3%にすぎなかった。二木教授は「そもそも日本の医療費がアメリカに比べて少ない理由の一つに、終末期医療の医療費の少なさがある」と指摘する。
風邪など軽い病気は保険の対象から外し、重い病気に財源を回すべきだとの意見もある。二木教授は「患者の8割は軽い病気だが、使っている医療費は全体の2割にすぎず、医療費削減効果は小さい。何より8割の患者が使えない保険では意味がない」と語る。
■ ■
政府は、このままでは25年度の国民医療費が現在の倍の65兆円になるとして、抑制を訴えてきた。この数字にも落とし穴がある。
権丈教授は「来年の100円なら何が買えるか想像できるが、20年後の100円で買える物は想像できない。単位が兆になると、みんなそんな単純なことを忘れてしまう」と話す。25年度の65兆円は国民所得の12〜13・2%と推計されるが、04年度でも医療費は国民所得の8・9%。経済成長で国の「財布」の大きさも変わるため、名目額は倍増でも実質額はそれほど増えない。
権丈教授は「推計名目額の大きさを基に議論しても意味がない。国民所得の中のどれぐらいを医療に充てるのかを議論すべきだ」と指摘する。
× ×
「このまま医療費が増えつづければ国家がつぶれるという発想さえ出ている。これは仮に『医療費亡国論』と称しておこう」。83年、当時の厚生省保険局長がとなえた「医療費亡国論」は長く、日本を低医療費政策に導いてきた。社会保障財源を巡る議論が進む今、本当に医療費が国を滅ぼすのかを追う。=つづく
==============
ご意見、ご感想をお寄せください。ファクス(03・3212・0635)、Eメール t.shakaibu@mbx.mainichi.co.jp 〒100−8051 毎日新聞社会部「医療クライシス」係。
逆にアメリカ型に
公的医療費を極端に抑えて
”個人責任”にすると
医療へのアクセスが悪くなり、
重症化してから医療へ駆け込むため
逆に医療費はかかってしまう、
という事もわかっています。
つまりは、
その、かかるはずの医療費を
民間保険が「おいしくいただく」
という絵を描いているのが
経済界です。
医療経済的には
75歳以上を切り分ける
「後期高齢者医療制度」の
根拠もなく、
たんに弱者切捨ての
政策がさらにすすみ、
今後の日本は
「民間保険」に命まであずけなくては
いけない社会になるかもしれません。
「医療費亡国論」に
蝕まれた国の方針。
いまだに日本医療の
出口は見えてきません。
参考図書
医療経済の必読書です。ぜひ一読をお勧めします。
権丈善一先生の昨年の著書。選挙にあわせて出版されました。こちらも名著だと思います(選挙は終わってしまいましたが)
書いているのか(笑)、
こういうふうにしか書けないのか。
医療経済についての記事ですが、
あえて
ぼやかしているように思われます。
そうでなければ
単なる理解不足でしょう。
「後期高齢者医療制度」
は
「高齢者は医療費がかかるから別立て」
というシステムです。
しかし、
「実は、年齢のせいで医療費がかさむわけではない」のです。
権丈善一先生が言うように、
「経済成長とともに医療費は伸び、
医療技術が高度になれば、
医療費が伸びる」
ということです。
>厚労省の担当課長すら「医療費の自然増の最大の要因は、(高価な薬や機器、治療手段が開発される)医療の進歩であることは明白だ」と明言した。
つまりは、
高齢化によって医療費が伸びる
という事自体が、
実は医療経済学的には幻想であり、
新薬、新しい治療法などの
医療技術の進歩がいちばん
医療費を伸ばす要因である、
ということです。
医療クライシス:脱「医療費亡国論」/1 かさむ費用
毎日新聞 2008年6月17日 東京朝刊
◇「高齢化」に根拠なし
医療経済学の専門家らが参加し、06〜07年に開かれた厚生労働省の「医療費の将来見通しに関する検討会」。委員は口々に、世間が国から聞かされてきた「高齢化で医療費はどんどん膨張する」という“常識”とは正反対の内容を語った。
「(医療費増に)高齢化の影響はほとんどない」「医療費は野放図には伸びない」
厚労省の担当課長すら「医療費の自然増の最大の要因は、(高価な薬や機器、治療手段が開発される)医療の進歩であることは明白だ」と明言した。
委員の権丈善一(けんじょうよしかず)・慶応大教授は「医療経済の世界では当たり前の話」として、米国の医療経済学者、ゲッツェンが医療費と経済成長率の関係を分析した研究を紹介した。高齢化が医療費を増やすように見えるのは見かけの関係で、医療費の増加率は国民所得の増加率で決まるとの内容だ。
権丈教授は「ゲッツェンが指摘した関係はどの国でも成立する。医療費の額は結局、社会のパイの中からどれだけ使うかという政治的な判断、つまり医療への政策スタンスで決まっている」と解説する。実際、日本は先進7カ国で最も高齢化率が高いが、国内総生産(GDP)比でみた医療費は最も少ない。
■ ■
高齢化と並び、終末期医療もよく医療費増の一因に挙げられる。
だが、日本福祉大の二木立(にきりゅう)教授は「根拠はない」と話す。厚労省が02年に死亡した人を対象に、死亡前1カ月間の医療費を計算すると、約9000億円との結果で、国民医療費の約3%にすぎなかった。二木教授は「そもそも日本の医療費がアメリカに比べて少ない理由の一つに、終末期医療の医療費の少なさがある」と指摘する。
風邪など軽い病気は保険の対象から外し、重い病気に財源を回すべきだとの意見もある。二木教授は「患者の8割は軽い病気だが、使っている医療費は全体の2割にすぎず、医療費削減効果は小さい。何より8割の患者が使えない保険では意味がない」と語る。
■ ■
政府は、このままでは25年度の国民医療費が現在の倍の65兆円になるとして、抑制を訴えてきた。この数字にも落とし穴がある。
権丈教授は「来年の100円なら何が買えるか想像できるが、20年後の100円で買える物は想像できない。単位が兆になると、みんなそんな単純なことを忘れてしまう」と話す。25年度の65兆円は国民所得の12〜13・2%と推計されるが、04年度でも医療費は国民所得の8・9%。経済成長で国の「財布」の大きさも変わるため、名目額は倍増でも実質額はそれほど増えない。
権丈教授は「推計名目額の大きさを基に議論しても意味がない。国民所得の中のどれぐらいを医療に充てるのかを議論すべきだ」と指摘する。
× ×
「このまま医療費が増えつづければ国家がつぶれるという発想さえ出ている。これは仮に『医療費亡国論』と称しておこう」。83年、当時の厚生省保険局長がとなえた「医療費亡国論」は長く、日本を低医療費政策に導いてきた。社会保障財源を巡る議論が進む今、本当に医療費が国を滅ぼすのかを追う。=つづく
==============
ご意見、ご感想をお寄せください。ファクス(03・3212・0635)、Eメール t.shakaibu@mbx.mainichi.co.jp 〒100−8051 毎日新聞社会部「医療クライシス」係。
逆にアメリカ型に
公的医療費を極端に抑えて
”個人責任”にすると
医療へのアクセスが悪くなり、
重症化してから医療へ駆け込むため
逆に医療費はかかってしまう、
という事もわかっています。
つまりは、
その、かかるはずの医療費を
民間保険が「おいしくいただく」
という絵を描いているのが
経済界です。
医療経済的には
75歳以上を切り分ける
「後期高齢者医療制度」の
根拠もなく、
たんに弱者切捨ての
政策がさらにすすみ、
今後の日本は
「民間保険」に命まであずけなくては
いけない社会になるかもしれません。
「医療費亡国論」に
蝕まれた国の方針。
いまだに日本医療の
出口は見えてきません。
参考図書
医療経済の必読書です。ぜひ一読をお勧めします。
![]() | 「改革」のための医療経済学 (2006/07) 兪 炳匡 商品詳細を見る |
権丈善一先生の昨年の著書。選挙にあわせて出版されました。こちらも名著だと思います(選挙は終わってしまいましたが)
![]() | 医療政策は選挙で変える 増補版―再分配政策の政治経済学4 (2007/10/16) 権丈 善一 商品詳細を見る |


浅学、薄学を顧みずたびたび失礼いたします。このブログで取り上げて下さる内容というのは、私のような非医療従事者にとって新たな視点であり、なかなか日々の報道では気にとめない内容かと思います。正直、医療関係のブログを拝見するまでは
「高齢者の増加」=「医療費の増加」
と漠然と信じていたような気がします。新たな視点を与えて下さることに感謝いたします。
常々、数字は数字であってそれに意味を与えるのは我々人。そして数字も見方を変えれば違う姿を呈する。職場で後輩によくそのように言っております。「高齢者の増加」と言う軸に対して「医療費の増加」の相関ばかり取り上げられて、それを信じていたわけです。ここでは「高価な治療方法の使用頻度」いう軸に対して「医療費の増加」の相関を考えたら?という視点と思います。
もっといえば、「高齢者の増加」と「高価な治療方法の使用頻度」の相関を見れば、どこに高齢者医療制度の矛盾があるのか顕わにすることも出来そうな感じがします。
世の常として、虐める対象となるのは弱い立場の者ですので、そういった情報を敢えて一般市民には流さずにいたのかもしれません。制度設計の不備というより、敢えて手をつけやすい所からやったということでしょうか。
医療従事者と非医療従事者は、「昨日のコメント」のように立場の違いから“摩擦”の種になることも多いですが、立場が違うからこそ我々一般市民も新たな視点でモノを見ることが出来るようになるのではないかと思います。