2012/11/05
「アレクサンドリア四重奏」(全4巻)ロレンス・ダレル
至福の読書。
そんな感じでした。
強烈に好きな本に
出会えた気分です。
多分、
ある程度の読書をしている人には
かなり楽しめる本では無いでしょうか。
その代わり、
新聞的な起きた事柄の精確な記述がなく、
登場人物たちの視点での
心の動きが丹念に綴られています。
何が起こっているのか、
それを早く知りたい、
という人には向かないかもしれません。
文章をそのまま楽しむという
読書家の方々にお勧めする一冊(いや、四冊)です。
「アレクサンドリア四重奏」(全4巻)ロレンス・ダレル
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4作が複合体で
一つの物語を形成しています。
第1巻の最初に、
ジュスティーヌ
バルタザール
マウントオリーブ
の3巻が空間軸を、
クレア
が時間軸を形成している
と作者は言っております。
ジュスティーヌの
美しい文章。
でも、この巻では
だれがこの文章を書いているかすら
わかりません。
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”ジュスティーヌ
バルタザール
マウントオリーブ
の3巻が空間軸”
実際に読んでみると
個人的には
ちょっと違う印象。
バルタザールは
ジュスティーヌの
隠れた真実の巻でしょう。
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マウントオリーブは
時間的には過去にさかのぼります。
視点も外交官である
マウントオリーブのものです。
今までとは
全く違う、政治的な展開もあります。
そしてもうひとりの重要人物である
ネッシムの母に関係してくる話です。
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最後にクレア。
クレアまでたどり着かれた人は、
存分にその最後の物語を
楽しんでください。
きっと、
最後まで来られた方は
文章の力を信じていた方です。
「アレクサンドリア四重奏」
という評判の高さで
読まれることもいいでしょう。
ロレンス・ダレルに惚れた、
という人もいるでしょう。
最後までたどり着かれた方なら
そのお話を存分に楽しめるはずです。
"Once upon a time..."
「全宇宙が親しげにぼくをこづいたような気がした」。
分量を読める一部のコアな読書家にお勧めです。
とってもいい本でした。
ここ数年では最高の読書だったかも。
ご参考になりましたら幸いです。
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