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■阪南市の医療崩壊進行、大阪の「南北格差」も背景に

さて、

「医師が辞めて町が財政再建団体になる」

という瀬戸際まで追い込まれている

阪南市。




中途半端な入院継続は、

単純に、職員を解雇できず

傷口を広げるだけで

大量出血(=人件費抑制なし)のまま

末梢循環(=病院)だけでなく

本丸(=市財政)すら息の根をとめる

ショック状態に陥るかもしれません。





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阪南市の医療崩壊進行、大阪の「南北格差」も背景に

asahi.com 2008年03月18日
http://www.asahi.com/kansai/news/OSK200803170121.html

 大阪府最南端の中核病院、阪南市立病院(185床)が存続の危機に陥っている。医師の流出が止まらず、一時は入院診療の全面休止を決めるまで追い込まれた。その後、医師数人が補充でき、細々と入院を継続することになったが、収支悪化は避けられず、市が財政再生団体に転落する恐れさえある。人口6万人弱のベッドタウンで、医療崩壊が進んだのはなぜか。

 ●瀬戸際

 「4月1日以降も入院を継続する」。10日の阪南市議会特別委員会で、岩室敏和市長(60)はこう宣言した。

 同病院の常勤医師11人のうち、少なくとも6人は3月末で退職する。24時間の患者対応が困難になるとして、市は1月末に4月以降の入院全面休止を決定。だが、2月中旬、自ら志願した男性脳神経外科医(39)を採用したのを機に、内科医数人を補充できるめどが立ったため、胃腸科・外科と総合診療科(4月に正式開設)だけ入院診療を続ける方針に転じた。

 入院患者は現在、1日10人程度まで落ち込んでおり、市側は「いったん離れた患者を呼び戻さなければ」。ただ、稼ぎ頭だった小児科は、1人だけになる常勤医が「十分な態勢を取れるか見極めたい」としており、入院を当面休止するという。

 ●悪循環

 同病院の窮状は、昨春から深刻化した。

 和歌山県立医科大出身の常勤内科医師2人が個人的事情で退職を希望。同県内の医師不足を理由に他大学からの補充を求めた県立医科大側との交渉が行き詰まるうち、残る3人と近畿大出身の非常勤医4人も過重労働への懸念から退職してしまい、昨年7月には内科閉鎖に追い込まれた。

 さらに、術後管理に不可欠な内科医の不在で、整形外科なども手術が激減。常勤医6人が次々と退職の意向を示す悪循環を招いた。

 大阪市内へ電車で約40分という都市近郊の総合病院が、なぜ医師確保に苦しむのか。医療関係者は大阪特有の「南北格差」を要因にあげる。「堺市以南はへき地」と言い切る大阪大医学部の教授は「府内の医科系大学の大半は大阪市以北にある。魅力がある病院でない限り、南部に行きたがる卒業生はいない」。

 医師が見つからぬ焦りは、市幹部の確執を招いた。岩室市長は2月6日、医師探しの実務責任者だった福山敏博副市長(57)を突如解職した。市長は理由について多くを語らないが、市幹部は「病院の今後のあり方をめぐって、2人が対立していたことは公然の秘密だった」と明かす。

 ●不安

 入院診療の一部継続方針で、病院の危機はひとまず峠を越えたように思える。ただ、財政面の危機はこれからだ。

 病院収入の6割強は入院収益が占める。市は外来診療だけの状態が1年間続けば、累積赤字が市税収入の5割に相当する約31億円に膨らむ、と試算していた。現在74人いる医師以外の常勤職員を19人まで減らすことを前提とした数字だった。

 入院継続を受け、市は原則として現在の職員数を維持する方針を決めた。ただ、診療態勢の縮小で収入減は避けられず、人件費を抑えなければ、試算以上に収支が悪化する恐れがある。

 同病院の不良債務は07年度末で10億円近い。市は08年度一般会計から約11億円を繰り入れる予算を組んだが、財源のあてはない。同年度から自治体が連結赤字で財務評価されると、国の監督下に入る財政再生団体への転落も現実味を帯びる。
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>入院継続を受け、市は原則として現在の職員数を維持する方針を決めた。

選挙的には、

病院職員切ったら、

痛手ですからね(笑)。





でも、

そのために市の財政が破綻したら

それこそ本末転倒。


>市は外来診療だけの状態が1年間続けば、累積赤字が市税収入の5割に相当する約31億円に膨らむ、と試算していた。
>現在74人いる医師以外の常勤職員を19人まで減らすことを前提とした数字だった。


>市は原則として現在の職員数を維持する方針を決めた。



…をいをい(笑)。

職員数を74人→19人に減らしても、

1年で市税の半分、31億円の赤字。



それを、職員数を維持とは…。

まったく舞鶴と同じ展開ですね(笑)。






医師に無理をさせる
 ↓
再三の待遇改善も、行政は無視
 ↓
医師がいなくなる
 ↓
病院が成り立たなくなる
 ↓
病院職員は断固として解雇に応じない ←今ここ
 ↓
病院の赤字は指数関数的に増大
 ↓
破綻


という舞鶴とおなじカスケードが

動いております(笑)。


             ┌‐医師 (すでに内科崩壊、大半が燃え尽き)
             ┷
        医師以外の病院職員
            ↓
プロ市民ノーゲン =⇒ 市長 ┠‐副市長 (解雇)
(救急車などを活性化)  ↓
         病院 =⇒ 病院分解産物




カスケードの抑制因子は

すべて取り除かれてしまいましたので(笑)、

あとは反応を待つだけかと(笑)。




放っておいても、

職員人件費だけでも

十分カスケードは進む事でしょう。




あとは

さらなる医師の減少、

市長の不適切な対応があると

反応は一気に進行すると思います(笑)。






-------------------------------------

参考は、

以前、紹介したプロ市民カスケード(爆)。

<プロ市民カスケード>

             ┌‐プロ市民ノーゲン アクチベーター インヒビター
             ┷
   プロ市民ノーゲン アクチベーター
            ↓
プロ市民ノーゲン =⇒ プロ市民 ┠‐α2プロ市民 インヒビター
                ↓
         病院 =⇒ 病院分解産物





病院分解産物って

おいおい(笑)。

<プロ市民カスケード>
http://ameblo.jp/med/entry-10020609328.html

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【阪南市関連記事】…医師撤退による地方崩壊の典型例

■「今いる医師を大切にして欲しい」 阪南病院問題 和歌山医大学長インタビュー
http://ameblo.jp/med/entry-10074006868.html

■「市長「閉院できない」 阪南市立病院3外来で継続」
http://ameblo.jp/med/entry-10073921122.html

■医師撤退、財政再建団体転落か 「阪南市立病院、4月から入院全面休止 医師大半引き揚げ」
http://ameblo.jp/med/entry-10068831803.html

■次は内科崩壊 「阪南市立病院の内科が7月から全面休診 医師確保できず」
http://ameblo.jp/med/entry-10037574715.html

■【速報】 「大阪・阪南市、財政再建団体に転落のピンチ」 医師の逃散で、阪南市 転落寸前
http://ameblo.jp/med/entry-10037794840.html

■「内科医の情報を」と市民に呼びかけるポスター=阪南市下出の同市立病院で
http://ameblo.jp/med/entry-10038015943.html

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【舞鶴市関連記事】…偉大なる聖地(笑)

■ネタか(笑) 「舞鶴市民病院「救急医療から再建」 斎藤市長、市議会で方針」
http://ameblo.jp/med/entry-10058671049.html

■安全に、が抜けてる 「出産に携わることが本来の役割」--舞鶴医療センター「院内助産所」
http://ameblo.jp/med/entry-10044865488.html

久しぶりに舞鶴 「不採算部門、抱える宿命」
http://ameblo.jp/med/entry-10034466987.html

あの病院は今… 市立舞鶴市民病院
http://ameblo.jp/med/entry-10027863095.html

何故存続しているの?舞鶴市民病院?
http://ameblo.jp/med/entry-10015717656.html

破滅的な市立舞鶴病院
http://ameblo.jp/med/day-20060712.html


関連記事

コメント

No title

しかしまあ、よくこんな火だるまな病院、しかも地下に埋まった原爆の時限装置まではいった状態の病院に赴任する奴隷志願医がいたもんですね。
しかも脳外科(笑)
この病院にそんな診療科、ないじゃん。まあ、内科医は脅して透かして、金を積んで呼んでくることはできるかもしれないけど、脳外科なんて、どこいったって引っ張りだこだと思うんですけどね。隣の市の市立病院でもいいわけで。どうせ2-3年でまた失職しますよ。

選挙対策で借金まみれのまま存続させている病院の赤字によって市長の首が閉まっていくというアイロニー。

だれか、「だめなものはだめだ。国がそう決めてるんだから仕方ない」と御注進申し上げる人、いないのかなぁ。

ところで、中間管理職様、31億円の赤字は累積赤字であって、現在の赤字は確か25億くらいだったと思います。予算規模60億円の自治体としては、つぶしてしまったとたん病院の赤字の返済/穴埋めで市の財政が破たんします。だから、規模を縮小させて、意地でも黒字に持っていかなきゃならないのに、このままいったら「余計な体脂肪を自ら体にくくりつけたダイナマイトで除去できるか」といったチャレンジをしているように見受けられます

No title

見事な延命医療です。
中途半端な入院の継続はさしずめ、デッドエンドがわかっていながら投与する昇圧剤か?
ありとあらゆる延命処置により、阪南市がご臨終になった際のご遺体を想像するに哀れです。

責任を取るべきでしょう

前にも書きましたが、残った医師(新たに赴任する自分探し症候群医師もいるようですが)達は、今後、見込まれる巨額の赤字の全責任を負うべきであり、一人10億円単位の稼ぎをしなければなりませんね。保険診療では絶望的な金額ですけどw

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大学院卒業(医学博士): 4年間、院生は学費支払って給料なし。
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さらにアメリカの大学勤務: 激安給料
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日本の大学病院勤務: 労働基準法が存在しない。

フルコースをこなしたため貧乏から抜け出せず。
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大学から地域(僻地ともいう)の救急医療で疲弊しました。
 ↓
田舎で開業、借金は天文学的数字に。


今は田舎で開業して院長になりました。
でも、教授に内緒で開業準備していたころのハンドルネーム”中間管理職”のままでブログを運営してます。

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