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2008.06/14 [Sat]
■秋葉原無差別殺人 救急医療の対応は 「惨劇のアキバ、救命最前線は…搬送順位、迫られた選別」
今回の秋葉原無差別殺人事件で
とられた救急体制が
わかってきました。
現場にいた医師、一般の方の
一次救命と、
はじめてDMAT(災害医療支援チーム)(1)が
複数投入されたのが
大きなカギようです。
大都市での無差別殺人。
その場合、
医師が近くにいる可能性も
多くあるはずです。
その際に、医師として
何ができるでしょうか?
そして、
何に注意しなくてはいけないでしょうか?
救命処置として、
私は救急専門ではありませんが
突然の心肺停止のときのため
一応、(3)なんかは
目を通しています。
地方基幹病院で
当直とかやっている関係上、
どうしてもそんな技術も
必要になっています。
また、
医療関係者は
慣れているかもしれませんが
やはり
感染症に気をつけなくてはいけません。
とくに
血液が大量にある場合は
注意が必要です。
惨劇のアキバ、救命最前線は…搬送順位、迫られた選別
医療隊要請 12分で到着
2008年6月13日 読売新聞
http://www.yomiuri.co.jp/iryou/news/iryou_news/20080613-OYT8T00312.htm
わずか5分の間に17人もの死傷者を出した東京・秋葉原の無差別殺傷事件には、東京消防庁の救急隊20隊に加え、複数の医療チームが初めて同時出動した。
混乱する現場で迅速、適切に対応できたのか。(社会部 吉原淳、田中健一郎)
トリアージ
発生直後に現場に居合わせた医師は、「横たわっている人のうち少なくとも2人は、既に心肺停止状態だった」と、当時の惨劇を振り返る。傷は深く、一目で肝臓などに達しているとみられるケースもあった。
まさに“戦場”の中で、現場に先着した救急隊員らは、患者の負傷の程度によって搬送の優先順位を決める「トリアージ」を迫られた。トリアージとは「選別」の意味で、助かる可能性のある患者を優先的に搬送する行為だ。
「亡くなった方には気の毒だが、トリアージは機能したのでは」と語るのは、救急医療が専門の山本保博・東京臨海病院院長(66)。死亡した7人の搬送先を見ると、すべて1病院1人ずつになっており、山本院長は「1人の重篤者が搬入されるだけで多くの救急スタッフがかかり切りになる。トリアージの精度が高く、分散搬送ができたのではないか」とみている。
重篤状態で搬送された男性(54)は、一命を取り留め、呼びかけに反応するまでに回復した。
DMAT
今回、災害以外では初めて複数のチームが投入された「DMAT(災害医療支援チーム)」も「比較的連携がスムーズにいった」(石原哲・白鬚橋病院長)との声もある。
今回の事件では日本医科大付属病院(文京区)、白鬚橋病院(墨田区)、都立広尾病院(渋谷区)、東京医科大付属病院(新宿区)の4病院の4チームに出動要請がかかった。一番早く現場に着いたのは日医大のチームで、東京消防庁の要請から12分後。次いで東京医大が16分だった。
昨年4月から12月の都内の平均DMAT到着時間は21分。事件発生が、交通量の少ない休日で、駆けつけやすい都心部だったとはいえ、平均よりかなり早かったといえる。一方で、都立広尾病院は28分、白鬚橋病院は30分かかった。
一般人も救急活動に参加した。DMATの一員、日本医科大の横堀将司医師(33)は、「心臓マッサージや止血などの知識が広範囲に伝わっているのを実感した」と振り返る。
DMAT(Disaster Medical Assistance Team)
災害現場に駆けつけ、現場で救命措置を行う医師や看護師らのチーム。2004年8月に東京都が全国で初めて設置した。都内では現在17の指定病院に約550人がいる。これまで04年10月の新潟県中越地震や、07年6月の渋谷の温泉施設の爆発事故などに出動している。
現場で救助なら血液感染に注意
今回の事件では、群衆が携帯電話のカメラで現場を撮影する場面がある一方、救命措置に積極的に協力する市民の姿も目立った。だが、被害者の一人がB型肝炎ウイルスの感染者だったことが判明し、救助にあたった人に感染の不安も出ている。同じような場面に出くわした時、どう対応すべきか――。
「救助の際、血にはなるべく触れないで」とアドバイスするのは奥村徹・佐賀大学医学部教授(救急・災害医学)。B型肝炎は血液を通じて感染する病気で、C型肝炎より感染力が強い。ただ、「救助する人が手などに傷を負っていなければ、それほど心配する必要はない」とも。あればゴム手袋、なければスーパーの買い物袋で手を覆うだけでも感染防止に有効だ。
救助のポイントは、「脳に血液を送り続けること」。負傷者が出血していても基本は同じだ。
意識や呼吸がない場合は、人工呼吸や心臓マッサージが必要。心臓マッサージは、硬い床の上で、あおむけの負傷者の胸に両手を重ねて置き、両ひじを伸ばしたまま垂直に体重をかけて行う。心臓マッサージだけでも十分効果的だという。(十時武士)
残る課題は…地域防犯やAED準備
おおむね評価が高かった今回の救助活動だが、課題も残った。
現場では止まった心臓に電気ショックを与える自動体外式除細動器(AED)も利用されたが、横堀医師によると、現場付近で見つからず、約200メートル離れたJR秋葉原駅付近まで走って取ってきてもらったケースもあったという。
千代田区によると、AEDが街のどこに、どれだけ設置されているのか全体像はわからないのが実情だという。区が秋葉原地区で把握しているのは区の出張所と図書館、警視庁万世橋署の3か所だけ。地元の秋葉原電気街振興会も「個々の店で設置しているかもしれないが、詳細は知らない」という。
◇
秋葉原電気街振興会では2年前、通り魔などを想定して危険な目にあった子供などが駆け込める「110番の家」設置を検討したことがある。近年、オタク文化の発信地として知名度があがるにつれ、事件発生が増えるなど治安への不安が出てきたためだ。ところが、「追いかけてきた不審者に店員が襲われてケガをしたらどうするか」と制度導入に慎重な声も多く、実現できなかったという。
大手家電量販店やアニメやゲームソフトを扱う店、飲食店などが増え、加盟率が「全体の5割以下」(同振興会)に落ち込んでいることも、地域ぐるみの取り組みを難しくしているという。
外部の目で検証を
一方、医療ジャーナリスト・伊藤隼也さんは「今回のような惨事に消防や病院がどう対応したのか検証し、その内容を外部に公表する必要があるのでは」と指摘する。
ロンドン市議会は、2005年7月に発生したロンドン同時爆破事件での救急活動などの検証結果を約1年後に発表しているが、日本の場合、1995年3月の地下鉄サリン事件での救急活動についても「検証はしたが外部には公表していない」(東京消防庁)という。
伊藤さんは「今回のケースも、外部の目で検証し、日本の救急救命活動の質を向上することにつなげるべきだ」としている。
多くの耳目を集めた事件。
サリン事件でもそうですが、
救急システムの改善のために
今回の事件のフィードバックを
してほしいと思います。
せめて、失われた方々のためにも。
こちらは
一次救急を担った医師の方です。
動画も(2)にあります。
惨劇の交差点 居合わせた医師、必死で救護
asahi.com 2008年6月11日11時26分
http://www.asahi.com/national/update/0611/TKY200806110034.html?ref=goo
東京・秋葉原の無差別殺傷事件現場で、被害者を必死に手当てした医師2人が、緊迫した当時の状況を語った。
福岡市の千鳥橋病院の医師、小山敬さん(40)は日本臨床救急医学会総会に参加するため、上京していた。会議の合間、音響部品を買いに秋葉原に足を運んだ。
JR秋葉原駅を出ると、逃げまどう人々の姿が目に飛び込んできた。「何があったのか」。人が逃げる方向と逆に向かうと、路上に若い男性が倒れていた。刺し傷があり、血が流れていた。携帯で119番を押したが、つながらない。1、2分もすると、男性の呼吸が止まった。
心臓マッサージを始める一方、人工呼吸をするためのマスクを持っている人を探した。そこに私服姿の消防関係の男性が駆けつけ、人工呼吸を始めた。看護師の女性も加わった。まもなく男性は自分で呼吸をするようになったが、脈がない。呼吸も、すぐに止まってしまった。
到着した救急隊員に小山さんは告げた。「心肺停止」。そのとき、隊員から「傷病者多数」と聞き、ほかにも多くの人が被害にあっていることを知った。小山さんは病院まで男性に付き添ったが、男性は助からなかった。
「医師である私も足がすくむ状況だった」。小山さんは悲惨さを振り返る。「その現場で、一般の人も救護に参加していたことに感動した。今後も救護活動の認識が広まってほしい」と言った。
徳島市の産婦人科医、西條良香(よし・か)さん(39)は東京の友人が運転するバイクの後部座席にまたがり、一緒に楽器店を巡っている途中、事件に出くわした。
広い道路に出た瞬間、異様な雰囲気を感じた。叫び声が聞こえ、交差点中央に10人前後の人が倒れていた。血が流れているのが見えた。目の前で広がる光景を見た瞬間、「思考が止まった」という。
「ドクターいませんか」。男性の声がした。西條さんはとっさにバイクから降り、近くの人から順番に止血した。「タオル、タオル」と叫び続けた。近くの家電量販店が止血用のタオルをくれた。
救急の現場では、負傷の程度をみて、治療の優先順位を決めるのが原則だ。だが、そんな余裕は全くなかった。横たわっている男性に「いけるか」と声をかけると、「苦しい」という弱々しい声が返ってきた。「倒れている人に声をかけ、脈をみてください」。周囲の人に頼んだ。
はっきり覚えていないが、1時間から1時間半、現場にいたという。「突然の出来事だった。救急車が来るまで時間が長く感じられた。道具がないなか、とにかく救急隊の到着までなんとか頑張ってほしいという思いでいっぱいだった」と言った。(大隈悠、野村周)
今回の報道で考えさせられた
こともいくつかあります。
多くの医療報道や裁判があり、
緊急事態で医師が救命処置をして、
何らかの責任を取らなくては
いけない場面もあるかもしれません。
また、救命処置の際に
感染する可能性や
二次被害にあう可能性が
あるはずです。
もしも
これが刃物ではなく
サリンだったら?
バタバタと倒れている方に
駆け寄った医師も倒れたら?
救急処置のあと
感染の可能性がある場合は?
心的外傷をうけて
仕事に復帰できない場合は?
そして
一次救急の不備で
被害者や関係者に
訴えられたら…?
一次救急についても
法的な保護やフォローアップについて
日本の体制は不十分です。
(1)過去のDMAT関連記事
■DMAT 「30超す「災害医療チーム」が被災地入り、成果上げる」
http://ameblo.jp/med/entry-10040485659.html
■補償なしのDMAT 「補償なく災害支援「行けない」と判断 南信2病院 」
http://ameblo.jp/med/entry-10040479923.html
(2)
救護にあたった医師が証言 秋葉原殺傷<6/10 13:15>
http://www.news24.jp/111323.html
秋葉原殺傷:大丈夫や!…惨劇の中、応急処置 徳島の医師
http://mainichi.jp/select/wadai/news/20080611k0000e040044000c.html
(3)
日本救急医学会主催のICLSコースの公式ガイド。
突然の心停止に対する最初の10分間の蘇生処置がわかるミニマムプロトコール。
クリックするとアマゾンに飛びます。
とられた救急体制が
わかってきました。
現場にいた医師、一般の方の
一次救命と、
はじめてDMAT(災害医療支援チーム)(1)が
複数投入されたのが
大きなカギようです。
大都市での無差別殺人。
その場合、
医師が近くにいる可能性も
多くあるはずです。
その際に、医師として
何ができるでしょうか?
そして、
何に注意しなくてはいけないでしょうか?
救命処置として、
私は救急専門ではありませんが
突然の心肺停止のときのため
一応、(3)なんかは
目を通しています。
地方基幹病院で
当直とかやっている関係上、
どうしてもそんな技術も
必要になっています。
また、
医療関係者は
慣れているかもしれませんが
やはり
感染症に気をつけなくてはいけません。
とくに
血液が大量にある場合は
注意が必要です。
惨劇のアキバ、救命最前線は…搬送順位、迫られた選別
医療隊要請 12分で到着
2008年6月13日 読売新聞
http://www.yomiuri.co.jp/iryou/news/iryou_news/20080613-OYT8T00312.htm
わずか5分の間に17人もの死傷者を出した東京・秋葉原の無差別殺傷事件には、東京消防庁の救急隊20隊に加え、複数の医療チームが初めて同時出動した。
混乱する現場で迅速、適切に対応できたのか。(社会部 吉原淳、田中健一郎)
トリアージ
発生直後に現場に居合わせた医師は、「横たわっている人のうち少なくとも2人は、既に心肺停止状態だった」と、当時の惨劇を振り返る。傷は深く、一目で肝臓などに達しているとみられるケースもあった。
まさに“戦場”の中で、現場に先着した救急隊員らは、患者の負傷の程度によって搬送の優先順位を決める「トリアージ」を迫られた。トリアージとは「選別」の意味で、助かる可能性のある患者を優先的に搬送する行為だ。
「亡くなった方には気の毒だが、トリアージは機能したのでは」と語るのは、救急医療が専門の山本保博・東京臨海病院院長(66)。死亡した7人の搬送先を見ると、すべて1病院1人ずつになっており、山本院長は「1人の重篤者が搬入されるだけで多くの救急スタッフがかかり切りになる。トリアージの精度が高く、分散搬送ができたのではないか」とみている。
重篤状態で搬送された男性(54)は、一命を取り留め、呼びかけに反応するまでに回復した。
DMAT
今回、災害以外では初めて複数のチームが投入された「DMAT(災害医療支援チーム)」も「比較的連携がスムーズにいった」(石原哲・白鬚橋病院長)との声もある。
今回の事件では日本医科大付属病院(文京区)、白鬚橋病院(墨田区)、都立広尾病院(渋谷区)、東京医科大付属病院(新宿区)の4病院の4チームに出動要請がかかった。一番早く現場に着いたのは日医大のチームで、東京消防庁の要請から12分後。次いで東京医大が16分だった。
昨年4月から12月の都内の平均DMAT到着時間は21分。事件発生が、交通量の少ない休日で、駆けつけやすい都心部だったとはいえ、平均よりかなり早かったといえる。一方で、都立広尾病院は28分、白鬚橋病院は30分かかった。
一般人も救急活動に参加した。DMATの一員、日本医科大の横堀将司医師(33)は、「心臓マッサージや止血などの知識が広範囲に伝わっているのを実感した」と振り返る。
DMAT(Disaster Medical Assistance Team)
災害現場に駆けつけ、現場で救命措置を行う医師や看護師らのチーム。2004年8月に東京都が全国で初めて設置した。都内では現在17の指定病院に約550人がいる。これまで04年10月の新潟県中越地震や、07年6月の渋谷の温泉施設の爆発事故などに出動している。
現場で救助なら血液感染に注意
今回の事件では、群衆が携帯電話のカメラで現場を撮影する場面がある一方、救命措置に積極的に協力する市民の姿も目立った。だが、被害者の一人がB型肝炎ウイルスの感染者だったことが判明し、救助にあたった人に感染の不安も出ている。同じような場面に出くわした時、どう対応すべきか――。
「救助の際、血にはなるべく触れないで」とアドバイスするのは奥村徹・佐賀大学医学部教授(救急・災害医学)。B型肝炎は血液を通じて感染する病気で、C型肝炎より感染力が強い。ただ、「救助する人が手などに傷を負っていなければ、それほど心配する必要はない」とも。あればゴム手袋、なければスーパーの買い物袋で手を覆うだけでも感染防止に有効だ。
救助のポイントは、「脳に血液を送り続けること」。負傷者が出血していても基本は同じだ。
意識や呼吸がない場合は、人工呼吸や心臓マッサージが必要。心臓マッサージは、硬い床の上で、あおむけの負傷者の胸に両手を重ねて置き、両ひじを伸ばしたまま垂直に体重をかけて行う。心臓マッサージだけでも十分効果的だという。(十時武士)
残る課題は…地域防犯やAED準備
おおむね評価が高かった今回の救助活動だが、課題も残った。
現場では止まった心臓に電気ショックを与える自動体外式除細動器(AED)も利用されたが、横堀医師によると、現場付近で見つからず、約200メートル離れたJR秋葉原駅付近まで走って取ってきてもらったケースもあったという。
千代田区によると、AEDが街のどこに、どれだけ設置されているのか全体像はわからないのが実情だという。区が秋葉原地区で把握しているのは区の出張所と図書館、警視庁万世橋署の3か所だけ。地元の秋葉原電気街振興会も「個々の店で設置しているかもしれないが、詳細は知らない」という。
◇
秋葉原電気街振興会では2年前、通り魔などを想定して危険な目にあった子供などが駆け込める「110番の家」設置を検討したことがある。近年、オタク文化の発信地として知名度があがるにつれ、事件発生が増えるなど治安への不安が出てきたためだ。ところが、「追いかけてきた不審者に店員が襲われてケガをしたらどうするか」と制度導入に慎重な声も多く、実現できなかったという。
大手家電量販店やアニメやゲームソフトを扱う店、飲食店などが増え、加盟率が「全体の5割以下」(同振興会)に落ち込んでいることも、地域ぐるみの取り組みを難しくしているという。
外部の目で検証を
一方、医療ジャーナリスト・伊藤隼也さんは「今回のような惨事に消防や病院がどう対応したのか検証し、その内容を外部に公表する必要があるのでは」と指摘する。
ロンドン市議会は、2005年7月に発生したロンドン同時爆破事件での救急活動などの検証結果を約1年後に発表しているが、日本の場合、1995年3月の地下鉄サリン事件での救急活動についても「検証はしたが外部には公表していない」(東京消防庁)という。
伊藤さんは「今回のケースも、外部の目で検証し、日本の救急救命活動の質を向上することにつなげるべきだ」としている。
多くの耳目を集めた事件。
サリン事件でもそうですが、
救急システムの改善のために
今回の事件のフィードバックを
してほしいと思います。
せめて、失われた方々のためにも。
こちらは
一次救急を担った医師の方です。
動画も(2)にあります。
惨劇の交差点 居合わせた医師、必死で救護
asahi.com 2008年6月11日11時26分
http://www.asahi.com/national/update/0611/TKY200806110034.html?ref=goo
東京・秋葉原の無差別殺傷事件現場で、被害者を必死に手当てした医師2人が、緊迫した当時の状況を語った。
福岡市の千鳥橋病院の医師、小山敬さん(40)は日本臨床救急医学会総会に参加するため、上京していた。会議の合間、音響部品を買いに秋葉原に足を運んだ。
JR秋葉原駅を出ると、逃げまどう人々の姿が目に飛び込んできた。「何があったのか」。人が逃げる方向と逆に向かうと、路上に若い男性が倒れていた。刺し傷があり、血が流れていた。携帯で119番を押したが、つながらない。1、2分もすると、男性の呼吸が止まった。
心臓マッサージを始める一方、人工呼吸をするためのマスクを持っている人を探した。そこに私服姿の消防関係の男性が駆けつけ、人工呼吸を始めた。看護師の女性も加わった。まもなく男性は自分で呼吸をするようになったが、脈がない。呼吸も、すぐに止まってしまった。
到着した救急隊員に小山さんは告げた。「心肺停止」。そのとき、隊員から「傷病者多数」と聞き、ほかにも多くの人が被害にあっていることを知った。小山さんは病院まで男性に付き添ったが、男性は助からなかった。
「医師である私も足がすくむ状況だった」。小山さんは悲惨さを振り返る。「その現場で、一般の人も救護に参加していたことに感動した。今後も救護活動の認識が広まってほしい」と言った。
徳島市の産婦人科医、西條良香(よし・か)さん(39)は東京の友人が運転するバイクの後部座席にまたがり、一緒に楽器店を巡っている途中、事件に出くわした。
広い道路に出た瞬間、異様な雰囲気を感じた。叫び声が聞こえ、交差点中央に10人前後の人が倒れていた。血が流れているのが見えた。目の前で広がる光景を見た瞬間、「思考が止まった」という。
「ドクターいませんか」。男性の声がした。西條さんはとっさにバイクから降り、近くの人から順番に止血した。「タオル、タオル」と叫び続けた。近くの家電量販店が止血用のタオルをくれた。
救急の現場では、負傷の程度をみて、治療の優先順位を決めるのが原則だ。だが、そんな余裕は全くなかった。横たわっている男性に「いけるか」と声をかけると、「苦しい」という弱々しい声が返ってきた。「倒れている人に声をかけ、脈をみてください」。周囲の人に頼んだ。
はっきり覚えていないが、1時間から1時間半、現場にいたという。「突然の出来事だった。救急車が来るまで時間が長く感じられた。道具がないなか、とにかく救急隊の到着までなんとか頑張ってほしいという思いでいっぱいだった」と言った。(大隈悠、野村周)
今回の報道で考えさせられた
こともいくつかあります。
多くの医療報道や裁判があり、
緊急事態で医師が救命処置をして、
何らかの責任を取らなくては
いけない場面もあるかもしれません。
また、救命処置の際に
感染する可能性や
二次被害にあう可能性が
あるはずです。
もしも
これが刃物ではなく
サリンだったら?
バタバタと倒れている方に
駆け寄った医師も倒れたら?
救急処置のあと
感染の可能性がある場合は?
心的外傷をうけて
仕事に復帰できない場合は?
そして
一次救急の不備で
被害者や関係者に
訴えられたら…?
一次救急についても
法的な保護やフォローアップについて
日本の体制は不十分です。
(1)過去のDMAT関連記事
■DMAT 「30超す「災害医療チーム」が被災地入り、成果上げる」
http://ameblo.jp/med/entry-10040485659.html
■補償なしのDMAT 「補償なく災害支援「行けない」と判断 南信2病院 」
http://ameblo.jp/med/entry-10040479923.html
(2)
救護にあたった医師が証言 秋葉原殺傷<6/10 13:15>
http://www.news24.jp/111323.html
秋葉原殺傷:大丈夫や!…惨劇の中、応急処置 徳島の医師
http://mainichi.jp/select/wadai/news/20080611k0000e040044000c.html
(3)
日本救急医学会主催のICLSコースの公式ガイド。
突然の心停止に対する最初の10分間の蘇生処置がわかるミニマムプロトコール。
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今度は地震だ…