2011/05/04
■開業つれづれ:公的援助なし 「避難所で診療の被災医師に支援金…日本医師会」
まったく公的な援助がないままに
>働く場がなくなりながらも避難所で診療活動を続ける開業医や勤務医
という存在が無休かつ無給で
働いている状況。
公的な病院の勤務医なら
給与は出るだろうけど、
開業の先生はいったいどうするつもりなんでしょう。
被災者の前に座っている医師は
まったく支援されずに
患者さんを支援している、
という
”社会的孤立状態”
にあるかもしれません。
避難所で診療の被災医師に支援金…日本医師会
2011年5月3日14時45分 読売新聞
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20110503-OYT1T00073.htm
東日本大震災で、診療所など地域医療を担う施設が大きな被害を受けたことから、日本医師会は、働く場がなくなりながらも避難所で診療活動を続ける開業医や勤務医に対する独自の支援金給付に乗り出した。
政府に医療機器の再購入やスタッフ雇用への補助、債務の免除などを求める方針だ。
宮城、岩手、福島各県医師会などによると、宮城県で沿岸部を中心に病院9か所と診療所68か所が全壊し、病院53か所、診療所327か所が一部損壊。医師9人が死亡した。岩手も57の医療機関が被害を受け、このうち19か所が全壊した。医師2人が死亡し、3人が行方不明。福島は、いわき市で診療所9か所が全半壊している。原発事故で県全体の被害は把握できていない。
規模が小さい診療所などへの支援は手つかずで、再開を目指す開業医からは「壊れた医療機器の購入などの負担が重い」と経済的な問題を訴える声が相次いでいる。こうした医師の中には、ボランティア診療を続ける医師も多く、日本医師会は会員らから寄せられた義援金を、診療所や勤務先の病院を失いながらも避難所でボランティア診療を続ける医師に1人月30万円を支援金として給付する。
同医師会の葉梨之紀常任理事と日本医療救援機構の鎌田裕十朗理事長らが4月29日、石巻市と南三陸町を訪れ、被災状況や再建に向けた課題について聞き取り調査を行った。日本医師会は、岩手、福島、茨城県でも調査を行っている。
ボランティア診療を続けている医師は
そのままボランティアを続けていられるでしょうか。
いいえ、
そうではないはず。
開業医にも自分の生活があります。
ぶっつぶれた自分の病院を再建するか、
いったん勤務医になって再起を図るか、
あるいは
被災地を離れてしまうか。
その間、
ずーっと
ただで医療をこき使っていれば
いつかは医師は静かにいなくなっていくことでしょう。
一人、二人と
被災地を撤退するはずです。
道路も電気もガンガン直します。
病院の箱だってどんどん作りましょう。
でも医療関係者には一円だって出しません、
というのが
政府の方針。
話の次元としては
自衛隊を無料で派遣しろ
とか
警察や消防はボランティアでやるべきだ
という話と同じではないですか。
なぜ医療関係者だけが
生活のすべもないのに
ボランティアの無間地獄に
いなくてはいけないのでしょう。
こんなことを続けていれば
被災地から
脱出する医師も
これから続々と出てくることでしょう(1)。
人的災害による
医療崩壊が
静かに進んでいます。
(1)
■開業つれづれ:「東北大系医師66人、震災で職場失う…県外流出も」
http://med2008.blog40.fc2.com/blog-entry-1857.html
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