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■開業つれづれ:「東北大系医師66人、震災で職場失う…県外流出も」



多分、国も地方も医師や医療機関には

全くお金を出さない方針なのでしょう。



出すとしたら

病院の建物などの

箱物行政だけ。





だって、国の補正予算も

患者さんの窓口負担をゼロにする予算はあるけど、

医療に関してはまったく予算ついてません。




派遣された自衛隊にだって

予算は付いているのに

なぜいま一番必要なものの一つである

医療には予算をつけないのでしょう?




そして

だれもそれに対して

疑問を抱かないのでしょう?





当然、

無職になった医師は

流出するに決まってます。

だって

働けないんだもの。








東北大系医師66人、震災で職場失う…県外流出も

2011年4月21日 読売新聞

http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=39738



 東北大病院(宮城県仙台市青葉区)の里見進院長は20日、大震災の影響で県内の同大関連病院の医師66人が働く場を失っていると明らかにした。大半の医師は自力で再就職先を見つける意向だが、県内から医師が流出する恐れもある。同大は県内での再就職先あっせんなどの検討を始める。

 東北大の医局から多くの医師が派遣されている石巻市立病院が津波被害を受けて診療を休止するなど、石巻、気仙沼市などの三陸沿岸を中心に主な病院が休診している。里見院長によると、関連病院だけで計723床が使えない状態になっている。石巻市立雄勝病院の医師2人は死亡した。

 病院が壊滅状態になった医師66人に、同大が今後の就職の意向を尋ねたところ、46人は自力で再就職先を見つけると回答し、19人は医局による再就職のあっせんを求めたいと回答した。

 すでに他県の病院が、医師採用に向けて個別に接触を始めた情報があるといい、里見院長は「職場が再建するまでの間、近隣の病院で働いてくれればいいが、家族の生活などを考えて県外に医師が流出するかもしれない。流出すれば被災地の医療復興にも影響が出かねない」と話す。

 一方、今後の石巻、気仙沼の医療圏のあり方について、里見院長は「今と同じ機能を持たせて再建することがよいかどうか検討すべきだ。医療圏も考え直し、療養病床を含めた機能を担う拠点病院を改めて作る必要がある」との考えを示した。







経営者だったら、

もしも何かあったら

本当に必要で優秀な人だけでも

引き留めようとするはずです。




現在いる医師を引き留めることは

今後の医療のことを考えても

必須だと思います。





賃金を払ってでも、

手当を払ってでも、

新たに優秀な人材を得る大変さに比べたら

今いる優秀な人にお金をかけるのは

ある意味当然です。





しかし国も県も

医療に対しては全く予算つかないし、

予算つける気も無いし

医師とどめる気も無いし、

箱にはいっぱい金出すけど、

医師にはかける金はない。



コメは

地元のコネとかいろいろあるけど

ま、医師は勝手にやってね、

ぐらいの状況だとしたら

医療の復興はさらに遅れることでしょう。





66人の医師の方々、

ご苦労様です。

だれも引き留めてくれないようですから、

すぐに身の振り方を考えるべきでしょうね。



皆様のご武運をお祈りいたしております。







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コメント

NoTitle

ていうか、これらの先生方、引く手あまたじゃね?
特に、家族のことを考えたら、この地域から離脱する先生方も多いでしょう。そして、それを引き留める手段はないと言っていい。

というか、被災病院の先生方、正式に解雇されてるの?
働く場所が被災して業務ができなくなったからといって、即解雇ではないと思うんですが。
多分これらの先生がた、病院あるいは経営母体(殆どが自治体でしょう)からほったらかしにされてるんだと思います。
もし、被災後にも解雇通知がなく給与が払われているとしたら、勝手に離脱できませんし、払われていなければ労務管理を放棄しているとみなされてもおかしくないです。

普通なら、こういった大規模災害で病院が被災した場合、職員は即解雇ではないのですから、「病院からの命令で」他の医療現場に派遣する、という形で雇用を維持するのが筋だと思います。あるいは、自主的に被災地医療に従事したとしても、あくまで業務命令の体裁を整えていれば、勝手に離職できないわけですから。

もちろん、医師側からの「退職したい」という希望があれば話は変わります。
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フルコースをこなしたため貧乏から抜け出せず。
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大学から地域(僻地ともいう)の救急医療で疲弊しました。
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田舎で開業、借金は天文学的数字に。


今は田舎で開業して院長になりました。
でも、教授に内緒で開業準備していたころのハンドルネーム”中間管理職”のままでブログを運営してます。

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