2011/04/21
■開業つれづれ:「【中医協】明細書「希望しない」患者が多数」
中医協の一部の患者側と呼ばれる委員が
強引に進めた
病院での明細書発行(1)。
最初から、
どう使ったらいいんだろうね
とか言われている始末(2)。
案の定、患者さんは領収書で十分で、
明細書?こんなの要らねー
といっています。
クリニックでは再診料が削られて、
さらにこんな大量の紙を発行していて、
まさしく紙の無駄。
「患者の視点を重視するんだ」
ということなら
患者さんの視点を重視して、
最近のエコの風潮の真逆の
無駄な明細書の発行をやめたらいいのではないでしょうか。
【中医協】明細書「希望しない」患者が多数
2011年04月20日 19:21 キャリアブレイン
http://www.cabrain.net/news/article/newsId/33765.html
厚生労働省は4月20日の中央社会保険医療協議会(中医協)総会で、昨年度の診療報酬改定の結果を検証する特別調査のうち、明細書発行の原則義務化に関する調査結果(速報)を公表した。患者に明細書を発行している病院は、「一部の患者のみ発行」を含めると9割強に上る一方、今後の発行については、病院(外来)、歯科診療所、保険薬局、訪問看護ステーションで「希望しない」と答える患者が最も多かった。
調査は昨年12月8日―今年1月28日に実施。全国から無作為抽出した病院(1500施設)、一般診療所(1700施設)、歯科診療所(1000施設)、保険薬局(800施設)、訪問看護ステーション(500事業所)とその患者(または家族)を対象に、明細書の発行・受領状況やその影響などを調べた。回答した病院の8割は300床未満で、入院基本料(一般病棟)は10対1が最も多かった。各施設の回収率は病院43.5%、一般診療所41.6%、歯科診療所58.7%、保険薬局66.4%、訪問看護ステーション51.4%。
■患者からの問い合わせ、「変わらない」がトップ
「一部の患者のみ発行」を含めて明細書を「発行している」のは、病院が98.0%で最も多く、以下は保険薬局(97.8%)、一般診療所(84.3%)などの順。このうち患者から費用を徴収しているのは病院9施設、一般診療所15施設、歯科診療所13施設で、平均額は病院411.7円、一般診療所65.1円、歯科診療所695.0円だった。一方、療養の継続に支障が生じると医師が判断し、明細書を発行しなかった患者の割合は、「10%未満」が病院、一般診療所でいずれも9割強を占めた。
患者の明細書受領の意向については、「特に確認していない」がすべての対象施設(事業所)でトップ。また、明細書の内容に関する患者からの問い合わせ件数は、義務化前と「変わらない」との回答が病院、診療所、保険薬局、訪問看護ステーションでいずれも最多だった。診療所の明細書発行を評価するため、昨年度の報酬改定で新設された「明細書発行体制等加算」を届け出ているのは、一般77.0%、歯科8.3%だった。
■明細書、「まあまあ満足」が6割前後
調査日に明細書を「受け取った」と回答した患者は、病院(入院)で83.7%と最も多く、以下は病院(外来)74.7%、一般診療所66.7%などの順。受け取った患者に対して、内容の確認状況を聞いたところ、どの対象施設(事業所)でも「おおまかに確認した」が約半数を占め、明細書への満足度については「まあまあ満足している」がいずれも6割前後だった。
このほか、明細書の今後の無料発行については、病院(外来)、歯科診療所、保険薬局、訪問看護ステーションの患者で「希望しない」がトップで、その理由(複数回答)としては「領収証の内容で十分」「もらっても内容がよく分からない」などが多かった。
この委員の方は
なんで患者さん自身が望んでいないことを
強引に押し進めるんでしょう?
フランス料理店に行って、
全ての材料の値段を書いた明細書を要求したり、
車を買うときに
全ての部品や人件費、広告料の明細を希望したり、
新聞や雑誌の
全ての経費、人件費、取材費などの内訳をのせることと
同じことです。
ぜひ、やってください、
ほかの業界も。
なぜ医療業界だけがこんなことに
なるんでしょう?
しかも再診料が削られていますから
実質、マイナスでさらに明細書の手間と
紙代が増えた、ということです。
残念ながら、明細書ができても
全然、自分の医療を理解しない患者さんは
多数存在します。
「大量に薬を飲んでいるけど何の薬かわからない」
「たいした薬は飲んでない」実は大量に飲んでいる。
「よくわからないが点滴した」
そんな方が大量にいますが、明細書を歓迎している人には
全然お目にかかったことがありません。
明細書で医療が向上した経験があるでしょうか?
患者視点でも不要で、
医療者側からは希望されていないサービスなのに義務化されていて、紙を大量に消費し、
エコの視点からも、
医療教育の点からも
何の効果もなく
誰にもメリットがなく
害ばかりの制度は
すぐに廃止すべきです。
こういうくだらない縛りが
大量にある医療行政。
少しずつ、無駄を減らすことが
医療を活性化するのではないでしょうか。
きっと廃止しても
誰も気づきませんよ。
どこかの委員以外は。
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(1)
患者の「知る権利」と「知りたくない権利」 ─ 明細書で激論
(2010年2月 4日 15:16) | トラックバック(0)
■ 「こういう方向でお願いしたい」 ─ 勝村委員
http://lohasmedical.jp/news/2010/02/04151627.php?page=3
[勝村久司委員(連合「患者本位の医療を確立する連絡会」委員)]
前回(1月15日)、「議論の流れからして原案が非常に消極的なのではないか」ということを言わせていただきました。今回提示したいただいたものは、これまでの議論からして自然だと思っています。(中略)
5年前、「中医協改革」と言われた時には本当に、「患者の視点を重視するんだ」ということがすごく言われていました。なので、患者に対して積極的に、中医協が決めている点数というものを見て、(明細書をすべての患者に)持っていただくということから、医療というものをみんなで考えていく、医療費というものを透明化していくということをしていきたかった、していくべきだと思っていましたので、(すべての患者に無料発行するという)こういう方向でお願いしたいと思います。(中略)
▼ 前回1月15日に厚労省が示した「現時点の骨子案」では、「明細書の発行が義務付けられる医療機関の対象を拡大する」との記載にとどまり、▽すべての患者に対して ▽無料で発行する─の2点が欠けていた。このため、勝村委員が事務局(保険局医療課)に激しく抗議した。今回の厚労省案は、勝村委員を含む1号(支払)側の意向をほぼ全面的に採用した内容になっている。
(2)
■開業つれづれ:「診療明細書 医療内容知る手掛かりに」 ”疑問に感じたことは聞けばいい”から始まる医療崩壊
http://med2008.blog40.fc2.com/blog-entry-1306.html
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コメント
明細私はいただけるので助かっています
仕様として、出来上がりの性能が規定されている車を買うときに、いちいち部品の明細はつきません。
一方で、修理など 仕様 が定められていないものには、当然ですが明細が発行されます。
交換した部品は何か、どのくらいの工数がかかったのか。
工業製品は一応、みんな一様のものとされますが、人の体はまさに多種多様。新品の子供でも、仕様は異なります。
それが故障して修理を行っている と考えると、逆に明細はほしい人はいただける 形を維持できれば言いと思います。
ま、何が何でも、全員に配れというのは、どうかと思いますね、手間が増えるだけ。
でも、医療の世界だけすよね、あれだけお任せになっているのも。一部の不心得者? が医療給付を余計に取ったり、すかしたり。
こういうことの付け と思えばしょうがない部分もあるのではないでしょうか? どっかの大学の先生が、研究費で財テクやってたのがばれたために、日本中の科研費扱いが厳しくなるとか。
そんなことは、良くある話で。。。 必ずゆり戻しはやってきます。いまは厳しい状態でも、また緩んで、不正が見つかって、又絞られて。
大変だ からでしょうか、最近医療従事者を目指す人は少なくなったようですね。
2011/06/26 17:20 by 三郎 URL 編集