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■開業つれづれ:「気仙沼・本吉病院 苦境を結束でカバー「住民守る」」


恥ずかしながら、

DMAT

は知っていても

TMAT

は知りませんでした。




DMATとは(1)

災害派遣医療チーム Disaster Medical Assistance Team の頭文字をとって略してDMAT(ディーマット)
と呼ばれています。




なんですが、

TMAT

には全然、略号の解説がないです。



たぶん、

徳洲会のMAT 

だと思うのですが、

もしかしたら

徳○虎雄MAT


だったりして。












気仙沼・本吉病院 苦境を結束でカバー「住民守る」

河北新報 2011年04月02日土曜

http://www.kahoku.co.jp/news/2011/04/20110402t13032.htm

 宮城県気仙沼市本吉町の市立本吉病院(38床)が苦境に立たされている。津波で1階が高さ1.7メートルまで浸水した被害に加え、2人の常勤医が辞職するなどして現場を離れたからだ。被災と「常勤医ゼロ」の異常事態が重なる医療現場で、看護師や派遣医師が「住民の身近な病院を守りたい」と奮闘を続けている。
 押し寄せた津波に入院患者20人や職員は避難したが、1階の診療室やエックス線室、コンピューター断層撮影(CT)などの医療機器は水に漬かり、損壊した。
 3月20日には院長(59)が辞表届けを提出。もう1人の常勤医の40代男性も体調を崩し、ともに現場を離れた。病院関係者は「停電、断水、薬不足の中、外来患者は普段の2~3倍に上り、昼夜働きづめだった。誰も責められない」と語る。
 現在の医療活動は、徳洲会病院グループでつくる災害医療協力隊「TMAT」が担う。入院患者は岩手県立千厩病院(一関市)に移送し、24時間態勢で外来診療に当たる。
 千葉県から5泊6日の日程でやってきた医師黒岩宙司さん(54)は「避難生活の長期化で風邪や不眠を訴える人が増えている。今こそ協力隊の力を発揮しなければならない」と力を込める。
 病院職員は津波によって12人が自宅損壊、2人が家族を失った。自宅が津波で流された薬剤師長の遠藤博文さん(54)は「JR気仙沼線の復旧の見通しが立たず、遠距離通院はできない。ここを守るしかない」と、泊まり込みを続ける。
 TMATの支援期間は1カ月程度の見通し。市は復興作業と医師確保という難題を背負った。
 看護師長の佐々木美知子さん(44)は「人口1万1000の本吉地区住民にとって、病院はここしかない」と話す。
 職務に追われ、2人の子どもと会えたのは震災1週間後だった。「住民の健康を守るため、病院存続のため、みんなで力を合わせたい」。言葉に強い覚悟がにじんだ。(高橋鉄男)









このヘルプ医師の黒岩宙司さん、

なかなかの剛の者のようです。

東大の元准教授で

本なんかも出版されている様子(2)。




結局徳に流れ着いちゃったんですね。







確かに急性期のDMATのあとをフォローする

中期的な医療派遣体制が

必要だと思います。








そうでないと

残された現場医師は

ばたばたと倒れていくことでしょう。










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(1)
DMAT事務局
http://www.dmat.jp/

(2)

http://www.brain-communications.jp/sr/vol05-index.html


黒岩 宙司(くろいわ・ちゅうし) 氏
東京大学大学院医学系研究科国際保健計画学教室 准教授

1957年佐賀県生まれ。福岡大学医学部卒業。大学病院の小児科研修医を経て、別府の国立病院で小児科医師を勤める。その後、青年海外協力隊に応募、89 年から2年間アフリカのマラウイ共和国で小児科医として勤務。帰国後、国際保健計画の専門家としての道を歩む。94年からWHOやユニセフと協力してラオスでのポリオ根絶事業に参画し、西太平洋地域での2000年ポリオ根絶宣言という成果を生んだ。2002年から現職、学生に国際保健計画の実情を教えてきた。今期末で退職して4月から奄美大島にて地域医療に従事する。著書に『小児科医、海を渡る』(いそっぷ社)などがある。

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(2008/06)
黒岩 宙司

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コメント

NoTitle

こういう気構えは、立派だと思う。
だけど現実に医療を長くやっていると現実の限界を思い知らされるし、患者さんが患者貴族となってうんざりするだけの存在になってくることも多い(K国人に多い)現実にうんざりしてしまいます。

嘲笑う気もしないし、気持ちの中では応援もするけど、新聞が書くうな美談だらけにも見えない。
おそらく被災者に中には感謝する患者もいるが、不十分だとか遅いなどもどうしようもない文句ばかり言う人も多いはず

疲弊しないようにしてほしいもんです

NoTitle

こういう気構えは、立派だと思う。
だけど現実に医療を長くやっていると現実の限界を思い知らされるし、患者さんが患者貴族となってうんざりするだけの存在になってくることも多い(K国人に多い)現実にうんざりしてしまいます。
笑う気もしないし、気持ちの中では応援もするけど、新聞が書くうな美談だらけにも見えない。
おそらく被災者に中には感謝する患者もいるが、不十分だとか遅いなどもどうしようもない文句ばかり言う人も多いはず
。疲弊しないようにしてほしいもんです

NoTitle

医師だったら、地元にいれば、いやおうなく対応せざるを得ないと思うけれど。人を救いたいと思う反面、壮絶で、もう逃げたくなってしまう現場かもしれない。
奇麗事抜きにして、もう圧倒的に助けを求める方が多いのに、何もかにもないし。起きたことそれぞれ(地震、津波、原発炎上)が、今の仕事のできない政府だと、単体ならどうにか対応できるかもしれないけれど。

当然、行き渡らないこと、待たされることに、追いつかないことにお互いにストレスがたまる。

それでも、やらなきゃいけないことに、疲労や葛藤する先生がいても不自然じゃない。

地元じゃない先生たちも、かけつけていますね。
頑張ってとかいいませんよ。

半端なくへろへろで、泥にまみれて、プライドもなんもかんも、ぐしゃぐしゃで、地べたを這う思いをするかもしれないもの。
構ってられなくて、イケメン先生もひげぼうぼうになるよね。

ああ、でも、そんな先生のこと、不器用だけど、すごく素敵だと思ってます。

言っちまった(汗)

補足ですが

一部で「逃げた」と非難を浴びている院長(59)についてですが
20日未明に心臓発作をおこしたそうです。
なぜこんなことになってしまったのか、現場にいた方々なら分かっているでしょうに
記事でそのことについて触れられていないのはなぜでしょうか?
あえて理由を伏せてあることに、疑念すら感じます。

本当にお疲れ様です。
医師としての使命感を持ち変わりはてた気仙沼の地で患者様と向き合う心境って・・・
人間としての強さや優しさを感じました。
様々な思いをこころにいっぱい詰まらせて帰ってくるのかな・・
私は何もできないだけに感謝です。ありがとうございました。

おかえりなさい。

被災地でのお仕事大変だったでしょうね。
患者様の話しをしんみり聞けたのかな?
今回はどんな言葉をかけてあげたのかな?

いつか
聞ける日がきたら・・

待っている。


おかえりなさい

被災地でのお仕事大変だったでしょうね。
患者様の話しをしんみり聞けたのかな?
今回はどんな言葉をかけてあげたのかな?

いつか
聞ける日がきたら・・

待っている。


記事拝見しました。自身が心臓発作で倒れてしまっては患者は看れませんね。
しかも
まともな医療機器も薬も不足の中で自分にはそこまで出来ません。院長先生本当にお疲れ様でした。
頭が下がります。
同業として
尊敬の念すら抱きますよ。院長が辞職する前日に入院患者を全員他医療機関に送り出したとは涙ぐましい。(某病院関係者からの多数の情報です。)最後まで入院患者の事を考えていたんですな。職務を全うする責任感が伝わりました。
そんな素晴らしい医師を失った事は本吉病院の前代未聞の大きな損失でしょうな。

なんだかな

昨日は同じ文章を2回も送ってしまいました!
すみません。

心ここにあらずなのか・・・


そう、本吉病院の院長先生確かにすばらしいですね。
院長先生は逃げたと思っている人が確かにいることでしょう。
でも、私もそうは思いません。患者様をしっかりと守ってくれましたよね。
だからこそ後任の派遣医師が今も本吉病院を守り市民を守っているのではないでしょうか?

本吉病院の派遣医師として勤務できたことはやはり医師として選ばれし者だとおもいます。素敵ですよね。


これからも陰ながら応援したいものです。


お疲れ様でした。

被災した病院は沢山あるし先生も被災者だったそうですね。本吉病院の院長先生は自分の事より患者さんの為に職務を遂行して。
気仙沼と徳洲会に問い合わせたら院長が辞職した時点で本吉病院に入院患者はいなかったそうです。入院患者さんを思い最後までやり遂げたんですね。
凄い責任感だと思います。
そんな中、現場を何も知らないごく一部の人に誹謗中傷されるのは心外ですね。

その人がどれだけ本吉町に貢献したのか知りませんが
本吉病院の為に手を尽くして下さった医師達に失礼だと思います。
院長先生、今まで本吉病院を守って下さりありがとうございました。

現在は徳洲会の医師が交代で診療をしています。



神様がくれたチャンス

ずっと伝えたかったこと先日話せました。
お疲れ様って・・・
やっぱり、少し照れくさそうにしていたのか予想通りの返事でした。

時間がなく“ありがとう”の言葉をいえなかった。
 
でも、気にかけていた思いを伝えられて良かったです。

今度は被災地で経験したこと、感じたことなど聞けたらな・・・


発表

先日、地震発生から被災地での診療もろもろ写真などでリアルに発表されていました。話を聞いているだけでいっぱい現地であったことなど伝わってきました。それでも私達には感じられないことたくさんあるんだろうな。後半は時間がなく退室してしまいましたが続きを今度聞けたらな・・・


現地のスタッフとチームを組んで少しでも多くの患者様のお力に沿うようにと診療している姿が浮かびました。
本当に勇気があり頭が下がります。
ありがとうございました。

そして、本吉病院で働いているスタッフの皆様これからも
頑張ってください。
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中間管理職: このブログの管理人。
ID上、ブログではmedさんとも呼ばれてます。

某大学医学部を卒業
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医師免許取得: 医師にはなったけど、医療カーストの一番下でした。
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大学院卒業(医学博士): 4年間、院生は学費支払って給料なし。
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さらにアメリカの大学勤務: 激安給料
 ↓
日本の大学病院勤務: 労働基準法が存在しない。

フルコースをこなしたため貧乏から抜け出せず。
 ↓
大学から地域(僻地ともいう)の救急医療で疲弊しました。
 ↓
田舎で開業、借金は天文学的数字に。


今は田舎で開業して院長になりました。
でも、教授に内緒で開業準備していたころのハンドルネーム”中間管理職”のままでブログを運営してます。

ブログは主に
日本の医療制度(医療崩壊)、僻地医療事情、開業にまつわる愚痴と、かな~り個人的な趣味のトピックスです。

よろしくお願いいたします。


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Author:中間管理職 
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