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■開業つれづれ:「研修医ミス患者死亡 焼津市立病院、1人で処置」


先日の喀痰吸引の流れで(1)

カニューレトラブルについて。




30歳代研修医って、

他大学卒社会人か

多浪生でしょうか。







詳細が分からないので

何とも言えませんが、

やはり呼吸系は恐ろしいということで。






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研修医ミス患者死亡 焼津市立病院、1人で処置

2011年2月15日 読売新聞

http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/shizuoka/news/20110214-OYT8T00998.htm

 焼津市立総合病院は14日、慢性腎不全などで入院していた同市内の男性(88)の気管の切開部位に装着されていた「気管カニューレ」を交換する際に医療事故があり、同日死亡したと発表した。

 病院によると、今月7日、所用があった主治医の代わりに30歳代の男性研修医が交換したが、その際カニューレの内筒を抜き忘れた。男性は呼吸停止状態に陥り、異変に気づいた研修医が内筒を抜いたが、男性は一時心停止になり14日に死亡した。病院のマニュアルでは、患者に危険が及ぶ可能性がある医療行為を研修医が行う時は他の医師の監督下で処置することになっているが、今回は研修医が一人で交換作業を行った。





カニューレトラブルは

なかなか大変なものです。




呼吸は調子悪くなると

1,2分で命にかかわってきます。





研修医ですらこの状態ですから、

医学生に採血とか医療行為とか

かなり無謀な気がします。





目をキラキラさせた医学生

(4年生とか5年生ぐらい)が

「採血させてもらえるんですか!?」

とか言ってきた日には

冷や汗だらだら。






しかも、こいつら学生だから

毎年毎年、初心者が来るし、

やりっぱなしで入局するわけでもないし。




結局、中堅どころの指導医が

さらに疲労を抱えることに

なるわけです。




今回の詳細はわかりませんが、

中堅指導医にあまりに負担がかかりすぎていて

それで医療崩壊が起きているのではないでしょうか?



いくら新人の医師の卵がいても

指導しなければいい医師にはなれません。

そんなこともわからずに

頭数だけ揃えようとする

医療行政のゆがみが

大きく日本の医療を変えようとしています。







だれも語りませんが、

いま一番大変なのは

そんな名もない中堅医師ではないでしょうか。

そこの層が崩壊しているから

日本の医療が崩れているのです。






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(1)
■開業つれづれ:「変わる医療的ケア たん吸引・経管栄養(上)グレーゾーン/家族に負担押し付け」
http://med2008.blog40.fc2.com/blog-entry-1772.html













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コメント

はじめまして
興味深い記事で思わず見入ってしまいました
年末から医学生と看護学生も増え院内でドキドキしてました

どういう状況でステったんだろ。

カニューレも種類がいろいろあるから、わからないな。
それくらいのことで、ステってしまうんだったら、もともと弱っていた患者さんなのかもしれないし。

どちらにしても、担当した研修医にとっては、一生忘れない出来事になっただろうね。


痰の吸引がらみにからんで、この記事に突っ込みいれるの露払い的にもけっこう、がらにもなく気をつかうんですよ。

正直いうと、やっぱり、痰の吸引は吸引する側もされる側もきついし、夜通し続けば、へたります。だけど、それでくだくだ愚痴っぽくなっても仕方ないし。だからっていって、おおげさに変に頑張ってしまっても仕方ないんで、適当に肩の力抜いてやってまふ。

そんな露払いが自分の職場に来るとどうなるかというと…仕事に関してはプロ意識の塊みたいな人間なので、なんとなくあいまいにしてると、これどうよ、って突っ込みが来るし、同じ観察の手順と考察方法で、病態の経過報告はくるけど、人を見るとちょっとでも、面白そうなことがあると突っ込んで面白がってしまうので、餌食になった研修医達数え切れないし。

どうかすると、時々は男言葉で同僚のように話かけてくるので、「めどー、元気ー?」とか呼び捨てにされても、むっとしない器の人じゃないと、露払いの主治医はつとまらないので、大変だよ。







NoTitle

Portexの内筒を抜き忘れたら、そら窒息しますわな。
http://www.smiths-medical.com/jp/brands/portex/11-02.html
一番上の写真の黄色いのが内筒でこれを抜かないと
呼吸できません。

浪速の勤務医先生

1人当直あかんわ。

カニューレいじるのってスリリングやから、よっぽど緊張しまくってあせってたんやろな。

それならそれで、内筒ちゃんとぬいたかどうか確認すればええのに。

よっぽど、いそがしかったか、あせってたか。


それよりも、同じカタログの中にあった、在宅用輸液ポンプ恐怖や。


(~_~メ)そこまでは、できへんよ。
「露払いだったらできるよ」っていわれてもいやや。

あかん。あかん。無理や。それまで、在宅でやったらあかんよ。点滴はせんせにしてもらえるのん、最後の砦やよ。







NoTitle

レスピレーター繋いでいれば、内筒抜いてないとアラーム鳴ったと思うから、
以前 レスピレーター繋いでいて気切したけど自発呼吸可能になった患者さんだったのかな?
御高齢の患者さんの場合、レスピレーターから離脱出来ても
誤嚥予防のために、気切孔を閉鎖せずにPortex入れて管理することが多いから。
私は、研修医の時はPortex交換の時はいつも内筒抜く時が一番 緊張しましたね。
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さらにアメリカの大学勤務: 激安給料
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日本の大学病院勤務: 労働基準法が存在しない。

フルコースをこなしたため貧乏から抜け出せず。
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大学から地域(僻地ともいう)の救急医療で疲弊しました。
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田舎で開業、借金は天文学的数字に。


今は田舎で開業して院長になりました。
でも、教授に内緒で開業準備していたころのハンドルネーム”中間管理職”のままでブログを運営してます。

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