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■開業つれづれ:よくわからないけど仕分けました 「【中医協】医師確保の補助金の仕分け結果に抗議声明へ」


「医師確保、救急・周産期対策の補助金」


2009年秋 仕分けで半減判定

厚労省 

概算要求額(574億円)-266億=308億円


さらに来年度予算請求は11億円削減

308億-11億=297億円





で、

再仕分けで0円

297億 全廃=0円








診療報酬では病院経営が成り立たないように

国が激安の医療費設定をしています。





補助金によって

ほとんどの病院は

運営が何とかできている状況です。

そして、

診療報酬と補助金は

まったく性格が異なるものです。






それを

何も知らない仕分け人が

「ハイ、半減」

「次は全廃」

と決めているわけです。


「医師確保、救急・周産期対策の補助金」

は坂を転げ落ちるように

半減され、

全廃されました。





…こんな対策、国には必要ないらしいです。








【中医協】医師確保の補助金の仕分け結果に抗議声明へ

医療介護CBニュース 2010年12月15日(水)21時7分配信

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20101215-00000008-cbn-soci

 中央社会保険医療協議会(中医協、会長=遠藤久夫・学習院大経済学部教授)は12月15日の総会で、政府の事業仕分け第3弾(再仕分け)で対象となった「医師確保、救急・周産期対策の補助金」(来年度予算の概算要求額297億円)について、行政刷新会議が「診療報酬改定で対応可能な事業の廃止」を求めたことに抗議する声明を出す方針を決めた。年明けに開かれる次回会合で、遠藤会長が原案を示す。政府の来年度予算案が来週中にも閣議決定されることから、予算編成における声明の効果を疑問視する意見も出たが、診療側の強い要望もあり、最終的に全会一致で合意が成立した。

 同補助金をめぐっては、昨年秋の仕分け第1弾で「予算要求の縮減(半額)」と判定されたため、厚生労働省が今年度予算の概算要求額(574億円)から 266億円を削減。来年度予算の概算要求では、今年度当初予算より11億円減額した経緯がある。再仕分けで刷新会議のワーキンググループが、同補助金を「見直し」と結論付け、診療報酬改定で対応可能な事業や医師不足対策への実効性が不確かな事業の廃止を求めたため、前回総会で診療側の嘉山孝正委員(国立がん研究センター理事長)が声明を出すことを提案していた。

■「中医協としての矜持守るべき」―嘉山委員

 この日の総会では診療側、支払側、公益側の各委員から、再仕分けの結果に反発の声が上がった。診療側の安達秀樹委員(京都府医師会副会長)は、「補助金と診療報酬は基本的に性格が違う。

どれほど理解して仕分けを行ったのか。

根本的に異議がある

ということを申し上げなければならない」と強調。嘉山委員は「中医協としての矜持を守る意味でも意見を出すべきだ」と訴えた。
 支払側の白川修二委員(健康保険組合連合会専務理事)は、「診療報酬を上げるなという立場だが、配分のやりくりにも限界がある」とし、補助金の意義を説明。その上で、

「削減するための理由に(診療報酬が)使われるというのは本末転倒も甚だしい」と怒りをあらわ

にした。一方、公益側の小林麻理委員(早大大学院教授)は、「社会保障の問題は避けて通れない国家の課題。それが仕分けの対象になるのか。政府の見識、能力が問われる」とし、声明を出すことに賛意を示した。

■老健局側が説明、同時改定の議論スタート

 この日の総会ではまた、11月30日にまとまった社会保障審議会介護保険部会の報告書について、厚労省老健局の大澤範恭総務課長が説明。2年後の診療、介護報酬の同時改定に向けた議論がスタートした。報告書の中に両論併記が目立つことから、安達委員は論点を一本化し、現場の実態を反映するよう強く求めた。


最終更新:12月15日(水)21時7分

医療介護CBニュース







仕分けでは、

基本的に理解していない人たちの

暴論がまかり通っています。





このような状況が続けば

ただでも赤字経営が続く病院の

倒産件数がさらに増えるかもしれません。






病院をつぶす、

補助金をなくす、

というのが与党の

方針のようです。





仕分け人は

「医師確保、救急・周産期対策の補助金」は国として必要ない、

という判断です。

国はわれわれ医療関係者に

現場を去れと言っているのと同義です。








国は逃散の対策は立てない、

これが国の方針です。

国にそこまで足蹴にされたら

早々に立ち去るのが礼儀でしょう。


















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コメント

NoTitle

診療報酬改定で対応する、ってことなんでしょ?

ただ、改定自体は次はH24年度ですよね。
それまでは放置。

まあ、補助金といっても、結局ハコモノに使われることが多いようで、本当に実効性が上がっているのかは疑問ですから、いいんですけどね。
国の予算消化の評価基準が「医師の待遇改善に用いた」ことを評価するようになっておらず、建物や具体的な「モノ」にしか向いていない以上、補助金で状況が改善しているとは思えませんから。

そうそう、民主党様、診療報酬でなんとかしたいのなら、非常に簡単な、それこそすぐに実現可能な方法が一つだけあります。

1点10円、というのを増やせばいいんですよ。

それなら、中医協などでの難しい取引もいらず、全ての領域で等しく報酬が賄われますから、すぐに効果が出ますよ。

コレはいらんでしょう。

Seisan先生もご指摘ですが、まったく実効上がってませんからね。ハコモノならまだしも、木っ端役人どもの物見遊山に浪費されたりとかもうねw。

NoTitle

僕の理解では、診療報酬を出来るだけ減らして
全国の医療機関を赤字にし、しかる後に補助金で餌付けし、
医療機関が補助金なくしては生きていけないようにした上で
天下り先を確保するのが厚労省の作戦のはず。
 であれば、補助金が減るのは大いに結構ではないでしょうか。医療崩壊の第2波が来るのは必至でしょうが、
困るのは患者や国民であり、医者は全く困らないわけですし。

NoTitle

餌付けする前に餓死するでしょ。
そしたら手回し式の人工心臓でも埋め込むのかねぇ?

金の話でなく勉強しなさいよ

アトピー性皮膚炎(1)病院転々 治療まちまち
 

「ステロイドを使うと、アトピーが一生治らないのではないかと思っていました」と話す横浜市の女性 横浜市内に住む女性(27)の長女(5)は、2歳2か月でアトピー性皮膚炎を発症して以来、7か所の病院を転々とした。

 赤い湿疹が首の周りに目立ち始めた2007年、最初に受診した近所の皮膚科では、「アトピーによる湿疹なのかどうか、よくわからない」と言われた。抗アレルギー剤の飲み薬と、かゆみ止めの塗り薬を出されたが湿疹はよくならず、顔や腕、足にまで広がった。

 「ステロイド(副腎皮質ホルモン)を使わないとダメかな」と医師。5段階ある強さのうち、弱い方から2番目の塗り薬を使ったがよくならない。

 総合病院のアレルギー科では、検査でハウスダストやダニのアレルギー体質がわかり、掃除や洗濯を徹底するよう指導された。ただし「アトピー性皮膚炎」とは診断されず、医師からは「塗り薬は何が良いですか」と逆に尋ねられた。しかたなく、前の病院と同じ強さのステロイドを出してもらった。

 3か所目の病院で初めてアトピー性皮膚炎と診断された。中程度の強さのステロイドと保湿剤などを処方されたが、塗る量や塗る回数の説明はなかった。かゆい部分に適当に塗っていたところ、湿疹はほぼ全身に広がった。

 アトピー性皮膚炎の治療のポイントには、ステロイドの塗り薬の使い方がある。だがステロイドを使うと副作用でかえって悪化するのではとの誤解も根強い。アトピー性皮膚炎の治療に詳しい神奈川県立こども医療センター(横浜市)アレルギー科医長の高増哲也さんは、「ステロイドの使い方に慣れていない医師は、診断にも消極的な面がある。処方する薬の効果や量が不十分なケースも多い」と、医療側にも問題があると指摘する。

 女性は、インターネットや雑誌を見て、アトピーに良いと評判の無農薬野菜や無添加せっけん、洗剤などを購入するようになった。食費や洗面用具の出費は以前の3~4倍になった。

 「防腐剤もなく肌に優しい」とうたったクリームは、1か月ももたない小型の容器で8000円もした。塗ると一晩で長女の皮膚は真っ赤になり、強いかゆみを訴えた。

 ある皮膚科では、ステロイドも保湿剤も使わず、抗アレルギー剤の飲み薬だけを出された。かゆくて眠れない長女をあやすため、一晩中眠れなかった。

 「あの頃は何が正しいのかわからず、情報に振り回され、気が変になりそうでした」と、振り返る。

(2010年12月14日 読売新聞

何を勉強しているんでしょう 恥ずかしい

アトピー性皮膚炎(3)薬への誤解 医療側にも
 

アトピー性皮膚炎の治療に悩む親子の相談に応じる赤沢さん(左、釧路市内のホテルで) 北海道釧路市に住む主婦(42)の長男(12)は、1歳のころアトピー性皮膚炎を発症。ステロイド(副腎皮質ホルモン)の塗り薬を使い、症状は落ち着いていた。ところが、4歳の時に「ステロイドを使うと一生やめられなくなる」との知人の言葉にショックを受け、母親は「脱ステロイド療法」にのめり込んでいった。

 脱ステロイドをうたった皮膚科では、違う塗り薬や漢方の飲み薬を出された。保湿剤も「症状を悪化させる」と、使わないよう指導された。長男の肌は乾燥し、肘や膝の関節がひび割れて体を動かすたびに痛みを訴えた。かゆみで夜も眠れず、布団のシーツは全身をかきむしった血で染まった。

 「精神状態を安定させる」と、お香や体のつぼを刺激する金属製のローラーの購入を勧められ、1日に何度も試したが症状は変わらず、3か月でやめた。アトピーの原因除去をうたう別の病院では、粉薬と茶のセット2か月分約5万円を2年間支払い続けた。

 主婦は2007年、札幌市内で行われていたシンポジウムに出席していた国立成育医療研究センター(東京都世田谷区)の医師に、すがるような思いで相談。長男は同センターに約1か月入院し、強めのステロイドの塗り薬を使って、症状はようやく治まった。今は中程度のステロイドを週2回塗っている。

 同シンポにも参加していた東京都立小児総合医療センター(東京都府中市)アレルギー科医長の赤沢晃さんは、患者団体などの要望を受け、各地の講演や相談などに出向く。「地方では医療機関の選択の余地も限られている。適切な治療を知って受診する手助けをしたい」との思いからだ。

 「ステロイドを使うと皮膚が黒くなると薬局で言われた」「地元で信頼できる病院はどこか」――。

 2010年11月、釧路市で開かれたアレルギー患者の相談会でも、患者や保護者から悩みが相次いだ。

 赤沢さんは「ステロイドの塗り薬で、皮膚の色素が抜けて一時的に白くなることはありますが、2~3年で元に戻ります」と説明。皮膚が黒くなるという不安についても、「アトピー性皮膚炎そのものの悪化によって皮膚に色素が沈着することはありますが、ステロイドの副作用ではありません」と話した。

 患者側の悩みを聞くにつれ、医療側にも、ステロイドへの誤解が根強いことを痛感する。「適切な治療を患者と医師が一緒に考えていくことが必要」と話す。

(2010年12月16日 読売新聞

いつ抗議するんでしょう?

http://twitter.com/#!/araihiro/statuses/15337639431372801
「出すのは来年ですか?」と業界記者が笑った。
「今日、出しても(予算編成に)間に合いません」と医療課の担当者も笑った。
中医協後のブリーフィングで。

資本主義

よくあるCMのやり方(洗脳方法)

一つの例を挙げる→「個人的な感想です」とことわるが
→聞いているとあたかもそれがすべてのように思えてくる

経団連の会長も法人税率下げるときに、「日本は資本主義ですから」とのお言葉

医者もマゾヒスチックではなく、ドライに金の話をしたいものです

悪徳商法の紹介記事の件

開業医つれづれ様、
…え~と、管理人様?ではないですよね…。

誰に向かって「勉強しなさい」とおっしゃってるのか今一よく分からないのですが、とりあえずアトピービジネスの跳梁跋扈の根底にはマスゴミによるステロイドバッシングがあるのはもちろんご存知ですよね?

医師の技術的格差

名前 江藤隆史 (えとう たかふみ)
肩書き 東京逓信病院皮膚科部長
出生年 1953年
卒業校名 東京大学医学部医学科(1984年卒)
専門 皮膚科学
得意分野 アトピー性皮膚炎、乾癬、レーザー治療
症例数 2005年症例数:2,500例 累積症例数:約15,000例
外来日 月(午前、午後)、水(午前)、木(午前)、金(午前)。予約制。紹介状はあったほうがよい!
メモ 明るい皮膚科、楽しい皮膚科がモットー。趣味は、ゴルフ、宴会の幹事・司会。
長所 明るく、人なつっこい。
短所 威厳がない、自分に甘い。
アトピー性皮膚炎(4)「民間療法」 頼みで悪化も
 

「アトピーに効くというものは何でも試しました」と、妻とともに振り返る男性(右) 医療への不信感から科学的根拠に乏しい民間療法などにすがり、悪化させる患者は少なくない。

 東京都内の介護福祉士の男性(38)は20歳代半ばで、アトピー性皮膚炎と診断された。ステロイドを塗っても良くならない。医師からは「ちゃんと塗らないから良くならない」と叱責されたが、塗る分量や期間を尋ねても、説明はなかった。

 別の自由診療の病院では、皮膚に複数の針を刺してにじんだ血を吸引。漢方の入浴剤や飲み薬も併用し、1回で最低3万円は請求された。「毒素を出す治療。時間もかかるが必ず治る」との言葉を信じて10回以上通ったが、かゆみや湿疹は全身に広がった。

 医療への不信感が募り、鍼や整体、温泉巡り、浄水器の購入、うがい薬での全身の消毒などを次々に試した。白米や肉類などで悪化すると聞いた際には、食事も制限した。転居で環境を変える「転地療法」が有効と言われ、実家のある福岡に2003年に戻った。この頃になると、かゆみで発作的に全身をかきむしるようになり、剥げ落ちた皮膚で床が真っ白になった。

 転職のため07年3月、再び東京に。「自然治癒力」を引き出す治療を行うという病院では、「ステロイドを使うと死んじゃうよ」と言われ、かゆみ止めの塗り薬と、抗てんかん薬を使用したが、全身を襲う強烈なかゆみはさらに増した。

 食事制限で体重は10キロ・グラム減った。体の抵抗力が落ちたせいか、約2か月後にヘルペスウイルスによる「カポジ水痘様発疹症」を発症。顔や左半身が赤い発疹に覆われ、40度近い高熱にうなされた。薬物治療で一時熱は下がったが、ぶり返すと「自然に治すしかない。家で頭を冷やして寝ればいい」と突き放された。

 知人に紹介された東京逓信病院(東京・千代田区)を受診。即日入院となり、抗ウイルス薬の点滴治療などでカポジ水痘様発疹症はようやく落ち着いた。毎日2回シャワーを浴びステロイドを塗る治療を続け、アトピー性皮膚炎もよくなった約3週間後、退院することができた。

 現在は体重も戻った。治療は保湿剤によるスキンケアが中心。ステロイドは湿疹が出た際に塗る。

 皮膚科部長の江藤隆史さんは「適切な治療を行わない医師や、混み合った外来で十分な説明ができない点など医療側の問題もある。患者側も病気について学び、氾濫した誤った情報に惑わされないことが大切だ」と指摘する。

(2010年12月17日 読売新聞)

10年前にドロッポは医学生か?それでもプロか?

■ はじめに




今や国民の3割がアトピー性皮膚炎、花粉症、気管支喘息などのアレルギー性疾患を持っているといわれており、これらの疾患はもはや国民病とさえいってよいと思われます。アトピー性皮膚炎については、特にステロイド外用薬に対する一部の偏った情報により、ステロイド忌避、拒否症の患者が増加し、さらに医学的根拠のない治療法が一部の医師あるいは医師以外のものによってなされ、患者を肉体的、精神的、経済的に苦しめている実情があります。ここでは2001年にまとめられたアトピー性皮膚炎治療ガイドラインを説明し、アトピー性皮膚炎に対する正しい理解と適切な治療を行う必要を述べ、指針として役立てていただきたいと思います。





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■ 定義




日本皮膚科学会の「アトピー性皮膚炎の定義、診断基準」によれば、アトピー性皮膚炎とは、増悪、寛解を繰り返す、?痒のある湿疹を主病変とする疾患であり、患者の多くはアトピー素因を持つとされています。アトピー素因とは:(1)家族歴、既往歴(気管支喘息、アレルギー性鼻炎、結膜炎、アトピー性皮膚炎のうちのいずれか、あるいは複数の疾患)、または(2)IgE抗体を産生し易い素因のことです。

つまりアトピー性皮膚炎とは、「アレルギー体質の人に生じた慢性の痒い湿疹」で、症状としては痒みを伴うこと、発疹は湿疹病変で、急性の病変としては赤くなり(紅斑)、ジクジクしたぶつぶつ(丘疹、漿液性丘疹)ができ、皮がむけてかさぶたになる(鱗屑、痂皮)状態です。慢性の病変としてはさらに皮膚が厚く硬くなったり(苔癬化:写真1)、硬いしこり(痒疹)ができたりします。発疹はおでこ、目のまわり、口のまわり、くび、肘・膝・手首などの関節周囲、背中やお腹などに出やすく、左右対称性に出ます。乳児期は頭、顔にはじまりしばしば体幹、四肢に拡大していき、思春期、成人期になると上半身(顔、頸、胸、背)に皮疹が強い傾向があります。ドライスキンもより顕著になってきます(写真2)。また、慢性に経過する疾患で、乳児では2ヵ月以上、その他では6ヵ月以上継続するものをいいます。


(写真1)




(写真2)





その他診断の参考になるものとして、家族に気管支喘息、アレルギー性鼻炎、結膜炎、アトピー性皮膚炎があるか、過去に気管支喘息、アレルギー性鼻炎、結膜炎などがあったか、血清IgE値の上昇があるかなどがあります。

ただし以下のような湿疹病変を生じる他の疾患を鑑別する必要があります。

接触皮膚炎、脂漏性皮膚炎、単純性痒疹、疥癬、汗疹、魚鱗癬、皮脂欠乏性湿疹、手湿疹(アトピー性皮膚炎以外の手湿疹を除外するため)

その他アトピー性皮膚炎の定義、診断基準の中では重要な合併症として、特に顔面の重症例に多い眼症状(白内障、網膜剥離など)、単純ヘルペス感染症の重症型であるカポジー水痘様発疹症(写真3)、伝染性軟属腫(水いぼ)、伝染性膿痂疹(とびひ)(写真4)などがあげられます。


(写真3)




(写真4)





これとは別に厚生省心身障害研究においてもアトピー性皮膚炎の診断の手引きが作成されています。日本皮膚科学会の診断基準は全年齢を対象としたものであるのに対し、厚生省心身障害研究班のそれは小児を対象にしたものですが、両者は大筋において矛盾するものではありません。

重症度は
軽 症:面積に関わらず、軽度の皮疹のみみられる。
中等症:強い炎症を伴う皮疹が体表面積の10%未満にみられる。
重 症:強い炎症を伴う皮疹が体表面積の10%以上、30%未満にみられる。
最重症:強い炎症を伴う皮疹が体表面積の30%以上にみられる。
と分類されます。





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■ 治療の原則




正しい診断、重症度の評価をした上で、原因、悪化因子の検索と対策、スキンケア(異常な皮膚機能の補正)、そして薬物療法が治療の基本となります。

1)原因、悪化因子の検索と対策
原因、悪化因子としては2歳未満の場合には順に食物、発汗、環境因子、細菌真菌などがおもなもので、13歳以上の場合には環境因子、発汗、細菌真菌、接触抗原、ストレス、食物などが考えられます。2歳から12歳までは乳幼児から成人のパターンへ移行していく過程です。しかし個々の患者によって原因、悪化因子は異なるのでそれらを十分確認してから除去や対策を行います。

2)スキンケア(異常な皮膚機能の補正)
アトピー性皮膚炎における主な皮膚機能異常とは、水分保持能の低下、痒みの閾値の低下、易感染性をいいます。
スキンケアには、


1.
皮膚の清潔を保つには以下のことに気を付けてください。
(1) 汗や汚れは速やかにおとす。
(2) 強くこすらない。
(3) 石鹸シャンプーを使用するときは洗浄力の強いものを避け、十分にすすぐ。
(4) 痒みを生じるほどの高い温度の湯を避ける。
(5) 入浴後にほてりを感じるような沐浴剤、入浴剤を避ける。
(6) 入浴後に適切な外用剤を塗布する。

2.
皮膚の保湿のためには以下のことに気を付けてください。
(1) 入浴シャワー後は必要に応じて保湿剤を使用する。
(2) 患者ごとに使用感のよい保湿剤を選択する。
軽微な皮膚炎は保湿剤のみで改善することがあります。

3.
その他に気を付けることとして以下のようなものがあります。
(1) 室内を清潔にし、適温適湿を保つ。
(2) 新しい肌着は使用前に水洗いする。
(3) 洗剤はできれば界面活性剤の含有量の少ないものを使用する。
(4) 爪を短く切り、なるべく掻かないようにする。


3)薬物療法
薬物療法の基本は以下の通りです。


1.
ステロイド外用薬は強さ、軟膏、クリームなど剤型がいろいろあるので重症度に加え、個々の皮疹の部位と性状及び年齢に応じて選択する(表1)。強度と使用量をモニターする習慣をつける。長期使用後に突然中止すると皮疹が急に増悪する事があるので、中止あるいは変更は医師の指示に従う。

2.
ステロイド外用薬は顔面にはなるべく使用しないようにする。使用する場合でも、可能な限り弱いものを短期間にとどめるよう気を付ける。

3.
症状の程度に応じて、適宜ステロイドを含まない外用薬を使用する。

4.
必要に応じて抗ヒスタミン薬、抗アレルギー薬を使用する(表2)。

5.
使用状況と症状の推移によって外用の変更を考慮する。


長期間のステロイドの内服は全身的な副作用の発現を引き起こし、アトピー性皮膚炎の治療としては、外用療法に比べて危険性の方が高いと考えられるので、最重症例に一時的に使用することはありますが、原則としては使用しません。

薬物療法の基本を、重症度別に概略を示しますが(表3)、1-2週間をめどに十分な効果が認められた場合にはステップダウン(より弱い治療の選択)し、逆に十分な効果が見られない場合にはステップアップ(より強い治療の選択)します。

16歳以上の場合には免疫調整剤であるタクロリムスの外用(プロトピック)が1999年11月から使用できるようになり、特に顔面、頸部の症状に有用性が認められています。



(表1)

主なステロイド外用薬の臨床効果分類
(これは一例であり効果が若干異なる分類もある。また軟膏、クリームなど基剤の違いにより効力が異なるものも見られる。)

I群 ストロンゲスト(カッコ内は代表的な商品名)
プロピオン酸クロベタゾール(デルモベート)、酢酸ジフラゾロン(ジフラール、ダイアコート)
II群 ベリーストロング
フランカルボン酸モメタゾン(フルメタ)、酪酸プロピオン酸ベタメタゾン(アンテベート)、フルオシノニド(トプシム、シマロン)、ジプロピオン酸ベタメタゾン(リンデロンDP)、ジフルプレドナート(マイザー)、ブデソニド(ブデソン)、アムシノニド(ビスダーム)、吉草酸ジフルコルトロン(ネルゾナ、テクスメテン)、酪酸プロピオン酸ヒドロコルチゾン(パンデル)
III群 ストロング
プロピオン酸デプロドン(エクラー)、プロピオン酸デキサメタゾン(メサデルム)、吉草酸デキサメタゾン(ボアザ、ザルックス)、ハルシノニド(アドコルチン)、吉草酸ベタメタゾン(リンデロンV、ベトネベート)、プロピオン酸ベクロメタゾン(プロパデルム)、フルオシノロンアセトニド(フルコート、フルゾン)
IV群 マイルド
吉草酸酢参プレドニゾロン(リドメックス)、トリアムシノロンアセトニド(レダコート、ケナコルトA)、ピバル酸フルメタゾン(ロコルテン)、プロピオン酸アルクロメタゾン(アルメタ)、酪酸クロベタゾン(キンダーベート)、酪酸ヒドロコルチゾン(ロコイド)
V群 ウィーク
プレトニゾロン(プレトニゾロン)、酢酸ヒドロコルチゾン(コルステ)
保湿を目的とした主な外用薬(カッコ内は代表的な商品名)
ワセリン、亜鉛華軟膏、親水軟膏、尿素含有軟膏(ウレパール軟膏、ケラチナミン軟膏、パスタロンソフト、パスタロン10ローション、パスタロン20、パスタロン20ソフト)、ヘパリン類似物質軟膏(ヒルドイド軟膏、ヒルドイドソフト)、アズレン軟膏(アズノール軟膏)




(表2)

アトピー性皮膚炎に用いられる主な抗ヒスタミン薬、抗アレルギー薬
(カッコ内は代表的な商品名)

抗ヒスタミン薬
マレイン酸クロルフェニラミン(ポララミン)、フマル酸クレマスチン(タベジール)、塩酸ホモクロルシクリジン(ホモクロミン)、塩酸ヒドロキシジン(アタラックス)、塩酸シプロヘプタジン(ペリアクチン)、メキタジン(ゼスラン、ニポラジン)
抗アレルギー薬
-抗ヒスタミン作用をもたないもの
トラニラスト(リザベン)、トシル酸スプラタスト(アイピーディー)
-抗ヒスタミン作用をもつもの(第2世代抗ヒスタミン薬)
フマル酸ケトチフェン(ザジテン)、オキサトミド(セルテクト)、塩酸アゼラスチン(アゼプチン)、フマル酸エメダスチン(ダレン、レミカット)、塩酸エピナスチン(アレジオン)、エバスチン(エバステル)、セチリジン(ジルテック)、塩酸オロパタジン(アレロック)




(表3)

軽症
中等症
重症
最重症 ※

外用薬
全年齢
ステロイドを含まない外用薬
必要に応じてステロイド薬(マイルド以下)
2歳未満
ステロイド外用薬(マイルド以下)
2-12歳
ステロイド外用薬(ストロング以下)
13歳以上
ステロイド外用薬(ベリーストロング以下)
2歳未満
ステロイド外用薬(ストロング以下)
2-12歳
ステロイド外用薬(ベリーストロング以下)
13歳以上
ステロイド外用薬(ベリーストロング以下)
2歳未満
ステロイド外用薬(ストロング以下)
2-12歳
ステロイド外用薬(ベリーストロング以下)
13歳以上
ステロイド外用薬(ベリーストロング以下)

内服薬
必要に応じて
抗ヒスタミン薬
抗アレルギー薬
必要に応じて
抗ヒスタミン薬
抗アレルギー薬
必要に応じて
抗ヒスタミン薬
抗アレルギー薬
必要に応じて
抗ヒスタミン薬
抗アレルギー薬
ステメロイド(必要に応じて一時的に)



※原則として一時入院





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■ 合併症しやすい感染症




伝染性膿痂疹(とびひ):
多くは黄色ブドウ球菌による感染です。ステロイドの外用で炎症は抑えることができるが、菌数の増加が起こりうるので、抗菌薬の外用、内服などを併用します。

伝染性軟属腫(みずいぼ):
pox virusによる感染症であり、アトピー性皮膚炎患者に生じると掻破により多発しやすい傾向があります。ステロイド外用により増加するので外用を中止したほうがよいと考えられます。

カポジ水痘様発疹症:
単純ヘルペス感染症ですが湿疹病巣に感染すると急速に拡大し、全身症状を伴います。ステロイドの外用は中止し、抗ウィルス薬を外用、内服、または入院の上点滴する必要があります。





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■ 副作用




ステロイド外用薬の局所の副作用としては、皮膚の萎縮、血管拡張、毛のう炎などが主なものです。特に顔面において発現しやすいので、顔面の症状に対してステロイドはできるだけ使用せず、使用するときは弱いものを短期間にとどめ特に注意深く観察することが望まれます。体幹、四肢ではこれらの副作用は比較的まれですので、皮疹の程度に応じた適切な強さの外用療法を行えば、副作用は生じにくいものです。

一方ステロイドの内服の際にみられる全身性の副作用(高血圧、糖尿病、電解質異常、精神神経症状など)が混同されていることがありますが、外用薬ではこれらの副作用はみられません。

抗ヒスタミン薬、抗アレルギー薬の副作用としては、眠気、だるさなどが主なものです。また抗コリン作用があり、痰の喀出困難などが起こることがあります。抗アレルギー薬に分類される第2世代以降の抗ヒスタミン薬は抗コリン作用が弱く、また眠気を起こしにくいものが多いが、かなり個人差があります。





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■ 今後期待される薬剤




現在プロトピック軟膏の低濃度のものが小児において治験中であり、有効性と安全性が確認されれば有用な外用薬になると思われます。また成人の重症例においてシクロスポリンの内服が治験中です。

また海外ではアスコマイシンが使用されており、我が国でも将来使用されるかもしれません。





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■ 治療を続けていく上で




ステロイド外用薬は、アトピー性皮膚炎の治療において、炎症を制御する薬剤としては現時点で最も有効かつ有用な薬剤であり、これを抜きにして治療を続けることは困難です。いかに副作用の出ないレベルで発疹をコントロールして行くかが重要ですが、皮膚科医の立場としては、毎回発疹をみてその症状に適した治療薬を選択していくことが必要です。症状が変わらないからと受診せず家族が薬だけ取りに来たり、他人によく効いたからとその薬を自分で勝手に使用したりするのは避けなければなりません。また状態が良くなると通院しなくなってしまう患者がみられますが、自分で勝手に中止しないでできるだけ定期的に通院することも重要です。

この病気は慢性の病気で体質までは直らないこと、根治は困難でもコントロールは比較的容易であり、薬を使いながらうまく病気と共存していけば日常生活を送る上ではそんなに困難な病気ではないのだと発想を転換することがアトピー性皮膚炎と向かい合うために必要と思われます。治療のゴールは"cure"(治癒)ではなく"care"(症状を抑えること)を目指すことです。



>金の話でなく勉強しなさいよ

コメントありがとうございます。

当ブログは”開業医の視点から医療を考える”、特に医療経営などについてのブログです。有料版もおもに医院開業、医療経営についての内容になっております。

>金の話でなく勉強しなさいよ

とのことですが、こちらのブログは医療現場からお金の視点でお話しすることが主な話題の一つになっております。また、インフル、マイコプラズマ、がんペプチドワクチンなど多くの医療問題も取り上げております。

当ブログの趣旨にご賛同いただけないようでしたら、医療ブログは星の数ほどありますので、そちらでご希望のお勉強をお願いいたします。

荒らしに反応しちまったようで…

>10年前にドロッポは医学生か?それでもプロか?

何度も言ってますがあたしゃもう「プロ」じゃないんで。

ドロッポ先生みたいに自由に生きようよ

うーん、もうそろそろ医師という職業を捨てる時が近づいているのかもしれないですね
ライセンスを持っているけどそのライセンスを利用しない
いわゆるペーパードライバーと一緒ですね
私は自宅からスポーツクラブまで約4km離れていますけど、徒歩で移動しています
自動車なんてトンデモナイ
事故を起こしたらどうするつもりですか

危険な事には近づかない
諦めも肝心です

ただ学会に出たりして勉強だけは続けた方がいいとは思います
堤未果さんの「貧困大国アメリカ」の中でもアメリカ合衆国の医師で医師を辞めて保険のセールスマンになる例を取り上げていました
別に医師免許を持っているからと言って医師の仕事のみしなければならないわけではないのです

負債をかかえていないならドロッポもありかな?って最近は思います

さ~どうやって悪用してやろうかw

>ライセンスを持っているけどそのライセンスを利用しない

ライセンスは利用しまくってますがね。
せっかく麻薬を含むありとあらゆるドラッグを処方出来、人体にメスを入れる事が出来、死亡診断書を筆頭にありとあらゆる診断書を発行出来る便利な紙切れを持ってるんだから、悪用しないテはないっすw。
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中間管理職: このブログの管理人。
ID上、ブログではmedさんとも呼ばれてます。

某大学医学部を卒業
 ↓
医師免許取得: 医師にはなったけど、医療カーストの一番下でした。
 ↓
大学院卒業(医学博士): 4年間、院生は学費支払って給料なし。
 ↓
さらにアメリカの大学勤務: 激安給料
 ↓
日本の大学病院勤務: 労働基準法が存在しない。

フルコースをこなしたため貧乏から抜け出せず。
 ↓
大学から地域(僻地ともいう)の救急医療で疲弊しました。
 ↓
田舎で開業、借金は天文学的数字に。


今は田舎で開業して院長になりました。
でも、教授に内緒で開業準備していたころのハンドルネーム”中間管理職”のままでブログを運営してます。

ブログは主に
日本の医療制度(医療崩壊)、僻地医療事情、開業にまつわる愚痴と、かな~り個人的な趣味のトピックスです。

よろしくお願いいたします。


中間管理職 

Author:中間管理職 
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