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■開業つれづれ:「新型インフルエンザワクチン騒動は今も解決されていない?」



いつまでたっても

新型インフルの総括は出ないし、

同じ過ちは繰り返されます。








新型インフルエンザワクチン騒動は今も解決されていない?

nikkei TRENDYnet 11月10日(水)11時8分配信

http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20101110-00000004-trendy-soci

昨年話題を集めた新型インフルエンザワクチン。医師、元・厚生労働省大臣室政策官、村重直子さんに解説してもらい新型インフルエンザワクチンの問題を考えていく。
連載第5回では、流行が聞かれ始めたインフルエンザについて「いますぐ必要なインフルエンザワクチン豆知識」として解説した。子どものいる家庭では大人も積極的にインフルエンザワクチンを受ける必要があるのだが、今回はそのワクチンの確保についてさらに掘り下げていく。テーマは「新型インフルエンザワクチン」。あの騒動は、過去のものとしていいのだろうか? 

【詳細画像または表】

 昨年「新型インフルエンザ」が流行し、そのワクチンの接種に際して、「優先順位の高い人から順次接種するスケジュールが厚労省から発表」された。つまり新型インフルエンザワクチンの供給量が十分ではなかったということだ。

 しかしよくよく思い出してみると、昨年の新型インフルエンザワクチンに関しては、家族の中でも子どもは接種したが自分は受けなかったというビジネスパーソンも多いだろう。さらにその後、輸入によりワクチンが確保されたと報道されても、それを実際に接種した人は多くなかったはずだ。そもそもワクチンはすべて使用されたのだろうか?

 医師、元・厚生労働省大臣室政策官、村重直子さんに解説してもらい、新型インフルエンザワクチンの問題とともに、「薬害」について考えていく。

Q1 新型インフルエンザワクチン、なぜ必要な時に接種できなかった?

Q2 供給は手遅れだった! それはなぜ?

Q3 薬害は必ず繰り返される?

Q1 :新型インフルエンザワクチン、なぜ必要な時に接種できなかった?

 昨年、新型インフルエンザのワクチンを接種したくてもできなかったことを覚えてらっしゃる方も多いでしょう。流行ピークだった09年10月、11月という多くの人々が不安を抱えワクチンを打ちたいと考えた時期に、厚労省が供給したワクチンの量は需要に対しわずかだったからです(表1)。

 例年の季節性インフルエンザのワクチンは、一部の人々しか接種しませんので、国内メーカーの製造量で賄っており、年間約2500万本です(表2)。ところが、パンデミックとなる新型インフルエンザの場合、国民誰でも接種したい人ができるように、1億2700万人分、つまり普段の5倍もの量を視野に入れて供給しなければなりません。急に製造ラインを増やせませんが、季節性ワクチンの製造に加えて膨大な量の新型ワクチンを供給しなければならないのです。それも、流行ピークに間に合うよう迅速に、です。

大臣の確保と官僚の「供給スピード」の差で“余る”ことに

 昨年の状況はといえば、8月には、新型インフルエンザワクチンの「量の確保」はできていました。当初、国内メーカーが製造するワクチンにこだわり、国民の1割強分しか供給を考えていなかった厚労官僚に対し、舛添大臣(当時)が海外メーカーのワクチンを輸入することで「6000万人から7000万人分のワクチンは確保できると思う。安心してほしい」と述べ、国民のほぼ半数分を確保したのです。これで、国が果たすべき「量の確保」と「迅速な供給」のうち、前者の役割は果たされました。

 ところが、舛添大臣の退任後、官僚の「供給スピード」は極めて遅かったのです。流行ピークの10月、11月に供給したのは、当初の官僚の思惑どおり国内メーカーのワクチンだけで、10月に人口の0.9%、11月に人口の3.9%分に過ぎませんでした。ちなみにほぼ同時期に流行ピークを迎えたカナダでは、10月に人口の17%、11月に人口の37%分を供給しました。

 海外メーカーの輸入ワクチンが日本で供給され始めたのは、なんと翌2010年2月。流行ピークがとうに過ぎてから供給されても、需要は少なく、結果として余ることになりました。

Q2 :供給は手遅れだった! それはなぜ?

 輸入ワクチンの供給が流行ピークに間に合わなかった大きな要因のひとつは、日本には無過失補償・免責制度がないことです。海外のグローバルメーカーは諸外国と同じ条件で、ずいぶん前から契約を結んでいました。諸外国には何らかの無過失補償・免責制度があるから問題なくクリアしたと思われる条件を、日本はクリアできず、手間取ったのです。

 では、無過失補償・免責制度とは何でしょうか。

 それぞれの国における国民の合意内容によって少しずつバリエーションはありますが、共通しているのは、ワクチンなど医療を受けて、有害事象が起きてしまった人々、長期にわたって医療や介護を必要とする人々などの救済を目的として、補償金を支払う制度であることです。

 この制度は、誰かの過失を認めてその人に賠償金を払わせる訴訟とは別の仕組みですから、誰かに「過失があったか、なかったか」を議論する必要はありません。例えばアメリカでは、ワクチン接種後に後遺障害が残った人には2つの選択肢があります。簡易な手続きで補償金を受け取るか、誰かの過失を追及して訴訟を起こすかのどちらかです。補償金を受け取ると訴訟を起こせませんが、訴訟を起こすなら補償金は受け取れません。

 従来通り訴訟を起こす権利はあり、もうひとつ、訴訟を起こさずとも補償される国民の権利が増えたことになります。フランスでは、ワクチンに限らずあらゆる医療事故を対象に同様の制度があります。ニュージーランドでは、国民に訴訟する権利がありませんが、医療に限らずスポーツなどの事故まで、幅広く補償される仕組みとなっています。

 ところが日本には、訴訟の発想に縛られた制度しかなく、誰かに過失があったことにする以外に、後遺障害が残った人々を救済する道がないのです。後遺障害に苦しむ人々は、訴訟を起こしてさらにつらく長い闘いをしなければ、十分な補償は受けられないのです。

Q3 :薬害は必ず繰り返される?

 新型インフルエンザが世界中に流行したことによって、日本も世界の常識にさらされ、無過失補償・免責制度の不備が浮き彫りになりました。加えて、日本政府は新型インフルエンザワクチンの「迅速な供給」ができなかったにも関わらず、無過失補償・免責制度を作るどころか、新型インフルエンザワクチンを法定接種にしない方向へ向かったのです。

 現状でも、「無過失」補償ではありませんが、予防接種法に位置づけられた法定接種なら一応の補償制度があります(表3)。

新型インフルエンザワクチンを受けて有害事象があっても訴訟を起こさなければ補償なし

 ところが、新型インフルエンザワクチンが法定接種とされなかったため、この制度で補償されないのです。つまり、私たち国民は新型インフルエンザワクチン接種後に有害事象が起きても十分な補償は受けられないことになったのです。わざわざ法律を変えなくても、政令を変えるだけで迅速に法定接種にすることができたにも関わらず、官僚はこれを避けました。

 代わりに厚労省が作った制度では、不十分な補償金額しか出さず、国や医療関係者やワクチンメーカーの免責制度も作らず、補償金に加えてさらに訴訟を起こさなければ十分補償されません。十分な補償を受けるには訴訟を起こすしか道がないというわけです。

 訴訟を起こさなければ十分補償されないのですから、これでは国が「薬害訴訟を起こしてください。起こさなければ十分な補償はしません」と呼びかけているようなものです。

 こうして薬害訴訟が繰り返されるのは明らかです。後遺障害などで苦しんでいる人々は十分な補償を受けられず、さらにつらい思いを重ね、長い訴訟を勝ち抜かなければならないのが現状です。

(文/村重直子〈医師、元・厚生労働省大臣室政策官〉)
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フルコースをこなしたため貧乏から抜け出せず。
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大学から地域(僻地ともいう)の救急医療で疲弊しました。
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田舎で開業、借金は天文学的数字に。


今は田舎で開業して院長になりました。
でも、教授に内緒で開業準備していたころのハンドルネーム”中間管理職”のままでブログを運営してます。

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