スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

■開業つれづれ:工事業者が酸素を止めた 謝るのは病院? 「入院患者10人の酸素が6分停止」




問題:

工事の施工業者が誤って入院患者用の酸素を止めた。

入院患者の生死にかかわるような事態になった。



さて、

謝罪するのは誰?











正解:

日本では施工業者ではなく

病院長が謝罪する。







ばかばかしいですが、

日本の病院では

工事業者のミスで酸素が止まったのを

医師が謝罪して

病院の院内に事故調査委員会を設置して原因を探り、

病院長が、

>「あってはならないミスだった。再発防止に努める」と謝罪

する、という仕組みのようです。






じゃ、

再発防止のために

医師は建築関係、

とくに酸素の配管にも熟知しなくては

いけないのでしょうか?









入院患者10人の酸素が6分停止

2010年11月10日 読売新聞

http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/toyama/news/20101110-OYT8T00006.htm



 富山大学付属病院は9日、病棟の工事で先月下旬、入院患者10人に供給していた酸素が約6分間止まる事故があったと発表した。施工業者が誤って酸素ボンベの弁を閉めた。10人のうち2人の血中酸素濃度が一時的に低下したが、現在は回復しているという。院内に事故調査委員会を設置し、詳しい原因を調べる。

 発表によると、先月23日午後1時40分頃、建設中の新病棟と既設病棟で、患者に空気や酸素を供給するための医療用配管を接続する際、工事作業員が空気ボンベを止めようとして隣にある酸素ボンベの弁を閉めた。約2分後、医療機器から警報が鳴り、異状に気づいた医師らが工事関係者に伝え、酸素弁を開けた。酸素供給が止まったため、血中酸素濃度が正常時の6割程度にまで下がった患者もいたという。

 作業員がバルブを閉める際、安全確認のマニュアルに沿って病院関係者1人が立ち会っていたが、気づかなかった。

 事故当日から翌日にかけて、患者家族らに担当医師が謝罪し、文部科学省や富山市保健所などに報告したという。

 記者会見した遠藤俊郎病院長は、発表まで2週間以上かかったことについて、「患者の家族の了解が取れたのが昨日だった」と説明し、

「あってはならないミスだった。再発防止に努める」と謝罪

した。







疑問点はいくつかありますが、

●施工業者はなぜ謝らないのでしょう?

●病院は建築や配管について、業者以上の知識と責任を有さなくてはいけないのでしょうか?

●病院の建築や配管に問題があった場合、病院内に事故調査委員会を設置する意味はあるのでしょうか?

などなど。





この理屈だと、

”国会議事堂で便所があふれたら首相の責任”

みたいなもので

まったく専門的な知識もなければ

およそ的外れな部分にまで

責任を持たなくてはいけない、

ということになってしまいます。







業者になぜ責任がないのでしょうか?

もしも患者さんに被害があったら

やはり病院が責任を取るのでしょうか?







というわけで、

富山大学付属病院では

酸素配管について

病院内で事故調査委員会を設置し、

再発防止を検討されているようです。








これで

病院の酸素配管については

再発の心配なく

一安心ですねw








大学病院は

こんなステキな業務が

あふれています。




















関連記事

コメント

前例がありますからねえ…。

確か伊万里の病院だったと思うんですが(グクったけど見つけられませんでした)、業者が笑気と酸素の配管を間違えて、オペ中の患者に笑気100%…。患者は亡くなり、何故か病院が謝罪と賠償をしています。

あったw

http://www.maruishi-pharm.co.jp/med/libraries_ane/anet/pdf/43_stayNewVolume/%8C%B3%81%97%8Fd%82%BD%82%A2%82%CC%82%C5%8Cy%82%AD%82%B5%82%DC%82%B5%82%BD/11_moto.pdf

これのN03です、多分w
ちなみに民事の顛末については当事者から聞きました。

で、現在では装置に安全装置が何重にもついていてボンベの配管ミスもないし酸素ボンベが空になると笑気ガスも自動的にストップし、事故を未然に防ぐようになっているそうですが…

>工事作業員が空気ボンベを止めようとして隣にある酸素ボンベの弁を閉めた。

「フールプルーフ」は不可能ですねえ…。

はいはい病院が悪いはいはい土下座土下座

やだなぁ。3年ぐらい前に、大阪自治区でこんなことがあったのをお忘れですか。

↓ごみうりオンラインより(もう消えてますが)
>堺市北区の新金岡豊川総合病院(豊川元邦院長)の職員4人が9月、糖尿病で入院していた全盲の男性患者(63)を連れ出し、大阪市西成区の公園に放置していたことが分かった。職員らは放置直後に匿名で119番通報し、男性は救急隊に保護された。患者は治療費を滞納していたほか、トラブルも多かったといい、職員らは「退院可能なため知人に引き取らせようとしたが、断られたので放置した」と説明。病院側も事実を認めている。大阪府警西成署は既に保護責任者遺棄容疑で同病院を捜索し、カルテなどを押収している。
 同病院や堺市保健所によると、男性は約2年前から入院費用など治療費を滞納。約3年前から退院可能な病状だった上、自宅が判明したため、職員4人が9月21日午後1時ごろ、男性を車に乗せて大阪市住吉区内にある男性の自宅を訪れた。しかし、同居する前妻が本人の持病を理由に引き取りを拒否したことから、同2時20分ごろ、西成区内の公園で男性を降ろして放置した。

ホテルで宿泊費を払わず、フロアの6部屋を独占、部屋の備品を壊し、ホテルマンに暴言を吐けば、即座に警察を呼ばれ叩き出されます。
患者様が入院費を払わず、6人部屋を一人で独占し、病室の備品を壊し、病院職員に暴言を吐いた程度で患者様を追い出せば、即座に病院が叩かれます。

マスゴミにとって、医療者は常に悪なのです。
先生の医療堕落論を思い出しますた。

根本的な原因は業者ですよ。

>事作業員が空気ボンベを止めようとして隣にある酸素ボンベの弁を閉めた。約2分後、医療機器から警報が鳴り、異状に気づいた医師らが工事関係者に伝え、酸素弁を開けた。酸素供給が止まったため、血中酸素濃度が正常時の6割程度にまで下がった患者もいたという。

そもそも10/23は土曜日でした。病棟にICUが含まれていたか不明ですが、
酸素の弁を閉める。→酸素供給圧の低下で呼吸器のアラームがなる。→患者さんの吸入酸素濃度が空気(21%)に低下→患者さんの酸素飽和度(SpO2)低下→低酸素脳症、死亡
ということがおこるわけです。
ベストの対応は、酸素供給圧が低下した時点で、ボンベの酸素で、用手換気(100%酸素)に切り替えれば、患者さんの酸素飽和度の低下は防げたわけで、大学として、ベストじゃなかった点を改善しようというニュアンスがあるんだろうが、それを医療ミスみたいに報道するのは、記者が文系で、事故の全体像を把握できなかったからじゃないでしょうか。

SpO2(酸素飽和度) 60%って

>血中酸素濃度が正常時の6割程度にまで下がった患者もいた
この文章がこの記者が物事を日本語でだけ理解しているのがよくわかるところですね。60%ならいいか、、みたいに思っている。
ちゃんとした知識がないのがバレバレなです。
ま、へたな文学的表現より、60%という数字のほうが正確な報道で助かるけれどね。

1985年の事故

この事故以後のことですが、ある病院の手術室が完成した時、手術室部長(麻酔科医)が点検してまわりました。
麻酔用の呼気ガスモニターをもって、すべての配管からちゃんと酸素、笑気、空気が出てくるのを全部チェック。救急外来とか、CT室などの配管もあったので、けっこう大変でした。
いえ、やったのは下っ端ですが。(私じゃない)

北海道のANAのヒヤリハット事故

このまえ、大雪山にむかって飛行機を降下させてしまった管制官のミスが、飛行機についているアラームのおかげで助かったという報道がありました。
今回の事故、、富山大学の医師と看護師の速やかな対応がなかったら、10人以上が死亡したり重篤な副作用が残ったりした可能性があります。人工呼吸器ついていなくても酸素吸入でやっとこさの患者さんもいますからね。
病棟の酸素供給圧アラームがなったのか、呼吸器の酸素圧低下アラームがなったのか、誰のどういう行動が、最悪の事態をさけられたのか、きちんと検証して公開して頂きたいものです。
非公開コメント

最近の記事

最近のコメント

カテゴリー

ブログ内検索

プロフィール




中間管理職: このブログの管理人。
ID上、ブログではmedさんとも呼ばれてます。

某大学医学部を卒業
 ↓
医師免許取得: 医師にはなったけど、医療カーストの一番下でした。
 ↓
大学院卒業(医学博士): 4年間、院生は学費支払って給料なし。
 ↓
さらにアメリカの大学勤務: 激安給料
 ↓
日本の大学病院勤務: 労働基準法が存在しない。

フルコースをこなしたため貧乏から抜け出せず。
 ↓
大学から地域(僻地ともいう)の救急医療で疲弊しました。
 ↓
田舎で開業、借金は天文学的数字に。


今は田舎で開業して院長になりました。
でも、教授に内緒で開業準備していたころのハンドルネーム”中間管理職”のままでブログを運営してます。

ブログは主に
日本の医療制度(医療崩壊)、僻地医療事情、開業にまつわる愚痴と、かな~り個人的な趣味のトピックスです。

よろしくお願いいたします。


中間管理職 

Author:中間管理職 
↑「勤務医 開業つれづれ日記・2携帯版」はこちらから。

おすすめ開業関連本

クリックするとAmazonに飛びます。

クエスチョン・バンク 医師国家試験問題解説 2017 vol.7: 必修問題


クエスチョン・バンク CBT 2017 vol.5: 最新復元問題


医師国家試験のためのレビューブック 小児科 2017-2018


小児がん診療ガイドライン 2016年版


もっともっとねころんで読める抗菌薬: やさしい抗菌薬入門書3


ねころんで読める抗菌薬: やさしい抗菌薬入門書


診療所経営の教科書〈院長が知っておくべき数値と事例〉


感染症レジデントマニュアル 第2版


40のしまった! 事例に学ぶ 診療所開業ガイドブック (NHCスタートアップシリーズ)


開業医・医療法人のための医療税務と節税対策Q&A


開業医・医療法人…すべてのドクターのための節税対策パーフェクトマニュアル


開業医・医療法人…すべてのドクターのための税務調査対策パーフェクト・マニュアル


医院の財産 承継&相続パーフェクト・マニュアル


よくわかり、すぐ使える成功するための「医院開業」ハンドブック―コンサルタントが教える「My Clinic」のつくり方


トラブルにならない 社員の正しい辞めさせ方・給料の下げ方


ねころんで読めるCDCガイドライン―やさしい感染対策入門書


もっとねころんで読めるCDCガイドライン―やさしい感染対策入門書2


もっともっとねころんで読めるCDCガイドライン―やさしい感染対策入門書3

おすすめ医学書

FC2カウンター

いつもご訪問、ありがとうございます。2009年5月7日からの累計アクセス数です。

FC2オンラインカウンター

現在の閲覧者数:
いつもありがとうございます。現在、アクセスしている方の数です。

Amazon人気商品

月別アーカイブ

カレンダー

09 | 2017/10 | 11
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31 - - - -
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。