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■どうなるか医療費抑制 「社会保障費の抑制目標、撤回求める決議 自民厚労部会」



>これ以上の抑制は取り返しのつかないことになる





医療費抑制政策で、

あれだけ医療機関に

ひどいことをしておきながら

まだ”取り返せる”

と思っている方々は

困ったものです(笑)。






医療費抑制がようやくとまるかもしれませんが、

基本的には

世界に逆行した

医療費抑制ではなく、

”医療費大幅アップ”

でなくては、

世界の医療水準から

取り残されてしまうでしょう。




ついこの間まで、

日本医療は世界一だったんですが、

あっという間に

国の方針で

めちゃくちゃになってしまいました…。





医療崩壊の

Point of no return

はとっくに過ぎています…。








社会保障費「10年間で11兆円の減に」

更新:2008/05/23 22:48 キャリアブレイン
http://www.cabrain.net/news/article/newsId/16213.html;jsessionid=F48B0E5D103B89058E4B24B692D91414

 自民党の「療養病床問題を考える国会議員の会」(会長・中山太郎衆院議員)は5月23日、衆院第一議員会館で開いた会合で、「介護療養型医療施設の存続を求める会」からヒアリングし、厚生労働省側と意見交換した。この中で、けんなん病院の藤元秀一郎理事長は、「骨太の方針2006」で決まった、社会保障費を毎年2200億円削減することにより5年間で総額1兆1000億円を削減する方針について、
「実際は総額3兆3000億円の削減になり、10年間で11兆円の削減になる」
との試算を示した。その上で、「われわれには数字以上のダメージが出ている。これが続くと医療機関だけでなく介護保険施設も持たない」と述べ、医療・介護の現場は壊滅的なダメージを受けると訴えた。

 宮崎県で介護療養病床などを運営するけんなん病院の藤元理事長は、「骨太の方針2006」で決定した、社会保障費を2007年度から5年間、毎年2200億円ずつ削減することで総額1兆1000億円を削減しようとする方針について、実質の削減額は単純な2200億円ずつの累積ではないとした。「(削減した2200億円を)翌年に元に戻せば5年間で1兆1000億円ということになる。しかし、下げた分を翌年は上げないため、その効果が翌年も続く」と述べ、2200億円削減された分は翌年もそのままになっており、さらにほかの分野で2200億円が削減されるため、これまでの削減額にさらに2200億円が上積みされる計算になると指摘した(図参照)。その上で、「5年間で1兆1000億円の削減ではなく、実は5年間で3兆3000億円の抑制だ。5年目からは毎年1兆1000億円下げられることになる。これは永久に続くため、10年間続くと11兆円の抑制効果になる」と述べた。
 さらに、この削減を続ければ、日本の社会保障制度は「制度残って国民滅ぶという状態になる」と指摘した。

 厚労省老健局の鈴木康裕老人保健課長はこれに対し、「大臣もこれ(毎年の2200億円削減)への対応は難しいと言っている。現場の医師や利用者の方々との議論を踏まえ、申すところは申していきたい」と述べるにとどめ、具体的な返答を避けた。

 議員からもマイナスシーリングを見直すべきとの意見が多く出た。関芳弘衆院議員は「プライマリーバランス黒字化の話も含めてどういう制度にするか、国民の健康と生活を正常にするため、根元の方針の在り方を考えるべき」と述べ、骨太の方針の見直しを求めた。







社会保障費の抑制目標、撤回求める決議 自民厚労部会
asahi.com 2008年05月27日
http://www.asahi.com/health/news/TKY200805270073.html

 自民党の厚生労働部会などは27日、毎年2200億円ずつ社会保障費の伸びを抑制するとした政府目標について、09年度予算では撤回するよう求める決議をした。「医師不足や少子化への対応で国民負担をお願いしなければならない時に、さらに社会保障の削減を行うことは理解が得られない」としている。

 社会保障費の抑制政策は02年度から7年間続いており、09年度も雇用保険の国庫負担廃止や、介護保険利用時の自己負担率引き上げなどの案が浮上している。だが、抑制が医師不足や介護労働従事者の待遇悪化などのひずみを生んだとの指摘が与野党双方から続出。自民党の尾辻秀久・参院議員会長も26日の会見で
「乾いたタオルを絞っても水は出ない」
と発言し、抑制策に反対意見を表明していた。

 27日の合同会議では、「縦割り行政やムダを見直す余地がまだある」など抑制継続を主張する意見も出たが、
「これ以上の抑制は取り返しのつかないことになる」
などの意見が大勢を占めた。

 政府は09年度予算の方向性を定めた「骨太の方針08」を6月中にまとめる予定だが、抑制継続が盛り込まれるかが焦点となっている。





医療費抑制を大きく支持してきた

経済財政諮問会議や

財務省は

どう思っているのでしょう?





大きく医療費を崩壊させ、

しかも今度はのん気に

”後期高齢者医療制度、反対”

”医療費抑制は間違っている”

などといまさら言っている

マスコミは

どう思っているのでしょう?





すべては遅すぎ、

そして少なすぎます。






「みんな、

『医療は悪い、金儲け主義だ』

と言って、

どんどんお金を削って、

裁判でも報道でも、

叩き放題、叩いていた。



そして、

『まずい』と思ったとき、

気付いたときには

息をしていなかった。」




これって、日本社会に特有の

典型的な”いじめの構図”では

ないでしょうか?





こうして

日本医療は死に絶えていくのです。









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コメント

まあ、国民の皆様が社会保障よりも道路の方が大事だと言っている(結果が政治に表れている)と評価せざるを得ないのが民主主義ですから、仕方ないんじゃない?もう諦めてますよ。
医療はあって当たり前、医療を受けて死ぬなんてありえない。そういう「あたりまえ」のものに大金が費やされてるなんて信じられなーい。
国民の意思はそういうことではないかと。

日本の医療費は高い

と感じてる国民は60%以上だそうですから、もっと下げようとするのでしょうね。メディアがあわてたときには医療制度は冷たくなるどころが死後硬直してるでしょう。これも有権者の選択ですから文句は言いません。消え去るだけですね。

潮時

遅ればせながら、私も保健医療から離れる準備を始めようと思います。なーに生きる道はいくらでもありますよ!

>日本の医療費は高い

 ある医療経済学者の講演で聞いた話ですが、完全自由診療になった場合、医療費は2桁上昇するという試算があるそうです。総額の話だったか、窓口で支払う金額のことだったかは忘れましたが、いずれも大幅に上昇するのは間違いないそうです。本当に日本の医療費は高いのでしょうか。
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さらにアメリカの大学勤務: 激安給料
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日本の大学病院勤務: 労働基準法が存在しない。

フルコースをこなしたため貧乏から抜け出せず。
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大学から地域(僻地ともいう)の救急医療で疲弊しました。
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田舎で開業、借金は天文学的数字に。


今は田舎で開業して院長になりました。
でも、教授に内緒で開業準備していたころのハンドルネーム”中間管理職”のままでブログを運営してます。

ブログは主に
日本の医療制度(医療崩壊)、僻地医療事情、開業にまつわる愚痴と、かな~り個人的な趣味のトピックスです。

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