2010/07/18
■開業つれづれ:「脳死移植に対応2割=救急未整備や判定困難-小児病院調査・臓器移植法」
実際に小児の救急を行っていて、さらに脳死判定が出来て、
という病院は少ないでしょう。
こども専門の病院は
救急体制がなく紹介患者さんを
中心に専門医療を行っている
施設も結構あります。
また、子供の脳死判定となると
複数の医師が
丸1日以上、かかりっきりに
なる可能性があります。
そんな余裕のある病院は
日本にはわずかしかないでしょう。
脳死移植に対応2割=救急未整備や判定困難-小児病院調査・臓器移植法
時事ドットコム 2010/07/17-05:07
http://www.jiji.com/jc/c?g=soc_30&k=2010071700046
臓器移植法改正に伴い新たに脳死臓器提供施設に加わった小児専門病院のうち、
脳死移植に対応することを決めているのは約2割
の6施設にとどまることが17日、時事通信社の調べで分かった。検討中か対応せずとした病院の多くは、
救急医療体制の不備や脳死判定の困難さ
を理由に挙げた。
調査の対象は、小児の内科や外科の専門医がいる「日本小児総合医療施設協議会」会員の29病院。臓器提供施設の類型の一つとして、従来の大学病院、救命救急センターなどに加わった。この中で実施体制の整った病院が実際に提供施設となる。
提供施設になると回答した6施設のうち、神奈川県立こども医療センターや静岡県立こども病院は、移植に関するワーキンググループを立ち上げるなど17日の改正法施行に合わせ準備。宮城県立こども病院など4施設は、小児の脳死判定の困難さや判定医の確保などを課題に挙げ、実施まで時間がかかるとした所もあった。
兵庫県立こども病院、大阪市立総合医療センター小児医療センター、国立病院機構岡山医療センターの3カ所は、提供施設になる方向で検討しているが、院内体制整備や業務負担の問題があり、現時点では結論は出せないとした。
このほかに検討中と回答したのは13施設で、「施設の負担が大きすぎる」(北海道立こども総合医療・療育センター)「子どもの脳死判定を適正に実施可能か検討中」(千葉県こども病院)など。
二つの施設は、救急医療体制が整備されていないため、提供施設にならないと回答。残り5施設はまったく検討していないか、回答なしだった。
そして、不慣れな小児の脳死判定に
現場が立ち会うのは
大変な緊張を強いられます。
もしも可能なら、
脳死判定ユニットみたいなのを
作って、
24時間、全国どこでも小児の脳死が出たら
医師団が出向いて脳死判定をする、
というのはどうでしょう。
マンパワーの問題と
脳死判定のあいまいさを解消するには
そのような運用も
必要ではないでしょうか。
そんなシステムでも作らない限り、
さらなる現場への負荷は
臓器提供の大きな壁となるでしょう。
コメント