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■当方、家庭医 地域不問 どこかで雇ってください 「◆家庭医必要な診療所を募集 」

ネタ元は

ssd's Diary
http://ssd.dyndns.info/Diary/2008/05/post_673.html

です。いつも大変お世話になっております。







いま、国が大々的に

「家庭医」

「総合医」

の育成を推進しています。




しかし

すでに

「家庭医」

「総合医」は

余り始めているのかもしれません。






あの

医師不足で有名な

北海道ですら

「家庭医が余ってます。どこかで使ってください」

という募集が行われています。





家庭医、総合医を目指すことは、

すでに僻地ですら

その需要がない可能性があることを

北海道の報道は示唆しているのかもしれません。






医療が急激に進歩している中、

専門医になる医師を減らしてでも

家庭医を作ることを

地域は望んでいるのでしょうか?








◆家庭医必要な診療所を募集

札幌テレビ 2008年5月15日(木)「朝6生ワイド」

http://www.stv.ne.jp/news/item/20080515083714/

昔の「町医者」のような「家庭医」が、医師不足に悩む地域の診療所に派遣されることになりました。

医師の派遣を行うのは、北海道家庭医療学センターで、これまでに更別村や寿都町の診療所に「家庭医」を派遣しています。今回は新たに3人の家庭医を派遣することになり、希望する診療所を募っています。家庭医とは地域の住民全体のかかりつけ医のような、いわば昔のマチのお医者さん。幅広い医学的知識に加え、患者とのコミュニケーションにも長けているとして、医師不足に悩む地域の診療所には貴重な人材として期待されています。







医師不足の地域では

専門医はそれこそ、

「噂すら立たないうちに地域に内定が出る」

というより

「水面下で近隣都市で奪い合い」

ということすら、よく聞きます。






それを

「家庭医を希望する診療所、募集します」

とTVで公表することは、

「だれも引き取り手がいません」

ということと同じレヴェルです。








あれほど国が進めた

初期臨床研修。






この研修は、

「臨床をオールラウンドに診れて、

家庭医、総合医として

最低限できるようにする」

というのが目的です。




でも、

この研修が施行され、

「ああ、すばらしい研修です。

最低限の医療をすぐ提供してくれる

若手の医師がいて、本当に助かりました」

という声は全く聞きません。




聞こえてくるのは

小児科、産科、外科、内科、脳外科

など専門医の不足に対する

悲痛な叫びばかりです。





だれも

「家庭医がたりない、

総合医がもう少しいてほしい」

とは言っていません。




専門医がほしいのです。




今後、厚労省が大きく流れを

変えようとしているようですが、

(たぶん、総合医、家庭医を

「安い医師」、

少数の専門医を

「高い医師」にして

医療費を抑制するつもりなのでしょうけど)


すでに

家庭医、総合医は

飽和しているのかもしれません。





地域が必要としている専門医を減らし、

あまりつつある家庭医になる

練習を全医師に行わせる…。




いったい

国は日本の医療を

どのようにしたいのでしょう?






医師が足りない、

と言っているこのご時世に

公募しなくては行く場所がない

医師たち。






国の医療制度は

全くビジョンがないまま、

単なる”医療費抑制”という

数字だけを求めて

突っ走っています。











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コメント

というか、「家庭医・総合医」というジャンルは地域の開業医がとうの昔に担っている領域でしょうに。
もちろん、都市部では専門開業医も増えてますが、特に地方では「とりあえず一揃い診療できますよ」でなければ開業医は務まらないでしょうし、従来そういったことに対して診療報酬で評価していたわけですからね。

病診連携を声高に訴えながら、「病院に総合医を」だなんて旗を振ったって、そんなところに需要はありません。少なくとも、地域の開業医は「それくらいのレベルなら俺たちがずっとやってきた。住民も俺たちも欲しいのは入院がちゃんと見れる専門医だ」と思っているはずですしね。

まあ、小児科医を10年以上やっていまだにめんどくさがって専門医を取ってない私の発言なんて説得力ないですが(笑)

もう一言

大体、2-3年でいなくなる病院勤務医に「家庭医・総合医」といったって、やはり、その患者を長く継続してみることで初めて人間関係を含めたその患者の健康状態が把握でき、「いざという時の判断」を任せてもらえる存在になるわけで。そういった開業医が担っていた領域を「派遣医師」でできるとはモチベーションの面からも思えないんですけど。

Drコトーのモデルとなった、

甑島の瀬戸上先生なんか、島民からは神の如く崇め奉られており、訴訟なんぞ起こそうものなら周囲から袋叩きに会うのではないかと思われますwが、そのくらい患者を信頼出来てないと、怖くて「家庭医」なんぞ出来ませんやねww。
しかしマスコミへの露出は自粛してほしいなあ。あんな完璧超人と較べられたらたまりませんやwww。

  行き先がなく、都市部以外でも派遣先を探さなければならない医師が量産される。 国としては安く買い叩ける医師ができることは、願いがかなって満足か?
  かつて家庭医志望グループにいた私が言うのもナンですが、そもそも、スペシャリストとしての家庭医が本当に今の日本で求められているのか? スジの人は需要は必ずあると言いますが…。
  夕張でもそうですが、結局地域も都会も本当にほしがっているのはスーパースペシャリストが揃った総合病院です。 日本型家庭医は、自分が提供したい医療と、現実の需要をもう一度見直さなければならない。 それこそが、家庭医の本領のハズですが…。 需要から離れた所に、社会から認められる専門集団はありえない。 ソモソモどこかの超人のように、そこに骨をうずめる覚悟もなしに、継続的な地域医療なんぞは提供可能なのか?
  家庭医志望のグループのメーリングリストはいまだに見ていますが、ぶっちゃけ、「船が沈む(現行医療体制の倒壊)」最中に、「船室の割り当て(専門性の有無や専門視覚、社会への認知)」を議論していていても、どうしようもない。 アツく語るのは若人の特権かもしれませんが、家庭医志望者だけが集まって語っていては、社会から乖離します。

それは違いますよ!みかたが逆です

全国的に地域は医師不足です。
北海道は、この1,2年初期研修医も急激に減少しています。北海道家庭医療学センターがマスコミに出て,募集をかけたのは「北海道で家庭医を育成するセンターとなる診療所をもう一つつくりますという宣伝。それから自治体は単に医師を呼ぶだけでなく、ちゃんとその地域全体の医療を自分たちと一緒に考えてくれないとダメです」というメッセージです。だいたい3人余っているという解釈自体がとんでもないです。3人セットというのは、指導医と後期研修医のセットということです。つまり単に診療をする人間を送り込むのではなく、あくまで研修教育施設としてやっていくという意味で3人なのです。ちなみに私は、彼らとは組織的に何の関係もない,東海地方の人間です。同じ業界で彼らのことを数年前から応援している1人では有ります。

確かに、今回の件に関しては余っているから送るという代物ではないと思います。

しかし、当の住民の求めているのが総合医・家庭医なのか?と言われれば、答えはNOです。もともと、地域の開業医がその総合医・家庭医を担っていましたが、昨今では「専門医」を希望しています。開業医にしても、専門を売りに開業しています。また、そういったところでないと患者さん(顧客)が集まりにくいです。反対に、しっかりとした「売り」がある開業医には患者さんが集まっています。

他国と違い、日本はいつでもどこでも安価で気軽に専門医の診察を受けられます。そのような状況では家庭医・総合医のメリットなどありません。また、専門医の場合、その専門の知識を土台にして他の領域の知識を増やしていくことが容易ですし、そのような医師が多いです。

個人的には当初から総合医の研修を受けるのは反対です。
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某大学医学部を卒業
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医師免許取得: 医師にはなったけど、医療カーストの一番下でした。
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大学院卒業(医学博士): 4年間、院生は学費支払って給料なし。
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さらにアメリカの大学勤務: 激安給料
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日本の大学病院勤務: 労働基準法が存在しない。

フルコースをこなしたため貧乏から抜け出せず。
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大学から地域(僻地ともいう)の救急医療で疲弊しました。
 ↓
田舎で開業、借金は天文学的数字に。


今は田舎で開業して院長になりました。
でも、教授に内緒で開業準備していたころのハンドルネーム”中間管理職”のままでブログを運営してます。

ブログは主に
日本の医療制度(医療崩壊)、僻地医療事情、開業にまつわる愚痴と、かな~り個人的な趣味のトピックスです。

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