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■開業つれづれ:里帰り出産なくなって1億円損! 「語ろう地域医療 現場は今 妊婦や親の負担数倍」



医は算術、

ということで

実際に死ぬほど働いて

医療をやっている

医師の思惑とは別に

「里帰り出産、どんどんやれば地域活性化!!」

なんてことをほざいております。





実際に24時間臨戦態勢で

へろへろになりながら

当直している医師のとなりで

「おめーら頑張れば地域に1億円売上出るんだけど」

とか言ってみれば?







どれだけ

ひどいことを言っているか

全然分かっていないようです。












語ろう地域医療 現場は今 妊婦や親の負担数倍


2010年4月21日 読売新聞
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/shimane/news/20100420-OYT8T01448.htm


 益田医療圏(益田市、津和野町、吉賀町)では、圏域外に住む妊婦の“里帰り出産”が制限されている。都会で暮らす地元出身の女性たちは、古里に戻って赤ちゃんを産めない。(小川紀之)

 益田市神田町の宮田明子さん(56)の携帯電話の待ち受け画面に、初孫の一瑠(いちる)君が映っている。大阪市西淀川区で子育て中の長女、愛子さん(31)がメールで送ってきた画像だ。見るたび、つい笑顔がこぼれる。「でも、あの時は大変だった……」と、慣れぬ大阪での日々を振り返る。

 ――昨年6月24日、午前2時。

 「破水があったみたい」

 愛子さんからの電話に、明子さんは驚いた。予定日より10日も早い。朝、職場の上司の出勤を待って休暇の許しを得て、午後1時25分、JR益田駅から新山口駅行き特急「スーパーおき3号」に乗った。

 初産の娘が気になる。「まだ、大丈夫?」「今、どんな様子なの?」。新幹線を乗り継ぎ、大阪市内の産院に着くまでの約4時間、携帯メールで何度も問い合わせた。自力で産院に行った愛子さんから「陣痛を待って階段を上り下りしている」などの返信が届く。

 午後7時過ぎの分娩(ぶんべん)に、明子さんは立ち会うことができた。

      ■ □

 明子さんが、愛子さんと一瑠君の元気な顔にほっとしたのは、つかの間。産着の用意、洗濯、買い出し――その夜から、することは山ほどあった。6日後に退院してからは愛子さんのマンションに泊まり、一家全員の食事を作った。買い物に出ると、あふれる人、込んだ電車。都会の目まぐるしさに疲れがたまった。

 長野県にある娘婿の実家からも、応援に来てくれた。しかし双方とも都合がつかず、娘と孫とを2人きりにする日もあった。仕事があり、明子さんは益田に戻らねばならない。「泣き出しそうな愛子の顔がまぶたから離れなくて。『申し訳ない』と思いながら電車に乗りました」

 その愛子さん。妊娠を知った時、益田で産むつもりでいた。産前産後の2か月間実家に戻り、“新米ママ”として必要なことを母から学ぶはずだった。関西や広島などに嫁いだ同級生らは、みんなそうしていた。だから、妊娠3か月だった一昨年11月、「これからは里帰り出産ができなくなるそうよ」と母から聞いた時、受話器を握ったまま「えー」と声をあげた。「じゃあ、私はどこで産めばいいの」

 大阪でも知り合いはできた。親切に声をかけてもくれる。でも、「出産前後のお世話までなんて頼めない」。実家の母、明子さんを頼るほかなかった。

 明子さんは結局、7月半ばまで10回前後も益田と大阪の間を行き来した。「2人目を産む時は、上の子の世話もあるので手伝いの苦労も今回以上でしょうね。それに次女が今、東京にいるんです」

 孫の誕生は、もちろん楽しみだ。ただ、里帰り出産できない大変さを思うとため息が出る。

      □ ■

 益田医療圏への里帰り出産は、制限されるまで年間約160件。今、圏域外で産む妊婦と駆けつける親らが、その数だけいることになる。

 益田市高津、石田米治さん(66)、悦子さん(59)夫婦は昨年10月、福岡市東区に住む長男(37)夫婦の次男、道(わたる)君の出産の手伝いのため、駆けつけた。悦子さんは、長男夫婦宅に2週間泊まった。「お嫁さんも私に気をつかったろう」と言う。益田赤十字病院で産まれた初孫、晃太朗君(3)の時より、

時間もお金も数倍かかった

 米治さんは福岡まで車で7、8回往復。現地では、保育園まで晃太朗君を送り迎えし、買い出しもした。市議で、議会医療対策特別委の委員長を務めた米治さんは、

かかった費用をメモ帳に記してみた

 出産費、交通費、買い物代など、総額71万円

里帰り出産をしていたはずの160人で掛け算すると、計1億1360万円にもなる。「元々、地元で使われていたお金が今、ほかの街に落ちている」と米治さん。地域経済にとって無視できない金額だ。

 <メモ>

 「出産期の娘や息子が圏域外にいる家族は困っているだろう。国策でも何でもいいから、里帰りして産めるように制度を整えてほしい」。米治さんはそう願っている。

 益田赤十字病院は2008年11月から、益田医療圏外の妊婦の受け入れを制限中。年間約100件の出産を扱っていた益田市内の診療所の取り扱い休止から、同病院に集中するのを防ぐため。同病院は常勤産科医3人で07年に544件を扱い、このうち“里帰り”は155件。派遣元の大学病院などが「過剰な受け入れは安全管理上好ましくない」とした。




本質とずれますが記事の、

メモ

の位置、ずれてませんか?

まだ記事終わっていない気がします。




こんな簡単なミス、

というかもしれませんが、

医療関係者は

この程度のミスで訴訟を起こされ、

一生を棒に振る可能性を

毎日背負って仕事をしています。






さて、タイトルで

>語ろう地域医療 現場は今 妊婦や親の負担数倍

とか言ってますが、

現時点で数倍なのは個人的な経験だけで

きちんとしたデータではないということです。




語ろう地域医療

と言いますが、

一方的な語りに終始しています。




里帰り出産で大変な苦労をしてきた

医療現場には

これっぽっちも感謝の声がないのはなぜでしょう?





いつも思うのですが、

「産科が無くなって不便」

「里帰り出産できなくなって大変」

という声は聞きますが、

「いままでやってくれてありがとう」

という声は全く聞こえません。





きっと、住民の脳内は

医療と水と安全はタダで当たり前、

なければ激怒、

なんでしょう。




いままでさんざん食い物にしてきて、

議会医療対策特別委の委員長だか何だか知りませんが

里帰り出産が無くなって1億円以上地元が損している!

なんていわれている土地に

医師が行こうと思うでしょうか?







私なら一気に萎えますね。





こんな方々とお付き合いしている

益田赤十字病院の先生方、

ご愁傷様です。



















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コメント

NoTitle

里帰り出産がなぜ制限されているのか、まずそこから考えるべきでしょうね。読売の記者も元市議も。一億ぽっちのお金くらいで地域活性化されるわけもないでしょうに。お産に必要なスタッフを集めれば人件費、設備費だけで一億くらい必要では?

バッカ丸出し記事

昔は、新聞記者って、情報収集力&文章力が人並みすぐれてると思ってましたけど、現実は中学生新聞のレベルだってことがよ~~くわかりました。
なんで里帰り出産に制限がかかっているかぐらいは調べてから記事書いてくださいな!
ゴミウリの記事は書き捨てですか??

お父さんも、市会議員やって(た?)るんだったらばその程度のことは知らなきゃいけませんね!
無知をさらけ出しているこの記事と登場人物たち。
これが地方の現実なんでしょかね?
いくら僻地だって電波は届くだろ!!!

NoTitle

マスコミの方々を含む非医療者の理解ってこの程度なんですよ。全国的に。

日本という国では、医者が自らを犠牲にして無駄に頑張ってきたせいで「いつでもどこでも診てもらえて当たり前」という意識を一般人に育ててきてしまったという過去があります。

里帰り分娩にしたところで、それが過去は当たり前にできていた(既得権化していた)のに、今できないってどういうこと?おかげですごく苦労したじゃないの、ってことになる。
なんでできなくなったかなんて、一般人にはどうでもいい事で、できなくなった事実だけが問題なんです。

世界的に見てどうだ、とか、日本は非常に安いコストで医療を受けれるんだ、ってどれだけ言っても、「安いといっても、今までそれでできてたんでしょ?それができなくなったとか、このデフレの時代に値上げをするなんてのは納得いかない」というのが一般人の感覚であり、医療崩壊を叫ばれていても、それを実感しているのはまだまだ一般国民においては少数派でしかありません。

今まで(たとえば20年前)と(アクセス・コストにおいて)同じレベルの医療を受けれなくなった人が多数派にならないかぎり、彼らの中に危機感は生まれてこないでしょう。

そして、そうなったら、もうどうあがいても元に戻らないことも決して理解しようとはしないでしょうね。

ああ、もちろん、マスコミがそれを分かっていないのは異常であって、犯罪的ですらあるのは言うまでもありません。

そんなの、

> 「出産期の娘や息子が圏域外にいる家族は困っているだろう。国策でも何でもいいから、里帰りして産めるように制度を整えてほしい」。米治さんはそう願っている。

「『里帰り出産』では何が起ころうと、刑事・民事とも医療訴訟は禁止!」という制度を作ればよいだけでは?

都会で暮らす…

えっと、なぜ若者が地元を離れていってしまったのか、そこから考えていただきたいものです。
また、かかった費用71万円と仰いますが、それを出さずにすむような投資をしていたのかも気になります。
さらに里帰り出産をするような娘さんのいない世帯は、里帰り出産を受け入れる施設を維持するための税負担を喜んで出してくれるのでしょうか?

NoTitle

  われわらがいい境遇からわるい境遇に転落するときには、わるい境遇からいい境遇へと上昇するときにつねに享受するよりも、おおくの受難を感じる
  (アダム・スミス 『道徳感情論』)

甘えるな

大体から里帰り出産ってことからして甘えてます。私は家業が忙しかったので 里帰りなど考えもしなかったし 実際一人で全てやりました。実家も家業が忙しくて然り。里帰りして 上げ膳据え膳してもらって 近くの病院で出産して 母子共に元気に退院して当たり前だと思ってる人たち。甘えてるんじゃねーー!世界に目を向けたら奇跡だよ。感謝しろ!

分娩費用って安いですよね

話は変わるのですが、私は大学病院で歯列矯正を受けて消費税別75万円でした
5年かかりました
ワイヤーを外しましたがまだリテーナーで保定しています
本当に自由診療ながら安いと思っています

産科については三大ブランド病院の聖路加病院、愛育病院、山王病院が100万円を超えるそうですが
一般的に30万円から40万円位らしいですね
それで逮捕されたり妊婦が死んだからって土下座させられたりしたら割に合わない仕事ですよ

それに里帰りって事は出産時前に戻るだけで途中経過は別の医師何ですよね
安全なんですか?
単なるキラーパスなんじゃないですか?

この記事だけ読んでも全く何を主張して今後どうしたいのか?
全くわかりません
文章作成能力の無い人間は新聞社にはいらないと思います
これで年収1000万円なんてもらいすぎですよ
派遣でも雇って時給1800円位払えばこの程度の文章を記述出来る人間はいくらでもいますよ

ゆりあ様の意見に同意の一票投じます

産科医は情弱だー産科医に同情する奴はよく訓練された情弱だー

>いくら僻地だって電波は届くだろ!!!

むしろ発信源wwww

>それで逮捕されたり妊婦が死んだからって土下座させられたりしたら割に合わない仕事ですよ

産科医は情弱か変態だからそれでいいんですよ。
*個人的には日本産科学会は労働ダンピングする公立勤務医は除名処分にするべきだと思いますが。

>これで年収1000万円なんてもらいすぎですよ

同意ではありますが民間企業ですから、株主でもない限り基本的には他人がどうこう言う問題ではないですね。

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中間管理職: このブログの管理人。
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某大学医学部を卒業
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大学院卒業(医学博士): 4年間、院生は学費支払って給料なし。
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さらにアメリカの大学勤務: 激安給料
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日本の大学病院勤務: 労働基準法が存在しない。

フルコースをこなしたため貧乏から抜け出せず。
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大学から地域(僻地ともいう)の救急医療で疲弊しました。
 ↓
田舎で開業、借金は天文学的数字に。


今は田舎で開業して院長になりました。
でも、教授に内緒で開業準備していたころのハンドルネーム”中間管理職”のままでブログを運営してます。

ブログは主に
日本の医療制度(医療崩壊)、僻地医療事情、開業にまつわる愚痴と、かな~り個人的な趣味のトピックスです。

よろしくお願いいたします。


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