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■奈良では箱は出来た! 半分だけ始動(笑) 「産みの安心 拠点始動」

行政の箱物づくりは

熱心ですね。



ウワサの奈良では

念願の箱物が完成です(笑)。





>集中治療管理室の病床を計25床増やし

しかし、実際には

人がいなくて、

>しかし、NICUを担当する看護師が23人不足しており、当面は12床分のみの稼働にとどまる。

という状況のようです。


>同時に多くの患者を受け入れられるよう、配管や電源も増強した。

>しかし、NICUを担当する看護師が23人不足しており、当面は12床分のみの稼働にとどまる。

なんか、

この文章だけでも

Poorな感じが漂ってきてしまいます(笑)。




「同時に多くの患者さんを受け入れるのに
配線も電源も増強しました!」

「でも、看護師さんも医師もいません!!
半分しかオープンできませんでした~!!!」

「…あほ、ちゃう?」



って感じでしょうか(笑)。



箱だけ作っても

中身がないのでは、

「産みの安心 拠点始動」

なんてタイトルつけるのは

いかがなものか?

と思ってしまいます。






でも、「仏作って魂いれず」

の言葉どおり、

奈良では

箱だけが大事なようです。






産みの安心 拠点始動
asahi.com 2008年05月14日

http://mytown.asahi.com/nara/news.php?k_id=30000000805140002

◆「周産期医療センター」26日開設
◎看護師不足 部分稼働へ

 危険度の高い新生児や妊婦を受け入れる県立医大付属病院(橿原市)の「総合周産期母子医療センター」が完成し、26日に開設する、と県が13日発表した。集中治療管理室の病床を計25床増やし、医師らが病室の外から患者の健康状態を把握できる仕組みも採り入れる。荒井正吾知事は会見し、「県内で難しいお産に対応する態勢は飛躍的に充実したと思う」と話したが、看護師不足のために当面は部分的な稼働になる見通し。

■橿原■

 同センターは、同病院A病棟の4、5階に新設。出産前の妊婦が対象の「母体・胎児集中治療管理部門」(約2200平方メートル)は、母体・胎児集中治療管理室(MFICU)を従来の3床から6床に増やす。ICUでの治療を終えた患者が入る「後方病床」を新たに12床設置。「新生児集中治療管理部門」(約900平方メートル)は10床増やして31床にし、そのうち21床を新生児集中治療管理室(NICU)として使い、残りを後方病床にあてる。

 各部門では、患者の呼吸や心拍数などを別室の医師や看護師が24時間把握したり、国立成育医療センター(東京都)など、より高度な医療機関にデータを送って治療を相談したりする仕組みも導入。同時に多くの患者を受け入れられるよう、配管や電源も増強した。

 厚生労働省の指針で、総合周産期母子医療センターはMFICUが6床以上、NICUが9床以上必要で、後方病床はそれぞれICUの2倍以上が望ましいとされ、1床あたりの面積なども示されている。同病院はこれらの基準を満たしており、26日に指定を受ける。同省によると、同センターが未整備の都道府県は山形、佐賀の2県だけになるという。

 しかし、NICUを担当する看護師が23人不足しており、当面は12床分のみの稼働にとどまる。

 同病院の昨年度の看護師の離職率は、前年度より5ポイント高い約15%。看護師不足で1人あたりの負担が重くなっていることが悪循環になっているという。今春、県立医大看護学科を卒業した84人の大部分が県外に就職し、同病院に11人しか残らなかったことも追い打ちをかけた。


 榊寿右・病院長は「安定したセンター運営には、医師も足りない。引き続き人材確保に努めたい」と話した。








毎日新聞が

破壊の限りを尽くした

奈良医療はどこへ向かうのでしょう?







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コメント

すごいですねぇ。
小児科の立場から言わせてもらうと、NICUが31床でそのうちバックベッドが10床って、どう考えても逆です(笑)。まあ、一般小児科病棟がさらにバックベッドとして機能するなら別ですが。
でも、記事中にも「後方病床はそれぞれICUの2倍以上が望ましいとされ」と書いてるんですがね。
ま、初期稼働は12床ですから、そうなると、医師5人くらいが専任になれば何とか回せますね(労働基準法を無視すれば)。ちなみに、当直を含めて一般小児科と兼任であれば、NICUの認定は取れないんですが(つまり、NICUは専任の当直医が必要で、一般小児科当直としての、時間外診療などを兼任できない。小児科としては当直医が二人必要になるわけです)、そんな余裕、ここ、あったっけなぁ。
ちなみに、31床フルに回すには専任15人は要りますけどね。全国で新生児科医は麻酔科医並みに引っ張りだこですが。

へ・・・?

>荒井正吾知事は会見し、「県内で難しいお産に対応する態勢は飛躍的に充実したと思う」と話した

県内で難しいお産に対応する態勢は飛躍的に充実したと思う
県内で難しいお産に対応する態勢は飛躍的に充実したと思う
県内で難しいお産に対応する態勢は飛躍的に充実したと思う

…( ゚д゚)ポカーン
冗談でしょ?

いや、この人たち、ハードができたらソフトは付属品だと思ってるから。
一度でも自分でウィンドウズパソコン作ったことがあったら、「ソフトにこそコストがかかってるんだ」という理解ができるんですがね(笑)
ま不治通あたりのパソコンを競争入札で信じられない安値で応札させて使ってたり、電気屋でN○Cの出来合いパソコン買ってそれだけで使っているような連中にはそんなことは一生理解できないでしょうけどね。

箱は行政の責任
中身は医師の責任って
県民も思ってるんじゃないの?

医師は?

しかし、NICUを担当する看護師が23人不足しており、当面は12床分のみの稼働にとどまる。

看護師が足らないのは良く分かりました。看護師が足りないので箱が出来てもNICUが10→12床と2床しか増えないのもわかりました。

でもってNICUを担当する小児科医は足りているんですか。看護師さえ充足すれば10→21床で稼動させるつもりでしょうか。つもりでしょうね、きっと。

ベッドが空いてません

医療従事者からみると「入院ベッドがない」=「ベッドサイドでみるスタッフが足りない状態」ですが、字面通りにベッド数だけ増やしてみたんですね(笑)。それとも「それを作れば、かれが来る」んでしょうか。

医学部を卒業してから医師一人が一人前になるのに10年以上かかりますが、その間活用されていないベッドや医療機器のメインテナンスを続け、10年後に余っていたベッドがフル稼働する頃には設備も古くなり入れ替え、更新が必要になると、箱物行政万歳ですね・・・orz。

『ベッドが空いてるなら受け入れ拒否はできんだろ?』
ということでしょう。

竜頭蛇尾?

  こんなの、有りました。

  『奈良県の少子化対策 なら出会いセンター 』

  なんだか、有名観光地での合コンとか、いろいろ趣向を凝らしているみたいです。 『少子化対策』、って言っても、産む段階となると…。 

これからは地方の「嫁さがし」の条件に「近くにお産ができる産婦人科施設があります」っていうのが必須になったりして。

 Seisan サマ
  御意。 …多くの地方で、ますます『嫁探し』が厳しくなる?

  …以前から思うのですが、『老後は田舎でノンビリと、悠々自適の生活を』と、退職後のセカンドライフを田舎で始めた人は、どうなるのだろう? 一般的に加齢とともに、医療の必要度は増える場合が多いです。 足腰がドンドンと弱っていく中で、交通の不便が、益々キツクなってきます。 そして足となるべき車にはいつしか『枯葉マーク』が、免許の自主返納が…。 加えて、新しい人間関係も…。
  近所に住む田舎でのセカンドライフを諦めた人の話を聞いて、大変そうだと痛感します。 自己責任ですけど…。
  都市部(東京と名古屋だけ?)しか残らない未来は、思っているよりも近いかもしれません。
  医療の充実度が、若年層と熟年層の双方に訴える『地域おこしの鍵』かもしれない? 私自身は自分が年をとる時には、住む場所の選択に際して、医療の充実度を無視できません。
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大学院卒業(医学博士): 4年間、院生は学費支払って給料なし。
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さらにアメリカの大学勤務: 激安給料
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日本の大学病院勤務: 労働基準法が存在しない。

フルコースをこなしたため貧乏から抜け出せず。
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大学から地域(僻地ともいう)の救急医療で疲弊しました。
 ↓
田舎で開業、借金は天文学的数字に。


今は田舎で開業して院長になりました。
でも、教授に内緒で開業準備していたころのハンドルネーム”中間管理職”のままでブログを運営してます。

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日本の医療制度(医療崩壊)、僻地医療事情、開業にまつわる愚痴と、かな~り個人的な趣味のトピックスです。

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