2010/02/03
■開業つれづれ:「徳洲会と基本協定/経営難の榛原総合病院」
>1年前の医師41人
>3月までに残るのは医師10人、歯科医師3人。
31人の医師の離脱が起きる病院ですから、
ほとんど即死状態。
しかも国の方針で、
「激安医療でつぶれる病院はつぶれなさい」
と言っているわけですから、
国も助けてくれるわけがない。
仕方なく困った自治体は
お土産いっぱいつけて
(3億円)
徳洲会に泣きついた、
という構図です。
徳洲会と基本協定/経営難の榛原総合病院
asahi.com 2010年02月02日
http://mytown.asahi.com/shizuoka/news.php?k_id=23000001002020002
経営難に陥った榛原総合病院(牧之原市)をめぐり、同病院組合と医療法人徳洲会グループの沖縄徳洲会は1日、同会を指定管理者とする基本協定を結んだ。3月1日の経営委託をめざし、昨年末から受け入れをやめている2次救急医療を再開させる。制限中の総合内科や循環器科の診療も順次開始する予定だ。
静岡市内での記者会見で、病院組合管理者の西原茂樹牧之原市長は「市と吉田町の財政を破綻(はたん)させることなく病院存続にめどがたったことを感謝したい」と述べた。
徳洲会側は
「地域医療の現状を考えると断りきれなかった」とする一方で、
「あくまでサポートに徹する。全面的に乗り込むのではない」
と繰り返した。
同病院は医師らの退職が相次ぎ、
3月までに残るのは医師10人、歯科医師3人。
これに対し、
徳洲会は
3月1日に総合内科4人、外科1人、救急1人、4月1日に循環器科2人、心臓外科2人の
計10人の医師を派遣
し、2次救急医療再開や総合内科、循環器科の診療開始にあたるという。
さらに、通常の診療ができていない小児科や脳神経外科の医師の確保、約80人にまで減った看護師の20~30人増員を目指すという。
◆病院も住民も「痛み」分け合い 民営化ですべてバラ色誤解
《解説》自治体の財政支援が限界にさしかかっていた榛原総合病院問題。徳洲会の徳田虎雄理事長が経営受託を「決断」したことで、
病院閉鎖と地域医療崩壊という最悪の事態
は避けられた。
しかし、民営化交渉の過程で多くの医師や看護師が退職。徳洲会も「20人も30人も医師を送り込める力はない」のが実情で、
1年前の医師41人
に近い体制に戻すのには順調でも3年はかかる。茂庭将彦院長は
「民営化ですべてバラ色になるという誤解は解いてほしい」
といい、病院も住民も「痛み」を分け合う現状が変わるわけではない。
牧之原市と吉田町は病院維持のため、今年度は約30億円、昨年度は約20億円の負担を強いられてきた。民営化により「05年度の負担の水準に軽減される」(牧之原市)というが、当面は年間15億円前後の負担が続く。
西原市長は「負担額を安くしようとしたら、どこも引き受けてくれなかった」と述べ、病院再建に選択の余地がなかったことを明かした。(竹田和敏)
別ソース。
榛原病院、医師20人体制 徳洲会と協定
2010年2月2日 読売新聞
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/shizuoka/news/20100201-OYT8T01262.htm
榛原総合病院(牧之原市)の民営化問題で、医療法人徳洲会グループは1日、同病院の指定管理者を受託する基本協定を、牧之原市と吉田町でつくる病院組合との間で締結した。
調印式は同日、東京都内で行われ、徳洲会グループの徳田虎雄理事長と病院管理者の西原茂樹・牧之原市長が協定書に調印した。
基本協定は、同グループの医療法人沖縄徳洲会を10年間指定管理者とすることや、救急医療など政策的に必要な医療の提供のための費用として、
病院組合から徳洲会側に年間3億6000万円の「地域医療交付金」
を支払うこと、逆に徳洲会側は施設の
賃借料などとして病院組合に年間6000万円の「指定管理者負担金」
を支払うこと――など41項目からなる。民営化後は、徳洲会側の医業収支に対し、両市町からの赤字補填(ほてん)はしないことになる。
締結後、医療法人徳洲会の鈴木隆夫専務理事や西原市長、病院の茂庭将彦院長らは静岡市内で記者会見。鈴木専務理事は「茂庭院長をサポートするため、組織を挙げて取り組む。何が何でも(病院再建を)成功させたい」と話した。経営の見通しについて、同席した徳洲会東京本部の中川和喜事務局長は「もうける必要はないが、黒字化は絶対条件。徳田理事長も『2年以内に黒字になるだろう』と言っている」と述べた。
また、指定管理移行後の診療体制について茂庭院長は、徳洲会側から3月に総合内科4人、外科1人、救急1人、4月には循環器科2~3人、心臓外科2人の計約10人の医師が派遣されることを明らかにした。病院に残る医師と合わせて3月からは約20人の体制で診療を始めることになる。大幅な診療制限が続いていた総合内科は、3月から外来、入院ともに受け入れが可能になる見込みという。
>調印式は
>同日、東京都内で行われ、徳洲会グループの
>徳田虎雄理事長
>と病院管理者の西原茂樹・牧之原市長が協定書に調印した。
徳田虎雄氏はALSの闘病中とのことですが、
調印式には出席したのでしょうか?
続々と逃げた医師や看護師は
民営化に反対して退職、
と書かれていましたが(1)、
民営化に反対して他の民間病院に行くのか、
あるいは徳洲会主導の
今後の展開に嫌気がさして
この病院を離れたのか、
どうなんでしょう。
今後、
医療関係者にとって
大量辞職されるような病院が
どのように生き残っていくのでしょう。
(1)
■開業つれづれ:「榛原総合病院:12月から新規入院受け入れ中止 医師、看護師の退職続く /静岡」
http://med2008.blog40.fc2.com/blog-entry-1184.html
■開業つれづれ:「榛原総合病院:医師大量退職 争奪戦に? 焼津市長が16人に勧誘の手紙 /静岡」 不義密通のお手紙
http://med2008.blog40.fc2.com/blog-entry-1170.html
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コメント
ここは
貧乏自治体のくせに、分不相応なピカピカの立派な病院なんかつくるからつぶれるわけだな。
ロクに働かずに給料もらってるオッサン技師とかたくさんいたな。ナスは働き者がたくさんいてよかったな。器量者は一人二人しかいなかったけど。一番の問題はここではとても子供の教育なんかできないということでしたね。ここでは2年くらい平日だけの単身赴任で羽を伸ばすという働き方がgood
2010/02/04 19:05 by 陸の孤島 URL 編集
NoTitle
医療にかける(かけられる)費用。 設備とソレを維持する制度、マンパワー。 交通の便。 加えて、民度、・・・などなど。 それらに見合った『分相応』な医療体制が構築されるまで、『崩壊』は続きます。 そして、次世代医療は現状よりもズット総合能力の劣った物になるでしょう。
今までが『分不相応』に良すぎた、異常な状態であった。 医療は『正常化、安定化』を目指している段階であって、今まで無理して良かった部分が『崩壊』に見えているダケ。 そして、無理した部分のツケは、いずれ払わされるハメになるでしょう。 その点では、日本崩壊の縮図だと考えています。
2010/02/04 20:58 by おだまき URL 編集
志太榛原地区の民度
http://fine.asablo.jp/blog/2008/03/07/2708563
抜粋
それからこのご時世に、昼間に仕事を休んで病院にいける人はほとんどいません。そして病院に行けば、半日がかりです。医療は患者のためのサービス業なのですから、本来病院は夜8時頃まで外来診察するべきです。
こちらを改善せずに一方的に患者負担を押し付けるやり方は、官僚的な発想です。もっとも、気配りのできない公務員に、医療のようなサービス業を託すことが無理なのかもしれません。これが公務員病院の限界でしょう。どこか早く民営化されればいいのにと思うのは、私だけでしょうか。
コメント抜粋
公立病院の勤務医は、公務員です。医療をサービスだと考えない公務員医師が増えているのだということです。
もしもあなたが、浜松医大の医師で、榛原を非効率だから切り捨てよいと考えているとしたら、はっきり言ってそれは間違いです。
ほかにも香ばしいのが満載です。
http://fine.asablo.jp/blog/2009/10/04/4614179#c
http://fine.asablo.jp/blog/2009/10/05/4614551
http://fine.asablo.jp/blog/2009/12/23/4773160斜体の文色付きの文字
2010/02/05 10:11 by 事情通 URL 編集
香ばしい
もし夜八時までやるならば、その分のコストは患者から取り立てて良いわけです。割高請求!サービス業ならば当たり前!また、サービス業というならば不採算になれば客の都合など考えずに閉じて良いわけです。
さて不採算でも閉じず、割高請求もしない今の医療機関はサービス業ではありません。ボランティアです。だから、ぎりぎりまで頑張っていたにこんなアホがいると支えきれなくなりつぶれる訳です。
2010/02/07 10:35 by URL 編集
香ばしい
もし夜八時までやるならば、その分のコストは患者から取り立てて良いわけです。割高請求!サービス業ならば当たり前!また、サービス業というならば不採算になれば客の都合など考えずに閉じて良いわけです。
さて不採算でも閉じず、割高請求もしない今の医療機関はサービス業ではありません。ボランティアです。だから、ぎりぎりまで頑張っていたにこんなアホがいると支えきれなくなりつぶれる訳です。
2010/02/07 10:36 by URL 編集
香ばしすぎ
>医療は患者のためのサービス業
戦時や災害時など特殊な状況を除けば、現在の医療はサービス業、究極の3次産業だと認識しています。
ただ、医師が少なかったり、公立病院が多くて民間病院が少なかったりして、そのことが本来の医療の姿をかなりゆがめているのだと思います。対照的に過剰といわれる歯科医を見れば、医療がサービス業であることは明らかです。医療がサービス業だと考えない人が、医学部を卒業して医師になっているのは困ったものです。
>医療がサービス業だと考えない人が、医学部を卒業して医師になっているのは困ったものです。
すげーやw
2010/02/07 13:14 by URL 編集
NoTitle
『医師』 = 便利に使える、医療奴隷
頭の中の辞書、コンナ感じではないでしょうか?
世界最高クラスのサービスを受けたいなら、世界最高レベルの対価を払ってください。
サービス(英: service)は、経済用語において、売り買いした後にモノが残らず、効用や満足などを提供する、形のない財のことである。(ウィキペディアより転載)
2010/02/07 22:46 by おだまき URL 編集