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■開業つれづれ:「新型インフル 輸入ワクチン実需なし 1126億円無駄に?」





はい、終了。

ということで

すでに終わっている状況の

新型インフルエンザワクチン。





…あれ?

65歳以上の方々は

これからだっけ?(1)


国の指針はさらに1カ月遅れって、

すべてが終わってますね、

ぐらいの終了感です。





さて、

これからどんどん輸入ものが

入ってきますが、

どうするのかな?






新型インフル 輸入ワクチン実需なし 1126億円無駄に?

東京新聞 2010年1月20日 朝刊

http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2010012002000109.html

 厚生労働省が欧州の二つの製薬会社から輸入することを決めた新型インフルエンザ用のワクチンについて、医療機関の需要はほとんどない状態であることが十九日、本紙が行った四十七都道府県への聞き取り調査で分かった。 

 輸入予定のワクチンは成人換算で九千九百万人分で、総額千百二十六億円。

 厚労省は二十日付で都道府県から輸入ワクチンを希望する医療機関の数などの報告を受けるが、

現時点での需要を「ゼロ」「発注見送り」としたのは二十六都府県

に上った。国産ワクチンも余剰気味の状況を受け、このうち需要調査そのものをしていない県も十一あった。

 「少しだが需要はある」としたのは七府県

あったが、「場合によっては使いたい」と流行が再燃した場合に限定するなど実需とは言いがたい内容。

 そのほかの県も、輸入ワクチンは接種方法が国産ワクチンとは異なる点や、

出荷単位が大きく

中小の医療機関は使いづらい点などを挙げ、「需要はほとんどないだろう」と回答した。

 流行が収まってきたことや、一回の接種で十分な効果が得られることなどから、フランスやドイツなど欧州各国では、製薬会社に発注を取り消す動きが広まっている。






輸入ワクチンの場合、


●摂取量が国産と違う

●添加物が違う

●副作用が多い(らしい)(2)


など、かなり使用が難しい印象です。


さらに


>出荷単位が大きく

というのは

国産でさんざん批判のあった

”大瓶”

が輸入ワクチンでも使われる予定のようで(3)、

さらに不人気ぶり爆発の予感です。






まあ、現状では

10mlでも一升瓶でも

かまいません。

海外ではうまく立ち回って

解約できていますが(4)、

果たして日本政府には可能でしょうか。




現場では、1月に入って

全くワクチン希望者もいませんので、

ここらへんで

引き際よく”ワクチン終了”

というのがベストの選択かもしれません。






皆様のご武運をお祈りいたします。








(1)
新型インフルエンザ:65歳以上のワクチン接種、18日から開始 /京都

毎日新聞 2010年1月16日 地方版
http://mainichi.jp/area/kyoto/news/20100116ddlk26040547000c.html

 府と京都市は15日、高齢者(65歳以上)の新型インフルエンザワクチン接種を今月18日から始めると発表した。ワクチンの需給状況が改善されたためで、
国の標準スケジュールより約1カ月の前倒しとなる

 府によると、府内の対象者は約58万人。出荷状況により、輸入ワクチンとなる場合もあるという。また、まだ対象となっておらず接種希望が多い91年4月1日以前生まれの受験生について、府は国の制度改正が行われ次第、速やかに接種できるよう準備を進めているとしている。

 問い合わせは、府のインフォメーションセンター(075・414・5400)か市の相談窓口(075・222・3421)。【太田裕之、木下武】


(2)
■開業つれづれ:「ワクチン17万回分、使用中止に=英社製、カナダで高比率副作用-新型インフル」
http://med2008.blog40.fc2.com/blog-entry-1186.html


(3)
■開業つれづれ:愚を繰り返すのか ”輸入ワクチン大瓶”か?
http://med2008.blog40.fc2.com/blog-entry-1208.html


(4)
■開業つれづれ:「欧州でワクチン余る 転売検討」
http://med2008.blog40.fc2.com/blog-entry-1242.html



関連記事

コメント

国は損しないでしょう

希望しない医療機関に無理やり送りつけて、返品不可とするのでは?公衆衛生的観点から、医療機関の責任で患者に接種を推奨するべきであるということで。

そんなことをしても

お金を払わないだけですよ。

もちろん、置き薬みたいに使った分だけ払う、というふうにしてくれればまだ考えますがね。

NoTitle

  何かの本で、『日本は大きな悪事に甘い。 小さな悪事には、厳しい。』 そんな評価を見たことがあります。
  1000億を超える損失に比べたら、誰かさんのお小遣いなんてカワイイものです(法律的に問題が無いならば)。 その責任、誰がどうしてどうなったか? その部分がシッカリ追求されるのでしょうか? 別に私は結果が悪ければ、医療訴訟よろしく人格まで否定されるべきだと考えている訳ではありません。 ある時点において、妥当な判断がなされたか? ソコを徹底的に検証すべきだ、と言いたいのです。
  大きな悪事ほど、誰も責任が問われない。 失敗を量産する体制にメスが入らない。 集団無責任体制は、日本の現状を招いた大きな問題点であると愚考しています。 『無謬性』などといってすませている余裕は、もうない。

押し売りは希望者だけのようです

いつ変わるかわからないのが新型対策全般の特徴ですが、のぢぎく県では輸入ワクチン希望医療接種機関の応募をやっています。

ここで手を挙げた医療機関はどうなるかは保証の限りではありませんが、挙げなければ押し売りから免責されそうな情勢です。

それと販売単位はパーテーボトル単位ではなく、パーティパック単位が主体のようです。

 ・17回分1バイアルが1パック(一部)
 ・17回分×10本パック
 ・10回分×5本パック

選り取り見取りのパーティパックです。ご希望されるところはどうぞ。

集団無責任体制

井沢元彦氏の「逆説の日本史」ファンである自分は、
これは我が国ではどうにもならないことと考えます。
氏によれば、古来、日本では
「話し合い」できめられたことは必ずうまくいく
という『信仰』があるとのこと。
(タチが悪いのは日本人自身がその信仰に気づいていないことです)
それに基づけば、みんなで決めたことには「誤り」はないので、したがってとるべき責任もない、と考えられます。
自分としては、責任をとらされた人が死んで「怨霊」化しないための防御機構になってるのだと考えてます。
「自覚していない信仰」がらみなので、これはちょっとやそっとじゃかわらないなぁ、と思ってしまうのです。

わっはっは

予想通りの展開。

NoTitle

 shin-naiサマ
  興味深いご意見を拝聴しました。
  日本型自殺に、死者の責任を追及しがたい風土があり、それは怨霊信仰に関係していると考えていましたが、日本型組織構成への影響は考えていませんでした。 なるほど、『怨霊化防御機構』ですか。 大きな方針であるほど、関わる人も多く、結果の責任は重くなります。 責任を取らせないように会議が量産され、集団無責任となる。 現場の超人的頑張りで支えても、いずれ限界が露呈される。
  全大戦の敗戦、大方針無き現代日本の閉塞、そして医療の崩壊、それを生む日本的組織構成。 加えてハラキリ、現代の自殺から古代の信仰に至るまで、『怨霊』というキーワードで大統一理論ができるかもしれませんね。
  このブログの常連様には、ワクワクさせて下さる方が多いです。 美味しいお酒が飲めそう。
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今は田舎で開業して院長になりました。
でも、教授に内緒で開業準備していたころのハンドルネーム”中間管理職”のままでブログを運営してます。

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