2009/10/26
■開業つれづれ:「医療従事者以外の20~50歳代の対象者は当面2回接種」決定?
あれ?
>医療従事者以外の20~50歳代の対象者は当面2回接種
>とする政府の方針が決まった。
とのことですが、
母集団の違いは
”医療に従事している”か
”従事していない”か
だけだと思います。
医療に従事していると
ワクチンの接種回数を
1回に減らされてしまうのでしょうか?
新型インフル、ワクチン接種 いつごろ?どこで?
産経ニュース 2009.10.25 07:40
http://sankei.jp.msn.com/life/body/091025/bdy0910250744000-n1.htm
新型インフルエンザのワクチンについて、
医療従事者以外の20~50歳代の対象者は当面2回接種
とする政府の方針が決まった。これまで、接種回数をめぐる議論は二転三転し、医療現場や自治体には、接種回数や接種時期に関する問い合わせが殺到している。ワクチンはいつごろ、どうすれば打てるのか。
◇
【Q】結局、何回接種なの?
【A】20~50歳代の健康な医療従事者は1回。1歳から13歳未満は2回というのが確定している厚労省の方針。妊婦や持病のある人、中高生などは当面2回としている。ただし、妊婦と中高生について、各数十~100人規模の臨床試験を実施し、1回接種で効果が得られるかを調べる予定。結果次第で1回接種に変わる可能性もある。
【Q】いつから接種できるの?
【A】最優先の医療従事者は19日にすでに接種が始まっており、次に優先される妊婦や持病のある人などは遅くとも11月16日には接種が始まる。その後、12月前半には1~6歳の小児、12月後半には小学校低学年と続く。
【Q】接種方法は?
【A】ワクチン接種を実施する医療機関に電話で予約することが必要となる。接種が受けられる医療機関は今月中に各自治体がホームページなどで公開する。優先接種対象者であることを証明する書類が必要。持病のある人はかかりつけ医が作成する「優先接種対象者証明書」、妊婦や幼児などは母子健康手帳、中高生は学生証など。接種費用は1回が3600円で、2回目は2550円。
【Q】接種の効果は?
【A】ワクチンは感染を予防するものではなく、感染後に体内でウイルスが増殖するのを防ぐためとされる。季節性では健康な成人の80%で発熱などの症状が抑えられる。しかし、小児は20~30%、高齢者も34~55%と低い。一方、筋肉に力が入らなくなるギラン・バレー症候群など重い副作用も100万人に1例程度出るとされており、死者も毎年数人出ている。
【Q】季節性ワクチンも打った方がいいの?
【A】季節性インフルは例年、年末から翌年の5月にかけて流行する。今回はすでに新型インフルの流行が始まっていることから、季節性インフルがどのような流行をたどるかは不明だ。ただ、新型でハイリスクとされる、持病がある人や高齢者は季節性インフルでも重症化しやすいとされる。国産であれば季節性ワクチンとの同時接種も可能で、多くの専門家が季節性ワクチンの接種を推奨している。輸入ワクチンは季節性と製法などが異なるため、同時接種は当面、控えることが望ましい。
こちらは現時点で行われている
医療関係者に対する
新型インフルワクチン1回のニュース。
20-50代の基礎疾患のない医療従事者は1回に-新型ワクチン接種
2009年10月20日0時59分配信 医療介護CBニュース
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20091020-00000000-cbn-soci
厚生労働省は10月19日、「新型インフルエンザワクチンに関する有識者との意見交換会」を開き、20-50歳代の基礎疾患のない医療従事者の新型インフルエンザワクチンの接種を1回とする方針を固めた。これを受けて、接種の優先順位が医療従事者に次ぐ妊婦と基礎疾患を有する人の接種開始は約2週間前倒しされ、11月第1週からになる見通しだ。
16日の意見交換会では、健康な成人200人を対象に行った臨床試験の結果、1回接種でEMEA(欧州医薬品審査庁)の評価基準を上回る効果があることが判明したため、13歳以上は「白血病など免疫が著しく抑制されている人」を除いて1回接種とすることで議論がまとまっていた。
これについて、16日の意見交換会には参加していなかった自治医科大附属病院臨床感染症センター感染症防御部の森澤雄司部長が、「健康な成人である医療従事者は、1回(接種)でよいというメッセージだ」との見方を示し、他の参加者もこれに同意。20-50歳代の基礎疾患のない医療従事者については、1回接種とすることで方針が固まった。
一方、16日の意見交換会で、▽妊婦▽「基礎疾患を有する人」の中でもぜんそくや糖尿病など「抗体をつくれないほど免疫状態が悪くない人」▽中高生―についても1回接種としたことに関して、足立信也政務官は「
健康な成人は1回接種で効果がある
ようだが、そのほかの方については言及できない」と指摘。森澤部長も「個人的には1回(接種)でよい気もするが、今回の(臨床試験の)結果から(健康な成人以外も)1回接種とするのは疑問だ」との認識を示した。
このため、臨床試験で有効性が確認されていない「妊婦」「基礎疾患を有する人」「中高生」などについては、50人規模でも臨床試験を行うよう複数の有識者から提案があり、厚労省側は「スケジュールや流通の関係上、難しい」としながらも、検討する考えを示した。
最終更新:10月20日1時14分
産経さんのニュースは
1.理由はないが、医療関係者は1回でOK、医療に関係してなければ2回接種必要
あるいは、
2.国産ワクチン(医療関係者用)と輸入ワクチンに違いがある(一般用の予定)
あるいは、
3.単なる産経さんの勘違い
という可能性を含んでいます。
一体どうなっているんでしょうね…。
- 関連記事
-
- ■開業つれづれ:ワクチン打たずに仕事しろ「医師ら接種希望 大幅に上回る」 これほどまでに奴隷
- ■開業つれづれ:理屈なしの医療行政「新型インフル ワクチン不足『困った』 県内医療機関 予約、相談…殺到」
- ■開業つれづれ:「ワクチン1回化は「科学の仮面かぶったデタラメ」」まさに”捨て医師” 医療関係者は実験材料
- ■開業つれづれ:「医療従事者以外の20~50歳代の対象者は当面2回接種」決定?
- ■開業つれづれ:小児科医の悲鳴 「小児科学会 緊急要望書を提出」
- ■開業つれづれ:「医療従事者、ワクチン希望230万人 事務員加わり想定の倍超す」
- ■開業つれづれ:「新型インフル 医療従事者分大幅に不足」 医療関係者でも結局インフルうてません
コメント
職業によってワクチンの効き方って違うのですか?
同じ人間として職業によってワクチンの効き方が違うってありえないと思うのですが・・・
生物としての影響を考えたら例えば身長・体重・年齢などで区別するというのはなんとなくありえそうと思うけど
職業で変えるって変な気がします
インフルエンザウイルスって空気感染ですよね
どこに飛んでいるか分からないのに医療関係者だけは半分でいい合理的な理由が私には理解できません
厚生労働省は何を考えているのでしょうか?
2009/10/26 11:11 by ゆりあ URL 編集
NoTitle
いまは足りないから、最優先の医療従事者でも一部の人間に対してのみ一回でおわらせる。
いやあ、最近のあまりないい加減さに邪推しまくる癖がついちゃいましたよ(笑)。
2009/10/26 12:47 by Seisan URL 編集
正直に書けよ、代弁してやる。
罹るオマエが馬鹿だ。
お前ら死んだって、国に非難はされない。
労働基準法なんか、お前らには適用されないよ。
寝ずに、死ぬまで働け。
本音は、一回のワクチンだってもったいないよ。
そうそう、
重要なのは「非」医療従事者。
死人が出れば、国に非難の矛先が向けられる。
それが怖いんでね。
医療現場の混乱は知るものか。
時々現時点での医療現場に出来るわけ無いのは分かっているが、「お願いしました。」みたいな情報をマスコミに流していれば、
非難の矛先は、現場に向けられるしね。
だろ。
2009/10/26 13:21 by ABC URL 編集
NoTitle
うまくいかなかったら「くそー、現場がちゃんとしないせいで俺の出世に響くじゃねえぁ。」という官僚の怨嗟の声が聞こえてきそうです。
2009/10/26 14:52 by Seisan URL 編集
まず、記者会見を見てください
アホな新聞記事を読むとよけい混乱します。
まず、10月20日の足立政務官の記者会見が厚生労働省のHPに
ユーチューブで公開されています。これをまず見るべきです。
厚生労動省HP
http://www.mhlw.go.jp/
の左側
厚生労働省動画チャンネルにUPされています。
http://www.youtube.com/watch?v=kQawxX5J5VA&feature=PlayList&p=1A69755355BC8146&index=0
2009/10/26 23:01 by 京都の小児科医 URL 編集
現時点のスケジュール
新しい風<宮崎市郡医師会のブログ>
http://blog.goo.ne.jp/cabinet_new_wave
現時点(10/20)でのワクチン接種スケジュール
医療従事者は1回接種、それ以外は2回接種
http://blog.goo.ne.jp/cabinet_new_wave/d/20091023
2009/10/26 23:05 by 京都の小児科医 URL 編集
中医協人事、医師会指定ポストを撤廃 厚労相方針
長妻昭厚生労働相は26日、医療行為や薬代の公定価格である診療報酬を決める中央社会保険医療協議会(中医協)の委員のうち、日本医師会(日医)役員の指定ポストを撤廃する方針を明らかにした。任期切れの3人を再任せず、地域の医師会代表の2人に置きかえ、病院代表を1人増やす。長妻氏は「病院については、もう少し手厚い対応が必要だ」と説明。開業医の意向が強く反映されがちな日医の影響力をそぎ、勤務医の待遇改善を図る狙いがある。
中医協は厚労相の諮問機関で、健康保険組合などの「支払い側」7人、医師らによる「診療側」7人、有識者による「公益側」6人という3者で構成される。企業役員ら専門委員も含めて計30人で、長妻氏はこのうち任期満了による改選や補充となる16人を公表した。このほとんどは今月1日に任期が満了。後任の選考が遅れたことで、従来なら10月中旬に始まっていた診療報酬改定論議はずれ込んでいるが、長妻氏は「遅れはない、というタイミングで決定した」と強調した。
診療側のうち3人は、これまで日医の副会長や常任理事といった役員の指定ポストだった。今回は京都府医師会の安達秀樹副会長と茨城県医師会の鈴木邦彦理事を医師会枠として内定した。減らした1枠は病院代表に充て、山形大の嘉山孝正医学部長を任命。残る2人の病院代表枠は再任される。
民主党は、来年度の診療報酬改定で、病院の勤務医の就業環境の改善に重点を置く。医師不足の中でとりわけ勤務状況が厳しいとされるためだ。こうした政策の具体化に向け、自民党寄りだった日医の発言力を低下させる必要があると判断した。
先の衆院選で茨城県医師会の政治団体は民主党支持の姿勢を鮮明にし、京都府医師会も日医執行部と距離を置く。長妻氏は両氏を起用した理由について「我々の医療の再生に関して一定の理解をいただいている」と述べた。
日医側は今回の人事を了承していない。25日の日医臨時代議員会ではこれまでの委員である中川俊男常任理事がこうした人事選考を念頭に「報復人事だ」と批判した。
長妻氏は26日、日医の唐沢祥人会長あてに安達、鈴木両氏を任命する意向を伝え、「中医協の審議に、地域医療の担い手の意見を適切に反映することが出来る」などと記した文書を送付した。
(引用終わり)
日本医師会ポスト3名分の撤廃は、長妻氏が以前から主張してきたことなので、その考えを貫いたのだな、と思いました。その代わり、自民党に批判的だった茨城と京都の地域医師会から2名と、病院代表から1名を補うわけですね。老醜、時代錯誤の日本医師会には以前から何も期待していないので、しばらくは新しいメンバーの中医協の議論の行方を見守りたいと思います。
2009/10/27 02:16 by demian URL 編集
さらに
新型インフルエンザワクチン(国内産)接種回数の方針変更等について
10月22日
http://www.mhlw.go.jp/kinkyu/kenkou/influenza/hourei/2009/10/dl/info1022-01.pdf
これらを参考にしていただければと思います。
2009/10/27 02:22 by 京都の小児科医 URL 編集