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■開業つれづれ:「医師10人一挙に「診療科部長」に ”実より名”と…香川・坂出市立病院」 

ネタ元は



耶馬苦痢陰弔 さん

http://med2008.blog40.fc2.com/blog-entry-1102.html#comment8066

です。いつも大変お世話になっております。







こいつらアホですか。




まさしく

昇進だけを目指せばいい、

お役所的発想です。





だれが新人の「部長」になってうれしいのでしょう?






一斉に「部長昇進」って、

もともとの部長からしたら

明確な”格下げ”ってことです。





他の企業で


「いや、人手がないので全員部長にしてみました」


なんてところがあるのか

聞いてみたいもんです。









医師10人一挙に「診療科部長」に ”実より名”と…香川・坂出市立病院


2009年10月1日 読売新聞

http://osaka.yomiuri.co.jp/news/20091001-OYO1T00603.htm

 香川県坂出市立病院が、1日付で「診療科部長」を新設、市課長級の「診療科医長」10人を一斉に昇任させる。医長ポストでは外部からベテラン医師を確保しにくいなどが理由で、財政難から難色を示す市に「昇給を抑え、『部長』の肩書だけでも」と病院側が求めて実現。“実より名”をとった格好だ。

 病院庶務課によると、現在の常勤医は22人で、過去10年で最少。毎年入れ替わり、人材確保に奔走しているのが実情。大学の医局に、ベテラン医師の派遣を頼んでも、「『医長』枠なら若手」と体よく断られることがあった。現場の医師から

「外部での研究発表時、『医長』では肩身が狭い」

との声も出ていたという。

 今回の異動では院長、副院長に次ぐ診療部長1人の下に「診療科部長」のポストをつくり、外科や小児科など13の診療科の医長のうち一定条件を満たす39~53歳の10人を昇任させる。

給料の等級などは据え置き、一部手当などで年間の収入増を1人平均約30万円に抑える。

9月議会で関連する条例を改正した。

 厚生労働省の担当者



「都市部への医師偏在解消に、自治体が知恵を絞る中、一つの策として参考になるのでは」

としている。







厚労省の担当者は

”名ばかり管理職”を

黙認する模様です。


>厚生労働省の担当者

>は

>「都市部への医師偏在解消に、自治体が知恵を絞る中、一つの策として参考になるのでは」





上の「部長」が

新人「部長」に、

「おい、あの化学療法、入力しとけよ」

「ハイ」

なんていうのがありありなんですが、

本当に管理職なのかな?





>「外部での研究発表時、『医長』では肩身が狭い」

なんて、くだらない最たるもの。



すごい研究発表をしたら

平だろうと、

腰かけだろうと

認めるのが医学会。




逆に、

「くだらねー発表だけど、医長だからいいのかな」

なんて世界になったら終わりです。





他大学の教授の発表の後

ペーペーが

反対結果を発表してケンカになった、

というぐらいがちょうどいいかと思います

(経験者は語る)。







香川医大は県外流出率が極めて高いことが

知られてますが、

”香川の「部長」は役に立たない”

という逆説的な

効果を生むかもしれません。




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コメント

NoTitle

単なる役職インフレですね。

名前を変えても、仕事が変わるわけじゃない。
まあ、気持ちだけ給料を増やすようですが。
その代り時間外などが削られたりするんでしょうね。

軍隊で言うなら、兵隊なしで士官ばかりが増えていく状態。
そーゆー軍隊は実戦では全く役に立ちません。

役人の感覚としては

これでも相当の譲歩なのでしょう。

お役所では給料とは直接の関係がなくとも、あらゆる場面で序列がつくわけです。軍隊でもそうですが、例えば大学を出たばかりで任官したばかりであっても少尉の階級(実際は見習い士官ですが)を与えられ、席順としては叩き上げの古参の下士官より上になります。もちろん誰から見ても能力は古参の下士官の方が上ですし、給与も少尉は低くなります。

今回の措置は、役所での会議での席順が変わるだけのようなものですが、その席順が大問題の役人にとっては大問題なのです。
これまで、給与は別にして自分よりも下位とされていた人間(医師)が自分よりも上の席順になるわけですから。

まあ、次に起こることは、「席順を上にしてやったのだから、その名誉の代償で給料が下がってもいいよね」と何らかの形で医師への給与を下げることでしょうね。

NoTitle

http://www.city.sakaide.lg.jp/hosp/index0.html

これを見ると院長は黒字になったと誇っていますが、今の保険点数体制で公立病院が黒字になるのは、医者を馬車馬のようにこき使う場合だけです。
馬が文句をいうから、良い餌(給料)を上げずに、名前をを変えてやる と言われてもね、、、、
しかも全員ではないようなので、その中でも部長になった人とならなかった人の差が出てきたりして、、、。
御役人は医者の時間外手当てなどを手当など出すのがそんなに嫌なんでしょうか?

給与の増額

もしきちんと時間外手当を出すとなると、それまで不当に支出していないことを証明してしまうことになり、前任者(いつか自分の上役になるかもしれない)を表立って批判するのと同じです。
また、あらたにどこからかお金(本来は時間外手当で計上しておくべきものですが)を引っ張ってこなくてはならず、そこですべての関係部署に「説明」をしないとならなくなります。自分の得どころか、先輩たちを批判するような行動を好き好んでやるはずがありません。裁判等でいやおうなしに改善せざるを得ない状態にならない限りなおすことはないでしょう。問題を先送りにすれば安泰なのですから。

俺も肩書き欲しい!院長補佐代理心得とか!年収2千万円うpでおながいします。

お役人からめでたく部長の肩書きを賜り、それだけでも失神しそうなのになんと30万円も年収アップしたお!と天にも昇る気持ちで体をうちふるわせている皆様の経歴がきちんと公表されていますね。
坂出市は情報公開に努めているようで実に慶賀の至りですw

http://www.shikoku-np.co.jp/kagawa_news/personal_change/article.aspx?id=20090927000091

NoTitle

「給与の増額」を書かれた方へ
ご教授 ありがとうございました
なるほど と思いました。

公立病院への派遣は(他県の違う病院ですが)、医局に断ってやろうと改めて思いました。
ただ働きでの時間外労働にはもう心底うんざりです。

ところで、、、

大体、学会発表の時に医長だの、部長だのって発表者のところに書くか?おい、、、。
どういう学会だよ、それ。

もし、医長じゃ肩身が狭いという意見を出している輩がいるとしたら・・・、、、つか、普通はいないでしょ。いるのはこの記者の脳内だけなんじゃないの?


NoTitle

みなし管理職問題を是正していない病院では、医長になったら時間外の単価が下がり、部長になったら時間外がつかなくなるというのは普通にあることです。忙しい科であれば、役職手当より時間外手当の方が大きくなるので、昇進すればするほど給料が下がります。「一部手当などで年間の収入増を1人平均約30万円に抑える。」というのも時間外を払わないことを前提にしているのではないでしょうか。そもそもこの言い方も働いている医者にとって大変失礼な言い方です。

人数の少ないマイナー科であれば(医者が逃散中の病院であればメジャー科も)部長でも相当量の時間外労働をせざるを得ません。時間外がつかなくなるのであれば結局逆効果ではないでしょうか。
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日本の大学病院勤務: 労働基準法が存在しない。

フルコースをこなしたため貧乏から抜け出せず。
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大学から地域(僻地ともいう)の救急医療で疲弊しました。
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田舎で開業、借金は天文学的数字に。


今は田舎で開業して院長になりました。
でも、教授に内緒で開業準備していたころのハンドルネーム”中間管理職”のままでブログを運営してます。

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