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■開業つれづれ:「地域医療支える 上手な医師のかかり方 草津でフォーラム」 待てない・耐えない・考えない

こうしたフォーラムが

当たり前のようにできることが

素晴らしいです。





以前なら、

こんなこと開催しようものなら

「ふざけるな、医師はすぐに患者を診ろ!」

とか叩かれたものです。




「それがお前らの仕事でしょ」

と言われて

激務の現場から少しずつ医師が

ものも言わずに撤退していったのです。








地域医療支える 上手な医師のかかり方  草津でフォーラム



京都新聞Kyoto Shimbun 2009年9月13日(日)

http://www.kyoto-np.co.jp/article.php?mid=P2009091300116&genre=C4&area=S00


 「みんなで支える地域医療を考えるフォーラム」(滋賀県主催)が13日、草津市の草津アミカホールであり、医師や母親らが「上手な医師のかかり方」をテーマにパネル討論を行った。

 約200人が出席し、嘉田由紀子知事が司会を務めた。

 小児科を開業する大澤涼子医師は、最近の母親は育児能力が落ち「(病気が治るのを)待てない・耐えない・考えない」傾向にあると指摘。済生会滋賀県病院の中村隆志医師は、10年間で救急患者が2倍に増え、深夜に「一発で治る注射をしてくれ」などと要求される現状を説明し「医療は消費財ではない。うまく使わないと消耗してしまう」と訴えた。

 3児を持つ関あずささんは「母親は一家の薬剤師、一番の主治医でありたいと思う」と、昔からの知恵を生かし、安易な受診をさける心構えを披露した。

 パネラーからは「小児医療の無料化は慎重にしては」「医療に関心のない人たちにもこうした情報を届ける工夫をすべき」など、適正受診に向けた行政への要望も相次いだ。








でもね、

全然ペイしない小児科は

新規の開業が減少しています。




必然的に

小児科の開業の先生は

高齢の先生が多くなっています。





で、厚労省はオンライン義務化、

義務で導入する機械の

300-400万円は全額自腹切れ、

という制度を来年4月からはじめる予定ですので、

京都では60歳以上の3割の先生が

閉院するかもしれません(1)。






少ない小児科を救おう!!

と言いながら、

国はごっそり医療をできなくして

医療費の削減を図ろうとしています。






地域医療の温存、

という視点で望まないと

小児科医療に限りらず、

多くの医療が来年春に

消滅するかもしれません。








(1)
■高齢医師の強制廃業 「京の開業医60歳以上、3割が引退危機 保険医協調査 地域医療に打撃」
http://ameblo.jp/med/entry-10039583129.html


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コメント

NoTitle

その一方で、NHKをはじめとするマスコミは「何かあったらすぐ受診」「インフルエンザかもと思ったらすぐに受診して検査してもらえ」と大宣伝中。

昨日のNHKスペサルでも、バンバン「悪くなる例」ばかり世界中から集めて、「世界中でインフルエンザで医療現場の混乱が起こっている」と宣伝し、「日本ではこんな混乱が起こらないように医療現場をなんとかしろ!」とまたクレクレ君特集をやらかしてくれました。

どう考えても、日本人の受療行動の質の低下は核家族化のせいでもなんでもなく、マスゴミ誘導としか思えません。

週刊プレーボーイ

今日発売の週刊プレーボーイでもインフルエンザの特集やっていました。思ったより読み応えがありました。
正確な情報を得て上手に受診したいですね。と思いました。

草津は、心の僻地の彦根に場所的に近いはず、、、。

うちは インフルエンザ疑いの患者さんは準備が出来るまでまずは 車の中で待機です。それなのに 聞き入れずに高熱の18才の息子と両親がどやどやっといきなり入ってきました。新患でした。診察待ちの中の椅子まで来たところで院長にきつい口調で注意をされて 憮然。「息子は昨日から具合悪いんです!今日はこれから 私たちの車で別荘に行くんです。急いで下さい!」・・・母親がヒステリックにがなりたて 父親は怖い顔してスタッフを睨みつけていました。別室に移し、待機してもらう間も「すぐ診てくれないなら 診察はいいからタミフルだけ処方してください。」と無茶苦茶言っていました。待てない親は若い親だけではないようです。

昔は お医者さま でしたが 今は 患者さまと医者という関係をマスコミが作りました。 ちなみに私は 絶対患者さんを 様と呼びません。
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某大学医学部を卒業
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医師免許取得: 医師にはなったけど、医療カーストの一番下でした。
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大学院卒業(医学博士): 4年間、院生は学費支払って給料なし。
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さらにアメリカの大学勤務: 激安給料
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日本の大学病院勤務: 労働基準法が存在しない。

フルコースをこなしたため貧乏から抜け出せず。
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大学から地域(僻地ともいう)の救急医療で疲弊しました。
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田舎で開業、借金は天文学的数字に。


今は田舎で開業して院長になりました。
でも、教授に内緒で開業準備していたころのハンドルネーム”中間管理職”のままでブログを運営してます。

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日本の医療制度(医療崩壊)、僻地医療事情、開業にまつわる愚痴と、かな~り個人的な趣味のトピックスです。

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