2013/02/23
■「誰も教えてくれなかった「風邪」の診かた 重篤な疾患を見極める!」岸田 直樹
一般診療で
一番悩ましいのが
風邪の症状。
鑑別は膨大で
かなり多くの、ある意味ほぼ全部の疾患が
いわゆる”風邪”というカテゴリに
関係しているかもしれません。
今回の本は良書でした。
ぜひお勧め。
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![]() | 誰も教えてくれなかった「風邪」の診かた 重篤な疾患を見極める! (2012/11/07) 岸田 直樹 商品詳細を見る |
目次
第1章 風邪を風邪と診断するノウハウ
1.典型的風邪型(咳≒鼻汁≒咽頭痛)
2.鼻症状メイン型(鼻汁>咳,咽頭痛)
3.喉症状メイン型(咽頭痛>咳,鼻汁)
4.咳症状メイン型(咳>鼻汁,咽頭痛)
第2章 風邪に紛れた風邪以外を診断するノウハウ
5-A.局所臓器症状不明瞭・高熱のみ型(熱+α,α≒0?)〈前編〉
5-B.局所臓器症状不明瞭・高熱のみ型(熱+α,α≒0?)〈後編〉
6.微熱+倦怠感型
7.発熱+頭痛型
8.発熱+消化器症状型
9.発熱+関節痛型
10.発熱+皮疹型
11.発熱+頸部痛型
第3章 外来診療での処方と高齢者診療のノウハウ
12.外来経口抗菌薬
13.インフルエンザへの診療をどうするか?-タミフルを出す以外の選択肢は?
14.漢方薬の使い方
15.高齢者の発熱?診療
16.高齢者の最もよくある肺炎-誤嚥性肺炎の考え方・抗菌薬の使い方
最初の数ページを見てもらえましたら
分かるように、
鑑別のフローチャートが
はっきりとしています。
以前紹介した
不明熱の診断(1)
は、総合病院での入院患者さんの
鑑別診断まで含めた感じですが、
こちらは市中病院の外来診療が念頭に置かれています。
なにより
一人の作者で一貫したポリシーで
書かれていますので
大きな流れの矛盾がなく、
各論にならず、総論的に読めるのが
素晴らしいと思います。
加えてこの薄さ。
かなり読みやすいと思います。
臨床医の方なら
どなたでも
手に取ってみる価値がある本では無いでしょうか。
ご参考になりましたら幸いです。
(1)
この1冊で極める不明熱の診断学
http://med2008.blog40.fc2.com/blog-entry-2064.html