2011/03/17
屋内退避対象地域は
原発の20-30km範囲ですが、
ぎゃくにこのような中途半端な設定で
この範囲には援助がされずに
支援が干されてしまっている可能性があります。
病院医師「医薬品持たない」=屋内退避対象の南相馬市―原発事故で支援ストップ時事通信 2011年3月16日(水)19時54分配信
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110316-00000188-jij-soci 「医薬品が持たない」「食料支援もなくなった」。東京電力福島第1原発2号機(福島県大熊町)の事故で屋内退避の対象となった同県南相馬市。原発から約23キロ離れた場所にある同市の拠点病院の医師が16日午後、電話取材に応じ、窮状を訴えた。
政府は15日午前、既に避難を指示した周辺20キロ範囲の住民に加え、
20~30キロの住民に屋内退避を呼び掛けた。
南相馬市立総合病院の医師太田圭祐さん(31)は屋内退避指示をテレビで知ったという。太田さんは
「退避指示後、1キロほど離れた場所にあった自衛隊の放射線洗浄施設が撤退してしまった」と困惑した様子で話した。
状況はさらに悪化する。周辺の二つの病院が閉鎖し、地震後も付近で営業を続けていた約10の薬局が全て閉店してしまった。
「医薬品は一週間持たない。酸素ボンベは数日で無くなるだろう」。声には焦りが感じられた。
現在、太田さんの病院にいる
医療スタッフは約80人で、
約250人の患者の治療に当たっている。放射能防護服の数が足りず、手術服を防護服代わりにして、
避難指示が出た20キロ圏内から来た患者らへの対応を続けているという。
太田さんは「患者も放射線におびえている。今は風上だからいいが、いつ逃げたらいいのか」と話し、不安を募らせていた。
30km範囲内を切り捨てるのなら
いっそ30km範囲全域を
避難範囲にしてしまえばいい気がします。
医療機関は
周囲に門前薬局などがあり、
全体として機能しています。
というか、
医療政策で
医薬分離、薬価差益解消
というなのもとで
病院から薬局を切り離したのは
国と国民とマスコミです。
もう忘れてしまいましたか?
薬価差益
と大声で報道し続けて
病院ではなるべく
周囲の門前薬局で薬を出してもらい、
自前では薬を在庫しないのが
正しいことになっているのです。
周辺が撤退して
医療機関本体だけが
生き残った場合も
決して100%の機能を持っているわけではありません。
中途半端な退避設定と
病院単体での薬品備蓄機能の大幅な削減で
周辺との複合体として機能している医療機関は
今回の震災で機能を十分に果たしていないように思えます。
「あ、あぶないんだ」
と、門前の薬局は全部逃げます。
病院だけは逃げるわけには生きません。
でも、病院に薬は全然ありません。
これが
国の政策なんですから。
これが
マスコミの薬価差益は悪、という
報道の結果なのですから。
これが
国民が医療機関をたたき続けた結果なのですから。
被災地に薬がない、
医薬品が足りない
という問題の大きな部分として
門前薬局の閉鎖と
病院で外来処方薬を在庫していないことが
関係していると思いますが、
どうしてそのような指摘がないのでしょう?
医療機関は
もうじき機能を止める可能性があります。
すでに機能が止まっている病院も
多くあるはずです。
医療機関に電気を供給しなかったり、
支援を撤退させたり、
そんなことがないように
しなくてはいけません。
きっと、
日本の医療は今回の震災でも
その能力を発揮しているはずです。
しかし、地域の医療がどれほどがんばっても
あまりにその報道は小さく、
無視されています。
なんで日本の医療はすごいね、
震災でもがんばっているね、
という報道がないのでしょう。
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