2010/03/31
■開業つれづれ:「若手医師割合、地方ほど減 臨床研修導入後目立つ」
グラフ全体が右肩下がりなんですが、
そこは華麗にスルー。
国は
総合医→へき地医療
という絵を描いているようですが、
そんなに簡単に行くわけありません。
せっかく医師になって、
「バリバリ勉強するぞ!」
と思っている人を
●●村に行け、
そうでないと医療が崩壊する、
なんて主張していること自体が
問題です。
特に地域枠で入った人は
その後の人生が決まってしまいますので
最悪に近い人身売買制度です。
ちょっと前まで言っていた、
「医学部は働いて社会性がある人の再入学を進めろ」
という意見はどこへやら。
きっと、
社会人入学の方は
医療崩壊には何の役にも立たない、
というのが分かってきたんでしょう。
再入学の方は卒業時、
年齢が30台になることも多いですから
もっとも”医師としておいしい部分”、
つまり
都市部で、
ハードワークがなく、
ノーリスクで、
金儲けできる場所に入ってしまいます。
社会人入学を進めろ、
と言っていた方々は
どう思っているんでしょう?
若手医師割合、地方ほど減 臨床研修導入後目立つ
中日新聞 2010年3月30日 朝刊
http://www.chunichi.co.jp/article/national/news/CK2010033002000133.html
![PK2010033002100042_size0[1]](https://blog-imgs-43-origin.fc2.com/m/e/d/med2008/20100331083948b51.jpg)
中部9県の病院勤務医のうち、
30歳未満の若手医師が占める割合
が、
都市部から遠く人口の少ない県ほど大幅に減少
する傾向にあることが、厚生労働省による1998~2008年の医師・歯科医師・薬剤師調査の分析で分かった。臨床研修制度が導入された04年以降に減少が目立っており、新制度の導入を機に地方の若手医師不足が進んだことを裏付けている。
08年の調査によると、各県の若手医師の割合は、富山10・5%、三重11・0%、石川12・4%、福井12・6%、長野12・7%となり、計5県で
全国平均14・8%
を下回った。中でも富山は中部9県で最低となった。
一方、愛知は98年の18・7%から06年に19・1%へとわずかに上昇。08年は愛知18・2%、岐阜15・6%、静岡15・6%、滋賀16・4%といずれも98年に比べて減少幅は小さかった。
医師不足問題に詳しい城西大経営学部の伊関友伸准教授は「
若い医師は、医師数が多く指導体制が整っている
都市部の大病院で技術を磨きたいという意識が強い。
ただ、北陸3県など研修体制の充実に取り組んだ地域では09年から若手医師がかなり増えてきた。このような動きが広がれば、医師不足解消につながる」と話す。
ちなみに
オリジナルデータはこちら。
平成20年(2008)
医師・歯科医師・薬剤師調査の概況
http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/ishi/08/
http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/ishi/08/dl/gaikyo1.pdf
>30歳未満の若手医師が占める割合
>都市部から遠く人口の少ない県ほど大幅に減少
この理論から言えば、
鳥取とか島根とか
30歳未満医師が
ほぼゼロでもしょうがない
ということなんでしょうけど、
まあ、ホイスト降下とかさせているのですから(1)、
そういう屈強な方ばかり残っているんでしょう。
へき地ニーズだけでなく、
ヘリから垂直降下とか、
そんなニーズまで
満たさなくてはいけない
若手医師の不幸は続きます。
(1)
■鳥取大医学部はヘリからダイブ(笑)!! 「ホイスト降下運用開始 医師らヘリから現場へ」
http://med2008.blog40.fc2.com/blog-entry-400.html