2009/10/17
■開業つれづれ:「医大院生は勤務医と同じ 「過労で交通死」鳥取大に賠償命令」
大学病院に勤務する大学院生と言ったらそれはもう悲惨の極致です。
経験者が語るのですから
間違いありません。
このような事故はいろいろなところで
聞かれており、
本当に氷山の一角だと思います。
医大院生は勤務医と同じ 「過労で交通死」鳥取大に賠償命令
産経ニュース 2009.10.16 13:54
http://sankei.jp.msn.com/affairs/disaster/091016/dst0910161357005-n1.htm
鳥取大医学部の大学院生で医師だった男性=当時(33)=が付属病院で
徹夜勤務をした直後に交通事故死
したのは、睡眠不足や過労を生じさせた大学側の責任だとして、両親が鳥取大に損害賠償を求めた訴訟の判決で鳥取地裁は16日、約2千万円の支払いを命じた。
朝日貴浩裁判長は判決理由で
「大学院生の業務内容は勤務医と大きく変わらず、業務の性質は精神的負荷が高いものだ」
と認定。「大学側には(過酷な勤務で)事故発生が十分予測可能だった」と安全配慮義務違反を認めた。
研修などの名目で無給のまま医療業務に従事している院生の医師
について、「雇用」する側の大学に安全配慮義務があることを認める司法判断。
医大院生の過酷な勤務実態は国会などでも問題化
しており、各地の大学で進む雇用契約締結の動きにも影響しそうだ。
研修医については平成17年の最高裁判決が、労働基準法上の「労働者」に当たるとの初判断を示したが、原告側代理人によると、院生の労働者性を認めた判例はないという。
>「大学院生の業務内容は勤務医と大きく変わらず、業務の性質は精神的負荷が高いものだ」
という判決を不服として控訴したら、
鳥取大学の大学院生は
消滅するかもしれません。
私だったら、絶対にここでは
院生になりたくないですね。
大学は大学院生の
生殺与奪権を握っていますから
いかようにもできます。
初期臨床研修医の問題が出て、
実は大学人事で
一番フリーで動かしやすいのが
大学院生。
自分の講座の大学院生にして
大学のコマとして使用したり、
他の基礎講座の大学院生にして
短期出張要員として
右に左に地方出張させたり、
と使い勝手がとてもいい人材です。
しかも
まったく法律的な縛りもありません。
医師不足の地方にとっては
実は生命線。
病院自体が気付いてないかも知れませんが
実は大学院生医師の出張で
外来が持っている、ということは
多くあるのです。
そして、大学院生は
限られた時間の中で
論文と言う形の
結果を残さなくてはいけません。
大学にともる
真夜中の明かりの一つ一つが
そうした人々の悲しい光なのです。
■「高学歴ワーキングプア 「フリーター生産工場」としての大学院」と「博士が100にんいるむら」
http://ameblo.jp/med/entry-10058539785.html
博士(はくし)が100にんいるむら
http://www.geocities.jp/dondokodon41412002/index.html